ハーレクイン作品一覧
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-一夜の思い出を手に入れたい。それがそんなに悪いことなの?■ジュリエンヌは三十歳の誕生日を前に決心した。ずっと“いい子”だった自分から卒業しよう。そしてこれからは大いに人生を楽しもう――そう、男の人とも。彼女は自己催眠を使って自分が淫らな女性だという暗示をかけた。キーフレーズはこうだ。“淫らな女性は一か八かやってみる”三週間の特訓の末、いよいよ効果のほどを確かめる時がきた。以前から憧れていた男性が話題の劇場にやってくると聞き、彼に近づいて誘惑することに決めたのだ。はっとするほど魅力的な黒い瞳、日に焼けた肌、頑丈そうな顎。男性を見るやジュリエンヌは息をのみ、もう一度、言い聞かせた。たとえ彼の心が手に入らなくてもいい、爪先立ちして、彼の唇を奪うのよ。
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-結婚なんてしたくない。どうしてわかってくれないの?■成り行きからデレクと情熱的な一夜を過ごした翌朝、シドニーは大きな過ちを犯したことに気づいた。デレクは幼なじみで親友だ。恋人にはなれない……はずなのに、ゆうべ経験したのは、これまで知らなかった本当の歓びだった。そしてもうひとつ大きな問題があった。昨日シドニーはどうしても子供が欲しくて、人工授精の措置を受けたのだ!もし妊娠したら、父親は誰なのか?だが、デレクのほうはシドニーから人工授精の話を聞いても、まったく決意を変えなかった。彼女だって愛があるから、あんなふうに僕を求めたのだ――三回も。愛を自覚させて結婚に至るには、ただ攻撃あるのみ。こうしてデレクの誘惑と説得の日々が始まった。
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-千年祭の夜十二時、一緒にいた人が運命の人?■「このしるしを持つ者は、今夜十二時、運命の愛を見つける」マギーは千年紀を祝う盛大なパーティで、余興に雇われた占い師にそう告げられ、てのひらを見つめた。これからマギーは、資産家コリン・スペンサーとともに、シカゴの名士たちの前で二人の婚約を発表する予定だった。十二時にはコリンと一緒のはず。やはり彼が運命の相手なんだわ。ところが、約束の時間が来てもコリンの姿はどこにも見当たらない。コリンの両親は、彼が結婚に怖じ気づいて逃げたのだと言い出した。そのとき、隣でマギーをなぐさめたのは、幼なじみのルークだった。ルークはマギーがコリンを愛していないことを知って、彼女に婚約を考え直させるつもりでいた。
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-私は、とうとう来てしまった。マイアミの空港の雑踏の中で、マティは迎えに来るはずの男性を待っていた。彼の名はデイモン・クイン。八年前、大学で出会い、マティがひそかにあこがれてきた人だ。故郷のミネソタからマイアミ、そしてデイモンと空港で会い、彼が住むバハマの島に渡る…。小児科の看護婦として地元の病院に勤め、友人にも恵まれ、平穏に暮らしてきたマティの人生が、大きく変わろうとしていた。二十七歳の誕生日に、友人たちとシャンパンを飲み、大学の校友会新聞に載っていた、赤ん坊の世話ができる妻を探しているというデイモンの記事に、酔った勢いで応募してしまったのだ。電話で事情を聞き、彼の妻になるためにここに来たものの、マティにはまだ迷いがあった。彼との結婚が、裁判で赤ん坊の養育権を勝ち取るためのものであることに…。
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-のぞいてはいけない。本能的にそう思いながらも、少女たちはその甘美な光景を食い入るように見つめていた。スカーフで目隠しをされた女が、一枚一枚服を脱いでいく。生々しい行為を強要し、女を意のままに操っているのは悪魔のように凶暴な男。完全に性の奴隷と化した女は、後日全裸の首吊り死体として発見された。密かに少女たちは男を畏敬し、無垢な心がゆるやかに歪みはじめる……。エリカ・スピンドラーの新境地、異色のロマンティック・サスペンス。
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-看護師のビクトリアは、内戦状態にある南アメリカの島国、サント・ボニストの診療所で負傷兵の治療にあたっている。テキサスの大富豪である父からは、何度も帰国するよう言われてきた。だけど戦火におびえるこの町で、傷ついた人々を見捨てることなど決してできない。ある日、いつものとおり負傷兵をのせたジープが到着し、表に出てみると見知らぬ男が車から降りてきた。野性的で傲慢そうなほほえみ。でもなぜか目を離せない男性だわ。全身を貫いた奇妙なうずきから逃れたくて、彼に背を向けたビクトリアは、背後から名前を呼ばれて凍りついた。「ビクトリア」なぜ? どうして彼が私の名を?
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3.0「億万長者の忘れもの」エイミー・アンドルーズ■ある夜、ジャッキーの家に別居中の夫ネイトが十年ぶりに現れた。車が故障したせいで土砂降りの雨の中を歩いてきたため、彼はひどい風邪をひき、高熱に苦しんでいる。しかたなくジャッキーはネイトを家に入れ、ソファに寝かせた。丸一日眠って目を覚ますと、彼は途方もない話を切り出した。■「公爵の花嫁」メリッサ・ジェイムズ■シドニーで働くマリはヨーロッパのヘレニア王国に来ていた。ヘレニア王国の末裔であることが判明したいとこが、壮麗な宮殿で結婚式を挙げたのだ。ところが、披露宴でマリは某国の俗悪な皇太子に言い寄られる。窮地に陥った彼女はライサンダーという男に助けられるが……。■リッチなヒーローに翻弄されるヒロインの物語二編を収録する『愛を確かめたくて』。メリッサ・ジェイムズの「公爵の花嫁」は〈恋人たちの宮殿〉の関連作にもなっています。お見逃しなく!
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4.0この世に生を受けて十九年、ロージーは人生最大の危機を迎えていた。親に捨てられ、貧しい農夫の養女として育てられた彼女は、欲深い養父の手で、これまた強欲な女郎屋の亭主に売られた。そしてこうして樽の上に立ち、熱い男たちの視線を浴びている。これから競りが始まる――もちろん、商品はロージーの体。値段は吊りあがり、彼女は伊達男の騎士に競り落とされた。ああ、これが娼婦としての初仕事。さっさとすましてしまいたい。けれども、伊達男のサー・アンドリューは意外なことを言った、十二日後に控えた宴に、貴婦人の姿で参加するように、と。
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-彼は32歳、独身、非情な銀行家。 そして14歳の隠し子がひとり……。 フィットネスクラブに勤めるメリッサは、ネット検索したエリオット・ジェイの略歴に目を凝らした。経済界の大物。32歳にして投資銀行の経営者……。でも家族や私生活についての情報はない。つまりお金儲けにしか興味のない、非情な銀行家ということだ。そんな彼が娘の体調管理の仕事を依頼してきた。その娘というのが14歳! 隠し子がいたことすら驚きなのに、いったいいくつのときにできた子供なの?面接で会ったエリオットは予想どおり仕事一筋の傲慢な冷血漢だった。いくら高額の報酬を提示されても、頭では断るべきだとわかっている。なのに、メリッサは危険と知りつつ好奇心を抑えられなくなっていた。■愛を知らずに生きてきた非情で傲慢な銀行家エリオットと、 純真無垢で不器用なメリッサの、ロマンティックなストーリーをぜひお楽しみください!
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3.0途切れたはずの初恋の糸。 たぐり寄せれば、そこには彼が……。 両親を亡くし、天涯孤独のヘレナは、ある知らせを受けた。かつて父親が庭師をしていた屋敷の女主人イゾベルが亡くなり、その所有権の半分がヘレナに遺されたというのだ。手続きのために弁護士を訪ねると、思いがけない再会が待っていた。オスカー・テオトキス! イゾベルの大甥で、ギリシアの有名な実業家。あのころ、ふたりは秘かに愛し合っていた――とヘレナは信じていた。 それなのに、彼は突然何も言わずにヘレナの前から姿を消したのだ。驚いたことに、屋敷の所有権のもう半分は彼に遺されたという。そして相続の条件は、1年間誰にも売却せず、ふたりで住むこと。つまりオスカーと1年間、ひとつ屋根の下に住まなければならないの?■しがない庭師の娘と、最愛の大甥を共同相続人に指命した、亡き女主人の思惑とは――。格差を超えて愛し合う2組のカップルの物語です。 あの日オスカーが姿を消した理由、そしてもう1組の切ないロマンスは、終盤、意外なかたちで明らかになります。
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3.5愛する人に着せられた、 不実な女という汚名。 イザベラはローマの街角のさびれたカフェで、身重の体を抱え、住み込みのウエイトレスとして働いていた。愛するアントニオにいわれのない濡れ衣を着せられ、豪奢なアパートメントから身ひとつで追い出されたあの日、彼の兄ジョヴァンニは、弟の誤解を解いてやると言ったのだ。藁にもすがる思いで彼についていったイザベラは、長年にわたる兄弟間の確執など、知るよしもなかった。ジョヴァンニはイザベラに慣れない酒を飲ませ、そして……。絶望の淵をさまよいながらひっそりと身を隠すイザベラの前に、あろうことかアントニオが現れ、蔑みの形相で驚愕の事実を告げた。「兄は死んだ。そして、なぜか君に莫大な遺産を遺している」■『生け贄の花嫁』で鮮烈なデビューを飾った大型新人スザンナ・カーの新作をお贈りします。イタリア人富豪兄弟の狭間で残酷なまでに翻弄されるイザベラ。いわれなき汚名の元凶となった兄亡きいま、アントニオの愛を取り戻せるのでしょうか。そしておなかの子の運命は……。
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-しがないウエイトレスの私に、 まさか大富豪の父親が……!? “あなたは彼と目がそっくりだわ”亡き母が遺した最期の言葉が、ロクシーの人生を変えようとしていた。遺品の中から、大富豪の恋人が若き日の母へ宛てた手紙が見つかり、彼こそがロクシーの本当の父親らしいとわかったのだ。幼い娘を育てるしがないウエイトレスの彼女にとって、青天の霹靂だった。私がその人の子供だと認められれば、娘にいい暮らしをさせられるわ。希望を胸にマイクという弁護士を訪ね、事情を話したところ、彼は疑いの目を向けてくるばかりか、証拠が不十分だとつっぱねた。失意のあまりその場を飛び出したロクシーだったが、その夜、どういうわけかマイクが彼女の職場に現れ、不敵な笑みを浮かべながら、仕事を引き受けたいと言い出した!■シンデレラ物を得意とするハーレクイン・イマージュ期待の作家、 B・ウォレスの最新作をお届けします。エリート一族出身のマイク と、苦労人のロクシー。正反対のふたりが織りなす恋模様は、やがて先の読めない展開へと突入して……。最後まで目が離せません。
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3.51パーセントの奇跡。 それは彼が平凡な私に恋する確率。 早くに両親を亡くし、叔母に引き取られた看護師見習いのアラベラは、叔母の娘で看護師のヒラリーと一緒に育った。美人でわがままな従姉とはちがい、控えめな性格で平凡な顔立ちだ。そんな彼女がある日、気の進まないヒラリーに代わって、小児患者につき添いオランダへの旅行に出た。ところが楽しい旅が一転、運転手が急死してバスが横転してしまう。助けに現れたオランダ人医師のギデオンに優しくされ、彼の洗練された様子に、アラベラは女性として初めて胸をときめかせた。その瞬間、ずっと比べられてきた美しい従姉の顔が脳裏をよぎった―― 私なんて恋をするだけ無駄よ。たとえ彼に運命を感じているとしても。■弱き者や小さき者に優しいギデオンは外見にも増して中身の素敵な 男性だと気づくアラベラ。募る思いと裏腹に、自信のなさから恋心 を抑えようとする切なさに胸を締めつけられます。しかも運悪く、 ロンドンまで送ってくれた彼が美人の従姉とでくわしてしまい……。
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5.0薔薇の花束を抱えて彼が私を迎えに来る―― そんな夢物語を信じてはだめ。 酒浸りの父と暮らすウエイトレスのVJはある日、道に迷ったフェラーリの男性に声をかけ、息をのんだ。なんてセクシーなの。まるでギリシア彫刻のように美しい人だわ。彼の名はクリス・デメトリアス。有名な映画監督だった。彼に誘われバーで夢のような時を過ごして帰宅すると、不機嫌な父に不良娘と罵られて殴られ、VJは涙をこらえ家を飛び出す。あてどなく歩くうちクリスが現れた。痛々しいあざを見て事情を察した彼に、VJは友達の住む街まで乗せてもらうことになる。道すがら彼は、愛とは単なる欲望で恋愛も結婚も無意味だと意外な持論を展開した。あまりに頑なな彼の言葉に、VJは思わず口走った。「私があなたに恋愛指導をするわ」■愛を知らないギリシア人富豪と恋を夢見る純真なウエイトレスの情 熱の行方は? テンポよく繰り出される軽妙な台詞のかけ合いは、 舞台劇さながら。超弩級の迫力をお楽しみください!!
