谷村志穂のレビュー一覧

  • 余命

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    女医が乳癌の再発の中、出産を決意し、残された時間を強く生きぬく物語。全体を通して夫婦愛も強く太く描かれている。
    「余命を知るのは、新しい時計をもつようなものだ」といった言葉にハッとする。
    主人公のふるさと奄美大島の大きな海が物語全体を優しくしている。

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    2020年02月28日
  • 尋ね人

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    末期ガンの母から昔好きだった男性のことを探して欲しいと頼まれたら、張り切って力になろうとするだろうな。最期に願いを叶えてあげたい。残念な結果だったけれど、何もわからないよりはいいのかもしれない。
    いつまでも忘れられない人というものがいるというのは素敵ね。

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    2020年01月07日
  • 黒髪

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    海の母親かもしれない人の人生
    娘はそれを追いかけ何を思う
    戦争もからみ生きにくそうだったろうなと
    思いながらも本人たちは一生懸命生きてた
    500ページ超の作品
    現在と過去(主に過去)でストーリーが展開される
    黒木瞳が解説ですごいはまってるようだったけど
    それもわかる気がしました

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    2019年09月08日
  • 3センチヒールの靴

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    言葉選びが綺麗。「風にたなびく青い風船」と「微熱」と「欅通りのカフェ・テラス」と「do you still love me?」が特に好き

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    2019年08月04日
  • 余命

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    気がついたらヒロイン滴になった気持ちで読みすすんでいた。
    涙ぐむシーンが何ヶ所かあった。タイトルから予感ができるラストであるが周りの人からの助けや暖かい気持ちが伝わってきた。
    あまり悲しいエンディングのストーリーは好まないけど読後は清々しい気持ちだった。
    日常の有難さが思い知らされる。
    映像化されているから松雪泰子と椎名桔平が頭によぎりながら読んだ。

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    2018年05月30日
  • 海猫(下)

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。それから十八年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。函館で祖母と暮す美哉は、愛してはいけない男への片想いに苦しむ。母は許されぬ恋にすべてを懸けた。翳を胸に宿して成長した娘たちもまた、運命の男を探し求めるのだった。女三代の愛を描く大河小説、完結篇。島清恋愛文学賞受賞作。

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    2017年12月08日
  • 海猫(上)

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    ネタバレ

    評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった―。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。島清恋愛文学賞受賞作。

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    2017年12月08日
  • 自殺倶楽部

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    「みずみずしい文章」というのがぴったりの青春?小説。タイトルからしてミステリーかと思ったのだけど全然違った。
    事故で片足を悪くした女の子が、同じ学校の先輩が主催する自殺倶楽部に招かれ、これから自殺するメンバーの「記録係」になってほしいと頼まれる。

    10代のころの死への甘美なあこがれ、「ヨドム」と「ヒカルモノ」、絶望感などがとても活き活きと暗く、文章が水のようにしみ込んでくる感じ。

    久しぶりに、ストーリーそのものではなく文章が当たりだった作品。

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    2017年02月24日
  • 尋ね人

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    ストーリーは東京で仕事と恋人を失って故郷に帰ってきた娘(李恵)が余命幾ばくもない母の願いを叶えてあげるという話。

    母の願いというのが、昔の恋人だったひとを探してほしいというもの…。
    はじめは嫌悪感を感じていた李恵も、古賀との出逢いや母の気持ちをしり、昔の恋人を探しはじめる。

    面白かった。
    函館に行ってみたくなるくらい描写の表現が、うまいと思いました。

    母(美月)の「好きだったひとを葬り去る必要ある?」って言葉が一番印象にのこりました。終盤はとても切なくなりましたが、心が温かくなる終わりかたでした。

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    2016年07月08日
  • 尋ね人

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    長年の恋を終わらせ故郷に帰った娘と、末期がんで人生の終わりが近づいてきている母の交流が胸に沁みます。
    母親の結婚前の恋人を探すことを約束したのはいいものの、その母親の女だった部分に触れ、戸惑いや苛立ちを覚えたり、母の歩んだ人生を推し量ってみたり。
    等身大の主人公が良かった。
    「海猫」でも思ったけど、函館の街の描写が綺麗で、行ってみたくなった。
    作中で出ていたイカの刺身が食べたい!
    本当にそんなに旨いのか?

