名称未設定さんのレビュー一覧
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ノイマンが好き
パニックホラーものって一回ストーリー最後まで追ったら、それで満足して二度と読み返さないのが普通なんだけど、これだけは定期的に読み返したくなる。そんな不思議なパニック漫画。
スタートはゾンビパニックなんだけど、4号室の面々が素敵すぎて、途中からゾンビはどうでも良くなるからかな。
もうほんとノイマンが好き。ノイマンの「のだ」口調が本当に可愛い。最初の頃の教官が算数できないとdisる所も最高。ワーグナーが大好きなのも良い。テレビが壊れたエピソード最高。
そしてそんな大切なノイマンを無情に死なせたところがこの作品の最高に良いところなんだろうな。他でもないノイマンを…涙。
でもあそこで死ぬのは他の誰でもダメだよなぁ、その後の展開を考えても。ギリ吉岡くんが置換可能かもしれないけど、残されたメンバーでは吉岡くんの事をちゃんと悼めないものなぁ。あそこはノイマンが死んで、吉岡くんがやるせなく悼むところまでがセットだものなぁ。そして読者を含めてみんなで悼む。
そっか、ノイマンに会いたくて読み返しちゃうんだなこの作品。きっとそうだ。
スピンオフ出ないかな〜。ノイマンづくしで。花畑くんの友達とノイマンが天国でなんかやってるような話とか。ワーグナーとからんでるヤツでも良い。
あとは後日談もうちょい詳しく読みたい。一ツ兜くんとデイジーのその後と、花畑親子のその後も知りたい。りっくん新薬でちょこっと自我が戻れば良いのにな。吉岡くんの過去編で母ちゃんのエピソードも読みたい。
最後に疑問点を一つ。ノイマンがF型感染しても他のゾンビを操れなかったり超再生したりしないのはレセプターが無かったからなのかな。最後はM型の人たちと同じように自我が無くなりかけて血管浮き出たり死後硬直したりしてたし。
最初のボゴールがノイマンには無反応だったのは彼らはウィルスの型ではなくレセプターに反応するって事なのかな。
で、異形の形になっちゃった博士の旦那さんは、レセプターがあったのに途中ゾンビを操れたり人柱作ったりする描写が無かったのはなんでかな。縛り付けて閉じ込めてただけじゃ胸膨らまして呼び寄せるだろうから、実験で何か特殊な処置をしてたのかな。
あ、疑問点一つじゃなかったや。とにかくF型ウィルスの事が全体によく分からない。 -
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ほのぼのフランス革命!
父性をテーマにフランス革命を切り取ったのが非常に面白かった。
どうやっても血生臭いフランス革命をここまでほのぼの描いたのもスゴイ。
最後の最期のテヘペロはさすがにやり過ぎ感がありながら、救われる気がするのも確か。
ルイ16世スキーとしては、マリーとの間に愛と貞節があったというのは当時の社交界を鑑みてウソーんと思いつつも騙されてみたい良設定。
マリーアントワネットのキャラが良かった。希代のワガママ女王をどうするのかと思いきや、見事に天真爛漫淑女に。ルイ16世もフェルゼンだのイケメンに妻寝取られまくりの小太り口下手政治下手な史実の印象を、お好きな人には堪らない漢臭マッチョしかも不器用な部分をうまく特殊能力と絡めたのが素晴らしい。
あと途中巻のマリオネット型スタンド憑きロベスピエール最高。めっちゃ怖いし。ジョジョ風ホラー。ブラコン妹も途中顔がかなりホラー。サイコホラー。
総括してご都合主義も歪みっぷりも含めて歴史人物の味付けが絶妙。
父は赦す。惚れるぜルイ16世!
唯一ひっかかるのは主人公のルイへの急激な憎しみかな。殉死までしかけた主人公が孫の誕生でアッサリ救われたのはギリ良しだが憎しみが浮いた。打ち切り説もあるけど、そこロベスピエールじゃダメだったのかな。
医龍の時と言い、この作者の人はキャラに翳りがない。みんなまっすぐで素直で、間違いに気づいて方向転換しても悪びれない。
苦悩が浅いとも取れてしまうかもだけど悪キャラでさえ歪み方が爽やか。基本的には性善説なのでしょね。
なんというか、絵にもストーリーにもキャラにも、卑屈さがない感じ。複雑ないくつもの話を並行させつつ伏線回収も忘れず見事だし、スタートで出した主題も一応ゴールまでブレないし。読んでいて徐々に息苦しくならない。
この作者は部屋が綺麗で計画的で頭が良く人と上手に共同作業ができる捻くれてない人なのかなぁ。と勝手に妄想して憧れたりする。締め切り超守りそう。
イノサン系の謎の蓄積する苦しさもブラックジャックによろしく系の常時自責的苦しさも無い。テーマは同等に重いのにアッサリ物足りない位なのは自分の苦しさを作品と読者に背負わせないから。
よっぽどのリア充か分けて考えてるのか不感症か。この人の表現者としてのマグマはどこなんだろうなぁ。 -
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木原毅彦(だっけ?)が好き
最初は武田鉄矢のような外見でどう考えてもサブキャラ(寒キャラ)で、悪役としてすら雑魚なんだと思っていたのに。
お母さんの手術のくだりから涙涙で、教授選が始まってからはもはや一番愛おしい存在に。