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4.0あなたにだけは知られたくなかった。 愛以外の理由でこの子が生まれてくることを。 身重のミアは、大切な友人の葬儀に参列していた。遺族席に目をやると、厳しい表情の彼がいた。友人の兄イーサン・カーヴェル──ホテル経営で巨万の富を得た、傲慢きわまりない億万長者だ。7年前、ミアとイーサンは出会い、ひと目で激しい恋に落ちた。だが彼はある誤解から彼女を捨てて、一方的に去っていったのだ。そして今、ミアのおなかの子の父親が弟だと聞きつけると、彼女を詐欺師呼ばわりし、財産目当てと決めつけて責め立てている。もし真実を告げたとしても、きっと彼は信じないだろう。私が純潔を捧げた人は、あとにも先にも彼一人だということを。
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4.0愛と悦びを教えてくれた人。 あなたはいったい何者なの? 婚約者に裏切られ傷ついた心を癒やすため、ケイラはギリシアの島を訪れていた。海辺で写真を撮っていると、一人の漁師に思わず目を奪われる。荒々しいセクシーな風貌と傲岸な表情──熱に浮かされたように彼女はシャッターを切っていた。ところがその漁師、レオンはケイラに写真を撮られたと知るや、ひどく怒って彼女に詰め寄ってきた。いったいどうしたの? 何が彼の逆鱗に触れたのかしら?数日後、島を嵐が襲い、彼女が泊まるヴィラの屋根が倒壊した。真っ先に駆けつけてきたのは、驚いたことにレオンだった。
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3.0心を閉ざした男と過去に傷つく女。 二人を結びつけたのは、突然の小さな命── 妹の結婚式で花嫁付添人を務めるゾーイは、式の真っ最中にもかかわらず携帯電話をいじり、不遜な態度をみせる花婿付添人アーロンに眉をひそめた。億万長者だからなんでも許されるとでも思っているのかしら?花婿の兄として、思いやりはないの?アーロンを少し懲らしめようと近づいたゾーイだったが、あろうことか彼のゴージャスな魅力に圧倒され、その日の夜には彼のベッドに招き入れられてしまう。3週間後、体調の変化に気づいたゾーイはなぜか高揚していた。許されるはずのない命を宿してしまったというのに。■ゾーイとアーロンのロマンスの幕開けは、なんと予期せぬ妊娠! 悲しい過去をもつ二人の、揺れる心の動きにご注目ください。
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3.5なぜ夫は忘れてしまったのだろう? もう私を愛してなどいなかったことを。 別居中の大富豪の夫サムが事故で大怪我をしたと聞き、ブリアは病院に向かった。ところが、昏睡からさめた夫の言葉に驚く。「今回は成功したのかな、スイートハート? 妊娠の兆候は?」優しく彼女を気遣うサムの様子は、愛情深い夫そのものだった。まさか……覚えていないの?不思議なことにサムの記憶からは、5カ月前ブリアが流産したこともそれが二人の関係を最悪な結末に導いたことも、消えていたのだ。ブリアはサムが快復するまで、再び一緒に暮らすことを決める。そして、仕事中毒ですれ違いばかりだった夫と過ごす新婚の頃のような甘く幸福な日々に、つかのま酔いしれるが……。
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-傲慢きわまりない彼にはわからない── お金では決して買えないものがあることを。 ティールームに入ってきた男性をひと目見て、 ポピーの胸は高鳴った。なんてゴージャスなの! だが、ほどなく彼の素性に気づいた彼女は自分を戒めた。 ラフェ・カッファレッリ──祖母が遺してくれた大切な屋敷を、 桁外れの財力をちらつかせて私から取りあげようとする傲慢な男。 彼に少しでも隙をみせたが最後、きっと心までも奪われてしまうわ。 だがある晩、田園地帯を激しい嵐と雷雨が襲い、 倒木に突き破られて、ポピーの屋敷の屋根が損壊してしまう。 呆然とする彼女のもとに真っ先に駆けつけたのは、ラフェだった。 初めて見る彼の真剣なまなざしに、ポピーの心は激しく揺れて……。■イタリア名門一族カッファレッリ家の華麗なる3兄弟──ラフェ、 ラウル、レミー。彼らが真の愛を見つけるまでを描く3部作 〈カッファレッリ家の祝祭〉をお贈りします。
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-強引でセクシーな彼は、人気のストリッパー。その見事な体がエミリーの心を惑わせる。■エミリーは、夜の盛り場にはまるでそぐわないお嬢様だった。ある目的のために、ホームレスの人から服を借りて着てきたが、うまく装えたと思っているのは本人だけだった。たちまちトラブルに巻き込まれ、居合わせた警官に救われる始末。その警官は、こんなところにいてはいけないと言ってエミリーの手を無理やりひっぱっていった。そして、なぜか彼女を音楽が鳴り響く妙な店に連れていき、カウンターに座らせ、じっとしていろと命令する。すぐにフロアにスポットライトが当たり、歓声があがった。ライトの中央に立った警官はジャケットを脱ぎ、ズボンを下ろし……。エミリーはようやく気づいた――この人は警官なんかじゃない。警官の衣装をつけたストリッパーだったのだ。唖然としながらもエミリーの目は彼に釘づけだった。こんな人は初めてだわ……。
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-初めてのボーイフレンドとゴールイン。それが望みだと信じていたはずだが……。■二十五歳の誕生日を六週間後に控えたキャシーには、九年越しのボーイフレンド、ジョエルがいた。左手の薬指には大切な指輪。でも、婚約はまだだ。キャシーの家に伝わるナイトガウンを二十五歳の誕生日に着て寝ると、運命の相手に夢で会えるはずだから。もちろん、夢に見たいのはジョエル。だけど…。そんなとき、幼稚園の保母であるキャシーは、姪を引きとろうとブラッドリーの町に来たライアンに、住みこみのベビーシッターとして雇われる。ライアンはコンピュターソフト会社の経営者で、ちょっと子供が苦手な都会の男性。出会ったことのないタイプだ。キャシーのなかに、新鮮ななにかが生まれはじめる。
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-ハンナはまだ見ぬ母に会うためにグレンウッドに向かった。偽りの夫とともに。■法に触れるようなことも平気でする、危険な男―。それがハンナのニックに対するイメージだった。警察官であるハンナは、この一年、署内でたびたび声をかけてくるニックの誘いを振り切ってきた。だがその日は、なぜか彼の誘いを受け、テキーラに酔った勢いで、こう口走っていた。「わたし、夫を必要としているの」と。生まれてすぐ養子に出されたハンナのもとに、実母から、まだ時間が残されているうちに会いたいと書いた、手紙が届いたのだ。母親が私立探偵を使って居所を捜しあてたとき、まだ結婚していないハンナは、老い先短い母を心配させないよう、週末、四百ドルで夫の役を務めてくれる男性を探していたのだった。「喜んで力になるよ」ニックはそう申し出て、ふたりはハンナの母が住む町グレンウッドへと向かった。
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3.0ただ一度でいい、ほんの遊びでかまわない。もしもあなたが私を抱いてくれるなら……。■末っ子の妹を心配する七人の兄たちに囲まれて育ったせいか、トニーは二十九歳の今もまだ、生涯の伴侶と巡り合えずにいた。実際、結婚はもうあきらめている。欲しいのは赤ん坊だけ。一夜でいい。誰かに抱かれ、子供を授けてもらえるなら……。そんなことを思いながら家路を急いでいると、ふいに雷鳴が轟き、嵐に巻き込まれた。そのとき、轟音とともに炎の塊が空をよぎった。落雷で墜落した飛行機だったが、むろんトニーは知る由もない。ましてこのあと、その事故現場でレイン・マンデーなる男を救い、彼に抱いてほしいと頼む日が来ようとは、知るはずもなかった。
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-看護師のエリノアは、偶然テンビー家に派遣されてきた。火事で重傷を負った当主ジェイソンの看護をするためだ。彼は、エリノアにとって憎んでも憎みきれない敵だった。六年前、恋人だったジェイソンの弟に連れられてきたとき、「君は弟にはふさわしくない」と、無理やり別れさせられたのだ。私の育ちが貧しいから、名門一家にはふさわしくないというのね。でも、必ずもう一度ここに戻ってくるわ――駅を離れる列車の中で、エリノアは涙にくれながら、かたく心に誓ったのだ。彼女はそのテンビー家に再び戻ってきた。しかもジェイソンは、ひどい怪我で歩けず、目も見えなくなっていた。エリノアは復讐の機会をうかがったが……。
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-暗闇で何かが起こった。胸がどきどきする、すてきなハプニング。■マンハッタンの夜景が突然消えた。停電だわ。キャットはアパートメントの一室で、ある人物を待っていた。二十年ほど前に一度会ったことのある、親友のいとこのグレッグ。これまで結婚したいと思う男性は現れなかったが、子供は欲しかった。そこで妊娠するために一夜を過ごす相手として彼を選んだのだ。「待たせて悪かったね」部屋は暗く、月明かりだけが彼の姿をぼんやり浮かび上がらせる。キャットの心臓が期待と不安に高鳴った。いよいよだわ……。グレッグはめまいがするほどの激しさで、彼女の唇をふさいだ。なんて情熱的。キャットは次第に欲望の渦にのみこまれていった。ところが翌日、とんでもない事実が判明する。昨夜グレッグはニューヨークに到着していなかったのだ!どういうこと? 私がベッドを共にした男性はいったい誰だったの?
