高見浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
レクター4部作のうち、3作目。前作の「羊たちの沈黙」では、監獄の中にいて、自由のない牢の中でも、精神的な自由を謳歌していたレクター博士。そんな彼が外の世界に飛び出し、肉体的にも自由な生活を営んでいたのが今作だ。その天才性を存分に発揮し、自らの欲望をとことんにまで追求していく彼の姿は、間違いなく「悪」なのであろうけれど、その中に「美」を感じてしまうのは、その彼のエゴイズムがあまりに純粋だからなのだろうか。
上下巻のうちの上巻である。前作よりもよりダイナミックにキャラクターが動きだし、エンターテイメント性は増している。初見でも問題ないと思うが、「羊たちの沈黙」を先に読んでおいてよかった、と思ってい -
Posted by ブクログ
有名な映画の原作。映画版は未見で、前作は既読だが内容をあまり憶えていない。そもそも、海外ミステリイにふだんあまり馴染がない。そんなわたしでも、本書がもつ魅力にはすぐに圧倒されてしまった。なにより、ハンニバル・レクター博士が凄い。犯罪者としても博士としても究極的な存在で、クラリス・スターリングとの会話にはとにかく唸らされてしまう。クラリスをじっさいに動かしているのはレクター博士といえるわけだし、その博士の作中での最後といい、どうもわれわれ読者も博士の手の上で踊らされているに過ぎないのではないだろうか。こういう人物像ひとつとっても、並大抵の小説ではないと思う。また、一般的にレクター博士はサイコ的な
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Posted by ブクログ
有名な映画の原作。映画版は未見で、前作は既読だが内容をあまり憶えていない。そもそも、海外ミステリイにふだんあまり馴染がない。そんなわたしでも、本書がもつ魅力にはすぐに圧倒されてしまった。なにより、ハンニバル・レクター博士が凄い。犯罪者としても博士としても究極的な存在で、クラリス・スターリングとの会話にはとにかく唸らされてしまう。クラリスをじっさいに動かしているのはレクター博士といえるわけだし、その博士の作中での最後といい、どうもわれわれ読者も博士の手の上で踊らされているに過ぎないのではないだろうか。こういう人物像ひとつとっても、並大抵の小説ではないと思う。また、一般的にレクター博士はサイコ的な