高見浩のレビュー一覧

  • カリ・モーラ(新潮文庫)

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    トマスハリスの最新作。ハンニバルから離れた新たなヒロインの登場。相変わらずの猟奇性は持続しているがヒロインの爽快感が特徴か。この先も続きそうな作品。

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    2025年11月09日
  • ワシントン・ブラック

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    ブッカー賞最終候補の傑作歴史冒険ロマン。
    もう、すごかった!
    奴隷として過酷な日々を生きていた11歳の黒人少年ワッシュが、科学者ティッチと作った気球で島から抜け出し、北極を目指す。
    彼らの運命は…と、冒険小説であり、ワッシュの成長譚であり、自分自身を探す旅でもあるのだけど、奴隷制度の差別問題が終始根底にあって、ずっしり重め。
    人としての幸せとは…というのを、ずっと考えてしまう話だった。
    ドラマ化もされているみたいで、結末が違うみたいなので、そっちも気になる!

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    2025年10月26日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    えぐい
    スピード感がえぐい
    だんだん引き込まれて、どうにも止まらなくなった

    どれほどの孤独をこの人は耐え抜いたのだろうか

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    2025年10月24日
  • 闇の奥(新潮文庫)

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    植民地支配の醜悪さがきつい。
    何度かヨーロッパに戻れる機会があったのに、思いとどまったクルツの心情を考えながら読む。
    未開の地に西洋文明を教示、ついでに象牙で一儲けのつもりが、身も心も自らが軽蔑する蛮人以下になってしまう。身を守るために残忍にならざるを得ない、ジャングルの圧倒的な自然と、そこに住む人たちのわけのわからなさ。
    多面的でいろんな読み方ができる本だと思うけれど、逐一、対比がはっきりしているのでストーリーや会話の意図はとりあえずは読み取りやすい。
    例えば船に乗組員として乗せた食人族が、白人のマーロウ達を飢えていたとしても襲わなかったこと。それに比べてクルツが奥の駐在所の入り口に無数の生

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    2025年10月16日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    友達に借りた。老人の意志の強さと諦めの悪さがかっこよかった。老けても心は老けてない。

    私も老けたら感想が変わるかもしれないからまた読みたい。

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    2025年10月02日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    ネタバレ

    誰もが知る語り継がれている作品を教養としても読んでおきたいと思う今日この頃。
    やっと読めた。

    老人とカジキをはじめとする大きくくくると海との戦い。海は、老人にとって大きな存在であり、敵なのか仲間なのかわからないが思い入れのあるものというのもとても伝わってくる。
    タイトルの通りで、とてもシンプルで展開のわからなさはないし、ミステリー好きとしては、その要素との違いにソワソワするところがあるが、なんかワクワクする。釣れるの釣れないのか、どこまで持って帰れるのか帰ってこれないのか、それぐらいの択数のストーリーしかないのだが、退屈しないのが不思議だった。

    解説を読んで、なるほどとなるところもまぁまぁ

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    2025年09月21日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    ネタバレ

    短編ながらも読み応えがある一冊

    周りに見向きもされない老人が運がいい日だと言って遠い沖まで漁をする。
    巨大なカジキを獲るチャンスを得て数日間、今までの人生を振り返りながらカジキとの戦いを行う。
    必死の格闘の末、カジキを得るが、サメの群れにカジキを食われてしまう。
    最後、悲しみのあまり泣いてしまった。

    順風に行ってるとは思えない老人が、
    やっと希望が見えると思えたカジキを獲るチャンスだったが、獲たあとサメに喰われてしまうのがとても悲しい。
    違う状況であるだろうがこのような場面を経験する人はいるだろうと思った。
    こうゆうときに負けずにサメと格闘しているのがカッコよく見えた。
    しかし、老人がカジ

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    2025年09月06日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    聞いたことはあっても読んだことは無かった。
    表紙のデザインに惹かれて購入。

