高見浩のレビュー一覧
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大昔、まだ20代の頃旧訳を買ったが、どうしても一冊読み通せなかった。しかし今回、青山浩の新訳を古本で見つけて読んだら、あっさり読めた。
冒頭の章、パリのお気に入りのカフェで若き日のヘミングウェイが短編を書くところが好きで、そこだけは昔から、何十回も読んでいる。
昔読んだ時は、若き日のヘミングウェイに感情移入していたわけだが、今はこの本を書いた年代のヘミングウェイの視点で読む。悲しい。読み通せたのは、そのせいかもしれない。
スコット・フィッツジェラルドに関してはひどい書きぶりで気の毒になるが、確かに旅先で病まれた話を読むと、まあむべなるかなとも思う。
だけどリッツ・ホテルのバーで店員にフィ -
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著者は誰かの役に立っている時が一番幸せと悟った。とのこと。
*全ては願い通りには進まないと最初にあきらめておく。これはこの世は自分の力では左右できないことがある。という事実を認めること。自分ができる最善の準備に集中すること。
*大きな野心と小さな目標。
*積極的なボディーランゲージで自分をポジティブに導く。
*フォーカスと集中力。伸ばしたい点にフォーカスして集中して取り組む。それがトレーニング。
*人からインスピレーションを受けるのは良いが、人真似はやめる。
*失敗の味を味わっておくと、本番で楽になる。
*完璧主義を捨てる勇気。
相手を少し越えればOK。
*コンフォートゾーンを出て初めて人は成 -
Posted by ブクログ
原題 HANNIBAL
7年の時を経て(作中で)再び回り出す歯車。
レクターとスターリングは、たぶん二つの隣り合うパズルのピース。認識してるかしてないかの違いはあるけども…というのが最後の第六章「長いスプーン」を読んだ(ショックから立ち直った)後の、行き着いた感想。
レクターもスターリングも、なぜそうなった?ではなく、もともとそういう〝存在〟だったと考えれば腑に落ちる…かな。
それにしてもここで長いスプーンとは…天国と地獄、どっちだろ。
なぜハンニバルという名前にしたかも気になって調べてみた。バアル(嵐と慈雨の神)の恵み、という意味があるみたい。悪(嵐)と善(慈雨)の恵み、としてみると -
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いままさに、新型コロナウイルス感染拡大による、史上2度目の緊急事態宣言がなされている。
この書に描かれているのは、新型コロナウイルスがリアルに鼻風邪に見えてしまうほど凶暴なウイルス、エボラと戦った人たちの話である。
レストンでエボラが見つかったことは知っていました。ですが、エボラ・レストンに感染した人間が居たにも関わらず、人間の場合は発症しなかったと言うことは知りませんでした。ラッキーでしたね。
新型コロナウイルスは、エボラの様に凶暴ではありませんが、後遺症が多数の人に見られるなど、まだまだ未知の部分があるウイルスです。早く終息してくれるのを祈念してやみません。 -
Posted by ブクログ
彼の最後の作品。1961年自殺してしまう年に書き上げた。
最初の結婚(4回もしている!)相手ハドリーとのパリでの思い出をエッセイを越えた芸術論、創作論に表しているもの。
作品が売れ始める(認められる)までのみずみずしい感性があふれるように書かれてあり、引き込まれてしまう。いかにしてヘミングウエイになったか。
1921年から1927年までのパリにいる作家達とのやりとりが実名で出てくる。フィッツジェラルドの章など興味津々。
もちろん創作、誇張し過ぎ部分もあるという。
そうだろう。思い出は切なくも美しいのだ。
しかし、翻訳で読んでも文章がいい。やっぱり本当の作家だ。