谷村志穂のレビュー一覧
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ネタバレ
部屋を片付けていたときにクローゼットの中にあったパソコンを開いてしまった香菜子。
そこで、過去の夫のメールを見つけてしまう。
苗字から名前で呼び合うようになる、親しげな間柄。
エベッツというスナックで働く玲季(レイと読む、難しい名前)との長い時のやりとりが書かれていた。
香菜子が必死に幼い息子を育てていた頃、オットの儿(ジンと読むのですね)は女と何をしていたのか。
その後、彼女は「不倫小説の傑作」とも評価された
1冊の小説を出していた。
その小説に赤を入れていたのは、儿、その人だった…自分に都合の悪いことを改ざんする訳でなく、テニヲハを直したりする程度。
最後に玲季が10年後の -
Posted by ブクログ
ようやく読めた下巻。
さすが下巻なだけあって(?)、怒涛の展開となる。
まずは薫と広次がああなってしまう。一応ネタバレ防止。
それ以前に赤木家が壊れている様が何とも恐ろしい。
そんな衝撃の展開後、舞台は長女・美輝が高校を卒業する時代へ。
こちらの第2部は、親の残した有形無形の環境を全身で受け、
強く生きていく様を描いている。
第1部がどちらかというと閉鎖的なある漁村の物語であったが、
第2部になると垢抜けた感じが出てきて、こちらの方が読み進めやすかった。
芯のしっかりした美輝と、世間知らずな妹・美哉が
様々な影響を受けて成長していく姿に、見事に感情移入してしまう。
ラストは落ち着いた雰囲気で