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-あこがれの警察官になったのも束の間、パイパーは収賄のぬれぎぬを着せられて、解雇された。無実を証明するには、プロの力を借りる必要がある。頼れるのは、ジャック・ドノヴァンしかいない。かつて隣家に住んでいた彼は、パイパーの初恋の男性で、今はエキスパート集団〈シェイ・グループ〉の一員だ。彼に真相究明を手伝ってもらえるなら、二十五年間守ってきたこの純潔を捧げてもかまわない……。ところが、ジャックの言葉はすげなかった。「ちびすけパイパーか? こうるさい小娘の?」
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3.5身代わりを演じた私が 彼への愛を口にすることは許されない。 ベスは双子の妹の頼みに驚愕した。妹は実業家マーコスの秘書として 高給を得ているが、社内不倫のあげく妊娠したうえ、 出産が終わるまでベスに身代わりを務めてほしいというのだ。 話を聞くかぎり、マーコスは社内恋愛すら許さないワンマンな社長だ。 とはいえ、ただ一人の妹のためにできるだけのことはしてあげたい。 妹になりすましたベスは、緊張しながら出勤した。 そして初めてボスであるマーコスと対面し、息が止まりそうになった。 傲慢さをにじませながらも、荒削りさがセクシーな男性。 ぼうっと立ちつくすベスは、そのときは想像すらしなかった―― マーコスと恋に落ち、運命の皮肉さを思い知らされることになるとは。■双子とはいえまったく性格の違うふたりは、いつも姉ベスが妹ローラのお守りをすることになるのですが、今回の難問にはさすがのベスもお手上げです。相手はとうていたちうちできないほど傲慢なボス。その上、彼はありえないほど魅力的で…。
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4.5愛を知らない二人が、夫と妻を演じる。 信じられるのは、互いの唇の甘さだけ。 レイラは母亡き後、横暴な義父に虐げられてきた。 狭い部屋に閉じ込められ、食事もろくに与えられない。 ビジネスの一環として、多額の金と引き替えに、 見ず知らずの男との結婚を決められても、レイラは逆えなかった。 結婚すれば、義父から逃げられる。誰とだってかまわない……。 強欲で好色な老人を想像していたレイラは、現れた相手を見て驚いた。 たくましくセクシーで、危険な雰囲気をたたえた男性。 この人が、多国籍企業経営者ジョス・カーモディ――私の夫なの? 不覚にも胸がときめいたが、彼はレイラを蔑んだ目で見ている。 “金の為なら、誰にでも身を委ねる女なんだろう”とでも言いたげに。■どこかクラシックで王道な世界観が持ち味の若手人気作家A・ウエスト による政略結婚ロマンスをお贈りします。愛を知らないヒロインと、 幼少期のトラウマから愛を信じられないヒーロー。夜を重ねるうち、 心までひとつになってゆくのですが、それを愛とは知らず……。
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-無垢な子守り兼、 大富豪の愛人。 メイシーは、多忙な親友夫妻の息子コスチャを親代わりに育ててきた。 だが夫妻は突然の事故で亡くなり、遺児の後見人が引き取りに現れる。 アレクセイ・ラナエヴスキーと名乗る男はハンサムだが横柄で、 メイシーを一瞥すると“子守りも支度をするように”と告げた。 慌てて荷造りをし、シャワーを浴びてバスルームを飛び出すと、 いらいらと待ちくたびれ、急かしにきたアレクセイにぶつかった。 彼の目が見開かれ、タオル1枚に包まれた胸の上でぴたりと止まる。 メイシーの体はかっと熱くなり、肌に残る水滴が一瞬で蒸発した。 2人の視線が絡み合い……メイシーは子どもの声ではっと我に返った。 いけない。彼はコスチャの後見人、わたしはただの子守りなのに。■HQロマンスからデビューする期待の新人ルーシー・エリスをご紹介 します! “ロマンスは現代のフェアリーテール”と作家が語るとおり、 突然現れたゴージャスな大富豪に連れ去られ、豪華絢爛な世界で華麗 に変身するヒロインを描くシンデレラ・ストーリーです。
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-遠いあの日の失恋が、美しきレディの運命を狂わせた。 ロマンス界の巨匠が圧倒的な筆力で紡ぐ、壮大な物語! おまえの取り柄はその美しさだけ――物心ついた頃から両親や兄にそう言われ続け、フィリパは操り人形のように生きてきた。そんな彼女が唯一心を寄せたのが、兄の友人ブレイク。だが18歳のあの日、残酷なまでにブレイクから拒絶され、抜け殻となったフィリパはまもなくして、両親の勧める相手と愛のない結婚をしたのだ。あれから16年……結婚後も妻に関心すら向けなかった冷たい夫が、会社経営を苦に自殺した。呆然とするフィリパに告げられたのは、死よりもつらい現実だった。P・ジョーダンの作家人生に残る傑作、堂々の前編。
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4.0幸せだったあの頃に戻りたい。 この思いは彼に届かないの? 1年前、スペイン人の夫サヴの運転する車が衝突され、 アイラは4歳の息子ケーシーを失った。 その後、サヴは罪悪感から心を閉ざし、 彼女に冷たい態度をとるようになっていった。 背中を向け合って眠りにつく日々が続き、 やがてアイラは離婚しかないと考えるようになる。 そのために仕事への復帰を決める彼女だったが、 皮肉にも、サヴと同じ職場を選ばざるをえなかった。 仕事場では気さくで、魅力的で、部下からの信頼も厚い彼。 妻の自分には見せてくれない顔に、アイラの心はさらに沈み……。■仕事を通じてお互いへの考えを見直し始めるサヴとアイラ。再び心 を開き合い、久しぶりに情熱の一夜を過ごした矢先、アイラが離婚 を考えていたことがサヴに知れてしまい……。彼を愛しているのに うまく伝わらない切なさが涙を誘う、感動的な愛の再生物語です。
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4.0なんて強引なの? まるで脅迫だわ! 大富豪の持ちかけた取引はひどく傲慢で……。 “世界で最もセクシーな男性10人”の第3位として雑誌で紹介された 大富豪デヴォンを、サラはうっとりと見つめた。 このカフェで落ち合ったのは、彼から突然連絡を受けたからだった。 でも、いったいどんな用件かしら。いぶかしがるサラに 彼は座るなり切りだした。「君の妹に家宝を盗まれた。これが証拠だ」 差し出されたスマートフォンの動画には、妹の姿が。ああ、まさか。 彼は、妹を守りたければ自分の婚約者役を演じるようサラに迫った。 低俗な記事のおかげで失った取引相手の信用を回復するには、 王家の末裔――カルレンブルク大公妃の孫娘サラが適任なのだと言って。 あまりにも話が一方的だわ。そう反論しようとした彼女を デヴォンはいきなり抱き寄せ、唇を奪って……?!■幼いころ祖国カルレンブルク大公国が崩壊し、祖母に連れられアメリカに亡命した姉妹の恋を、マリーン・ラブレースが描きました。 NY、パリ、チューリッヒと華やかな街を舞台に繰り広げるセレブ感たっぷりの作品です。続く、妹ジーナの物語もお楽しみに!
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3.5妻になっても、愛されることはない。 私は姉の身代わりでしかないのだから。 結婚式当日、花嫁になるはずのリアの姉が失踪した── よりによって、花婿の仕事上のライバルと一緒に。 花婿のアイアス・クーロスはリアの幼い頃からの憧れの人。 彼はリアの父から経営を学び、結婚後は会社を引き継ぐはずだった。 そうしなければ、会社はすぐさま他人の手に渡ってしまうのだ。 でも、私に何ができるの? 美人の姉の陰で地味に生きてきた私に。 アイアスの面目を保ち、父の会社を守る方法があるとすれば…… 次の瞬間、リアの口から意外な言葉がこぼれ出た。 「アイアス、わたしがあなたと結婚するわ」 それは彼女にとって、人生で初めての大胆な決意だった。
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4.0たとえ大富豪でも、 失った小さな命までは取り戻せない。 夫の家を出て2年、レクシーはようやく心の傷も癒えて、 宝飾デザイナーとして自立の道を歩み始めていた。 そんな矢先、別居中の夫ゼノンが突然彼女の前に現れる。 彼女の弟が多額の借金を抱え、ゼノンに泣きついてきたというのだ。 「僕が善意だけで君の弟を助けるとでも思うのか?」 以前と変わらぬ端整な顔に不敵な笑みを浮かべたゼノンの言葉に、 レクシーは身を震わせた。やはり彼は変わっていない。 二度目の流産のあと、傷ついた妻を冷たく拒絶したあの日から……。 ゼノンは厳しく告げた。「君には妻として戻ってもらう」 いったい彼は私をどうするつもり? レクシーの心は乱れた。
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-知らなければよかった―― 愛する人が、義理の兄であることを。 母の顔も知らず幼少期を施設で過ごしたベルは、 10歳で養女になるが、養父母からの愛情を感じたことは一度もなかった。 養父母の死後、ベルは実の母親を探すためイタリアへ飛び、 悪魔のようにハンサムな男性レオンと出会う。 伯爵家の御曹司だという彼は、なぜかこちらの素性を知っていた。 ベルが親身に話を聞いてくれるレオンに強く惹かれはじめたとき、 彼が言った。「僕ならきみを実の母親に会わせてやれる」 やがて衝撃の事実が発覚する――ベルの母は、なんと彼の継母だったのだ。 生まれて初めて心惹かれた人が、まさか義理の兄だなんて! 妹とは程遠い感情をいだくことは、赦されざる罪……。■大御所R・ウインターズの最新作は、これぞシンデレラストーリーの決定版! 物心つく前に捨てられ、愛を知らずに生きてきたベル。 レオンと出会って初めて、この人に愛されたいという気持ちが芽生えますが……。想いが募るほどに切ない禁断愛をお楽しみください。
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2.0この結婚は、私への復讐―― 愛されなくても耐えるほかないのだ。 ジェンマは幼い息子が入院する病院で、かつての恋人テイトに再会した。 1年前、パーティで出会った億万長者のテイト。男らしい魅力あふれる彼に ジェンマはたちまち虜になり、その夜のうちに情熱を分かちあった。 けれど、夢のような日々は長くは続かなかった。 わずか数週間後、ジェンマの恋心はずたずたに引き裂かれたのだ。 身に覚えのない浮気を責められ、ペントハウスを追い出されて。 その後妊娠に気づいたジェンマは、ひとりで赤ん坊を産み育ててきた。 このまま秘密は隠し通さなくては。テイトに息子の存在を知られたら、 親権を奪われるかもしれない。慌てて立ち去ろうとする彼女の動揺を、 テイトはしかし見逃さなかった。そして赤ん坊をひと目見るなり言った。 「この子の父親はぼくだ」それは、ぞっとするほど冷たい声で……!?
