SF(海外) - グーテンベルク21の検索結果
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往年のSF短編傑作
SFのアンソロジーは各種あるが、本アンソロジーで「往年の」とうたっているのは一般にSFの黄金時代といわれる一九三〇年代後半から五〇年代末くらいを指している。ハミルトン、ヴォークト、アシモフ、ハインライン、ラインスターに始まり、ブラッドベリ、スタージョン、シマック、アーサー・C・クラーク、ベスター、マシスン、アンダースン、ディックという流れである。六〇年代初めにはいわゆるニューウェーブ時代が始まる。本巻収録作は、「フェッセンデンの宇宙(ハミルトン)」「犬の散歩も引受けます(ハインライン)」「死都(ラインスター)」「遥かなるケンタウルス(ヴォークト)」「AL七六号失踪す(アシモフ)」「時を超えて(ハインライン)」「太陽系最後の日(アーサー・C・クラーク)」「闘技場(フレドリック・ブラウン)」ほか12編である。 -
イシュタルの船
冒険家ケントンのもとへ、太古バビロニア帝国のころの石碑が送り届けられた。石碑が放つ芳香に興味をひかれ、ハンマーでそれを打ち砕いた瞬間、そこには一艘の船があらわれた! 瑠璃色の海の上に、宝石をちりばめた船が高々と浮いていたのだ。それは、愛と憎しみの船だった。天と地の女神イシュタルと、悪と死の神ネルガルの魂が乗りうつった船では、イシュタルに仕える尼僧シャラーネとネルガルに仕える僧クラネスの果てしない闘争がつづいていた。ケントンは一瞬呆然としたが、たちまち、神々の闘争の渦中に巻きこまれていった。そしていつしか、彼はシャラーネに魅かれていった。 -
宇宙震
アメリカのSF勃興期から50年間、SFとともに生き、その可能性を極限まで推し進めた代表的な作家のバラエティ豊かな宇宙小説集。「禁断の星」は、宇宙伝染病に汚染された星域をめぐっての宇宙病テーマ、「失われた種族」は、宇宙に大文明を築いたある種族の謎の消滅をめぐって、その原因をつきとめようとする滅亡テーマ、「破滅が来る!」は、銀河系同士の衝突という大スケールの銀河小説、「孤独の星」は惑星全体に一個の生物がすんでいるという宇宙生物小説、表題作「宇宙震」は、宇宙規模の大災害を未然にふせごうという典型的なスペース・ドラマである。この5編だけを読んでも、ラインスターの宇宙小説のもつスケールの大きさ、そのロマンチックなムード、たくみな小説技法は、十分に読みとることができるだろう。 -
宇宙のスカイラーク
リチャード・シートンは、未知の金属Xの溶液を触媒にして、銅の原子から直接エネルギーを引き出す装置を発明した。そうして完成したのが超光速船《スカイラーク号》である。一方、若い科学者マーク・デュケーンは、X金属を奪おうと企らむ。だが、人質をとった彼の宇宙船はふとした手違いから一瞬の間に大気圏外へとびだす。追跡するシートンと友人クレーン……だが切らした燃料の銅を求めて着陸した惑星オスノムは六千年来の内戦状態にあった。超光速船を操って宇宙せましと活躍するリチャード・シートン! 《レンズマン》シリーズと並んでスペースオペラの二大古典とされる不朽の名作登場! -
栄光のスペース・アカデミー
21世紀後半、人類は太陽系全体に版図を広げ、宇宙の治安を守る軍隊として「惑星間パトロール隊」が活躍している。あこがれのパトロール隊士官を夢見て、マットは士官学校に入学した。厳粛な宣誓式のあと、士官候補生たちは厳しい訓練に放り込まれた。マットはなんとか二次試験を突破し、地球軌道上の練習船ランドルフ号へと向かう。脱落者が相次ぐなか、マットは親しくなった他の3人とともに、苛酷な訓練を突破して栄光をつかむ。マットたちはパトロール艦アイス・トリプレックス号へと配属され、実務に就いた……宇宙に乗り出した若者の友情と冒険の日々を鮮やかに描く傑作宇宙SF。 -