最後の手紙でも泣かせてくれました。
お医者さまになったのだから、本当の意味では決して凡人なんかではないのだし(しかも大学病院の医局でそれなりに存在していられるのだから間違いなく医大の中でも良い大学を出てるわけで)、離婚してなお息子さんを医大に入れたお母さんを本当に尊敬する。こんな偉大なお母さんでは多少のマザコンは仕方ない。
マザコン駄目という風潮だけど、私はお母さんを大事にする人は昔から素敵だと思う。身近な人を愛せない人は離れた人だって愛せないんじゃないかと。お母さんは誰にとっても最初の一番身近な存在なんだし。まぁ私自身は母親とは微妙だけど。そして父親とも微妙だけど。だからこそ、芯から母親を愛せる人を素敵だと思う。
朝田の家族関係についてはあんまり語られなかったけれど、両親とは縁が薄かったような描かれ方だから、だからこそあれほど自由を愛するというか、束縛や執着や愛着を恐れるというか、そういう所があるのかもね。
いや〜タラブチ、凡人にすらなれない嫌な役を最後まで貫いてくれて。でもまた彼の成長を信じたいような、そんな素敵な終わり方でした。
漫画という才能の世界で生きるのはきっと大変な事なんだろう。医者という世界もきっと大変なんだろう。才能という非情なモノの切り取り方がリアル。作画の人は漫画以外もある程度器用にこなせる人なのかも。弱者へのエールはありつつも、妙なコンプレックスとか、苦しさは感じなかった。前向きでサラッとしてる。原案の人は色々あった筈。
途中の巻で伊集院くんが言っていた、普通が一番難しいのかもしれない。最後にスタンドプレーをして清々しく辞めていく人間よりも後に残る人間の方が大変だ、という言葉がグサリと来た。特別な才能がなくても、誰にも褒められなくても、倦まず飽かず普通を貫ける人間こそが実はスーパースターで、社会に必要な人間なんだろう。
凡人や凡人未満(ここ重要)を全力で応援する終わり方は、かつて天才を夢見てなれなかった私に優しく響いた。私も天才の仕事は天才に任せて、自分のできる事を見つけて、普通に頑張りたい。 -
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罪と罰
安吾ぉ〜(涙)
不器用すぎる彼のファンなので、最後の結末には僅かな救いを感じつつも寂しいものがあった。
許すとか許さないとかじゃなく、怖い。
そりゃそうだ。確かに。
「許そうとか思わなくていい。そう思わせる事が暴力。」
この薙刀お嬢様のセリフにガツンときた。今まで自分は、性的犯罪の被害者って立場について、なーんも考えていなかったんじゃないかって。
被害者=「怖い」=弱者
加害者が反省して更正したのなら、弱者である被害者の方が譲歩しなくちゃいけないんじゃないか、って無意識に考えていたのかもしれない。
怖いものを近づかせない、という被害者の権利。これは性的な被害者だけでなくストーカー被害者もそうだけど、ついつい蔑ろにされてしまう大切な権利だ。
取り返しのつかない過ちってこういう事なんだな。
そしてその性的な被害者であるところの花を周りがしっかり守った結果、加害者である安吾が孤立して、このセブンシードのムラ社会的には弱者になった。
じゃあこの加害者はもう許されないのか?現代社会では性犯罪者も法的な処罰を受けた後は社会復帰できることになっているのだけれども。
「あそこに居たかった」という安吾の気持ちが痛くて。。。
旅路から帰った、もしくは旅の途中で安吾が自分の居場所を見つけられる事を切に願っています。
ただ、安吾はりょう君にもうちょっと感謝したまえ〜色々問題はありつつも、BL級の無償の愛だぞ〜。農業娘も頑張って。
夏のAはもうちょっと安吾に優しくても良いのでは…あんな地獄を共に生き残った仲間なのに…確かにレイプはドン引きだけど、一応未遂なんだし、生まれた時から一緒に育ってきて、安吾の不器用だけど真面目な性格を知ってるだろうに、特にバンちゃんとゲンゴロウは同じ男性として見捨て方がアッサリし過ぎてるというか、安吾なら性格的にもう絶対に二度とやらないと信じてあげて欲しいというか。。。夏のBの方が同情的って。。。不憫。
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キュンがすごくて心臓が痛い!
ページをめくるたびに大ゴマの凛の照れ顔に心臓鷲掴みにされて、キュンで不整脈になるかと思う。
キュンとなる話は数あれど、毎話に必ず心臓痛いくらいのキュンがあるのは初めて!
ストーリーとか絵はぶっちゃけあまり好みではないけれど(ごめんなさい)、このキュン出現率はスゴイ!
あまりのキュン率に3巻までで一回小休止。心臓痛すぎて。そして先のストーリーが特に気にならないので(ごめんなさい)。
読み返しても余裕でキュンが来ることだし、今のところここまでで十分に満足です!コスパ最高か!
男性が言う所の謎に抜けるAVに近い。ストーリーも女優さんも好みではないのに何故か抜けるんだと。なんでやろ〜。 -
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ありがとう劇画狼!