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-あのころの二人に戻るにはすべてが遅すぎるように思われた。■やっと私だけの王子様をさがしてもらえる。親友たちと〈ウエディング・リング〉協定を結んで以来、サニーはずっとこのときを待っていた。だが相手の男性を見たとたん、期待は動揺にかわった。なぜ彼がこんなところにいるの?カーク・ラーセンはサニーの高校時代の恋人だ。一度別れた相手とまたつき合うなんて冗談じゃない。初めはまったくその気のなかったサニーだが、カークと一緒にいるうちに昔の情熱を思い出した。やはり私たちにはお互いが必要だ。そう確信したのも束の間、残酷な裏切りが彼女を待ち受けていた。
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4.0おお、偉大なる女神よ、ビーナスよ。汝の娘に愛の喜びを味わわせたまえ!■挿絵画家のルーシーは、仕事だけの生活に満足していた。愛なんて信じられないし、心ときめくこともないけれど、だからといって、何か不都合が生じるわけでもない。そんな彼女を心配した大伯母が、ある吹雪の夜、愛を呼び起こす珍妙な魔術の儀式を執り行った。大伯母のとなえた大仰な呪文のおかげか、なんとその直後に凍死しかかった男性が玄関に転がりこみ、意識を失ったのだ!あいにく道路は不通、救急車も呼べない。そこでルーシーは大伯母とともに、苦労のすえ彼を暖炉の前まで運んで、びしょ濡れの服を脱がせた。ところが、夜中に様子をうかがうと、彼は毛布の中で震えていた。こうなったら人肌であたためるしかない。意を決したルーシーが服を脱ぎ、肌を寄せた瞬間、今まで感じたことのない、ときめきが――戦慄が体を駆け抜けた。
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-“求む。特別な役がこなせる、若く、熱心な女優。経費は全額支給。ふさわしい人物には高額の支払い”ローレンは偶然見つけた新聞の求人広告をじっと見つめた。ゆきづまった今の生活を変える、願ってもないチャンスだと思った。彼女は婚約者に裏切られ、歯科衛生士の仕事にも興味をなくしている。女優の経験はなかったが、ローレンは早速、広告に応募した。数日後、ローレンの勤めるクリニックに、新しい患者がやってきた。サム・ラトリッジと名乗ったその男性は、治療を受けながら、さまざまな質問を浴びせて、ローレンを戸惑わせる。淡いブロンドの髪に、相手を愛撫するようなブルーの瞳。彼は、魅力ある笑みを浮かべ、しきりに話しかけてきた。ひょっとして、彼は、わたしに惹かれているのかも…。ばかげているとは思いながら、ローレンはまんざらでもなかった。だが、そんな淡い思いは、彼の思いがけない言葉で吹き飛んだ。「ぼくは患者ではない。きみについてもっと知りたくて…。求人広告へのきみの応募のことで来たんだよ」ローレンはショックのあまり、茫然とするばかりだった。
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-苦い十代のころの思い出――それは、今なお二人にわだかまりとして残っていた。■「この写真、よく撮れてるじゃない!レイチェル、特にあなたが」共同経営者のアリスが歓声をあげた。レイチェルは、地元の新聞に載った、自分たちの不動産会社の記事をのぞきこんだ。女性ばかりの三人で始めた会社のすべりだしとしては順調といえる。アリスはご機嫌の様子で、声に出して記事を読み始めた。しかし、レイチェルの耳には、その声はもう聞こえていなかった。同じページにある、別の記事に気をとられていたのだ。そこには、開発業者として成功したリーの写真が載っていた。記事は、彼が今度は大規模な分譲住宅を建設中だと伝えていた。その住宅の販売を担当できれば、会社には大きな利益となる。十代のころ、リーは父の薬局でアルバイトをしていたことがある。レイチェルはすぐにでも連絡して、仕事の話を持ちかけたかった。だが、二人の間には、その十代のころ、彼女の両親によってつきあいを禁じられた、苦い思い出があった。彼女はリーのことを思うと、今でも心が乱れるのにとまどいながら、彼に連絡をとるべきか、ためらいを感じてしまうのだった。
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-忘れかけていた相手が帰ってきた。初恋のときめきは大人の愛に変わった……。■生まれ育った町で刑事になったキャメロン・リードは、次々に建てられる住宅や店舗をながめながら、急速な発展ぶりに時代の流れを感じていた。絵本の中の平和な町のイメージはもはやどこにもない。いや、一箇所だけ、十一年前の姿のままたたずむ家がある。マッキー邸――セレナの家だ。十一年前に、この町で初めての殺人事件がそこで起きた。セレナの父親が妻を殺害し、第一発見者だったセレナは、そのあとすぐ伯母と一緒に町を去っていった。初恋の相手キャメロンと顔を合わせることもなく……。今、彼女はどこにいるのだろう? 幸せだろうか?何を考えていても何をしていても消えなかった面影が、最近では覚めかけの夢のようなおぼろげなものになっている。ところが、ある夜、マッキー邸の窓に明かりが見えた。キャメロンの知らぬ間に、セレナが帰ってきていた。
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-絶対に我が子の行方をつきとめてみせる。たとえ、この男を誘惑してでも。■裕福な家の娘として気ままな毎日を送っていたダニーは、ふとした過ちからみごもった。父親は激怒し、生まれた子どもを養子に出してしまう。一度も抱くことの叶わなかった我が子に会いたかった。父親を許せず家を出た彼女は今、老判事の付き添い看護に従事している。以前とは打って変わった地味で堅実な日々だ。だが、六歳になる我が子への熱い思いは捨てていない。そんなダニーにチャンスが訪れた。不注意から、老判事が四つ子を引き取る書類にサインしてしまい、はからずも養子斡旋事務所の所長に会う機会を得たのだ。ジェイク・ルーカス――彼こそ、我が子の養子縁組を手がけた男に間違いないはず。
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3.0身を粉にして働くシンデレラ。 窮地の彼女の前に現れたのは……。 ジルは幼子を抱え、来る日も来る日も懸命に働いている。 小さなケーキ店をなんとか軌道に乗せようと努力を続けていたある日、 開店以来もっともたくさんの注文が入り、ジルは感激した。 だが喜びもつかのま、助手が急に辞めることになったうえ、 頼みの妹までが出張で子守りさえお願いできなくなってしまう。 絶望のあまり途方に暮れるジルに、思わぬ救いの手がさしのべられた。 元夫の親友コナーがなにくれとなく助けてくれたのだ。 これまですべてを独りで抱えてきた彼女はその優しさに惹かれるが、 ふと大きな不安が脳裏をよぎった――彼が突然現れたのは、なぜ? 思えば1年半前、元夫の離婚の意思を伝えに来たのも、コナーだった……。
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3.0ヨーロッパ一富裕と言われる、バルト海に浮かぶ小国ヴォリャルス。その国のゴージャスな皇太子マックスがジリアンの恋人だ。有名報道記者の父を持つ縁で知り合い、たちまち恋に落ちて7カ月。今夜こそ彼にプロポーズされる――ジリアンには確信があった。ところが、やってきたマックスは複雑な表情を浮かべていた。そして、熱いキスとベッドを堪能したあと彼に告げられたのは、期待していた求婚の言葉ではなく、すげない別れの言葉だった。「世継ぎを産めない可能性のある女性とは結婚できない」悲嘆に暮れるジリアンを残して、マックスは去っていった。実はこのとき、奇跡的に小さな命を授かっていたとも知らずに。
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-ギャビーはアラブの王国ザンタラに飛んできた。旅行中の兄が麻薬所持の嫌疑で逮捕されてしまったのだ。冤罪を晴らして兄を釈放してもらうには、国王に直訴するのが一番だろう。そこでギャビーは金色に輝く宮殿に忍び込んだが、皇太子ラフィークに見つかり……。
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-ぼさぼさの髪に大きな黒縁めがね、ひどく流行遅れの服。名門の令嬢セアは“社交界の醜いあひるの子”と呼ばれパーティではいつも壁の花だが、紳士の務めとして毎回一度だけ踊ってくれるピーターに憧れていた。ある夜、ピーターのエスコートで外出するチャンスが訪れる。だが厳格な祖母に育てられたせいで内気で臆病なセアは、ほとんど何も話せず、二人きりの時間は終わろうとしていた。家に送ってもらう途中で雨が降りだし、ずぶ濡れになった二人はセアの部屋で服を脱いだところを、祖母に見つかってしまう。それは両家を揺るがす大騒動に発展し……。
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-たとえ永遠に結ばれなくても、 あなたを愛し続けるわ。 マイサは15年ぶりにかつての恋人と再会し、胸を締めつけられた。 砂漠の国バジュールの王、ラフィーク・メヘディ。 以前にもまして彼は圧倒的なオーラを放っていた。 15年前、二人はバジュールの掟により引き裂かれた。 ラフィークが前国王の決めた相手と婚約するや、会うことを禁じられ、 マイサは30歳も年上の男性との結婚を余儀なくされた。 やがて夫の暴力に耐えかね離婚。ラフィークも半年前、王妃を喪った。 けれどバジュールの因習が存在する限り、彼の花嫁には決してなれない。 どんなに彼を想っても、幸せな未来は永遠にこないのだ。 マイサの悲惨な結婚生活など知るよしもないラフィークは、 元夫への嫉妬もあらわに彼女の唇を奪うが……?!
