小林よしのりのレビュー一覧

  • ゴーマニズム宣言9

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    『ゴー宣』最終巻。
    それは終結と新たなムーヴメントの始まりを暗示している。

    終結、それは当初各方面の時事を扱ってきた『ゴー宣』が部落差別へとテーマを収束し、そしてオウム真理教との闘争の顛末である。

    始まり、それは薬害エイズ問題との新たなる失望へのスタートに見え、哀しい。

    最終的に『ゴー宣』はメディアの中の商業主義と反権威主義という理想との軋轢の中で自己矛盾による苦痛に耐え切れず自ら身を引く。
    この潔さは果たして“勝利”なのか?
    それは小林氏の『新ゴー宣』シリーズの隆盛を見れば一目瞭然だろう。

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    2019年03月05日
  • ゴーマニズム宣言7

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    『ゴー宣』シリーズにおいて初めてある1つのコンセプトに基づき描かれた一冊。
    「死闘編」と銘打たれた本書はまさに闘いの連続である。

    「出る杭は打たれる」という諺を実証する何とも過酷な状況である。著者自身も自信作という「坂本弁護士一家拉致事件」の真相推理の巻は情念と気迫とに満ちた戦慄の一作だ。

    また末永嬢の退職と、一大転換期を迎えた一冊でもあった。

    ただ確かに数多の批判に書かれているように、都合主義的に論理展開している部分はある。
    しかし、ここで私は思うのだ。これこそが「ゴーマニズム」なのだ、と。

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    2019年02月05日
  • 新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論

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    ネタバレ

    単行本のケースで読んだのは初めて
    確か連載当時の者は読んでいた記憶があります。

    戦争はやはり勝者のみが
    いい思いをするようです。
    ですが、その戦勝国もついぞ
    そのあらが目立ち始めているんですよね。
    その証拠が…あいつですので。

    そしてそこで行われた教育は
    えげつのないものですよ。
    洗脳ほど恐ろしいものはありませんので。

    人が乱れていくのには
    やはり個が増大しすぎたのはあるでしょう。
    SNSを見ると悲しい出来事が多すぎますので。

    一部過激な意見があるので
    読書注意。
    ただ、考え方は変わるし、
    何年たっても悪いところって
    理解されないものだなと思う。

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    2019年02月02日
  • 日本人なら知っておきたい天皇論

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    お二人とも日本に天皇は必要という立場。
    天皇家が現在どのような状況に置かれているかがわかる。
    言い換えると、小林よしのり氏がどう考えているかがわかる。
    つい最近の話題が多いので、天皇論の導入として取っつき易かった。

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    2019年01月11日
  • ゴーマニズム宣言6

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    今回の目玉はなんと云っても人喰い佐川一政との対談だろう。
    その内容はなんとも重く、特に佐川氏が赤裸々に人喰い事件に至る葛藤を語り、そして獄中で殺害したオランダ人女性の手記を読んで愕然とする件は衝撃の一言だ。

    後は朝日新聞の記者との衝突事件、世に蔓延る知識人、評論家の肩書きを自称する駄文書きどもの「よしりんバッシング」に対する口論が途轍もない熱量を持っており、多少、読者への示唆的な解釈が見受けられるが、内容のヴォルテージを限界まで上げている。

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    2019年01月10日
  • 世論という悪夢(小学館101新書)

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    小林よしのりは文もちゃんと書けるんだから、もっと字の本も書いてほしい。もちろん漫画という表現方法がもっとも得意だからそうしているんだろうし、漫画じゃなきゃ読まない層にリーチするという意味もあるのはわかる。しかし、逆に漫画というだけでバカにして読まない人たちもいるのだ。そういう人たちにもガンガン読ませてやってほしい。

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    2019年01月02日
  • ゴーマニズム宣言2

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    早くも第2巻目にしてこちらの期待するゴーマニズム宣言が出来上がっている。

    第1巻は『ゴー宣』のみならずそのパイロット版でもある「おこっちゃまくん」が挿入されており、よしりんファンには貴重なコレクターズ・アイテムになろうが、純粋に『ゴー宣』を愉しみたい私にしては一貫性のない、世に流通する今までの発表原稿を纏めただけの散漫なエッセイという感がしないでもなかった。

    本巻に於いて特に胸を打ったのは第55章。宗教に食い潰された者の熟れの果てを見た。

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    2018年11月23日
  • ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル

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    本作を私は漫画としてではなく、エッセイとして捉えた。『ゴーマニズム宣言』自体、予てから読みたいと思っており、文庫化になってその念願が叶ったのだが、気付いてみれば本作は一連の『ゴーマニズム宣言』シリーズの内、差別に関したエッセイを抜粋し、対談やお便りなどを多少加味して編まれた、云わば抄本であり、初めて読むのには相応しくない所が少々瑕。
    しかし、内容はものすごくハードだった。

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    2018年11月18日
  • 新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論

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    "はじめて小林よしのりさんの書物を手にした。漫画だったんですね。しかしながら、この情報量は漫画というには濃密過ぎる。

    中学生くらいにこの本に出合っていたらもう少し違った生き方をしていたかも知れないと感じた。ここでいう洗脳教育を浴びてきた自分を客観的に見つめる機会になったのだと。高村武人さんの日記からのパートだけでも読む価値はあった。"

