谷村志穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
厚いけれど読みやすい文章で夢中になって読みました。読み終わったときはかなり疲労感も感じましたが。
血液型から親子関係を疑う話は少なくないけれど、医学生らしくDNA鑑定まで行う。
その法医学の准教の話も現実味を感じました。
ALSにかかっていた、韓国からの留学生のイジョンが想い続けたタケル。
「自分の病気がわかったとき、線路から外れたみたいな気持ちになった」
「でも、その先にも別の線路がちゃんと延びてた」
「自分の病気がわかったとき、何を知ったかわかる?」
「多くの人が、その答えは絶望だと、想像するかもしれない。
でも違ったよ。
僕が知ったのは、自分の強さだった。むろん、散々挫け続けたあ -
Posted by ブクログ
ネタバレ実話を基にしたという、北海道・大沼の三兄弟のもとへ山梨から嫁いだ三姉妹のお話。
大沼の湖畔と駒ヶ岳の豊かな自然や、函館の教会、姉妹のサーモンピンクやレモン色の洋服など、色が印象的だったが、何気なく調べたところ、イクサンダーが今も大沼にあると知り、以久子たちがさらに私の中で生き生きと動き出すようだった。
何度か駅名が変更されてきたことを知らせる、大沼駅に貼られた駅小史の、なんてことのない文言を読むのが好きだという以久子の夫·秀雄。自分たち家族も何度も行き来した場所。
秀雄の気持ちがわかるような気がした。変わっていくこともあれば、変わらないものもある。大沼に行きたくなりました。 -
Posted by ブクログ
近年、病院に通う事が多かった身としては深い感慨を覚える。
命、と言うには大き過ぎるかも知れないが目に見える見えないは別として人は確かに受け継がれてれいくものなのだと感じる。
移植と言う目に見えるわかりやすい形で生命のリレーと日々闘っている人達のそれぞれの物語がピッツバーグや北海道の大自然の中で繰り広げられる。
帰国の日、たまたま出会した恩師から貰った「何処にいても、ベストを尽くしなさい」と言う言葉は普遍だろう。人は与えられた場所でベストを尽くす事しか出来ないしそれに集中すべきだと。
佐竹山先生は鈴木亮平さん、古賀先生は真剣佑さんで。凌子先生は竹内結子さんか蒼井優さんあたりで。映画化希望します