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-今だけは、あなたを感じていたいの―― 王女という立場を忘れて。 アメリカを訪れたシャンテイン国の王女ティナは、 身分を隠して仮面舞踏会に出席することになった。 しつこい男性に誘われ困っていると、 セクシーな声の男性に助けられる。「次は僕と踊る約束だろう?」 彼の名はザック。たくましい胸に抱かれ、ティナは夢中で踊った。 仮面をはずした彼はハンサムなうえとても優しく、 心を奪われたティナは情熱に駆り立てられ、 気づくと大胆な言葉を口にしていた。“あなたの家へ行きたいわ” そして魔法の一夜が明けた朝、彼が目を覚ます前にそっと家を出た。 だが2カ月後、ティナは予想外の事態に直面し、呆然とする―― 妊娠に気づいたのだ。
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3.0愛など望むべくもない。 私は、夜だけの妻。 砂漠の王女ライラは逃げ出した。国を守るために。 亡き父王が決めた年寄りの暴君ではなく、 次期国王としてよりふさわしいと噂されるシーク、 ラズ・アル・ザーキと結婚しなければ、私にも国にも未来はない。 彼は噂以上の人物だった。ルックスも人格も、王としての手腕も。 国のため、という理由のみで夫婦となったふたりは、 掟どおり夜の閨をともにし、ライラは初めて歓びを知った。 しだいに芽生えていった夫への愛はしかし、悲しみと裏腹だった。 どれだけ情熱的な夜を過ごそうとも、彼女の愛が届くことはない。 彼はライラの一族に殺された妻を、いまも強く愛しているのだから。 ■2013年下半期ベスト作品コンテストにおいて見事1位を獲得した作家、 サラ・モーガンの新作をお贈りします。国のためという大義名分のもと 結婚したふたり。ライラの切ない愛が報われる日は来るのでしょうか? 既刊『アラベスクの花嫁』の、あのカップルも登場しますよ。
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-いわれなき蔑みは、 欲望の言い訳にすぎない。 アンナはスコットランドにある小学校に面接を受けに来た。 終始なごやかに進み、採用も決まりかけたとき、 遅れてきた男性面接官の姿にはっとする。 驚くほど魅力的なその人は、チェーザレ・アーカート。 壮麗な城を持つ地元の名士で、世界的にも有名な実業家だという。 だが彼はアンナを見るなり血相を変え、嫌悪もあらわに不躾な質問をし、 巧みに彼女を不採用へと導いた。 初対面なのに、彼の顔に浮かぶ憎しみはいったい何? 呆然とするアンナは知る由もなかった。彼が人違いをしていることを。 彼の親友を誘惑した、とんでもない悪女だと思い込んでいることを! ■よく似た別の女性に間違われたせいで不採用になってしまったアンナ ですが、ひょんなことからチェーザレの城に滞在することになります。 広い城の中で何故かよく鉢合わせをし、そのたびに火花を散らす二人。 まるでアンナを見張っているかのようなチェーザレですが……。
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-運命の神はなんてむごいのだろう。 離婚手続きの日に妊娠がわかるなんて! 弁護士事務所で離婚の話し合いをする―― 夫のリースからの手紙を、ソレルは信じられない思いで受け取った。 3カ月前に家を出たときは、まだやり直せると信じていたからだ。 私はただ、仕事で外国を飛びまわるばかりのあなたに、 二人の結婚生活についてもっとよく考えてほしかっただけ。 だがリースは、黙って家を出たことが許せないらしく、 久しぶりに会う妻に冷淡な態度をとり続けた。 落胆に体調不良が重なり、ソレルは化粧室へ駆け込む。 そのとき、最後に夫と交わした愛の記憶が蘇った。 彼女は愕然とした。まさか、妊娠? このタイミングで? ■離婚の危機を迎えた夫婦は、思いがけない妻の妊娠で、再びお互い の存在を認識し、やり直そうと努力します。あの幸せな日々を取り 戻せるのか? 破綻寸前の夫婦の希望と再生の物語を、マギー・コ ックスがしっとりと、そして感動的に描きます。
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-アディソンはさる富豪の大物弁護士から土地を遺されたが、現地に赴いてみると、それは見るも無惨に荒れ果てていた。困ったアディソンは地元の名門一族ワイルド兄弟に相談し、その土地に詳しい末の弟ジェイクの帰郷を待つよう勧められる。ジェイクは地元の英雄とたたえられる人物で、その帰郷を盛大に祝うパーティでアディソンは息をのんだ。ハンサムだけれど、どこか彼は痛々しげで、陰を持っている……。だが彼から目を離せなくなったアディソンは想像もしていなかった。ジェイクもまたアディソンに惹きつけられながらも、彼が欲しかった土地を奪った彼女を憎んでいることを。■男っぽくて力強いヒーローを描くのが得意なサンドラ・マートンのミニシリーズが今月から始まります。名家の兄弟それぞれのラブストーリーです。
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-■吹雪の夜、ローラは外にいた。意識もなく、服を脱ぎ捨てた姿で……。■雪の吹きつける柱廊、奇怪な獣の形をした雨どい。気味の悪いベネチア風ゴシック様式の建物――そこは、ローラが三年前まで住んでいた場所だった。あのころ、彼女は二つの問題を抱えていた。一つは、毎夜、眠った状態で服を脱ぎ、屋敷の外を徘徊したこと。もう一つは、心から愛する婚約者ドルーにどうしてもキス以上の行為を許せなかったことだ。その問題を一挙に解決できる道があった。すぐに屋敷を離れ、ドルーと別れるのだ。奇妙にも、ほかの場所で眠れば、夢遊病の症状は出ない。それに彼女のためにドルーが禁欲を強いられる必要もなくなる。ローラは屋敷を去った。二度と帰らないつもりだった。だが、再び夢遊病に悩まされるようになり、彼女は原因を突き止めるため、今はドルーが住むあの屋敷に向かった。その夜、意識のないままドルーと愛を交わしてしまうとも知らず……。
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-■偽装結婚を引き受ける代わりに一夜をともにしろですって?■ベルの夢は、今は亡き祖父のワイナリーを有名にすること。だが、祖父の遺言により、三十日以内に結婚しなければそのワイナリーを相続できない。とにかく相手を見つけて、形式だけでも結婚しよう。あせるベルの頭に、祖父のもとで働いていたケードの名が浮かんだ。以前ベルにキスをしておきながら、冷たく拒絶した傲慢な男。魅力的ではあるけれど、結婚相手にふさわしいとは思えない。でも、自分の牧場を持つのが夢だというケードなら、土地を譲ると言えば、偽装結婚を引き受けさせることができるはずだ。ところがベルの申し出を聞いたケードがとんでもないことを言い出した。「わかった、君と結婚するよ。ただし一つだけ条件がある。一晩でいいから君が欲しい。裸で、二人だけで過ごしたい」■思いもかけない相手から一夜をともにしようと言われたら……?サンディ・スティーンが、取り引きで結婚した二人のちょっと風変わりでセクシーなロマンスを描きます。
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-■“結婚前に、はめをはずしたら?”そんな言葉がリズの心をよぎった。■気ままな独身女性が集まって、毎週木曜の夜おしゃべりを楽しむ――名づけて<木曜クラブ>にリズが通うのも今日で最後となる。同僚の弁護士と婚約した彼女は、参加資格を失うからだ。ところが、気のおけない仲間から祝福を受けた帰り道、リズはとんでもない人物と鉢合わせした。コルビー・サマーズ。父の牧場で知り合ったカウボーイ。リズが初めて愛し、駆け落ちのあげく結婚した男性だ。けれども彼女は当時十八歳。母親に説得され、結婚は無効となった。あれ以来、ちょうど十年ぶりの再会だった。コルビーの滞在するホテルのバーで、思い出を語り合ううちに、リズの中で一つの思いがふくらみ、抑えきれなくなった。彼と分かち合ったあのすばらしい瞬間を、もう一度味わいたい。「あなたの部屋へ連れていって。今夜だけ……一緒にいたいの」そして、コルビーはリズの言葉を聞き入れた。
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-■奈落の底で垣間見た光明は、更なる深淵への序章にすぎなかった。■著名な医者の妻として瀟洒な邸宅で暮らすエミリーに、突然、思いがけないかたちで悲劇が襲いかかった。あの優しかった夫が、愛人と一緒に焼死……。莫大な借金だけが遺り、彼女は無一文で放り出されることになった。人々には好奇の視線を向けられ、義母からはエミリーがいたらなかったせいだと責められる。だが、最も恐れていた夫の兄ディロンの反応は予想外だった。エミリーをずっと無視してきた彼はなぜか優しい気遣いを見せ、まるで騎士のようにそばについていてくれる。しかも彼女を助けるため、便宜上の結婚さえ申し出た。こんなこと、間違ってるわ――そう思いながらもほかに解決の道はなく、エミリーは承諾してしまう。この決断が、より大きな悲劇を招くことになろうとは知りもせずに。
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-■九年前、あなたから欲しかったものがあるの。指輪やプロポーズではなく、愛しているのひとこと。■アメリカ南部の町オーチャード。蒸し暑い、いつもと同じ夕暮れ。この町で銀行を経営するアダムも、忙しい一日を送ったあと、自宅の書斎でひとりの静かな時間を過ごしていた。その時、部屋の窓を割ってソフトボールが飛び込んでくる。やがて割れた窓から、小さな子供が顔をのぞかせた。おてんばなその少女――ビリーのペースにのせられて、アダムは庭でキャッチボールに付き合う。そこへビリーの名を呼びながら、ひとりの女性があらわれた。思わずその場に凍りつくアダム。ジェーン。どうして帰ってきたんだ……いまさら。この瞬間、アダムの平和で心安らぐ日々は、終わりを告げた。かつてふたりは、この町の星空の下で恋に落ちた。おとなり同士で、幼なじみ。従順な女の子と、銀行の跡取り息子。九年前、アダムは“お互いにふさわしいから”とプロポーズし、ジェーンは白いばらに囲まれて、花嫁となる日を楽しみにしていた。だが、彼女はこの町を去った。式の当日、ひとことも残さずに……。
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-■この世にたったひとりの運命の相手の顔。それはどんな女性の胸にも刻まれている。■いつもと変わらない穏やかな朝を迎えたモリーのもとに、思いもかけない運命が、文字どおり落ちてきた。家のそばの崖で、気を失っている男性を見つけたのだ。彼は隣の農場で働いていたメキシコ人で、不法就労者の摘発の際、脚を撃たれて転落したらしい。モリーはその男性の顔になぜか強く心引かれ、保安官代理である弟にも連絡せず、連れ帰って手当てをした。その男性、アレハンドロ・ソーサは、きれぎれの意識のなかで、姪のホセフィーナを捜してほしいとモリーに頼んだ。農場から逃げる際に、はぐれてしまったのだという。彫りの深い顔に漆黒の髪がつややかにかかる彼を見つめながら、モリーはホセフィーナを捜す決心をする。
