【感想・ネタバレ】濁流(上) 企業社会・悪の連鎖のレビュー

あらすじ

経済誌『帝都経済』のオーナー兼主幹の杉野良治(スギリョー)は、大物政治家とのつながりを背景に、財界を牛耳る大物フィクサー。企業の弱みにつけ込んでは、広告料などの名目で巨額のカネを集める。記事攻撃を恐れ、唯々諾々とカネを出す大企業、財界人たち。杉野から婿に、と期待されている若手幹部・田宮大二郎は、『帝都経済』をいつか一流誌に、との志を抱くが、その思いも虚しく、杉野の傍若無人ぶりはとどまることを知らなかった。日本の政財官界に澱む悪の連鎖を白日の下に曝し、企業社会の暗部を克明に描いて話題を呼んだ、長編経済小説の傑作。

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Posted by ブクログ

今回の作品も実在の人物をモデルに書いた経済小説。
その当事者が誰かかをどことなく匂わせつつ
様々な実在する登場人物や人間関係をリアルに
描写させるのも高杉小説の特長かと。

経済新聞社ののワンマン社長の秘書役が主人公で
日々振り回されつつも、野心を持って娘婿になり
若手とボードだけでなく、義父と妻との板ばさみという
さながらメロドラマのような展開に。

本作の特徴は、女性が非常にパワーを持っていること。
作品舞台が1990年代初頭であることを考慮すると
高杉の先見の明を如実に表している作品とも
15年以上経った今だからこそ言える。

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2015年06月28日

Posted by ブクログ

経済小説。
帝都経済のオーナー兼社長の杉野良治のもとで秘書として働く田宮大二郎。

政治家や自社の力をつかい、企業から金をせしめる大物フィクサースギリョー。
スギリョ−に目をかけられている田宮。
メリットも大きいが、苦労も絶えない。
帝都経済を一流誌へと志を抱くが、社内体質及びスギリョ−の影響力から脱することは難しい。
そんな中、スギリョ−から婿にと期待される。

企業の闇の部分を主人公の目線を通じてありありと伝わってくる小説。


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2009年10月04日

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