    題名通り、衰えと知識経験を兼ね備えた運の無い老人が、海の様々な命と向き合う姿。大魚との戦い。海と次の世代に触れ合う物語。

    初めて海外の小説を読んでみて、正直最初は困惑気味で内容が上手く入って来なかった。
    あれー、あんまりかなーと自分の読書センスの無さと一緒に気分を下げていった。

    読み進めていくうちにだんだんと理解した。
    他の作品、日本の作家さんのものと違う所は(そもそもあまり読んでいないため知識不足な所はある)自分の外側を強く丁寧に描いているところ。もちろん内面的な心の動きや記憶の描写もあるが、手にとった綱の感触

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    2025年09月05日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    表紙に惹かれたのとヨルシカの歌にこのタイトルあったなーと言うので読んでみた。あらすじは老人がカジキ釣る話といえばそれまでだけど、その単調なあらすじに細かな描写がされることで楽しく読めた。敵対関係から友情への変わるのが良かったしその後の展開で辛かったけど最後は愛されているのがよくわかってそれ以上の成果があることが嬉しかった。解説で各々が色んな当てはめをしていてそれも興味深かった。

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    2025年08月14日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    正直物語としては面白くない。
    なので、楽しい話を求めて読む本ではないと感じた。

    しかし、老人の強さは憧れを感じた。
    衰弱してもなお、不屈の精神を持って戦い続ける姿は、見習うべき強さだった。

    随所に出てくる老人の成熟した精神力はまさに、今の自分が求めているものだった。
    人生において知恵や強い精神は永久に残るもので、それこそが人生を豊かにしてくれるものなのだと感じた。

    最後のライオンの夢を見続けているというシーンはすごくカッコよかった。

    この作品を読んで、僕は人生において大切なのは、地位や名声ではなく、自分が自分に満足できる、自分だけの価値のあるモノを見つけることなのだと感じた。

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    2025年08月10日
  • 老人と海(新潮文庫)

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    魚と三日間闘い続ける老人の物語。
    釣竿の動きというか魚を釣る様子の描写が丁寧で、魚を釣ったことがない私でも目に浮かぶようだった。
    ページ数も少なく比較的読みやすい話だと感じた。

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    2025年08月09日
  • 移動祝祭日

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    ネタバレ

    若き駆け出し作家になろうとする頃のパリ在住の日々。晩年、死を目前に完成したヘミングウェイが思い出を綴ったもの。
    移動祝祭日というタイトルの印象に比べると、内容は純粋で真面目で慎ましい暮らしぶりである。当時は1920年代の華やかな戦間期であって、文人や画家のきらめく才能たちと交流できたのは確かなのだが。その退廃的な気分に毒されるまでの、素朴で幸福な時代を綴ったのだろう。

    解説に種明かしがあり、実際とはいささか違うとの指摘もある。それを読んでもなお、ヘミングウェイという若者の純粋さ素朴さに感じるところのある作品だった。

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    2025年08月01日
  • 河を渡って木立の中へ(新潮文庫)

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    ヘミングウェイが戦争で訪れた北イタリアの地への愛情が垣間見れる。虚しいと分かっていながら、架空の騎士団ごっこをしたり、猟をしたり、レナータとの恋に浸ったり…老いと病気に悪態をつくのはそうした虚しさや淋しさを隠すためであり、本人もそれに気づいている。

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    2025年07月28日
  • 闇の奥(新潮文庫)

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    『青の6号』の小説で、この本が触れられていたので読んだ。熱帯雨林、蛮人、「ガリア戦記」という単語など、影響は伺える。が、基本的には植民地支配の話だった。

    序盤は語り部が誰なのかはっきり分からなかった。
    だんだん、マーロウという男がコンゴの川を遡り、奥地の出張所にいるクルツに会いに行くストーリーとわかる。
    タイトルの『闇の奥』とは、文化的なイギリスからコンゴの熱帯雨林のなかを食肉するという蛮人を怖がりながら進む船の航路のこととも取れるし、かなり才能あるクルツがジャングルの奥で精神を病んでしまったことを指しているとも思える。

