高見浩のレビュー一覧

  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    購入済み

    「ハンニバル」の後の作品であり、しかもハンニバルの若き時代の物語だというので、あまり想像できませんでしたが、読み出してあっという間に引き込まれました。

    ヤコフ先生とハンニバルの会話に魅了されました。レクター一族は特殊なのだというハンニバル父の言葉もうなずけます。
    強烈な作品です。

    #ダーク #深い #泣ける

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    2024年08月04日
  • ハンニバル(上下)合本版(新潮文庫)

    購入済み

    クラリスはどうなってしまうのだろう、クラリスにはあまり酷い運命を突き付けないでほしい。
    レクター博士もまたどうなるのだろう。逃げきれるのか、捕まるとしたら誰に?

    ハラハラしながら読みましたが、ラストだけは想定外で、ワンダーランドに入ったようなふしぎな感覚でした。
    このラストはずるいぞと思いながら、なんだかほっとしたり、安堵する自分がいました。

    本当のクラリスはどこにいるのか?
    目覚めているのか?

    クラリスとレクター博士の生涯が尽きるまでに、まだ何が起こるかわかりませんが、私もバーニーのように詮索せず、本を閉じます。
    「知りすぎないほうが」ですね。

    #感動する #深い #ドキドキハラハラ

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    2024年07月30日
  • 羊たちの沈黙(上下)合本版(新潮文庫)

    購入済み

    何度も読みたいと思いながら、後回しにしてきましたが、やっと読みました。
    後回しにした理由は、多分難解で複雑で、小難しい作品だと警戒していたため。
    退屈な場面も多々あるのではないかという先入観もありました。

    ところが予想に反してものすごく面白く読めました。
    テンポがよく、展開の流れもスピードがあり、次のページでは何が起こるのかとワクワクしながら最後まで読め、たいへん満足できました。

    #切ない #ドキドキハラハラ #深い

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    2024年07月28日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

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    羊たちの沈黙、レッドドラゴンと読んできて、
    さぁ待ちに待ったハンニバル。ようやくレクター博士が主役の本編にたどり着いた感じだ。

    前作で盛大に脱獄したレクター博士は、別人になりすまして優雅な逃亡生活を送っている。猟奇的殺人を犯しながら。FBI捜査官クラリス・スターリングに手紙を送るレクター博士。愛情なのか支配なのか、殺して食べたいのか。その真意は何なのか。
    スターリングと対峙する時が迫って来る。
    復讐に燃えるメイスンもかなり不気味で残虐だ。怖さを引き立てる。

    この順番で読んで正解だった。レクター博士とスターリングの過去の関わりを理解できるからだ。そして私もレクター博士が好きなのだと気づく。

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    2024年06月24日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ホット・ゾーン
    エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々
    著:リチャード・プレストン
    訳:高見 浩
    ハヤカワ文庫 NF559

    恐怖、それもこれから起こるかもしれない恐怖です。

    致死率10%~90%といわれるエボラ・ウィルス群を扱うノンフィクション
    ごめんなさい、小説として読んでいる方、ネタばれになっています。

    本書の構成は大きく3つです

    ①エボラウィルスの概要

    BSL-4:BioSafety Level4
    有効な治療方法も、ワクチンもなく、致死率が非常に高い病原体を扱う設備をいう

    BSL-4の中でも、エボラは極めて危険なウィルスである

    現在では、2018に発生したコンゴのアウトブレー

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    2024年06月22日
  • 心を強くする「世界一のメンタル」50のルール

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    スポーツだけでなく日常生活にも適応出来るルールばかりでとても助けられ有難いです。50のルールの具体的な解説はテニスの試合を観ているかのようで迫力あって興味深く、要約されているので明解でした。

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    2023年08月12日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とても面白かった。
    上下巻を一気読み。
    サイコパスの代名詞、レクター博士はやっぱり凄かった。

    FBI捜査官訓練生のクラリスが、刑務所に収監中の狂人サイコパスのレクター博士との面会から連続猟奇的殺人の犯人像に迫っていく。

    とにかくレクターの狂人ぶりが、エグすぎる。
    精神科医でありながら、患者を何人も殺害し、独房に収監されている。隙を見せた看護師の顔を噛みちぎったり、置き忘れのボールペンを使い刑務官を襲ったりと、危険極まりない。
    脱獄のやり口には、驚くばかりだ。
    でも魅力的で憎めない。信用したくなる不思議なキャラだ。

    一方、クラリスは優秀な訓練生だが、派手さの無い田舎出の女性。何故かレクター

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    2023年08月11日
  • カリ・モーラ(新潮文庫)

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    マイアミの豪邸に住む美女カリ・モーラはコロンビアの反政府ゲリラ組織に所属した壮絶な過去を持つ。その豪邸の地下に眠る巨大な金塊を巡って、猟奇的な嗜好を持つハンス・ペーター・シュナイダーらに狙われて、恐ろしい展開に巻き込まれていく。読みやすいようで読みづらく、内容が入ってくるようで置いていかれる、訳書ならではの難しさも感じるものの、マイアミという世界の雄大さやダイナミズムを、アクションサスペンスのタッチで浮き上がらせている作品。

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    2023年08月05日
  • 移動祝祭日

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    老いたノーベル賞作家が、若き日の海外生活をノスタルジックに振り返る。売れない作家の苦しみ、貧乏、焦燥感が生き生きと伝わってくる。

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    2023年07月13日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ネタバレ

