【感想・ネタバレ】ヴィンランド・サガ(10)のレビュー

あらすじ

奴隷に身を落とし、何の希望もなく生きるトルフィン。人生で初めてできた友と、彼は森を切り拓き麦を作る静かな毎日を送っていた。そんな時、何者かによって畑が根こそぎ荒らされていることが判明。明らかな悪意を前に彼は、首謀者と思しき奉公人を怒りにまかせ殴り倒してしまう。またしても暴力に頼ってしまった彼は父の言葉「本当の戦士」の意味を悟り、新たな人生をつかみ取ることを決意する!

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北欧を舞台にしたヴァイキングの物語。主人公・トルフィンの少年時代は、殺された父親の仇を取ることだけが生きがいでした。少年ながらに、侵略・略奪・戦争を繰り返し、その過程で人を傷つけることを平気に感じてしまう。そんな彼が、戦って、成長して、失望して、希望を見つける過程が、ゆっくりと描かれていくマンガです。
「世の中から……戦争と奴隷を失くすことは、できないもんかな…」
いつしかトルフィンは、そんな夢を口にします。
ヴァイキングとしての過去の過ちを悔いながら、殺してしまった多くの人の魂を背負って夢に進むトルフィン。彼を通じて「本当の強さとは何だろう」という問いに対する答えが、あるいは願いが、丁寧に丁寧に描かれている傑作です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

戦士だった頃の自分から変わろうともがくトルフィン。
しかしエイナルたちの開墾した稲は人の手によって掘り返されていた。
奉公人たちに殴られて気を失ったトルフィンは、戦士たちの果てなき戦場でアシェラッドと会う。
アシェラッドは、トルフィンが殺した名もなき人々を背負って本当の戦士になれという。
トルフィンの魂の叫びが木霊する。

0
2015年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文句なしの★5つ。
トルフィンに自分を重ねてしまう。
弱い自分、それに気付く自分、何もできない自分。
だけどアシェラッドは言う、
それすらも引きずって行けと。
本当の戦士になれと。
読んでて訳も分からず泣きました。

0
2011年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これまでの10巻中、一番大事な巻かつ一番素晴らしい巻だった。

これまでずっとトルフィンが戦士として
どう強くなっていくかの物語だと思ってたけどそれは間違いで、
人間としてどう強く大きくなっていくかの物語だったということに
いまさらながら気づかされた。

8巻、9巻あたり農奴としての物語が何の意味を持っているのか
わかっていなかったけど、すべてはこの巻のためにあった。

0
2011年11月17日

ネタバレ 購入済み

不戦の誓い

ヴァルハラの夢の中で、過去の自分が行ってきた殺戮の数々を思い返すトルフィン。不戦を誓ったものの、
平和な未来はあり得ない。どういう終わりを迎えるのか?

0
2022年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

トルフィンが"殺戮者としての戦士"を抜け出し、"人を傷つけずに戦う"ことを決意した、というお話。
舞台は農場から一歩も外へ出ず、話の流れも停滞している感があるが、トルフィンの内面成長の物語としては大きなターニングポイントなのかな??

0
2011年05月02日

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