知念実希人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
末期の癌を患い父親の穣がこの世を去った。生前は警備員であったと思っていた、一人娘の千早に父親はかつて警察官であった事を知る。
外科医の千早に一人前の外科医になる為の大学病院伝統の出向、病理部で1年間、顕微鏡に向き合う事に、そこでの指導医が同学年の紫織だ。
化粧毛も無く、ただただ顕微鏡にむかう紫織に苦手意識を抱くが…
女性の絞殺死体が発見され、そこには折紙が、父親が刑事であった頃に連続殺人鬼が残した折紙、折紙殺人が再発した。
その事件に千早と紫織が掛かっわいく。
何故、父親の穣は刑事を辞め警備員になったのか?
折紙殺人鬼は今更、何故、犯行を再発したのか?
又、この作者の受註にハメられた。 -
Posted by ブクログ
感想ではなく読書メモレベルのことになってしまって申し訳ないが、私は文字だけの本が苦手だった。太宰治の人間失格を、数ページ読んでは数週間置いてを繰り返し、あのページ数を2ヶ月かけてようやく読み切ったほどである。
そんな私に、300ページほどの作品を…!?と思ったが、結果としてこの作品は、見事に私を本の沼に落としてくれた。
謎の匂いを嗅ぎ取り、首を突っ込む天久鷹央とそのブレーキ役(できてない)の小鳥遊の二人で織り成すこの物語は、最初の河童事件や最後のオーダーメイドの毒薬まで、私を全く飽きさせることは無かった。
キャラクターに深みを感じることは今のところできていないが、この先の作品でどんどんと理解が深まっていくだろう。続きの作品を買いたいと間違いなく思った1冊であった。 -
Posted by ブクログ
医療×ミステリーという組み合わせだけでも面白いが、本作で特に惹かれたのは天久鷹央という人物そのものだった。
著者が現役の医師ということもあり、病気の症状や診断に至るまでの過程、病院内の描写には説得力があり、それが物語への没入感を高めてくれる。
一見すると怪奇現象や不可解な事件にしか見えない謎が、医学的な知識によって論理的に紐解かれていく。その過程こそ、本作ならではの醍醐味だ。
中でも一番刺さったのは「不可視の胎児」。
その小さな頭の中に膨大な知識と無限の好奇心を詰め込んだ鷹央だが、倫理観や人の感情、いわゆる「空気を読む」ことは苦手であり、本人もそれを自覚している。
そんな鷹央が、患者を救うために自分の言葉で必死に語りかける。
「子供に母親を殺すという重荷を背負わせるな!その子に母親を救うという最期の仕事をやり遂げさせてやれ!」
知識だけでは答えを出せない場面で、決して器用ではない鷹央が真っ直ぐに自分の思いをぶつける姿に、天久鷹央という人物のかっこよさを見た。
超人的な頭脳を持つ鷹央も、決して完璧な人間ではない。
それでも目の前の患者を救うためなら、自分が苦手とすることにも踏み込んでいく。
その姿に、ただ「頭が良い」「すごい」だけではない、鷹央という人物の本当の強さを感じた。
また、そんな鷹央を理解しているからこそ、周囲が口を挟もうとする中で「少しだけ・・・少しだけ鷹央先生にまかせてあげてください」と言える小鳥もまた良きかな。
鷹央と小鳥の関係性も、本作の大きな魅力だった。
常に鷹央に振り回され、ボーナスや愛車まで人質に取られる不憫な小鳥だが、いざという時には鷹央を信じ、鷹央もまた小鳥を心から信頼している。
特に終盤、心が折れかけた鷹央を小鳥が鼓舞し、鷹央がその期待に見事応える。そして、鷹央自身の居場所であり、小鳥の居場所でもある「統括診断部」を守ったシーンでは、この場所には二人が揃ってこそなのだと感じさせられた。
シリアスになりすぎないのも本作の好きなところ。
「小鳥先生」という呼び名を広め、あげく鷹央との交際疑惑まで流布する鴻ノ池は、物語に笑いを届けてくれる最高の道化ガールだった。
小鳥との「・・・法廷で会おう」のやり取りはお気に入り。
医学的知識で不可解な謎を解き明かす面白さと、天才でありながらもどこか不器用な鷹央の人間らしさ。
そして、そんな鷹央を支える小鳥との信頼関係。
シリーズ一作目として、この二人の「統括診断部」をもっと見ていたいと思わせてくれる作品だった。
今後、鷹央と小鳥がどんな奇妙な症例や事件に挑んでいくのか。
そんな二人の活躍を楽しみにしつつ、私も次なるカルテを求めて書店に向かおうと思う。 -
Posted by ブクログ
神酒クリニックの面々は、クライアントからの依頼で記憶喪失の女性を保護する。その女性「赤羽」は都内で起きている連続ビル爆破事件に関わっているようだが、何か事情がありそうな様子でもあることから、神酒たちは爆破事件の捜査に乗り出すことにする。
今回もミステリとしての面白さとアクションの楽しさがてんこ盛りの作品です。アクション、前作よりパワーアップしているかもしれません。神酒と勝己の格闘術もだし、真美のドライビングテクも尋常じゃないレベルになっているような。そしてメンバーのユーモラスなやりとりの数々も楽しすぎます。
爆破事件に関わっている怪しい面々との対決、徐々に取り戻される赤羽の記憶、どこをとっても目が離せない展開の連続です。タイトル「淡雪の記憶」に繋がるラストも素敵なことこのうえありません。