エクストリームマンガ学園の企画から応援してました!単行本化に至って本当に嬉しい。マイナーエロを中心にウェブ上で「今世に問うべき作品」を発信し続けたマンガ学園は終わってしまって非常に残念ですが、オガツカヅオ短編集を世に出したという確かな足跡を残したので、そこは素晴らしいと思います。
ファーストコンタクトというインパクトを除いてもりんたとさじが至高という位置付けは私の中で変わらないですが、魔法はつづくもまた素晴らしい。ゾン美さんのネーミングから漂うB級グルメ臭とか。
未収録の霊が見える主婦など初期作品群、単行本化待ってます。オガツ氏はデジタル移行したんでしょか。線が全体的に美麗になってしまって。初期の極細のボソボソゆらゆらした絵柄が大好物です。いえもちろんストーリーテラーとしてのオガツ氏の才能あってのものですが。
今作では1話目の透明病の話が好きです。一番オガツ氏らしい主体交換というかびっくりハウス的な喜びがあったかな。
幸せになりませうは改稿前のマンガ学園に掲載された版が好きです。過去に閉じた人間関係と、結局最後の生き霊は誰なのかモヤモヤするところとか。こっちの方が分かりやすいですけれども。
オカルトとかホラーってモヤモヤするのも味わいというか、アレじゃないですか、個人的嗜好ですが。
その点魔法はつづくのモヤモヤ具合は最高でした。投げっぱなしジャーマンスープレックス。さすが表題作。
でもあまりに意味不なので、続編希望です。(自分の読解力はいったん棚に上げました。)でも続編なくてもいい。
ホラーって不条理であって欲しいと思うのは私がロマンチストなのでしょうか。とりあえず作家買いする漫画家さんの1人です。 -
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才能
10代という刹那の時間を捉えて、人間の持つむき出しの残酷さ理不尽さを圧倒的な筆力で描き切った名作。漫画という表現だけど内容はもはや哲学。
才能という業(カルマ)を持った人間は、自身も周りもその渦に巻き込みながらその才能(チカラ)にある種振り回されて生きるしかない。
生まれという才能、美やカリスマという才能、それぞれの背負うシーシュポスの岩を、転がりながら何度でもその頂へ運び続けるしかないのだと。
「もはやそれを幸せと想わねばならぬ。」
13巻だっけ、岩を運ぶと鉱物が綺麗で頂きへの闘争そのものに充足たり得るの後に続く一文。うろ覚えだがこの一文が好き。ファウストの刹那よ止まれも好きだけど。
この作品のせいでファウストとシーシュポスはちょびっと売れたよねきっと。私は読んだもの全部じゃないけど。10代で出会ってたら全部読んだろうな。多分そらで言えるほど…人生変わってたかも。無意味な反復に充足か。
太宰の人間失格じゃなくてカミュとゲーテだっていうのがたまらんジョージ朝倉!BGMはサティのジムノペディかショパンの雨垂れ、リストの幻想即興曲だこのヤロー!
さすが映画通、サブカル女子のカッコイイのツボを分かってらっしゃる。素直にラノベに行けない厨二女子万歳。
このシーシュポスの「幸福と想わねばならぬ」は英語だとmust sayかなmust beかな。だとすると「それはもはや幸福と呼べるに違いない」「幸福と断ずるに値する」と訳すのもアリかなぁ。
「must=〜ねばならぬ」という直訳調も好きだけどね、なんかその誤差がむしろ原文ぽく格調高くて。翻訳文学ならではの味というか。mustのニュアンスを強く感じるというか。所詮全ての翻訳は類義語でしかないのだし。原文は英語ですらないのだし、それってなんて伝言ゲームwww
はー、良かった。いつも読み終わるとカミュとゲーテが読みたくなる。下手なおクスリよりグラグラ…カッコイイなぁ通学路でカミュを読む高校生!
この作品はシーシュポスから出発して描いたのかなぁ、だとすると芥川よりよっぽど本歌取りのセンスがあるね。六の宮の姫君とか蜘蛛の糸とか、古典文学を題材にした作品で芥川はほぼまんまだけれども、ジョージ朝倉は自分の作品として再構築して魅せてくれたものね。
いや〜ホント才能ってこわい。 -
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キャスカの胎内にあったガッツとの赤ん坊が蝕の時にフェムトに侵されて魔物化して、その赤ん坊がベヘリットを模した使徒に取り込まれて模擬蝕で信者達が捧げられてグリフィスとして受肉した…のかな?
じゃあ新生グリフィスは素材としてはキャスカとガッツのお子さんなの??
なんだか八雲立つのラストを思い出したなぁ。両親の恋敵と初恋の相手が息子として転生。わはは。
完全に生まれる前に転生してた八雲と違って此方は単に依り代だからDNA的な繋がりは無いのかな…まぁ細かいこと言い出したらファンタジーは興ざめなのだけれど。
元の赤ん坊のキャスカ守るぜ的な意思は消滅したのかしら…ガッツは放ったらかしでなんだかんだとキャスカを守ってたママラブな赤ん坊けっこう好きだったんだけどなぁ。
黄金時代→蝕→グリフィス受肉。ここまでで私の中のベルセルク第1部が終了。ここまでは怒涛の展開で文句なしに面白かった。この後はなんだか新章突入な感じで読んで無いんだよなぁ…最新40巻でキャスカが復活するっぽいから、そこからまた読もうかな。悪魔が云々の話より、ガッツの一人相撲より、3人が織りなす人間の愛憎劇が見たい。 -
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面白かった!
これ4巻で完結するのかなぁと怪しみながら読んでいたらどうやら打ち切り?あまりにも唐突なラスト。続きが読みたいなぁ。
寄生獣のような名作になる可能性も。続きを引き受けてくれる出版社がいたら良いのに。
ハチクロのように原稿持って出版社を回るんだ作者さん、頑張れ!
版権の問題がどうかわからないけど、ピクシブとかで続きを公開したら閲覧数伸びて出版できるのでは?
