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わしが描けば現実が動き憎んだ敵はたちまち転落する。現実と物語のこの怒濤よ! ゴー宣思想の原理を「カニニカ」の一言で象徴する「わしの思考の原点」、言論テロの誹謗でスタッフを失った怒りと悲しみ「うわさの残酷」、オウムの坂本弁護士一家事件を推理した「拉致」など名作満載。「新ゴー宣」はここから始まっていた! <死闘編>の幕開き。
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Posted by ブクログ
扶桑社の『SPA!』誌に平成六年9月21日号から12月28日号まで連載された分の第118章から131章までを書籍化。本編の他に当時ヒットした映画『フォレスト・ガンプ』の監督ロバート・ゼメキスとの対談、オウム真理教との激闘を巡って"よしりん弁護団"のふたりの弁護士との鼎談の前編、ス...続きを読むタッフ4名による特別付録漫画で構成されている。 "死闘編"がはじまり、ケンカを売ってきたスガ秀実氏や平岡正明氏らの論者を粉砕し、鈴木邦男・塩見孝也両氏との討論会、中沢新一氏との対談をこなし、『ゴー宣』100万部突破記念パーティを開いてもらうなど順風満帆に見える作者であるが、『噂の真相』誌にスタッフ末永女史が攻撃され、彼女が退職してしまうという事態を招いた。作者はこの件で追い込まれてしまい、漫画家人生ではじめて原稿を落としてしまう。そこから『真相』誌との戦争がはじまる。第125章「拉致--最低最悪の抗議手段」で坂本弁護士一家拉致事件に関わることになり、作中でオウムの犯行を暗示する。この思い切った作品はオウムの逆鱗に触れることになり、後に命まで狙われることになってしまうのだ。当時は雑誌による小林叩きも激しかったが、物凄く『ゴー宣』が面白い時期でもあった。
『ゴー宣』シリーズにおいて初めてある1つのコンセプトに基づき描かれた一冊。 「死闘編」と銘打たれた本書はまさに闘いの連続である。 「出る杭は打たれる」という諺を実証する何とも過酷な状況である。著者自身も自信作という「坂本弁護士一家拉致事件」の真相推理の巻は情念と気迫とに満ちた戦慄の一作だ。 また...続きを読む末永嬢の退職と、一大転換期を迎えた一冊でもあった。 ただ確かに数多の批判に書かれているように、都合主義的に論理展開している部分はある。 しかし、ここで私は思うのだ。これこそが「ゴーマニズム」なのだ、と。
前巻につづいて、差別論をテーマに絓秀実との論戦が展開されます。さらに、著者が前巻で揶揄した「筒井康隆断筆祭」の主催者である平岡正明が著者に苦言を呈したことを受けて、あらためて著者の差別をめぐる主張が提示されています。80年代は「パロディとお祭り騒ぎとアマチュアリズムの時代だった」のに対して、90年代...続きを読むには「価値」の創造が求められていると著者は語り、「薄甘い正義」という平岡の用いたフレーズを、そのまま彼に返しています。 つづいて、ゴシップ雑誌『噂の眞相』の記事によって、秘書の末永ピャーポが事務所を退職するにいたったことを明かし、『噂の眞相』の卑劣な態度を厳しく批判しています。また、著者のオウム真理教との戦いのはじまりとなる、坂本弁護士一家拉致事件も、この巻でとりあげられています。
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