高見浩のレビュー一覧

  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    種明かしの役割も担っているだけあって、上巻と比べると映画っぽい派手でアクション的な場面が増えます
    頭の中で映像が浮かんできそうな生々しさが凄い…

    タイトルの羊たち、そして表紙の蛾… これらのメタファー的役割に読み終えて初めて気づくとともに、伏線とその回収の凄さに舌を巻きました

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    2018年12月20日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    途中やや退屈に感じる場面も多かったものの、レクター博士がメイスンにとらわれてからは怒涛の展開で面白かった。

    ただ、結末は映画のほうが好き。
    同調して共に歩んでいくことになるのならそれはそれでわかるのだけど、薬を射たれる前までのクラリスはレクター博士とあぁなることを望んでるようには見えなかったので、ちょっと唐突すぎるというか…。
    作者がクラリスを気に入ってるんだろうなという感じはするんだけど、あれではクラリスの人格だのなんだのを踏み躙りまくってるのでどう足掻いてもハッピーエンドではない。
    そこを狙って書いたのだとしたらあれはあれでいいバッドエンドなのかもしれないけど。

    個人的にはマーゴが好き

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    2018年05月15日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    このミス海外編1989年版1位。超有名な小説で題名は誰でも知ってるみたい。自分も昔映画で観たと思うんだけど全然覚えてなかった。やっぱ世界で読まれてる本は面白いです。翻訳ものは名前覚えるのがしんどかったりするのですが、これはかなり一気読み系で苦にならなかった。サイコパスとの心理戦、頭脳戦のやつ楽しいです。

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    2018年04月24日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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     満を持して、レクター博士を主軸に置いた物語である。
     冒頭を読むとアクション方面に風景が変わった?と驚くのだが、いやいやそれは猫だましのようなもので、アクションスリラーにはならない。大丈夫。

     バーニーの語るレクター博士像が美しい。
     「レクター博士は完璧なマナーを身につけていました。とはいっても、堅苦しいマナーではなく、優美で気取らないマナーを。あの頃自分(バーニー)はある通信教育のコースで学んでいたんですが、彼(レクター博士)はその学識をこちらに分け与えてくれた。といっても、チャンスと見たらこっちを殺そうという意思まで失くしていたわけじ一人の人間の中で人間のなかで、ある資質が別の資質を

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    2018年03月10日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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     みんな大好きレクター博士。品のある狂人ではなく、ものすごく怜悧かつ暴力的なのに意思が強くてそれを隠しているようなところが魅力的なんだろうか。正直、この事件の犯人よりレクター博士のほうが気になってしかたない。ある意味前作より犯人は不遇。

     あと、女性陣の生きてる、生き抜いてやるっていう命根性の汚さがすてきだ。男はロマンに生き、女はロマンを捨ててでも生きる。

     もちろん最後の台詞もいい……。

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    2018年03月05日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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     みんなのアイドルレクター博士が活躍する作品。
     昔読んだ時も、羊たちの沈黙→レッドドラゴンの流れで読んだ気がする。ハンニバルも読んだのか、今の時点では若干うろ覚え。
     羊たちの沈黙は映画も見た。なので脳内で映像再生余裕である。

     昔の記憶よりも、クラリスが気丈でしたたか。
     そしてレクター博士が不気味過ぎる。やだ怖いこんなサイコパス。犯罪者でも人気者だなんてすごい。

     主軸となる事件よりも、レクター博士とクラリスのやりとりにはらはらする。いやクラリス自体に揺らぎがあり、彼女が誰かとやりとりするだけではらはらするのかも。いろんな意味で魅力的なヒロインだ。

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    2018年02月28日
  • 眺めのいい部屋売ります

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    読んでいる間こそが楽しい。
    結末はちょっと予想と違ってた。
    映画化もされてるみたいなのでそっちも気になる。

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    2017年09月20日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

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    感情と生命の飛沫が激しくぶつかり合う先に、何者をも沈黙させる果てない愛の深淵。

    ワインとトリュフの濃厚さかと思いきや、夜気に冷やされた絹のような感触。

    身体を全て相手に解かれ、眼の底や骨の髄まで感じ合う時間は、見る者にとっては異様ともとれますが、此れ程のまぼろしは愛の極致だと思います。

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    2017年05月12日
  • ハンニバル・ライジング(下)(新潮文庫)

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    医学部入学後。紫夫人との絶妙な距離感。翻訳フォローも入ってるんだろうけど、西洋の作家でここまで日本文化に寄り添った表現が多いのは珍しいように感じる。

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    2017年03月05日
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

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    ハンニバルの反省、アメリカに渡る前の話。いかにしてハンニバルという人格が形成されたか。医学部入学前までの幼少期。

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    2017年03月05日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    映画は見てない。