続編出たらぜひ買います。
最後の最後でオロチが元青鬼だったり、木戸くんが鬼の力に目覚めたり、魅力的なネタがいっぱい出てきたのにね…打ち切りで一気にネタ出しあるのはよくある事だけど。
気になったのは赤鬼が人からゴキブリのように嫌われるという最初の設定。「嫌われるオーラ」ではなく「負の感情を引き出すオーラ」にしとけば鬼ごとに色々個性出せてよかったのでは?
例えば近づいた人間を不安にさせるとか、食欲とか攻撃性とか性欲を増すとか。そして鬼もオーラをうまく生かして人間社会で生活してほしい。
せめて個人差があってアラタはオーラが特に強いっていう設定にしなければ、他の赤鬼が面接に受かって接客のバイトとかはできないのでは。特にサキさん。普通に働いてたし先生といい感じだし。先生はオーラに耐性のある人間設定か?
出版社変わるなら後出しジャンケンでその辺の初期設定いじって欲しい。鬼と社会の掘り下げ。
あと欲を言えばみんな大好き木戸くんのお母さんを殺さないで欲しかったかな。作者的には意図があるんだろうけど、失うものが大きすぎる。
アラタを怒らせて離れたいだけの動機では弱いし冷徹キャラにしたい訳でもなさそうだし絶望感?も伝わらず。単にイズミの魅力を削いだように感じた。母性を利用した直後だけに。
これから木戸くんが鬼として物語に絡むなら「お前らには恩があるからな」の決め台詞でピンチを救って欲しい。殺して尚仲間設定に行くのは相当の力量が必要。
木戸くんの愛されキャラはすごく必要。眉毛なくなる話とか最高だった。幽遊白書なら桑原ポジション。
イズミの嘘つき設定を活かして実は助けてた事にして欲しい。肝心な事が言えないのは逆にイズミらしくて魅力。目指すなら飛影+蔵馬か。アラタはナルトかな。
赤鬼、青鬼、ハーフ鬼。それぞれの葛藤。終わるには惜しい。絵も好き。 -
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せつない!
過去読んだ中でトップオブせつない!
もう3〜4巻はキュンキュンの宝庫で不整脈起こしそう。
という訳で、どのページのどんなシーンで痛かったか3巻レビューからの続き。
★以下マニアックな自分向けレビュー
(読み返すだけで脳内麻薬出る)
・3巻80ページ
珍しい孝章様オコ顔に微痛、「あんな男(菊乃進)の唆しに乗って…あの方にもしもの事があったら…なぜ僕はあの方の向こうみずを止める事ができないのか…歯痒い」激オコからの憂い自責へのナチュラルターンに微痛、そこへセクシー夜会服陽菜登場の細い目を見開いた孝章様の時を止める2カットで鈍痛。からの「う、麗しゅうございます」で激痛。そこはガッシリ正面から賛美に行けるんだね。素直か。
・99ページ
「婚前にお側にノブ1人付けずに雛子様を外泊させてしまう責任がどのようなものであるか…重々承知しているつもりで
おります…あ、いえ、貴方のお心が僕に向かう事が無いのは存じております…それでも僕の気持ちは…以前お伝えした通りです…いつかこの様な旅に、連れ出してしまった…責任は取らせて欲しいと…それが貴方の望まない形でだとしても…僕が…貴方の…夫として…」なにもうこれ素敵やん、無償の愛。メンタル最強か。一歩間違うとストーカーだけど孝章様のノーブルな憂い顔がそうはさせないというね。もうね。で回を跨いで「どうしても貴方を困らせてしまうようです、僕は」で涙を拭いかけてハンカチ差し出すだけ、っていう。激痛。ちょっと飛んで「ハンカチを差し出す以外に何が出来たか…場違いな求婚ののち、お相手の困惑の涙を慰める莫迦がどこに居ろう…其れでも…許されるなら真実はこの手で直に…拭い去りたい」もう孝章様のモノローグは全部萌えですわ。
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せつない!
過去読んだ中でトップオブせつない!
もう3〜4巻はキュンキュンの宝庫で不整脈起こしそう。
このキュンというヤツはなんなんだろう〜。私は女性側より男性側がせつない場面で心臓殴られたような鈍痛が。えぇホント物理的に。(心臓の病?)
ホントぐぁっ!って声出そうに痛いんだけどこの痛み大好物。(心の病?)
