パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

2,200円 (税込)

11pt

弾圧の時代をユーモアと文才で生き抜く男達。百年前の大逆事件後、編集プロダクションと翻訳会社を兼ねた活動家の拠点を創ったのが堺利彦。幸徳秋水、大杉栄との交流など新しい視点から明治の社会主義を描く。第62回読売文学賞[評論・伝記賞]受賞。講談社創業100周年記念出版。

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パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2012年03月17日

    筆者が命をかけるようにして上梓した最後の作品。
    冬の時代を生き抜いた堺利彦の人生と重なり、ずっしりとした重みを感じる。
    生きることの使命とは。
    「然し決して死にたくはない。死にたくはないが、又善く死にたいといふ欲望もある。」
    2人の思いがこの言葉に集約されている。

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    Posted by ブクログ 2011年06月15日

     やっと手に入れた。黒岩さんの遺作、堺利彦評伝。
     幸徳秋水でなく、大杉栄でなく、堺利彦を選んだ理由が、わかるなあ、黒岩さんらしいなあ。
     丁寧に丁寧に、つむがれていく著者の思いが、くやしくも泣けてくる。

     さておき、これを読むと、本当の意味でフェミニズムというかジェンダーを実践したのは、堺利彦で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年03月12日

    なんという強靭な精神力としたたかさ、そしてどんな苦境にあってもユーモアを忘れない懐の深さか! これまであまり語られることのなかった『売文社』での堺利彦の奮闘ぶりが今に甦る。

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    Posted by ブクログ 2011年02月26日

    「人を信ずれば友を得、人を疑へば敵を作る」。その信条の通りに生きた人。堺利彦の生涯と共に、日本の社会主義者の足跡を記した渾身の作品でもある。

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    Posted by ブクログ 2012年03月03日

    労作だ。やはり売文社、出版関係の章は興味深い。翻訳の数々…
    ジャック・ロンドンをあらためて読もう。荒川義英の本のエピソードは時代を浮かび上がらせる。

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    Posted by ブクログ 2012年08月24日

    堺利彦、荒畑寒村、大杉栄、黒岩涙紅、添田亜蝉坊、添田知道、高畠素之、尾崎士郎、山川均、白柳秀湖、幸徳秋水、青野季吉、宮武外骨、「平民新聞」「萬朝報」「売文社」、このどれか一つにでも関心がある人にとって、面白い一冊に仕上がっています。人間味あふるる堺利彦さん、そしてその娘さん真柄さんがよく描かれている...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月29日

    大逆事件によって盟友の幸徳秋水ら同志12人を殺害された悲しみと怒りのなかで、「売文社」という人を喰った名前の出版プロダクション会社を設立し、同志たちを食わせ、「冬の時代」の社会主義運動をささえた堺利彦の人間性と才能、ユニークな闘い方に新鮮な光をあててみせた力作、労作である。
    1910年の大逆事件で秋...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年06月14日

     面白いのになかなか読み進まなかった。なぜかというと、資料的な記述が詳細に記されていて、いちいちそっちに目が入ったせいだろう。作家ら登場人物それぞれに本名が添えられていたりと、著者の真摯な姿勢が感じられた。
     内容も興味深いもの。これまであま知られていなかった歴史の断面が詳述されている。大逆事件後の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年11月25日

    これは労作だ。ずっしり重い。書き上げて間もなく亡くなられた著者が自分と同年代の方と知り、なんとも言えない気持ちになった。執筆途中で膵臓ガンが発見され(すでに転移もあったという)それでも「きっと乗り越えられると信じている」と「あとがき」は結ばれている。胸が痛い。

    幸徳秋水や大杉栄と比べて「地味」な印...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月04日

     堺利彦の「売文社」時代に焦点を絞った評伝。社会主義史や大正デモクラシー史では、大逆事件後の「冬の時代」のカムフラージュ稼業として軽視されがちな「売文社」を、編集プロダクションや翻訳エージェントの先駆として高く評価している。「万朝報」「平民社」時代や大逆事件にも紙幅を割いているが、社会主義者・運動家...続きを読む

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