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    2018年10月26日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 新・堕落論

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    ネタバレ

     坂口安吾はそんなに読んでないけど好きなので、安吾についていろいろ詳しくなれるかなと思ったら、『堕落論』についてはけっこうな分量で語られているものの安吾についてはほんのちょっとだった。太宰治の『トカトントン』について語られており、そう言われてみると、震災よりずっと前からすっかり世の中のことに対してトカトントンになってしまっていた。何もかも大体のことに対してどうでもいいとしか思えなくて困っている。『天皇論』や『戦争論』のような衝撃はなかったけど面白かった。お父さんのエピソードがとても面白かった。

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    2018年03月17日
  • 戦争する国の道徳 安保・沖縄・福島

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    かつては犬猿の仲だった小林よしのりさんと宮台真司さんに東浩紀さんを加えた3人の鼎談本です。題名通り安保・沖縄・福島について徹底的に安倍政権批判をしている本ですので好き嫌いが別れると思います。

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    2017年12月23日
  • AKB48白熱論争

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    48のムーブメントは縮図であったりコードであったりとして機能できうるのではないかなぁと感じていたんだけどそれを使っていろいろな話をしている。それ自体に可能性がある事や、それを使って様々なことが語られていて面白かった。

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    2017年12月18日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL AKB48論

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    48を見る視線、感覚。著者なりの意識を持って描かれていて自分は、ファンとしてはまだまだだけど感覚的には近いかなぁとか読みつつ思った。でも、ここまでは観てないし(笑)ただ、なんで興味があるのか自省するきっかけになった。やっぱり頑張っている姿かな。後は、うんざりするくらいいろんな情報が溢れてる中で48の情報に浸っていると明るくなれるから。かな。そんな事を考えつつ楽しく読んだ。

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    2017年12月18日
  • 新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論

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    戦争論をいくつか出してる著者が最初に出した戦争論。

    漫画なので読みやすいかと思いきやさにあらず、非常に重厚なテーマということもあり、実に読み応えがあります。
    主に大東亜戦争について描かれてるけど、当然現代日本や対中韓のことも。

    また約20年前の出版だけれど、今読んでも新鮮、というかその頃よりもむしろ日本を取り巻く状況は悪くなってると感じた。

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    2017年07月01日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 新戦争論 1

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    戦争論をいくつか出してる著者が改めて出した戦争論。

    漫画なので読みやすいかと思いきやさにあらず、非常に重厚なテーマということもあり、実に読み応えがあります。
    小林よしのりというと保守というイメージだけれど、決して戦争礼賛ではなく、きっちり戦争の悲惨さを描いてるところや、それでも軍備が必要だと説く姿勢は好感が持てた。

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    2017年07月01日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 民主主義という病い

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    保守として有名な小林よしのりが、民主主義とは何かということを解説した一冊。

    当然ながら「民主主義万歳」という内容ではなく、民主主義は衆愚政治に陥る危険性があり、その維持には自由と責任が伴うということ。
    とかく批判されがちな著者だが、その言説は一貫しており、説得力があった。

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    2017年06月18日
  • 9条は戦争条項になった

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    今や保守の論客として有名な小林よしのりによる、憲法および日本国の在り方について解いた一冊。

    決して対米追従ではない彼自身の思想にとても共感できた。
    また、内容によって自民党に賛成だったり反対だったり(むしろ反安倍色が強い)、単なる保守ではない彼の多面性を知ることができた。

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    2017年06月11日
  • 卑怯者の島 戦後70年特別企画

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    ネタバレ

    考えさせられる良い漫画。

    誰が卑怯者か、誰が敵か、誰が幸せなのか…。キリスト者としては答えは知れたことだが、世の人はもがきつつ叫ぶ…。

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    2017年02月17日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 民主主義という病い

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    小林よしのりの本を読むのは久しぶりだ。

    本書はフランスに行って民主主義とフランス料理について考えたもの。
    SEALSなどの学生運動で「民主主義」を守れ、と叫んでいるのが、我慢ならなかったのだろう。かつて、エイズ薬害問題で運動を主導する形になり、その後参加した若者たちに活動をやめて日常に帰れと叫んだ小林よしのりだが、いわゆる「運動」への嫌悪感や批判はより強くなっているように思う。

    あらためて感じたのは、著者がよく勉強をしているということだ。学生時代に本を読み込んだエピソードが書かれているが、ベースとなるものがしっかりとある上で効率的に最新の状況を勉強している。

    健全なナショナリズムの称揚が

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    2016年11月04日
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 民主主義という病い

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    本当は理解し、不満が有れば動かなければならない、国、歴史、民主主義を分かりやすい漫画で情報を伝えてくれるのでついつい読んでしまう。また、不勉強で反論意見の情報も多く持たないので、ついつい著者の言っていることに、「ふむふむ、そうだよな」と思ってしまう。

    「民主主の原則は直接民主主義だがユートピアだ。国民全員の意見が反映されるなんて有り得ない
    強大な権力が民衆を平定し秩序が維持されている状態を平和という。一部をアメリカに頼っており それを抜け出せない日本はアメリカに国家主権が有ると言うことだ」

    と言う主張。どうかな?と思うことも有るが、多くには勉強になるなと。本当はそこから動くべきなのだろうけ

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    2016年10月17日