海底二万リーグ
次々と報告される海の「怪獣」の正体を明らかにすべく、アメリカは巡洋艦エイブラハム・リンカーン号を派遣する。フランスの海洋生物学者アロンナクス教授は正式な招待をうけて、それに乗り込む。同行するのは召使いの若者コンセイユだ。艦にはカナダ人のモリ撃ちの名手ネッド・ランドもいた。「怪獣」の正体はほどなく明らかになったが、それに気づいたとき、3人は鋼鉄製の「怪獣」の腹のなかへと引きずり込まれた。「怪獣」は見たこともない潜水艦で、ネモ(誰でもない)という名の艦長がその指揮官であった。艦長はいぶかる3人を深海の散歩に歩につれだす。ヴェルヌの「驚異の旅」の代表作。 -
銀河大戦
銀河系宇宙のはるか外側の漆黒の闇のなか、壮麗に輝く島宇宙のへりにそって飛行を続けていた星間パトロールの一隊は、突然、どこからともなく飛来した宇宙船団の攻撃にあい、壊滅的打撃を受ける。何者か? それは死に瀕した宇宙から逃れて、新たな居住地を求める侵略者だった。彼らは銀河系のカニ座大星団を襲い、銀河征服の橋頭堡を確保した。からくも逃れた地球人ダー・ナルたちに残された唯一の道は、同じ侵略者の目標となっているアンドロメダ宇宙と連携して、これを撃退することだった。みずからの生存を賭け、三つの銀河を巻き込んだ大宇宙戦の幕が切って落とされる! -
銀河帝国の崩壊
本書は、アメリカのR・A・ハインラインと並び、1950年代のSF界を席巻したイギリスのアーサー・C・クラークの最初期の長編だ。数億年先の未来、銀河帝国はほろび、かつて宇宙に雄飛した人類は、砂漠同然と化した地球の一角にかじりついて、暮らしていた。そのとき好奇心に駆り立てられた少年アルビンは、町を脱出し、他の知性体を求めて宇宙へ旅立つ。そして「七つの太陽」で出会った純粋知性体によって人類の歴史が明らかにされ、地球はふたたびその生命をとりもどす。宇宙への冒険とそこにある謎を解き明かすクラークの面目躍如の一編。なお、クラークの処女作は短編「太陽系最後の日」(1946)で、弊社刊「往年のSF短編傑作①」に収録されている。 -
山椒魚戦争
一商船の船長が、インドネシア方面の海中で、山椒魚に似た奇妙な動物を発見する。彼は、この動物が人になれるうえに利口なことを知って、真珠採取に利用することを思いつく。そして、この仕事の企業化を、ある実業家にもちかける。山椒魚は、まず単純な海中作業に利用されるが、やがて、人間はさまざまな技術を教え、言葉までさずけて、彼らを高度な仕事につけはじめる。知識と技術を獲得した山椒魚はいろいろな権利を主張しはじめる。そして……。痛烈なSF的諷刺によって、政治的・経済的・技術的・文化的な激動の時代を皮肉ってみせたチェコの奇才チャペックの代表作。 -
太陽強奪
巨匠ハミルトンのスペース・オペラ、星間パトロール・シリーズの続編。太陽とすれ違うはずだった銀河系内の赤色巨星アルトが、奇怪にも突如針路を変え、太陽系めざし接近をはじめた。このまま進めば、衝突は一年以内だ! 「八星連合」最高評議会から派遣されたジャン・トール配下の遠征隊は、やがてアルトの周囲に1個の惑星を発見。だが、偵察中に、謎の光線に宇宙船を吸い寄せられ、無気味な都市の真只中に墜落した!……この「激突する太陽」ほか、星間パトロールの勇者たちが縦横に活躍する「太陽強奪」「星雲のなかで」「彗星を駆るもの」「宇宙の暗雲」のあわせて5編を収録。 -
縮みゆく人間
核実験によるスコールと、街中で噴霧された殺虫剤を浴びたスコット・ケアリーは、肉体が縮んでいくという恐るべき事態に直面する。あらゆる治療の甲斐なく1日に1/7インチずつ縮んでいくスコットはある日、ひょんなことから家の外に放り出され、鳥の襲撃を受け、逃げるうちに地下室に落とされてしまう。そこに待ち受けていたのは猛毒をもつ一匹の黒いクモだった。妻も子も失われ、人間世界から隔絶された別世界のなかで、スコットは針を手にして戦い、摩天楼のようにそびえ立つテーブルの上に置かれたクラッカーと漏水で飢えをしのぎながら、孤独な生存競争を続けてゆく。作者マティスンが描いた、この世ならぬ恐怖と孤独と絶望の世界! -