    本の半分近くをマールブルグやエボラが人間にどれだけ壊滅的なダメージを負わすのかが描かれている。

    中央アフリカで始まった奇病、シャルル・モネの崩壊、母体の中で崩壊した嬰児を取り上げたシスター、ドイツでの被害。

    ひとたび感染すれば死は免れず、筋肉内臓が溶解して人間スープになって死んでいくという壮絶さ。

    後半はそんな危険極まりないウイルスがアメリカのレストンで見つかり、感染を押し止めようとする陸軍とCDCの奮闘と主導権争いがドラマチックに描かれている。

    飛行機が世界中に行く今の時代、どこで流行ってもおかしくない

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    2023年05月09日
  • 闇の奥(新潮文庫)

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    大自然を前に、人間の愚かさを直視したコンラッドでなければ書けない本
    植民地主義時代の価値観がとても丁寧に描かれていたし、マーロウと一緒に冒険している気分にもなれる
    『地獄の黙示録』同様、やっぱりクルツのインパクトは強烈だった

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    2023年02月21日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ネタバレ

    これ読むとコロナが全然怖くなくる。
    ノンフィクションだから全部リアル、こんな世界が現実に起こる可能性はある。
    というかコロナがこのレベルなのかと怯えてたなぁと。
    だから今ちょっと拍子抜けしている。
    サル痘が酷くなるとこうなるのかなぁ…

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    2022年07月28日
  • 移動祝祭日

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    ヘミングウェイの集大成ともいえる作品。2冊目にこの本を選んだのは順序的におかしいかもなと思ったけど、多分これから著書を読むにあたって理解の補助になるだろうと思い、むしろプラスになるのではないかと思ってみたりする。
    やはりヘミングウェイの書く文章は明快で生き生きとしていて、さも自分自身がその世界に入り込んでいるかのように感じられて好きだ。もしかしたらリラでのエヴァン・シップマンのトルストイのくだりにあるように、翻訳者の手腕も一因としてあるのかもしれないが...。
    この本を通じてエズラ・パウンドやスコット・フィッツジェラルドなどの著書も読んでみたいなと思ったし、リラにも行ってみたいと思った。私のや

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    2022年07月09日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ネタバレ

    レストン事件で封じ込めが成功したから人的被害がなくて済んだのかもしれない
    失敗してたら感染が広がるうちに、マールブルクウイルスや人に害を与えるエボラウイルスのような凶悪なウイルスに変異していたかもしれない
    コロナウイルスがどんどん変異しているように
    レストン事件だけに限らず、未知の恐ろしいウイルスに立ち向かってくれた人達に感謝しかない

    解説に書いてあった、エボラウイルスよりコロナウイルスの方が人を殺しているという部分、エボラウイルスより、他の凶悪なウイルスより致死率が低いから、症状が軽いからと甘く考えてはダメだなと思った
    今、感染者が減りつつあるとはいえ、自分に出来る予防策はしっかりしておこ

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    2022年07月04日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    まさかスターリングがハンニバル博士を助けて、その後、一緒に生活することになるとは考えてもみなかった。
    殺人シーンは描写がリアルで恐ろしかった。

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    2022年03月31日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ナショナル・ジオグラフィックが完全ドラマ化した『ホット・ゾーン』の原著。
    1989年。アメリカの首都ワシントンD.C.にほど近いヴァージニア州レストンの研究施設で、フィリピンから輸入されたカニクイザルが大量死した。USAMRIID(アメリカ陸軍感染症医学研究所)は、その死因が当時は致死率90%と言われた「エボラ出血熱」であることを突き止める。1970年代に中央アフリカで発見されたエボラウイルスによる感染症「エボラ出血熱」が初めてアメリカ本土で確認され、専門家たちが戦慄したレストン事件。

    ナラティヴ・ノンフィクションの醍醐味を存分に楽しめる一冊。翻訳も解説も文句なし。これだからハヤカワノンフィ

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    2022年02月15日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

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    旧版は訳がヘンテコすぎて読むのやめました。
    初めて読む方は悩んでるようでしたらこちらをお勧めします。
    プロファイリング黎明期を舞台に、カニバリストで殺人鬼のレクター博士の助言をもとにバッファロウビルを追う話。
    まずはストーリーが良かったです。 テンポが良く、緩急が効いてて一気読みしてしまいました。
    レクター博士かっこいいと思っちゃいけないんでしょうがカッコいい。あの独特の雰囲気は唯一無二ですね。
    ちなみにバッファロウビルのようなことをしていた人は実際にいたらしく、やっぱりアメリカは犯罪のレベル違うなと思いました。

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    2021年05月02日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

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    文句なしの面白さだった。レクター博士、理解し難く残虐な殺人犯なのに、彼はなぜこんなにも魅力的なのだろう。映画も気になるが、シリーズ他作品も手に取りたい。

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    2021年04月11日
  • ホット・ゾーン エボラ・ウイルス制圧に命を懸けた人々

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    ネタバレ

    息を詰めて、怖すぎるのに読むのをやめられない、すごい本でした。美しいアフリカの風景を絵画のような描写で綴る同じテンションで不幸な感染症患者の凄惨な末路を淡々と描いている、これがとても恐ろしい。想像上の話ではなく、実話であることも怖さに拍車をかけている。実在のウイルスは人の想像のはるか上をいく、獰猛で容赦のないものなのだと思った。
    自然破壊の上人間の世界が熱帯雨林の奥深くまで侵入してしまったことが、未知のウイルスが出現した理由ではないかとされているが、増えすぎて悪さばかりするようになった人類に対し、地球の免疫システムが作動して殺人ウイルスが出現しているのではないかという感慨には同意しかない。

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    2021年02月25日
  • 移動祝祭日

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    芸術家が集う1920年代パリの活気を綴ったメモワール。決して、青春の群像劇ではない。堕落する者もいるパリで、数々の出会いが交錯する。それが作者の才能を刺激し、逞しい創作意欲を育んだ...“祝祭日”とは喝采を浴びた者だけに許される慰めの軌跡ではなかったか...

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    2020年12月05日