    おい、レクターさん…というよりも、いやハリスおじさん…と言いたくなる。
    ハリスおじさんは、最後の章を描きたさにそもそもの初めから設定したんじゃないだろうか。
    クラリスは羊〜での活躍からFBI捜査官になれたわけだけど、ヒール役(もはや精神的SM相手)のクレンドラーの妨害なんかもあって、出世どころかやりたい仕事もままならず、メイスンの件でだんだんとダークサイドに落ちていく。

    羊〜ではあんなに重要ポジションだったクロフォードの存在感が薄れていき、レクター博士の存在が大きくなる。
    (クロフォードの扱いが前作に比べてぞんざい過ぎて、出さなきゃいいのにレベルなのが個人的に悲しい)

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    2017年02月03日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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    映画は見てない。

    「ハンニバル」のほうになると作者のハリスおじさんの個人的嗜好がかなりすけて見えてくるのだが、羊たちの沈黙単体ではすごく出来の良い、良質なミステリーだと思う。

    2017年の時点で初めてこの本を読むと、さほど新しみは感じない(プロファイルとか、囚われの犯罪者との探り合いとか)けれど、出版当初は斬新で、その後の多くのシリーズの下敷きになったことがよくわかる。

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    2017年02月03日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    読み終わってしまったー。
    ホラーでありミステリーでもあるのに、なに、この読後感の清々しさは!

    下巻ではレクター博士の出番は上巻ほどなかったけど、見せてくれるー。
    頭がよすぎて残酷極まりないキャラはすごいねー。

    もちろん、ジェイム•ガムの残虐さもすごいんだけど、レクター博士と頭の作りが違う。

    クラリスのキャラもクロフォードのキャラも最高でしんみりしてしまった。

    ほんとトーマス ハリスの文才には脱帽です。

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    2016年12月13日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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    映画は見たことあるけど、原作を読むのは初めてー。
    やっぱり面白い!
    『レッドドラゴン』も好きだったけど、これも違った感じで好き。
    一気に読める。

    だいたい映画は原作を越えられないんだけど、
    このハンニバル•レクターの威圧感とオーラみたいなものは、映画のアンソニー•ホプキンスの方が小説のキャラよりも遥かに怖い。
    やっぱりオスカー取るだけあるなー。

    下巻も楽しみ。

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    2016年12月10日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    逃亡中のレクター博士とそれを追う人々の話。
    レクター博士だけでなく、それを追う周りの人たちのキャラもみんなたってて読みやすかった。

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    2018年05月15日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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    再読。
    久しぶりに読んでも面白い。新しい発見も多々あり、退屈することがない。ゆっくりと味わいながら読んでいるので少し時間はかかるけれど、下巻もじっくり味わいたい。

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    2016年02月13日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    レクター4部作のうち、3作目。前作の「羊たちの沈黙」では、監獄の中にいて、自由のない牢の中でも、精神的な自由を謳歌していたレクター博士。そんな彼が外の世界に飛び出し、肉体的にも自由な生活を営んでいたのが今作だ。その天才性を存分に発揮し、自らの欲望をとことんにまで追求していく彼の姿は、間違いなく「悪」なのであろうけれど、その中に「美」を感じてしまうのは、その彼のエゴイズムがあまりに純粋だからなのだろうか。
    上下巻のうちの上巻である。前作よりもよりダイナミックにキャラクターが動きだし、エンターテイメント性は増している。初見でも問題ないと思うが、「羊たちの沈黙」を先に読んでおいてよかった、と思ってい

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    2016年01月31日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    テレビドラマでハンニバルを見て、気になったので久しぶりに読み返してみる。
    以前にも増して楽しめました^ ^

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    2016年01月20日
  • 移動祝祭日

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    「もし幸運にも、若者の頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこで過ごそうとも、パリはついてくる。パリは移動祝祭日だからだ。」
    私も若い頃パリで暮らした経験があるので、この表現にはまったく同感。ヘミングウェイが、パリを離れてかなり経ってから書き残したエッセイ集。同時多発テロに揺れるパリで、本書は再び話題になっているという。フィッツジェラルドの別の一面を垣間見たりできるのが魅力のひとつ。巻末の年表に続く訳者の解説も秀逸。

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    2015年12月25日
  • 眺めのいい部屋売ります

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    読む人を選ぶ一冊だと思います。

    私は非常に楽しめました。
    ある老夫婦の週末数日間のドタバタ劇、と云ってしまえば
    それで終わりなのですが、
    心象・風景・それらの活写がなにより素晴らしく、
    空気の匂いまで漂ってくるようでした。
    (マフィン美味しそう!食べたい!あとサンドイッチも)
    一気読みしてしまったのですが、勿体無かったな…

    来年映画が公開されるようですが、
    ラストが小説とは異なるとか。
    気になりますね…

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    2015年12月15日