高見浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
すでに映画化された「羊たちの沈黙」の続編。時間的には前作の7年後、一人前のFBI捜査官となったクラリスと、逃亡を続けるハンニバル・レクター博士が主人公である。
初めに言っておくと、期待が大きかっただけに、??の部分はあったかな。たぶん賛否両論がでてきそう。まぁ、前作があまりに評価が高かったから、難しかったんだろうね。確かに「羊…」なら★5つつけちゃうもんね(^^)
タイトルの通り、今回はハンニバルの内面を描こうとしていて、クラリスとハンニバルの関係にも重点が置かれている。で、最終的に結論を出そうとしたのかな、私には今一つピンと来なかったけど…
というわけで、読後の評価はわかれるだろ -
Posted by ブクログ
なるほどハンニバル青年は「復習」を遂げたが,あのハンニバルなだけあって,けっこうあっさりと相手を仕留めてしまうところが,ちょっと物足りないところか(なにしろハンニバルなのだから,仕方ないのだが)。また,妹ミーシャの命を奪われたことに対する「復讐」はわかるのだが,それだけで,その後の彼の怪物性を説明するのは不十分にも感じられた。あの一種の超人性はいかにして生まれたのか?その核心は結局、明かされない。結論として,ハンニバルファンにとっては興味深い内容かもしれないが、「羊達の沈黙」や「ハンニバル」を読んでない人にとっては,あるいはあまり面白くはないのかも。
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Posted by ブクログ
出だし、前回にも増して引き込まれて、物語の先が気になってしかたなかった。
クレンドラーやメイソンという、ハンニバルに劣らないアクの強いキャラクターが登場したのも面白かった。
フィレンツェという舞台も良い。そういえば、前作ではハンニバルが、自分の記憶だけにもとづいてフィレンツェの風景をスケッチしたシーンがあり、その時点で既に今作の伏線が出来ていたのかと驚いた。
フィレンツェまではハンニバルの凄みが充分に発揮されていて、とてもスリリングだったのだけれども、なぜか、アメリカに戻ってから突然精彩を欠いてしまったのが残念。
あれほど周到だったハンニバルの行動が、なぜか杜撰になり、あっけなく捕らえられてし -
Posted by ブクログ
【注)ネタバレ】
日本をこんなに作中に取り入れてくれない方が、私としては楽しめたような気もします。特に、和歌は…ちょっと唐突でしたね。
なんとなく、序盤にして復讐劇なんだろうなということは予測がつき、驚くべきであろう最後のポイントも博士の嗜好を知っていると想像がついたので、博士に魅力を残しながらどれだけ残忍な復讐方法をとらせることができるのかを楽しんで読ませてもらいました。
終盤、血みどろになっての告白の場面は、復讐を果たしたことに加えて、当然の結果とはいえ彼女に否定されたことで彼が完成したのかと思うと、やはり淋しい。
一気に読ませる面白さは十分あると思います。