この痛みを味わい尽くすために(進行性の病?)、どのページのどんなシーンで痛かったか後で追記してみよう。
★以下マニアックな自分向けの追記
(読み返すだけで脳内麻薬出る)
・3巻39ページ
船室一緒でドキドキ、陽菜に近づく子ども孝章、オデコごつんからの〜赤面デコ赤孝章様「お許しください…雛子様」で鈍痛、赤面目逸らし孝章様で激痛!からの、がっくり項垂れ「これは…なかなかに厳しい」でも鈍痛。美味しいエイク(痛み)サンドイッチですな。
・3巻44ページ
菊乃進にツカツカからの「はじめに言っておく!雛子様は僕の許嫁だ」でセリフに鈍痛、照れる余裕すらない必死な横顔と陽菜の肩に食い込む指で激痛。
・3巻74ページ
チヨが首飾りを落としたと聞いて真っ白になり片目から涙が伝う陽菜の時が止まったような美しい泣き顔(おそらく孝章様ビジョン)と、それを見て細い目を見開いている孝章様で鈍痛、ゴシゴシこすって涙を拭いながらチヨに質問する陽菜の肩に手をのばしかけて、ためらって、虚空を握って、そっと下におろして、に鈍痛、それに陽菜は全く気づかない、にも鈍痛、「この方はいつもご自分の涙を瞬く間にお塞き止めになる」の陽菜の横顔をひたすら見つめる孝章様アップ、でまた鈍痛、おろしたまま虚空を握る手のひらにまた鈍痛。
44ページではあんなに簡単にガッシリ両肩掴んでたやんか〜平常時はそっと肩に触れることすらできんのか〜せつない。ドンドン鈍痛列車。
・3巻79ページ
壁にもたれた孝章様の美しい頭身とストーカー並みに湿度の高い目線で陽菜の後ろ姿をじっとり見ている目線…早くも扉絵で鈍痛。からの〜荷箱にもたれた後ろ姿で再び鈍痛。もうパブロフの犬なみに孝章様+何かにもたれる=鈍痛発生。もたれる=脱力=憂い=鈍痛。ハイここテスト出ます〜。
・3巻80ページ
と、文字数制限でここまで。4巻まで届かず。続きは4巻のレビューに。 -
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家系図と平行世界考察
家系図でこの8部の世界は7部で枝分かれしたいくつかの平行世界のうちの、1〜6部には“繋がらない”世界だという事が決定的に示された。
8部にはSBRが大きく絡むが、=7部とそのまま繋がるとは限らない。ただDIOは消滅しているっぽい。
6部最後で突如回天し承太郎が消失した世界にデス・スイーパーの時のような目眩を覚え、「荒木さん大丈夫かしら」などと心配をしたものだけれど、杞憂だった。
6部を終わらせる苦肉の?起死回生の奇策だった筈の平行世界を、次の7部で逆に無限に増やして普遍化する豪腕は「流石だわ〜」と思う。敗着の一手に見えた6部が甦った。将棋のすごい逆転劇みたい。
力技でもなんでも、「これがジョジョだ」という荒木さんの熱量に圧倒される。セリフに傍点のゴリ押しであっても、不思議と説得されてしまうのが荒木さんの魅力だ。
実はずっとパラレルワールドという考え方がニガテだった。
概念が難しいし、どこから分岐するのか可能性がありすぎて頭がゴチャゴチャするし、過去のエピソードのどこまで信じて良いのか分からなくなって地面がグラグラする。
物語を一度反故にして再構築するのだからある種禁じ手だろう。
今まで共有してきた過去のエピソードや育ったキャラクターが無かった事になってしまうのが寂しいし、どんなに過去と辻褄が合わなくてもOKで、似たような場面の焼き直しでも、世界が違うから新作でっせというズルさがある。
懐かしのエヴァンゲリオンでも平行世界が出てきたけれど、並の再構築では結局最初のキャラとエピソードを超えられずに、人気シリーズを延命させるための方便になり下がる。
でも荒木版平行世界は、平行世界が舞台装置として機能する。さすが並ではない。記憶喪失と既視感のある杜王町のズレが奇妙にマッチして読者が不安定な主人公になりきれるのだ。“平行世界の魅せ方”の発明とも言える。
承太郎と仗助・億泰・康一くんがいない杜王町に寂しさを感じながらも、今作の主人公がどうなるか目が離せない。ここは私たちの知らない杜王町なのだ。家系図で承太郎に当たる吉良吉影は川尻浩作似だし、ホリーさんは別人で病気も別。ジョセフなど未出同名キャラの登場も楽しみだ。過去との類似点や誰に当たるのか等に思いを馳せつつも、新しい冒険譚を楽しく読み進めたいと思う。 -
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まさかBLでこんな素晴らしいギャグに出会えるとは。ギャグに限らず吸血鬼モノと生き人形モノも大好きなので、こりゃもう堪らんばい。
何度読み返しても冒頭の「性癖が複雑骨折していらっしゃる」で笑う。
ドS従者ノエルの絶妙な言葉選びのセンスよ。
どんなに態度が無礼でも、慇懃な敬語は崩さない。ここポイント高し!
行徒さんのドンキホーテも無礼従者モノ(そんなジャンルがあるとして)だったけど、あっちの少年は時々敬語が抜けるし、絵の綺麗さに対して言葉選びにお耽美さが足りないので、圧倒的にノエルに軍配が。
新井理恵さんから絵が綺麗系ギャグは大好物。エヴァパロのピカピカ伝説も行徒さんのドンキホーテも時々大笑いするので良かったけど(北斗の拳パロのイチゴ伝説は絵がダメで読んでない)、中だるみナシで全部面白いのはこのnightmare catalogueかなぁ。
惜しむらくはタイトルが覚えにくいので、読み返すときにいつもググって探すことかな。
「吸血鬼、BL、ギャグ」では出てこなくて、最後に「人形」と付け足してようやくヒットしました。
ドS従者はこんな所でもホント有能。ありがとうノエル。
最後の最後にちょっとだけデレる究極のツンなノエルが良い。そこでよく噛み締めてもう一度最初から読むとツンもまた良い。本当に良い。
シリアスとギャグの配分的にも1話目の人狼編が好き。次がミイラ編かな。「雨だから乾物でも」という流れるような失言チョイス(主人の恋人候補に乾物て)と、棺に至るまでの簡略な絵のみのコマがすごく分かりやすくて好き。ダンジョン感とおざなり感の絶妙なさじ加減が私のどうでも良いツボに刺さる。あとミイラが黒髪イケメンだったのでもう少し絡んで欲しかった。絵のみの説明コマはちょっとラシャーヌの魔夜峰央さんを思い出した。ラシャーヌもパタリロも今思えばBLなのか。おじ様と美少年キラーのバンコラン懐かしいな。
続編出して欲しいけど、あとBLできるモンスターって何かいたっけ?ケンタウロスとか?雪男とか?人魚がOKならハーピーも男性版っているのかしら?日本の妖怪を一気に終わらせちゃったからなぁ。しかも垢舐めはまんまだったし。あと天使?うーん、話数に足りないなぁ。
別の話の巻末に1話という形式でも良いので出して欲しい。ノエルに会いたい。
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白鳥沢戦決着!