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    2025年07月14日
  • 河を渡って木立の中へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ヘミングウェイは軍人と老人と死と女性がテーマである。米軍の退役軍人である主人公が、フランス戦線で負傷し、ベニスで愛人の若い女性と短い時間を過ごして、心臓発作で死んでいくという話である。

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    2025年06月24日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    【2025年65冊目】
    レクター博士への復讐に燃えるメイスンは、クラリスを囮に博士を誘き出す算段を整えつつあった。そうして捉えた博士を豚に食わせ、その様子を彼自身に観察させる――。一方、クラリスはでっち上げの罪によりFBIを追われかけていた。上司であるクロスフォードは病に伏し、彼女を擁護できるものはいなくなっていく…たった一人、レクター博士を除いて。

    映画と原作が少し違うということは織り込み済みで読みましたが、面白かった!レクター博士がプレゼント持ってきたのに捕まった時、残された手紙を見てなんかぐっと来てしまいました。恋じゃねぇか…。

    メイスンの最期も映画とは違いましたが、原作準拠にすると

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    2025年06月18日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    【2025年64冊目】
    皮剥ぎビルの事件から7年、FBI特別捜査官となったクラリス・スタンフォードは麻薬組織摘発チームの一人として現場に向かっていた。慎重にことを進めていたはずが、蓋を開けてみると情報は筒抜けで、クラリスは銃撃戦の末、組織の女ボスを射殺する。赤子を抱いた彼女を死に至らしめたとして、糾弾されるクラリスだったが、一人の男の進言により事なきを得る。それはかつて、レクター博士による被害を受けたメイスン・ヴァージャーだった。復讐を誓う男の手は、逃亡の末フィレンツェに潜伏するレクター博士に延びつつあったが…。

    こちらも映画を見てから読みました。相変わらず原作リスペクトなことがよくわかりま

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    2025年06月13日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    【2025年63冊目】
    誘拐された娘を救出するため、上院議員はレクター博士に面会し、取引の上で情報を引き出す。一方でクラリスは、訓練生としての地位が危うくなりつつも、独自の捜査を続けていた。再びレクター博士に面会したクラリスは、彼の発する言葉からヒントを得て、犯人の思考、過去の被害者の身辺に肉薄していく――。

    一気読みでした。映画のシーンを思い出しながらでしたが、クライマックスの建物内での描写にはハラハラさせられました。クラリスと犯人視点の両方が描かれてるのにシームレスに視点が切り替わるのが見事でした。翻訳者の方の腕も良かったのでしょう。

    しかし、レクター博士の滲み出る色気はなんなんでしょ

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    2025年06月08日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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    【2025年62冊目】
    連続女性誘拐皮剥事件が世間を賑わすアメリカ。FBIの訓練生であるクラリス・スターリングは上部の要請で、ある一人の男を訪ねる。男の名はハンニバル・レクター。殺人を犯し、被害者の人肉を食べたことで精神異常犯罪者用病院に収監されている。クラリスは皮剥事件の犯人を割り出すため、レクター博士と応酬をすることになるが――。

    映画を見て「これは原作も読みたい!」と手に取った一冊。映画、結構原作に忠実に作られてたことがわかってまずはにっこりしています。映画でハンニバルを演じたアンソニー・ホプキンスを思い浮かべながら読んでいました。あの人、色気すごいですよね…。

    連続皮剥事件の犯人の

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    2025年06月07日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かった。
    「羊たちの沈黙」ではレクター博士がクラリスを癒して、「ハンニバル」ではクラリスがレクター博士を癒して、薬が使われたとはいえ幸せな終わりになった。
    FBIにとっては人材的に損失を被ってしまったけれど、評価されずに働いていたクラリスにとってこの結末は幸せなものだったのだろうか?
    いずれ洗脳が解けたとき、どちらかは死ぬことになるのか?
    ラストのグランドラーのシーンは今までされていた嫌がらせのことを考えてスッキリした。

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    2025年04月06日