あらすじ
生保業界に新風を巻き起こした実在の人物をモデルに描く経済小説の傑作。
「世襲人事」と批判された社長の息子は、現場で働き、みんなから慕われ、ただひたすら働き、そして……。
大日生命社長を勤める父の強引な招きで、商社から取締役待遇で転職した広岡厳太郎。
「世襲人事」との批判をものともせず、外務の“生保のおばちゃん”に学び、保険の国際化、法人営業部の創設など、革新的な新機軸を打ち立てるのだが……。
英姿颯爽の快男児を描き、働き方や同属経営の問題に切り込む長編経済小説。
解説・高成田亭
※この電子書籍は『いのちの風』を改題、加筆修正して文藝春秋より2020年1月に刊行した文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
理想の上司そのものだろう、けれど身を粉にして働いたせいで病に倒れたのだとしたらその志を真似することはお勧めできない。実際のモデルがいるということなのでリアリティある話である。時代が違うということで今はこれほどまでに働き過ぎの傾向はないと思う。源太郎は社長の息子ということが逆に働き過ぎを招いたようでもある。あまりにも急な展開で急逝した為その後の実際の大日生命(日本生命)はどうなったのかも興味深いけれど、、続編『腐食生保』も読んでみたいけれど文庫化はされていないようだ。
Posted by ブクログ
広岡厳太郎(日本生命 弘世源太郎)の人物像は、今の我々が求めている「理想の上司像」そのものである。
時代背景や職種は違えども、明朗闊達、平身低頭でありながらリスク管理をしながら、強いリダーシップを持ち続ける姿は読み手までも引き込まれた…故広岡厳太郎
新しき酒は新しき革袋盛れ!
Posted by ブクログ
高杉作品は疲れた時に一気読みするのにすごくいい!
この作品もいつもながらに楽しめました。しかし実在モデルがいたとは。また生き方学ばせてもらいました。