知念実希人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今まで読んだ知念さんの作品で1番面白かった。
北海道にある、地元民は決して近づかないという黄泉の森。
7年前に突如家族が失踪し、その真相を追い求め続ける茜。
人喰いヒグマを駆除すべく召集される漁師の会。
序盤からかなりグロい。
中盤もグロくて終盤もグロい。
それでもストーリーはしっかりしていてグイグイ引き込まれる。ホロリとする場面もいくつか。
エピローグもよかった。
ベクターは誰なのか。ミスリードにまんまと引っかかり、真相が分かったときは、あぁ・・・と。
充分衝撃なので、その場面のページの演出はなくてもよかったかな。
映像化したら面白いだろうなと思った。 -
Posted by ブクログ
都議会議員の女性が殺され、天医界総合病院の院長の天久大鷲が殺人容疑者となる。院長の疑惑を晴らす過程で、どんな難病も治すという水の存在に行きつく。
エリクサーの様な水の正体も、そんなに上手く行くものかと疑う部分もありましたが、医学の知識はないので、分かりませんが、病院内のゴタゴタに始まり、大鷲の合理的な一面ばかりが目立ってきた前作から、大鷲の人間臭さや、医療への思い、何よりも鷹央への家族としての愛情を知ることができて良かったです。
院長が逮捕されたら、鷹央が次期院長になるという話では、それはそれで、見てみたいとと感じました。小鳥遊への期待みたいなものも見れて良かったです。
鴻池舞も含めて、トリオ -
Posted by ブクログ
なかなか出ない星5、出ました。それくらい好きな本となりました。犬好きの贔屓目となっているかもしれませんが、そうでなくとも素晴らしい作品だと思います。レオの犬世界?人間世界?における成長、登場人物の個性や設定、過去の事件と現在との繋がり、そして諸々の解決と結末まで、個人的に見事にはまりました。死神、犬、病、ミステリー、恋心、、、といった全く異なる要素がひとつの作品としてしっかりまとまっている斬新さ、純粋に面白かったです。話しの構成自体も見事。読みやすいし展開もわかりやすく、割と長めではありますがスラスラと読み進める事が出来ました。菜穂が本当にいい娘で、、、あー、せつない…
シリーズの2作品も読ん -
Posted by ブクログ
時系列としては「優しい死神の飼い方」→「黒猫の小夜曲」の後のお話。
ぜひ先に2作品を読んでから読んで欲しい。
人間から「天使」「死神」などと呼ばれる霊的存在のレオとクロは、亡くなった人間の魂を「我が主様」の元へ送る仕事をしていた。ある時それぞれ上司からゴールデンレトリバーのレオ、黒猫のクロとして地上に降りて仕事をするように言われ、彼らは自身の仕事を遂行していた。我が主様へ魂を送るべく、彼らは地縛霊の未練を解決するために奔走しているととある大きな事件に巻き込まれ…というストーリー。
面白い!!!!
前作に引き続き主人公が知性を持つ犬と猫で、章ごとに視点が変わるのが良かった。
前作お馴染みの登 -
Posted by ブクログ
ネタバレ天久鷹央シリーズ第十五弾。
面白かった。
鷹央が喜んでいたようにクローズド・サークルっぽい状況だからか、
病人がひとりだけだったからなのか。
それとも、
偽コロンボ刑事を初めとする警察が出てこなかったからか
(いや、偽コロンボ刑事は嫌いではない)、
鷹央の過去が少し判明したからなのか。
鷹央も認めるコンピューター工学の天才、医療機器の会社の会長が、
車の事故によって体を動かすことも、
自発呼吸もできない状態になってしまった。
その事故は、
財産目当てで三人の子供のうち誰かが起こしたものではないかと疑う、
会長の妻。
元恋人だったその妻から依頼されて、長野県の山奥の別荘までやってきた鷹央は、