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-■過去を忘れてとは言わない。あなたの未来にわたしを置いてほしいだけ。■「あなたは心を失った王子さまね」妻を亡くしたあと山奥でひっそり暮らしているタイラーは、都会からやってきた情熱的な美女にそう言われてはっとする。アンナはタイラーの母親が勤める美術館の新任学芸員だ。その彼女が雪の降るなかを訪ねてきたのは、きっと、妻の命日を一人で過ごす息子を心配した母の差し金に違いない。悲しみの癒し方は人それぞれなのに……。一方アンナは、タイラーに会うたび胸がどきどきしていた。でも、彼の心には亡き妻以外の女性が入る余地はない。憧れても、おとぎばなしのような奇跡は訪れないのだ。ところが、激しくなった雪がふたりを山小屋に閉じこめた。アンナは緊張し、普段以上におしゃべりになって、不安と期待を抱いた――なにかが起こるかもしれない。
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-■悪夢がもたらすこの苦しみも、君に抱かれて眠ればいつかは消えるのか?■戦地で目にした光景の悪夢から抜けだせず、ジェイクは軍隊をやめ、故郷の町に帰ってきた。やせた頬に不精髭、それに肩までのびた髪という姿には、彼自身うんざりしていた。だが、そんなジェイクに、少女のころと同じ憧れの目を向ける女性がいた。今は医師となって、人々の信頼を集めているラモーナ。自らもレイプされた過去を乗り越えた経験がある彼女は、苦しむジェイクをなんとか立ち直らせてあげたかった。高校時代、彼は同級生にからかわれた私を助けてくれた。あの日のジェイクに戻ってほしい。どんなに外見が変わっても、私は遠い昔の彼を知っている。ラモーナはジェイクに救いの手を差しのべた。彼がそれを女からの誘惑と受け取ってもかまわなかった。
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3.0母を亡くしたときからハンナの人生は大きく変わった。大富豪の婚外子であることが判明して広大な屋敷に引き取られ、家族の期待のままに東部の大学に進学した。だが今、ある事情から、誰にも知らせず故郷の町に帰ってきたのだ。ひとり静かな日々を送るハンナは、意外な人物に再会した。エリック・メンドーサ――十代のころにあこがれた人は、今や郡の中核病院の管理職になっていた。彼は再会を喜び、美しく成長した彼女を情熱的な目で見つめて、大人の男としての思いを熱いキスに込めて伝えてきた。■アメリカの小さな町を舞台に、そこに住む人々の恋愛模様を描くミニシリーズ『愛の女神たち』です。秘密を抱えたまま、十代のころからのあこがれだったエリックとデートを続けるハンナ。でも、ある日ひょんなことからすべてをエリックに知られてしまい……。■
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-早く月曜日にならないかしら。秘書のキャリーにとって、ボスに会えない週末はいつも憂鬱だ。大統領補佐官マット・タイナンは有名なプレイボーイ。わたしみたいな田舎娘を相手にするわけがない。そうはわかっていても、思いは止められなかった。ある日、彼女はマットから極秘調査を命じられる。経過報告のため彼と過ごす機会が増え、キャリーは有頂天になった。親密なディナー、きらめく夜景をのぞみながらの熱いキス……。だが、終わりは突然にやってきた。「きみとはもう会いたくない」キャリーは涙をこらえ、マットの前から姿を消した。
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-愛のないプロポーズなのに、 胸の高鳴りが止まらなくて……。 看護師長のサラは恋人にふられて落ちこんでいた。 そんな彼女に、ある日、意外な人物から声がかかった―― 顧問医のドクター・フーゴ・ファン・エルフェン。 フーゴの下で働き始めて3年になるが、 彼はこれまで一瞬たりともサラに関心を示さなかった。 もちろん今回も、入院患者のケアを手伝ってほしいと頼まれただけ。 ところが数日後、サラが勤務を終えて帰ろうとしたとき、 フーゴに呼び止められ、驚くべき申し出をされる。 「僕と結婚してくれないか?」息もできず呆然と立ちつくす彼女に、 彼はほほえみもせずに続けた。「友情以上を求めはしないよ」
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-心はずっと彼を求めている。 でも、今それを気づかれてはだめ。 9年前、両親の再婚でケリーとロスは義理の兄妹になった。 ハンサムで威圧的なロスにケリーの心はざわめくが、 デパート経営者の義父と諍いを起こした彼は結局家を出て行った。 それから6年、ケリーは義父の葬儀で再びロスと再会する。 だが弁護士が遺言書を読みあげると、二人の間に緊張が走った。 義父は実子のロスだけでなく、ケリーにも財産を遺していたのだ。 ただし、二人が同居することとデパートの共同経営を条件として。 突然、彼が口を開いた。「一番いい方法は、僕と結婚することだ」 そうまでして財産を独り占めしたいの? 私に興味もないくせに。
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-いわれのない中傷も、蔑みも、 愛する人のためなら耐えてみせる。 アルプス山脈の懐に抱かれた小国、キッツィニア。 この国の皇太子の有能な秘書であるエイドリアーナは、 あるとき皇太子に呼ばれ、弟のパト王子の世話役を命じられた。 世界が注目する皇太子の婚礼が間近に迫ったいま、 王族一の放蕩者パトの行動に厳しく目を光らせる必要があるのだ。 あらゆる女性を虜にするセクシーな魅力と憎めない愛嬌。 パトの強烈な引力にエイドリアーナは初日から翻弄される。 そして翌朝気づけば、なんとベッドの隣にパトが横たわっていた! 動揺する彼女に彼は、指一本触れていないと断った上で言い放った。 「僕が生まれたままの姿で寝るのが何より好きだと知らないのか?」
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3.0キャットは亡父が遺した家を★朝食付き宿★(B&B)に改築して生計を立ててきたが、不景気のため、その宿も今は差し押さえ寸前まで追い込まれていた。ところがある日、キャットは弁護士に呼ばれ、驚くべき話を聞かされる。億万長者の石油王ミハイルが彼女の宿を買い取ったというのだ。ミハイル……つい先日泊まったばかりの、あの謎めいた宿泊客だわ。いったい彼はなんの目的でそんなことを?キャットは真相を問いただそうとミハイルを訪ねたが、逆に彼から買い取った代償として不可解な提案を受ける。「ひと月だけ僕のクルーザーに滞在してほしい。セックス抜きで」それはバージンの彼女にとって願ってもない取り引きのはずだった……。
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-ニューヨーク近郊の豪邸で家政婦として働くアニーは、ハンサムで紳士的な主、シンクレアにひそかに恋をしていた。屋根裏部屋で捜し物をしていたある日、豪華なドレスを見つけ、シンクレアに勧められるまま、それを身にまとうと、彼の目に欲望の炎がともった。「君がこれほど美しかったとは」アニーは生まれて初めて、めくるめく情熱を知った。けれどその直後、シンクレアのよそよそしい態度に気づいてアニーは落胆する――身分違いの恋が、実るはずはないのね。ところが、チャンスは思いがけない形でやってきた。シンクレアの花嫁候補の女性の代役で、急遽、アニーが舞踏会に出席することになったのだ!■斬新なプロットと、映画さながらの迫力ある描写で読者を魅了するジェニファー・ルイス。新3部作〈ドラモンド家の幸運の杯〉は、災いを消し去り幸運をもたらすという一族に伝わる伝説の杯を捜す大富豪3兄弟の恋物語です。
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-男が追いかけてくる。崖下には青い海。これ以上、逃げられない。そしてニキは深い闇にのみこまれていった……。次に目を開けたときには病院のベッドにいた。傍らには憔悴した男の姿があった。優しく触れてくる親しげな態度とは裏腹に、ひどく危険な雰囲気を漂わせている。あなたのことも、なぜここにいるのかも思い出せないとニキが告げると、男はうろたえた。僕たちは新婚旅行でここサルバヘ島へ来て、君は誤って崖から転落したんじゃないか、と。だが失われた記憶の底で、ニキの直感が警告した――違う、この人は夫じゃない。
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4.4ダネッタは2年前から社長のケイブの秘書として働いている。クリスマスの夜、やどりぎの下で彼にキスされてからというもの、彼女の胸にはくすぐったいような気持ちがうずいていた――プレイボーイともっぱらの噂の彼はタイプではないはずなのに。ところがケイブは、その後彼女をダンと呼び始め、まるで弟扱い。仕事をしていても、口をひらけば喧嘩ばかりだ。そんなある日、いつものように言い合っていると、彼が言った。「君がほかの男のデートを断るのは、僕に憧れているからか?」慌てて否定する彼女だったが、赤く染まった顔は正直で……。
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3.3テキサスの牧場主の娘ペネロペは、長身で精悍なカウボーイのC・Cに片思いをしていた。三年前、ふらりとやってきて雇われた彼は、過去を語ろうとはせず、一年に一度ひどく酒を飲む。ある夜、C・Cは泥酔して車を走らせ、国境を越えた。心配して追いかけていったペネロペは彼におどされ、メキシコの教会で無理やり結婚式をあげるはめになる。ところが翌朝、酔いのさめたC・Cは彼女をどなりつけた。「ぼくが酔ってるのをいいことに、結婚したんだろう!」
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5.0生まれて初めての一人旅に、イザベッラはわくわくしていた。プリンセスがパリに無断で外出なんて言語道断なのはわかっているけれど、政略結婚で新たな鳥かごに閉じこめられる前に、最後の自由を味わいたい。ところがようやくたどり着いたホテルに、一人の男性が現れる。褐色の肌のあちこちに傷があり、危険な雰囲気を漂わせたアドハムは、イザベッラの婚約者の命令により、彼女を迎えに来たという。エッフェル塔を見て、プランタンでお買い物をする。そんなささやかな願いが、私のわがままだというの?必死に逃げようとする彼女に、アドハムは容赦なかった。プリンセスを追いつめ、その唇を自分の唇でふさいだのだ!