最新33巻から遡ってレビュー。この巻はまずツッキー。ほんとツッキー。表情にほとんど出ないのに熱い。目線の描写すごい。ケガ復帰直後の同級生らしい遠慮のない影山とのやりとりちょっと泣けた。アッキー目線?
あとはやっぱり毎度の敗戦後の描写に泣かされる。ウシワカの「頼むぞ」にやられた。でも本人は泣かないんだなぁ。いやあの場面は泣かないからこそ刺さるんだけども。
でも3年最後の春高だよ?全てをかけてきた目標を逃した高校生だよ?目頭押さえるなり鼻つまむなり気づくとスーッと涙が出ててビックリするなり、サラッとどっかでは泣いて欲しかったかな夜1人寝る前に真っ暗な部屋とかで。描かれてないだけで泣いたと信じてる。
あと白鳥沢監督。監督ヤバイ。強さ・高さのシンプルな強さを求める戦術の裏にあった「俺を否定したい」という切ないモノローグが泣けた。
長年の葛藤とか悔しさとか諦めとか、それでもバレーボールから離れられない不器用な生き方とかすごい色々詰まってる言葉で。
オジイのツンデレに激しく萌えた。やべー需要あったんかー。一時とはいえ、監督が主人公どかしてメイン張って成長する漫画って新しい!スポーツ漫画でこんなん見たことないわ。
監督の50年越しの葛藤を世代を超えて主人公が克服する。願いを託すのは何も選手同士だけじゃないんだなぁ。作者のキャラクター愛と掘り下げセンスに脱帽です。
ツッキーと言い、オジイと言い、ひねくれてる人物の描写うまいなぁ作者。考えてみたら監督だって人間なんだよなぁ。鵜飼コーチも万年ベンチ温め組って言ってたし、一流の監督が一流の選手だったとは限らない。
名門校の監督って、選手としては自分より格上の人間相手にビシーっと意見したり指導したりするんだよね。それってスゴイ事だよね。
ハイキューは表現技法は良い意味で漫画的だけど、キャラクター描写は色々リアルだね、さすが作者が元高校バレーボーラーだけある。どんな選手だったのかしら。これだけ控えの気持ちが分かるのだから、スター選手ではなくて色々ままならなかったのではと信じているのだけど。
ハイキュー面白い。王道スポーツ漫画と銘打ってあったけど、実は邪道スポーツ漫画なんじゃないかなぁと、思ったりする。とにかく色々新しい。 -
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熱く素晴らしい名勝負!
28巻から6巻かけて続いた稲荷崎戦がついに決着!私にとってハイキュー史上最も熱く素晴らしい名勝負だった。
ストーリーの流れ的にゴミ捨て場の決戦に向けてある程度勝敗を予想していたのに、じりじりと最後の一コマまで結果が分からなかった。
6巻分という長さを一切感じず、まるで試合に参加しているような臨場感で一気に読んだ。しかも読み返す度に新しい発見と感動がある。あまりの素晴らしさと頭の整理のためハイキュー初レビュー。
試合描写に挟まれる心憎いエピソードで稲荷崎にも勝ってほしいと思わせるキャラクターの掘り下げ。北さんのユニフォーム貰う時の涙。双子はもちろん魅力的なんだけど、スター選手だけでなく地味な選手を大切にする作者の描き方がとても好き。
もちろん烏野メンバーの葛藤と成長は感涙もの。今回は試合前からの合宿や練習描写での伏線もあり、1つ1つの成長がその場の化学反応だけでなく、沢山の積み重ねによるものだという重さが際立った。
一度逃げた2年生メンバーへも光が当たる。なかった事にはならないけど、努力した分はどこかで報われる。ヒーローになれない木下の葛藤。ピンチサーバーの役割は試合だけではなかった。ノヤっさんありがとう。敗者にも弱者にも作者は優しい。
毎回の敗戦後の描写が良い。稲荷崎監督の言う「間違いなく選手躍進の一戦でした」という言葉が刺さる。甲子園でNHKは敗戦監督のインタビュー音声を流さないけれど、負けた側の言葉にこそ価値があると思う。大迫半端ないってもそうだけど、勝者の凄さを一番知っているのは敗者なのだから。
この作品のテーマは負ける事の肯定ではないかと思う。少年の成長を描きつつも強さよりも弱さに重心がある。よほどの天才でない限り、ほとんどの人間にとって、人生は負けの連続だ。折れずに負け続けられる人間が尊いのだと考えさせられる。
スポーツ漫画の金字塔スラムダンクを思い出した。作者はこの物語の決着をどこに持って行くのだろう。スラダンのように今のメンバーで締めるのか、次世代の物語も紡ぐのか。
終わるのは寂しいけれど、終わりどころは大事だと思うので、編集者や周りの意見に流されずに自分の表現したい結末を描いて欲しい。 -
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弥太郎いい子!好きな人のために何度も身を引ける不憫系不器用キャラが愛おしい。自分が失恋しちゃうのに絃の告白メッチャ後押ししようとしてるし。いい子すぎる!
