風野真知雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ自分自身に心術を施してまで彦馬を忘れよう(=彦馬を川村から護ろう)とする
織江の健気さにきゅんきゅんしてしまう(爆)。
その心術が結局効かなかったところに恋愛感情の何たるかを見た。
お蝶が声を掛けてきたときには、次の刺客はお蝶なのかと戦慄したが
違っていたのでホッとした(そこはドラマとは違うところ)。
まさか川村本人が出てくるとは思わなかったけど。
実は川村とお蝶はお似合いなのではないかと常々思っていたので
終盤のお蝶の台詞はやっぱりね、という感じだった。
だからこそふたりで幸せになって欲しかったのだが、残念だ。
お蝶が最後に川村に言った「あんまり女を舐めんなよ」という捨て台詞には痺れた。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ第3の刺客を差し向ける川村真一郎が更に容赦ない。
しかもその刺客が母のライバルで織江にとっても馴染み深い浜路ときた。
浜路もやっぱり川村に背いて織江の命を獲ろうとするのだが
その理由が先のふたりとは違い、女ならではの理由なのが切なかった。
というか男性の風野氏がここまで描き切るのがすごい。
この巻の裏の主役は鳥居耀蔵かもしれない。
可愛さを発動する方向がおバカ方面だと常々思っていたのだが
それ以外は鼻持ちならない方向のバカだったという。
完全に飲み屋で嫌われるタイプだったのには爆笑。
そしてこいつは熟女好きだということがよーく判った(笑)。
その存在を訝しみつつもなんだかんだで雁二郎を頼り -
Posted by ブクログ
ネタバレ彦馬と織江の実際の距離にはあまり変化がないものの
いろんな横槍が交錯してふたりの立ち位置を無理矢理ずらしていく、という趣。
事は急激に動かないのだが、幽霊船やら占いやら
今後を暗示する緩やかな仕掛けが見え隠れしている、という意味で
この巻は重要な位置付けにあるということか。
今回は2巻に続いて手習いの子供たちが大活躍。
その謎解きを通して、彼らの成長を見せるところが心憎い。
そして、初登場の静山の娘の静湖姫は完全なる横槍要員だと思われる。
彦馬と連れ立って歩く静湖姫を見て動揺する織江が可愛くてきゅんきゅんした(何)。
川村が差し向けた第2の刺客は呪術師寒三郎。
織江は呪術師だと判っているの -
Posted by ブクログ
ネタバレ5巻がものすごい急展開だったので、
今回は本筋の方があまり動かなくて物足りないようなホッとしたような。
個人的な事情で読むのに間をあけてしまったので
今回みたいに謎解き主体で本筋がゆったり進むのはインターバルという感じで
有り難かったというのはあるが。
くノ一としては優秀なはずの織江なのに、酒浸りになって乱れてしまうところ、
更に立ち直るきっかけが彦馬がやるように謎解きをしようと思い立つという辺りが
普通の女の子っぽくて可愛かった。
織江を取り逃がした川村真一郎が更に執着を募らせるところはやっぱり怖い。
とはいえ、部下のお庭番たちにはその恋心(執着)をことごとく見破られている辺り
まだまだ -
Posted by ブクログ
ネタバレいきなり栗田と雪乃が祝言をあげるとかいう展開になってて驚いた。
少なくとも前巻までにこのふたりがいい感じだったという描写がなかったから吃驚だ。
何にしても成就してよかったねぇ、栗田(笑)。
おたすけ兄弟も与之吉も哀れというかなんというか。
そして、持ち付けない大金が手に入るというのは怖いことだと思った。
現在に置き換えても成立する話だと思うのはこんなところ。
与之吉の娘、おかよが盛大に誤解してるのも切なかった。
隣のきち坊の末路も驚きだ。
亡くした許嫁ひとすじの坂巻にもロマンスが生まれそうだったのに(笑)。
勿体無かったね。
巻末の余話も面白かった。
今の坂巻もいいのだが、10代の初々 -
Posted by ブクログ
ネタバレ妖談シリーズから先に読んじゃったんだけど
どうやら殺人事件シリーズの方が先だったようなので
途中で路線変更してみた。
妖談から読んでも差し支えないと思うが
一応この話は根岸肥前守が南町奉行の職に就いたところから始まるので
個人的にはこっちから読んだ方が収まりがよかった。
肥前守をサポートするふたりは妖談シリーズとは違っている。
根岸家の家臣である坂巻がイケメン設定なのは宮尾と共通か。
婚約者を失くしたエピソードなどで好感度は高いと思われる(笑)。
椀田が並外れてデカいように描かれているので
一応ゴツイ方認定の栗田がなんとなく可愛く見える気がする(爆)。
どちらかというとこっちのふたりの方が好 -
Posted by ブクログ
まだまだつづく、この話。
今回も4つの短編で。
『除夜の鐘』
音痴(謎)の和尚の話、と言っていいのだろうか。
除夜の鐘をつくときに、話の結末を迎える。
小鈴の店に看板が掛かる。
『下手っぴ名人』
小鈴の推理がさえる。
それにしても、彼女の発想はどこから来るのだろうか・・・・
前の巻でけりを付けた、平手からの手紙であることを思い出す小鈴。
『男の背中』
彫り物を入れている男たちをみて、謎を解く。
良くある、宝の地図みたいな話だ。
蛇、かえる、ナメクジ、イノシシ。
さて、この四つの共通点は?
『天狗の飛脚』
今なら良くあることだろうが、この時代は飛脚がそれに該当する訳だ。
『ウチならすぐ