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-“恋愛と戦争は手段を選ばないのよ”かつての親友アマンダは、ロージーにそう言った。そして彼女は言葉どおりロージーの恋人アンジェロを奪い、結婚した。ロージーはアンジェロの金だけが目当ての強欲な女だ、と嘘をついて。3年後、ロージーはアマンダの突然の死を知らされる。やりきれない思いでいる彼女に、アマンダの遺言が伝えられた。アンジェロの屋敷の隣に立つコテージを、ロージーに遺したというのだ。もしそこへ越せば、ふたたびアンジェロと顔を合わせることになる。葬儀で彼はいまだくすぶるロージーへの敵意を露わにしていたが、熱く飛び散る火花が憎悪だけではないことを、二人は感じていた。
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3.5シングルマザーのクリスティンは、これ以上ないほど困窮していた。働きづめのせいで、3歳の息子ニコから笑顔も消えてしまった。もうどうしようもない。プライドを捨て、ニコの父親に助けを求めよう。かつて愛したシチリアの大富豪セルジオは子どもを望まなかったが、今こそ息子がいることを伝えるのだ。けれどそう決意した矢先、クリスティンは新聞でセルジオが婚約することを知る。いてもたってもいられず、婚約発表のパーティに駆けつけた彼女は、セルジオがマイクの前で口を開きかけたそのとき、思わず叫んでしまった。「だめよ! そんな結婚は許されないわ!」激しく後悔してももう遅い。セルジオの冷ややかな目が彼女を見据えた。
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-親友ラファエルが事故を起こし、昏睡状態に陥った。サーシャの雇い主でラファエルの兄マルコ・デ・セルバンテスは、弟はサーシャに愛を拒まれたせいで自暴自棄になったと責め、事故を彼女のせいにすると、いきなり解雇を言い渡した。そんな……わたしとラファエルはただの友達なのに……。いくら弁明してもマルコは聞く耳を持たず、彼女をあばずれ扱いする。地位も権力もゴージャスなルックスも、すべてを持ちあわせたマルコ。彼は今、弟を失うかもしれないという恐怖に駆られ、その元凶と決めつけたサーシャをどん底に陥れることを誓った。
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-不実な婚約者に捨てられ傷心のアリは、運悪く仕事でも裁判沙汰に巻きこまれ、悲しみに暮れていた。そんなとき親友に無理やり連れていかれたバーで出会ったのが、グレイの瞳に陰を宿した魅力的な男性、マックスだった。いやおうなく彼に惹かれたアリは、思いがけずベッドをともにしてしまう。これは一夜限りの関係だとわかったうえで。数日後、裁判の担当弁護士との初顔合わせに訪れたアリを衝撃が襲う――なんとそこには、二度と会えないはずのマックスがいたのだ!彼への禁じえぬ想いを必死に隠すアリに、彼が残酷にも念を押した。「あれは一夜限りの情事だった。裁判が終わった後も続きはない」
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-キャンダスがベビーシッターに雇われた豪邸の主ニックは、病気で妻を亡くしたばかり。彼はハンサムで魅力的なのに、赤ん坊のジェニーにはなぜかひどく冷たい。胸を痛め、思わずニックをいさめたキャンダスに、ニックは心の奥に潜む傷跡を語りだした。多額の借金を負わされ、亡き妻との結婚を強いられたこと。そして亡き妻がおそらく浮気をしていたこと。だからジェニーは自分の子ではないと疑っていること。いいえ、ニック。それは事実ではないわ……。ジェニーを愛せず苦悩する彼を見かねたキャンダスはある日、ついに告白する。「ジェニーの実の母親は……わたしなの」
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3.0妹を亡くして10カ月、テンプラーは姪のケリを引き取って育ててきたが、一人ではもう面倒を見きれず、住む部屋からも立ち退きを迫られていた。テンプラーは妹が残した手紙から、ケリの父親らしい相手を探しあて、すがる思いでアレックスというその男性に手紙を書いて送った。だが、やってきたのはアレックスの兄のレオンで、弟はすでに亡くなったと知らされる。さらにレオンはケリを見てアレックスとテンプラーの娘だと思い込み、弟の唯一の子供を育てるために、彼女と結婚するとまで言いだした。もし拒否するなら、ケリだけ引き取ると脅しめいた言葉さえ口にして。こんな敵意に満ちた冷たい男性に、幼い姪を託せるはずがない……。テンプラーは自分が母親でないことを隠し、結婚に応じるしかなかった
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4.0父が生きている? まさか……キャサリンは一瞬、耳を疑った。傭兵だった彼女の父親ラニーは、二十年前に独裁国家サラサの内戦で戦死したはずだ。なのに、いまだ父が捕虜として投獄され続けているなんて。CIAの担当者は淡々と続けた。「解放の条件はただ一つ。身代金十万ドルを直接現地へ届けること」混乱するまま、キャサリンは身代金を携え空港へ向かった。父のかつての盟友マードックがボディガードとして同行するという。元傭兵、父と同じ種類の男。いったいどんな人かしら?人波の中で彼女は奇妙な震えとともに彼を見つけた――本能的に。
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3.5普段は大学で歴史建築を学ぶ地味な学生のエステルは、事故で半身不随となった兄の生活費を助けるため、ある大胆な仕事を引き受けた。エディンバラ城で開かれる上流階級の結婚式に出席するのだ──高名な老政治家の愛人役を演じて。優美な化粧とドレスで変身したエステルの仕事ぶりは完璧だったが、皮肉にもそれが一人の男の目にとまってしまう。大富豪でプレイボーイと噂のラウール・サンチェス・フエンテ。突然、彼から驚愕の求婚を受けたのだ。高額の小切手と引き替えに、病身の父が亡くなるまでの数週間だけ契約花嫁になってほしいと。
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3.0常夏のカリブ海にある、高級リゾートホテルのビーチで、ミリーは1週間のバカンスをもてあましていた。上司に働きすぎを指摘され、一方的に休暇を命じられたのだ。ふと顔を上げると、夕日の中で一人の男性がこちらを見つめている。彼はチェイスと名乗り、気軽な調子で彼女をデートに誘った。ミリーは彼を追い払おうとしたが、次の瞬間、思い直した。いま彼と話していたとき、私は……笑っていたの?ミリーを絶望のどん底に突き落とした悲劇から2年、仕事に没頭することで感情を封印し、笑顔など忘れていたのに……。気づけばミリーは、彼と1週間をともに過ごすことに同意していた。
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-目が覚めると、彼女は記憶をなくしていた。列車事故に巻きこまれ、偶然現場にいた医師スチュアートに命を救われたが、彼によれば、彼女は意識を失う前、赤ん坊を大事に抱えていたという。赤ん坊は彼の姪で、彼女は彼の亡き兄の妻、デザレイだと聞かされる。兄と長く疎遠だったため、義理の姉である彼女とは初対面らしい。わたしに夫がいたなんて、まったく身に覚えがないけれど……。これまでの人生を失った不安に押しつぶされそうななか、親身に支えてくれるスチュアートに、いつしか心を許すようになっていた。そこから彼女のデザレイとしての人生が始まるかに見えた――だがほどなく驚きの事実が判明する。彼女はデザレイではなかったのだ!
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-いったい、彼女はどういうつもりなのだ!? かつての婚約者アミラから偽装結婚をもちかけられ、ブレントは憤慨した。8年前の結婚式当日、理由の説明もない短いメール一通でアミラに結婚をドタキャンされたときの、苦々しい屈辱がまざまざと甦る。以来、ブレントは恋愛に背を向け、仕事の鬼と化したのだった。聞けばアミラは今、大変な経済的苦境に立たされており、30歳までに誰かと結婚するしか窮地を脱する方法はないのだという。アミラを見ると、今も頭の中はたちまちセクシーな妄想でいっぱいになる。彼女と結婚してしまおうか。そして、誘惑してぼくに夢中にさせ、それから……こっぴどくはねつけてやるのだ。あのときのぼくと同じ屈辱を味わわせる千載一遇のチャンスかもしれない。■偽装結婚のはずが、ロマンチックな島へのハネムーンで急接近せざるをえなくなった二人は……?! イヴォンヌ・リンゼイの新3部作〈罪作りな御曹司〉。名門大学卒の3人の大富豪が魅惑のロマンスを繰り広げます。
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3.0ジェンナは夫の手ひどい裏切りに遭い、ロンドンを逃げ出した。遠く離れたグレンモア島で、すべてを新しくやり直すつもりだった。フェリーのタラップを降りたとき、目が合ったのは偶然か、背が高く日に焼けたその人は、青い瞳でまっすぐジェンナを見つめた。まさか彼が上司となる医師、ライアン・マッキンリーだったとは。仕事以外の交友を避け、ひとり灯台に暮らしているという彼は、ジェンナと同じ、傷ついた過去を抱えているように見えた。惹かれずにはいられない気持ちを押し隠そうとすればするほど、真っ赤になったりぼうっとしたり、空回りばかりしてしまう……。ライアンはまるで少女のようなジェンナに、ある朝たまらずキスをした。■2009年にハーレクイン・ロマンスから刊行され、好評を博したミニシリーズ〈グレンモアに吹く風〉の関連作をお届けします。愛に傷ついた人々が流れ着く島グレンモア。噂好きで世話好きな島の住人たちに見守られながら、幸せを見つける2人の物語です。
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-ジェナは偶然知り合ったハンサムな男性の名を聞き、凍りついた。アダム・ロス? ロス家といえば社交界で絶大な権力を誇る一流の家柄。でも、兄はロス家の人間にお金を騙し取られたと言っていたわ。アダムの品定めするような視線を感じて、ジェナは警戒した。一方アダムは呆れつつも、お堅そうなジェナを興味津々で見つめていた。投資の失敗を詐欺と勘違いするとは、無知にもほどがある。だがロス家を憎んでいるのなら……むしろ都合がいい。アダムはジェナに狙いを定めた。ある事情で彼は、ぜったい自分に恋愛感情を抱かない女性を急遽必要としているのだった。
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-巨万の富を持つ石油会社社長、エランの秘書として雇われたサラは、初出勤して早々、社長室に呼び出された。彫りが深く傲慢そうな顔。全身から放たれる危険なオーラ。エランの漆黒の瞳に見つめられた瞬間、サラの体を電流が駆け抜けた。ところが開口一番、彼はサラを解雇すると言い放った。「僕は多忙な男だ。愚かな女の子たちの妄想につき合っている暇はない」サラが彼に色仕掛けで迫ろうとしている――それが解雇の理由だった。なんて理不尽なの!? やっと母の借金を返すめどがついたと思ったのに。サラの必死の懇願に、エランはやがて言った。彼に身を投げ出すことなく、1カ月職務を全うしたら解雇は撤回すると。私は絶対のぼせあがったりしないわ。そう心に誓うサラだったが……?!
