風野真知雄のレビュー一覧
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主人公望月竜之進の修行旅。
この主人公ののんびりしたところが実に良い。
できれば人を切りたくはないが、人を着るような悪者には容赦はないと本人の弁。
3人が一斉に切り掛かってきても、それに負けない剣術をと「三社流」という流派を作った。
なので、よく考える、考え尽くすほど考える。
数々の事件で、どうすれば勝てるかということを考え尽くす。その様子は目が中央に寄ってきて、なんとも間抜けな風態に。しかも、のんびりとした口調でなかなか人を寄せ付けないという感じには、到底ならない。
そこがいいのだ!
この巻は、
番長皿屋敷のトカゲ
淀殿の猫
服部半蔵の犬
宇喜多秀家の鯛
左甚五郎のガマ -
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風野真知雄さんの好評シリーズ。
いよいよ孫の桃子はよちよち歩きを。
孫可愛さで長屋に住む桃太郎は、愛も変わらず孫の安全おために一役買う毎日。
現役当時は腕利きの目付けをしていた桃太郎。
若い頃はそれなりにあそびもして、今でも色気がある。
桃子の母、芸者の珠子は、気風のいい女性。
蟹丸という若い芸者が慕って芸事を習いに通ってくる。
蟹丸の下の兄が殺される事件が起こる。
もごと解決に導いたのは悪にも悪いと言われてしまう桃太郎の推理!
風野真知雄さんの描く主人公は洒脱でユーモアがあり人情がある。とても魅力的な男。
今回も蟹丸に告られて慌てようが可愛らしい。
文章の中にきらりと光る人間味が魅 -
Posted by ブクログ
大江戸定年組の新シリーズの2巻目。
一線を退いた3人。
隠居になってから若い女房をもらい子にも恵まれた仁左衛門。脳梗塞になりながらも、妻や子、古い親友たちに支えられ、生まれ変わったような第二の人生を歩むのは大身の旗本夏木。
腕利きの同心、結核を疑うような気管支炎が長引き、死を覚悟して息子に譲り隠居した藤村。
それぞれの女房が知り合い、女同士で店を始めると、女性の新しい視点で思わぬほどの大繁盛。
3人は幸せな隠居生活だったが。
藤村は胃のあたりに何やら痛みや重みを感じ喀血も。
仁左衛門は大地震が頭から離れず、同じイメージを持つ、俳句の師匠かな女と、なさぬ中に。
3人の周りに変化が起こりだ