ときめきトゥナイトの神谷さんや星の瞳のシルエットの真理子など、90年代ラブコメならどんなにライバルが一途に好きになっても主人公カップルには勝てないものだけど(子どもの頃はそれで大満足だったんだけど、大人になってから読み返すと神谷さんかなり不憫だし応援したくなる…真理子もね)、ひるなかの流星では最後の最後で当て馬マムラが報われたし2010年代は分からない。
がんばれ弥太郎!
なんか名前も可愛いい。
でも不憫な弥太郎が見ていたいから、報われるなら本当に最後の最後まで引き伸ばして欲しい(鬼) -
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岩本先生の人間観察力と伏に脱帽
数十年後の世界でタケルくんとうららちゃんのカップル、赤沢ちゃんちに三郎坊の銅像(お稲荷様として?)には気づいていたのだけど、ミドリちゃんちの町長業をユカリ先輩が引き継いでいたの…気づかなかった〜!コメントで触れてくれた方ありがとうです!(^o^)!
将来町長になる器だからミドリちゃんの恋のお相手は高校時代生徒会長というポジが必要だったのか〜!
少女漫画でイケメガネ枠の生徒会長がチャラ系で、斬新なキャラ設定というか、先輩の雰囲気と肩書きがイマイチしっくりこないな〜、なんで無理にコノヒト生徒会長にしたのかな〜、と疑問に思ってたんだけど…これも伏線か!
サブキャラの恋愛模様、どのカップルも神設定…現実にいそうというか、説得力が凄いというか。
・甘ったれ姫←超包容力幼馴染
・寂しがり毒舌メガネ←チャラそうで超優秀な年上幼馴染
・友情に厚いアナーキー特攻メガネ←見た目より中身重視爽やか団体系部活男子
・地球の男に飽きた所よ系モテ系スペック重視女子←商売繁盛系イケ塩顔神系男子
・自分の失恋より相手の幸せと家の格式とか秩序を守る系見た目より古風しっかり系お嬢様モテ系女子←甘ったれだが愛されてきた故に惜しみなく与える系これから幸せにしてやんよ系セレブ男子
ナニコレ全員幸せになる未来しか見えない、私にもこんなフルオーダーメイド男子落ちてきて〜。
ヒロイン甘ったれでイマイチ好きになれない勢、まぁ怪力で天狗の娘で、という生い立ちで許してあげてほしいというか全てのコマで瞬ちゃんにキュンキュンする漫画だからもはやヒロインのアラは別にいい&ダメ=瞬ちゃん尊い増し&ダメヒロインすら包み込む瞬ちゃんなら私ですらきっと来世で幼馴染なら包んでくれるに違いないグヒヒ萌えというか。
そしてモミジが好きだから納得いかん勢も、百年一途男子瞬ちゃんは出会った順だから、てかしっかり者同士すぎて瞬ちゃんの良さが活きないというか…てかモミジは女版瞬ちゃんだしお相手は男版秋姫が良し。じいや超優秀だし。
あとタケル=恋は落ちるもの。押せ押せ秋姫ではなくうららに即落ちの理不尽さも良い。マディー&西条の猫町然り。
岩本先生の人間観察力!!どこまで最初から設定してストーリー描いてるのかなぁ…キャラ1人セリフひとつすら結末から見据えないと書けない程の綿密な伏線回収! -
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オカルト漫画の最高峰・祝続編
オガツカヅオ氏の前作「りんたとさじ」は私の中でオカルト漫画の最高峰。
オカルトミステリーという新ジャンル確立というか、あれぞ漫画表現による正統派オカルトの爆誕というか…
前作にカルチャーショックを受け、作者に惚れ込んで続編を渇望して10年…ようやく氏の新作に出会えた今日は私にとって記念日。
タイトルも主役も舞台も変わって、原作者もついて、純粋な続編ではないけれど(「チョコレートジャンキー」と「にもかかわらず」みたいなものか)、りんたとさじにまた会えて嬉しい。
まるで推理小説のような結末のどんでん返しや独特のオカルト感は健在。(このオカルト感については前作「りんたとさじ」のレビューに詳しい。)
オカルト好きにはたまらない日常と不条理の交差点。オカルト=隠されたという言葉通り、見せる部分と見せない部分を自在に使い分ける、漫画表現では難しいオカルト話法の絶妙の語り部。
でも今作は市役所の仕事という事で前作よりアッサリしたかな。ページ数が増えたせいかな。いきなり本題だった前作に比べて説明的なコマが増えたような。
洋介犬氏の恐怖連作といい、不安の種といい、良質なホラーは短編が多い。先にオガツ作品をオカルトと呼び、こちらをホラーとしたのは、主に恐怖を喚起する上記の2作品とオガツ作品は私の中で別ジャンルなので。
オガツ作品から受ける感覚は「恐怖」とはちょっと違う。どちらかというと「不条理」とか「心霊=神秘」。直訳すればオカルト。
作者自身は前作あとがきで自作をホラー漫画って言ってるけどね…あくまで受け手の感覚では、私にとってオガツ作品は初めて目にした「恐怖を売りにしない」正統派オカルト漫画。
前作にあった圧倒的なヒロインのアタシ主観とミスリードが無くなったのは残念。前作の読者を翻弄するワトソン君とホームズの奏でる二重螺旋が懐かしい。
今作の客観的なストーリーとマトモで大人な新キャラ達は、前作ファンにはやや物足りない。