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4.0両親亡きあと、独りぼっちになってしまったジェマイマ。病の母に代わって家事をしてきたため資格など何もなかったが、幸運にも、ある老婦人のつき添い役の職につくことができた。慣れない仕事はつらく、雇い主の甥のケイター教授からとるにたりない存在と思われているのも腹立たしい。なのになぜか願ってしまうのだった――彼がほほえんでくれたら、と。しかし教授の近くにはいつも、グロリアという美しい女性がいた。ある日、ジェマイマはそのグロリアに“ねずみ”呼ばわりされ、ぶざまな思いと恥ずかしさに赤面してしまった。ふと教授を見ると、彼は冷たい瞳でこちらを見つめていて……。
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-メアリーは仕事でとある大企業のパーティに出席していた。ふだんはお世辞にもおしゃれとは言えない彼女が、慣れないハイヒールのせいで滑って転びそうになったとき、スーツを着こなした長身の男性が支えてくれた――彼こそが、一代でこの企業を築き上げた社長のタイラーだった。10年前ここで働いていたメアリーは、彼の傲慢さをよく知っていたが、それでもなお人の心をわしづかみにする魅力に圧倒される。話をするうち、タイラーの口から意外な言葉が飛び出した。「君に頼みたいことがある。僕は結婚したいんだ」思わずイエスと答えたメアリーの胸に、彼の返事が突き刺さった。「君なんかと結婚するつもりはない。恋愛コーチをしてほしいんだ」
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-名前を借りただけのつもりが、まさか記事になるなんて。大手デパートで働くペイジは、社長ダンテの前でうなだれた。目の前に置かれた新聞にでかでかと躍る見出しには“ダンテ・ロマーニが従業員と婚約!”とある。亡き親友の赤ん坊を養子にするには、独身では無理だと役所で言われ、ペイジはとっさに、勤め先の社長と婚約中だと言ってしまった。いつも女性たちの注目の的である彼が怒るのも無理はない。解雇を覚悟しつつも、必死に事情を説明するペイジを見ながらダンテはしばらく考えていたが、やがて思惑ありげな顔で言った。「きみの処分を決めた。僕の妻になれ――報道されたとおりに」
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2.0ヨークシャーの荒野で車の事故を起こしたルイスを助けて1年半、ホリーは週末ごとにロンドンから通ってくる彼との愛を深めていた。だが、いつまでたってもルイスが結婚の話をしないことを不安に思い、二人の将来について、彼の思いを問いただした。するとルイスはそのとき初めて、これまで語らなかった素性を明かした。彼は地方まわりのセールスマンなどではなく、なんと、世界を股にかける巨大企業の経営者だったのだ!知れば彼女の態度が豹変するとわかっていたので黙っていたという。私は財産狙いの女なんかじゃない――ホリーは傷つき、ルイスと別れた。数カ月後、彼女は思いがけない身体の変調に気づく。
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5.0両親の死後、鉱山経営というむずかしい家業を引き継いだ3姉妹。責任感の強い長女のブリットは、新たに発見されたダイヤモンドの鉱脈を開発したいと望むが、資金に窮していた。そこへカレシという砂漠の国のシークが協力者として名乗りをあげる。ブリットはさっそく、シークの代理人アミールとの面会に臨むが、エキゾティックな彼の甘く巧みな誘惑に絡めとられ、あろうことか商談の机上で身を捧げてしまう。そして彼こそがシーク・シャリフ本人であることが判明したとき、ブリットは言い知れぬ不安と絶望に駆られた。私はだまされていたんだわ! 彼の本当の狙いは何……?
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-レインとキングの父親は、かつては仲のよい共同経営者だった。だがキングの父親がレインの父親の発明を横取りして巨万の富を築き、レインの父親は絶望のあまり酒に溺れ、交通事故で亡くなった。まだ少女だったレインは、キングの姿を一目見たときから、そのゴージャスな風貌に激しく惹かれていたが、初恋の憧れは叶うことのないまま、復讐の念に変わった――。7年後、レインは美しく成長した姿でキングの前に舞い戻る。彼女が誰かを知る由もなく、キングは熱いまなざしを向けてきた。「君は、何かを企んでいるんだろう?」低く熱のこもった声で訊くと、彼女が拒めないのを見透かすように、熱いキスを浴びせた。
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4.0ベスは、自分が2歳のときに誘拐された大富豪の娘という事実を受け入れられずにいた。複雑な人生ではあったけれど、それなりに幸せに過ごしてこられた。なのに過去の誘拐事件の発覚によって、環境が激変してしまった。実の家族たちは、ようやく見つけた娘を守ろうと過敏になり、ボディガードをつけることにしたのだ。ベスにとっては大迷惑な話だった。普通に暮らしているだけの私に、そんな大げさなものが必要であるはずがないのに。ところが、ラファエルと名乗るボディガードをひと目見た瞬間、ベスは息をのんだ。ハンサムすぎるしセクシーすぎる!こんな男性が常に近くにいたら、別の意味でもっと危険じゃないかしら?
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-誰かに狙われている……。毎日のように鳴り響く怪電話に怯えたトップモデルのアンドレアは、ちょうど舞い込んだ撮影の仕事を受け、ロケ先のメキシコへ飛んだ。めったに会えない恋人ドンの別荘を訪ねるのにも好都合だった。だが撮影を終えたとき、見知らぬ男がアンドレアに声をかけてきた――撮影中も彼女のことをオニキスのような黒い瞳でじっと見つめていた男だ。なれなれしい態度に反感を抱きつつ、彼の強烈な存在感に圧倒されていたアンドレアは、やがて男が発した言葉に耳を疑った。「今夜、きみがドンと会うのを止めに来た」
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4.0彼はどこかこの近くにいる。エリザベスは彼の怒りや苦痛、そして恐怖がはっきりとわかった。数カ月前から繰り返し現れる、傷ついた男のイメージ。予知能力を持ち、人の心が読める彼女は、この不思議な能力のためにいやなことばかり経験し、今では山奥のキャビンで一人暮らしている。一つのイメージがこれほど長く、心から離れなかったことはない。彼は今夜、このキャビンにやってくる。わたしにも読めないほど心を固く閉ざし、誰からも見捨てられ、最後の助けを求めてここにやってくる。そして予知したとおり、男は彼女の前に現れた。怪我をした体で銃を握りしめ、拘置所のマークがついた囚人服を着て。
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2.3九年前のある出来事以来、ネルは男性恐怖症になってしまった。男の視線を避けるため、いつもだぶだぶのジーンズとブラウスに身を包んでいる。そんな彼女の前に、ある日ひとりの男性が現れた。彼の名はタイラー・ジェイコブズ。ネルの牧場を手伝うために、テキサスからやってきたのだ。この人は、ほかの男性とはどこか違うわ……。迎えに出た空港で、タイラーをひと目見た瞬間から、ネルはなんとも言えない感情を覚える。
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-赤ん坊と二人ひっそり暮らすガブリエルを、亡き婚約者ケヴィンの親友で、華麗なる名家の御曹司ハンク・レンショー・ジュニアが訪ねてきた。ハンクに親友の最期の言葉を伝えたいと言われ、ガブリエルの胸に、1年前の夜の記憶がよみがえる――ケヴィンとけんかしたあと泣いていた私を、優しく慰めてくれたハンク。気づいたときには彼とキスを交わしていて……。以来、ガブリエルは罪悪感に苛まれてきた。きっと罰が当たったのだ。婚約者を失い、病気の赤ちゃんの手術代さえ工面できずにいるなんて。だが、ハンクが告げた“遺言”を聞いて、彼女は驚きに言葉を失った。
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3.0つらい離婚を経験し、心の傷もまだ癒えぬジョージアのもとに、元夫から結婚式の招待状が届いた。どこまで私を傷つければ気がすむの?愕然とするジョージアはそんなとき、友人で魅惑のプレイボーイ社長ショーンに意外な提案を持ちかけられる。病に倒れた母に結婚をせかされ困っているので、婚約者役を演じてくれないか、と。ジョージアはためらった。永遠の愛を信じて失うのはもうたくさん。でも、ただのお芝居なら……? 迷ったすえ、彼女はショーンに元夫の結婚式にフィアンセとして出席してもらうことを条件に承諾する。契約成立のしるしに握手しようと右手を差し出したジョージアに、彼はにやりとして言った。「恋人同士は握手などしないさ」そして、めまいのするような熱いキスをして……?!
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-仕事のためギリシアの島々をめぐっていたエレノアは、大富豪アレクセイ・ドラコスが所有する島を訪れた。ふだんは島外の者が足を踏み入れることの許されない孤高の地――しかし年にたった1度催される祭りの日だけは例外なのだ。エレノアはそこで出会ったアレクセイの母親と親しくなり、幸運にもしばらくのあいだ島に滞在できることになる。密かにアレクセイに憧れていたエレノアは胸を躍らせるが、当の彼はよそ者の彼女に敵意を表し、仕事まで蔑む始末だ。さらにアレクセイは、ギリシア神を思わせる堂々たる声で言い放った。「どこの会社に勤めていようと、ぼくは簡単にきみをくびにできる」
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-小学校教師のイライザは旅先のローマで実業家レオと出会った。ふたりは急速に惹かれ合い、3週間後、彼は彼女に求婚する。ところが、イライザの返事は意外なものだった。婚約者がいるから結婚はできないと、彼の申し出を拒んだのだ。あれから4年、レオは二度と私の顔など見たくもないはず。そう考えていたイライザは、彼の突然の訪問に驚愕した。妻を亡くした彼は幼い娘の養育のためにナニーを探しており、教師のイライザなら適任だと考えて、その役を頼みたいという。戸惑う彼女の脳裏に、介護を続けている元恋人の姿が浮かんだ。婚約解消はできない。たとえ心がレオを求めているとしても。
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2.5「蛾が蝶になったさまを、ゆっくり鑑賞させてもらうよ」30歳の誕生日、地味でお堅い自分を変えようと変身したエリザベスに、ボスの弟である実業家のハリーから失礼な賛辞が送られた。悪名高きプレイボーイの彼に会うたび、なぜかぴりぴりしてしまう。じつのところ、変身は意中のボスに見てもらうためだった。早くに母を亡くしたエリザベスは、妹の面倒をみながら生きてきたが、そろそろ自分の幸せもさがしたいと考えたのだ。だが皮肉にも、ボスは誕生日を祝いに来た妹に心を奪われていた。失意のなか、エリザベスはハリーに僕のもとで働かないかと誘われ、世慣れた彼に対する不安もよそに、つい同意してしまったが!■堅実な兄と愛嬌のある弟、そしてまじめな姉と天真爛漫な妹という取り合わせの兄弟と姉妹の恋を描いた2部作が始まります。遊び人と噂のハリーですが、じつはかみそりのように頭の切れる経営者という一面も持っていて……。そんな彼の恋の手管にご注目ください。