天の光はすべて星
ブラウンのSF第二作。第一作「発狂した宇宙」、第三作「火星人ゴーホーム」のどちらとも異なり、ブラウンの幅の広さを感じさせる作品だ。主人公、宇宙飛行士のマックスはもう57歳になるが、こうつぶやく…銀河系の中だけにだって、約十億の恒星がある。おまけにその大半には惑星のおまけがついているんだ。かりに一つずつとして、十億の惑星だ。もしその惑星の中に、千について一つずつ地球と同じ種類に属するものがあるなら、その数は百万だ。百万個の世界が、待ち受けているんだ…宇宙ロケットに賭ける一人の男の姿をリアルに描いた本書は、今もなお古びることなく、胸に迫る。 -
時の塔
仲良しの2人の若い科学者はテレビ・セットでの受信実験をおこなっていた。だが予定の放映はおこなわれず、画面には不思議な映像が映し出された。大都市の公園と思われる場所が映し出され、そこに巨大な塔が立っていた。そのバルコニーに1人の少女が現われ、2人の助けを求めたが、塔はそのまま消え去った。少女はタイムマシンの塔に乗って未来から到着し、現在からの救助を求めたのだ! 背後には世界制覇をもくろむ「悪」がうごめいていた……。エジソンの秘書も勤めたことのある異色の履歴で知られるカミングズの代表作。80年前の作にもかかわらず今も読み続けられているSF古典。 -
発狂した宇宙
とにかくこれは多元宇宙SFの決定版である。多元宇宙SFのあらゆる面白さとテクニックを全部ぶちこんだ、いわば集大成であり、さらにこれによってブラウンは、多元宇宙SFを確立させたといえる。そのかわりSF作家にとってはこれ以後、多元宇宙の面白いネタを見つけるのが困難になった。処女長編とは思えぬ、完成された作品である。ブラウンの長編の最高傑作は? という問いに対して、『発狂した宇宙』をあげる人と、『火星人ゴーホーム』をあげる人がいて、好みが二種類にはっきりわかれてしまう。ぼくは『発狂した宇宙』をとるが、星新一氏などは『火星人ゴーホーム』組である。シュール・リアリスティックなドタバタが好きな人と、ブラック・ユーモアの方が好きな人とにわかれるのではないか、と、ぼくは思っている。…以上、筒井康隆氏の紹介文だ。 -
ビッグ・タイム
この宇宙の時間と空間、生と死の彼方で改良戦争(チェンジ・ウォー)と呼ばれる果てしない暗闘がつづけられている。この過去と未来が混在する大いなる時間(ビッグ・タイム)のなかの、あらゆる場所が融合した場所(プレイス)では、窮極の勝利などはない。スパイダ一軍のグレタは、この戦いに傷ついた戦士たちをなぐさめるエンターテイナーと呼ばれる看護婦である。死から再生された戦士たち……月世界人と半人半獣が原子爆弾の函を《場所》に持ちこんだ。それをめぐる味方同志の対立、そして《場所》を制御するメインテナーの消失、やがて《場所》は漂流し、原子爆弾の爆発まで30分と迫る。壮大な歴史観を展開し、1958年度ヒューゴー賞に輝いた傑作。 -
ブラッドベリは歌う
母を失った子供たちの前に、養育係兼料理人として現われた、電子お祖母さんの活躍を描いた心暖まる佳編「吾は唄う、この身の充電するまで」、ヘミングウェイヘの痛切きわまる愛着を奏でる「キリマンジャロ機」、1929年のイリノイ州グリーンタウンに突如現われたチャールズ・ディケンズを名乗る男と少年との奇妙な友情を描く「ニックルビーの友達なら誰でもわたしの友達だ」、ペーソスと諧謔に溢れたユーモア短編「お屋敷、猛火に包まれなば」「冷たい風、暖かな風」。1948年から69年にかけて書かれた18編を収録した、ブラッドベリの自選傑作短編集。