彼岸と此岸の混在、サブキャラ達の狂気、主役2人の青さ、バイト先の怪しさ…危うさという魅力を備えた前作の2巻がいつか読みたい。
でもまずはオガツカヅオ氏の10年ぶりの新作に感謝。間違いなく天才だと思うので、打ち切りの心配なく自在に描けるよう「寄生獣」の岩明均氏のように早く評価されて欲しい。 -
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これは良いオカルト
間違いなく今まで読んだオカルトホラーの最高峰。どこからが怪異でどこまでが現実なのか、読後感のもやつき、足元グラグラ感がたまらない。また繊細な絵の雰囲気も良い。合ってる。
イラスト表現自体は怖くない。絵はむしろ可愛い。グロもない。見開きビックリ系でもない。でもちゃんとある種怖い。今まで読んだことないタイプ。
ストーリー展開が、最高。良質な推理小説のように前提がドサッと覆る。有吉佐和子ばりの関西弁もまた良い。
此岸から彼岸への移動がスムーズすぎて、もう何がマトモでどこを信じて良いのやら。語り手の目線に読者が鮮やかに絡め取られる所がちょっと京極夏彦っぽくもある。これをマンガ表現で堂々とやれる所がすごい。ミスリードの名手。1度目はさじ視点、2度目はりんた視点で毎回読み直す。
キャラクター設定も秀逸。一見頼りになりそうで全員が危うい。探偵役のりんたも絶対ではない。正常と異常の地軸をジワリとずらされる。読者に足場を許さない。
舞台も大学だし、大好きなウニ氏の洒落怖師匠シリーズを彷彿とさせる。3話目の味の人から祖母のクセだったハズの齧りグセがさじに定着するのも師匠シリーズっぽくて好き。
全編を覆う独特の浮遊感。突然足元が崩れる驚きとそれを期待してドキドキ読み進むお化け屋敷感、そして予想を超える場所を崩される、裏切られる快感。
物語を読む幸福が全て詰まった、そんなオカルトホラー。1話目の炬燵の人と5話目の鳴く人が特に好き。
こんなオカルトを求めていた。もっと評価されるべき。ぜひとも続編出て欲しいし、この人の他の作品も読みたい。
叶うならば大好きな師匠シリーズをぜひこの人にコミカライズして欲しいなぁ。既に別の人で何話かコミカライズされていて、そちらの絵も綺麗で素晴らしいけれど、キャラの不穏さとか、幽霊の儚い感じとか、コマ割りとか、ぜひぜひオガツ版も読みたい…切なる希望です。
追記・オガツカヅオ氏他の作品出てました。ある意味続編みたいなものだけど、世界観と続投のキャラ設定が微妙に変わっちゃった(それもまたちょっと師匠シリーズを彷彿とさせて萌えるけれど)。原作者さんがついてページ数も増えて、絵柄も展開も揺らぎというか危うさが減った感が残念。やはりこの世界観とタッチのまま、メンバーもそのままで続編ぜひ読みたいですね。
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ストーリーテリングの天才!
既出読破。なので1巻〜10巻の雑感を。
まず出だし。天才。
伝記を描くのに、幼少期でもなく老年期でもなく、中途半端な青年期の、しかも史実に一切ない(よね?史実詳しくないけど)ヘンテコ動力創作エピソードからスタートするあたりやはり岩明サンは物語りの天才なのだと思う。
作者にも編集にも自信がなきゃできない始まり方。打合せが見たい。史実の殆ど残ってない半架空の人物に、「コイツってこんなヤツ」と言い切るヘンテコエピソード。そして物凄く息の長い伏線。ミスリードしたら読者が路頭に迷うのに。
あとは歴史物なのに説明的文章も最小限でセリフも多くないのにストーリーについて行ける不思議。やはり天才。
10巻まで読んで1巻に戻ると、この始まり方、進め方に痺れる。
ホント天才っているんだなぁ。
動力に使われるヘビも象徴的。将来アレクサンドロスの右腕となる事を象徴するヘビ。そしてアレクサンドロスの顔にヘビの痣があったなんて史実は無いよね?架空の象徴への強烈なオマージュ。なんだろこれ。すごいね、ここまで架空の人物像って作り込めるんだね。
冒頭メンバーが濃い。でも有名人のアリストテレスは脇役感がハンパない。単に座標軸なのか。無名なメムノンの方が偉人ぽい(笑)
最初の拷問とか空き家の変人さんとかはなんなのかなぁ、主人公じゃなくてアリストテレス絡みだけど後で追うのかな。10巻の時点では完全に本流てか主人公と接点ないよね哲学者。最終的にはキレイに回収するのかしら。
後々への伏線が二重、三重に毛細血管のように張り巡らされ新刊出るたび発見する快感。仕込み天才。
10巻でメムノンの背景出てきた時には大興奮。コレ何年越し?!
5巻のペルディッカスとの邂逅も胸熱。このイケメンまた絡むのねと。
カロンとの再会は更なり。
岩明サンの絵はなんだろう、書き分け出来てないようで微妙なラインで書き分けられてて、よく見るとそれぞれ違う。イケメンには造作以前の有無を言わさぬ色気と迫力がある。なんだろあれは。イケメン=タレ目の法則も(笑)
エウメネスの時々あるキメ顔がまた大変に格好よろしい。フォーキオンに将棋盤渡して「やるねぇ、俺」にはやられた。そりゃ惚れるよエウリュディケもサテゥラも私も。
唯一の難点は人物名が難解。これ書くのに何度読み返した事か。