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    2015年07月15日
  • 尋ね人

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    谷村志穂氏らしい淡々とした語り口のしなやかに生きる女達をモチーフにした一作。
    昔の恋の真相を追い求める母と過去の恋を振り切り新たな人生を模索しようともがく娘。
    どちらの気持ちもなかなかスッパリと思いきれるものではない。

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    2015年04月29日
  • 海猫(下)

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    物語は意外な展開を迎え、娘たちを中心に進んでいく。
    基本的には環境は変わっていないけれど、年月の流れが人々を穏やかにしていくのだろうか。
    過去を振り返らずに生きていくことは結構しんどい。
    振り返っても、もっと苦しいような気がしている。
    だけど、もがきながら生きていくしかない。そういったメッセージがこめられていたように感じる作品だった。

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    2015年04月13日
  • 尋ね人

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    人をまっすぐに愛することの難しさと
    人間の弱さと強さを感じることのできる本でした。
    涙が出るほど切ないわけでは無いけど、
    胸の奥がジワリと滲むような感覚に襲われました。

    私も母とこんな話がしたい
    そして母が書く「手紙」が欲しいと思いました。
    今の時代メールなどで済ませる事が多いけれど、手紙は残るし、筆跡というものはとても温かみのあるものだと再確認できる本でした。

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    2015年04月13日
  • 黒髪

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    自らの出生の秘密を紐解いていくお話なんだけど
    こうも堂々と不倫故の純愛にすり替えられてしまっているのは如何なのものなんだろう。奥さんの立場からの物語だとどうしようもないお話になっているはず。

    そんな不可思議な設定でも、戦争の混乱の中で外国人を愛してしまった主人公が身を堕としても愛を貫こうとする物語は読み応えがあったのも事実。
    静かに時が過ぎていくのを形見のイコンがじっと見守っていたんだね。

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    2015年03月20日
  • 尋ね人

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    母から50年前に突如姿を消した恋人を探してほしい、と依頼された娘。東京で恋に破れ、故郷の函館に帰ってきた娘が、自身の生き方を模索しながら、母の恋人を探そうとする。

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    2015年03月02日
  • 海猫(下)

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    3代に渡る女性の人生を描いてますが、重点を置かれていた薫よりも、その母である粋で気丈なタミに一番惹かれた。
    薫の話では漁村が、娘の美輝、美哉の話では札幌や函館の情景が自然に思い浮かべることができて、読み応えがあった。

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    2014年12月18日
  • 海猫(下)

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    ネタバレ

    【本の内容】
    <上巻>
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。

    華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。

    白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。

    夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。

    だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった―。

    風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。

    島清恋愛文学賞受賞作。

    <下巻>
    広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。

    それから十八年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。

    美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。

    函館で祖母と暮す

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    2014年11月26日
  • 海猫(上)

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    ネタバレ

    【本の内容】
    <上巻>
    女は、冬の峠を越えて嫁いできた。

    華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。

    白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。

    夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。

    だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった―。

    風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。

    島清恋愛文学賞受賞作。

    <下巻>
    広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。

    それから十八年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。

    美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。

    函館で祖母と暮す

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    2014年11月26日
  • 海猫(上)

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    函館を舞台とした物語で、漁師に嫁いだ女性の半生を描いたのが上巻。美し過ぎる妻は本当に自分に相応しいのか、歪んだ愛が狂気へと変貌していく様がとても怖い。

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    2014年01月11日
  • 余命

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    タイトルからして重い内容だろうと覚悟の上でよんだけど、やっぱり心にずっしりきました。
    妊娠発覚と同時にがんの再発。おなかの赤ちゃんが育っていく喜びとがん細胞にむしばまれていく恐怖を同時に味わうなんて想像を絶する。
    自分だったら滴のように強くはいられないだろう。
    胸に迫る内容で、読み応えのある一冊。

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    2013年06月18日