日明恩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
働く女性の生活の一部を切り取った短編アンソロジー
女性視点で描かれる各小説から、働く女性の悩み、苦しみ、喜びを感じ取ることができ、不覚にも「クール」で涙した。
他にも、伊坂幸太郎さんの書いた短編は短いながらも伏線が貼られており、読んでいて点と点がつながる心地よさを感じることができた。
エール3作を通して、「働くこと」「社会とつながること」の二つについて考えるきっかけを得れたと思う。今までは社会の歯車というマイナスイメージを持っていた会社員も、見方を変えれば誰かを喜ばせる素敵な仕事のように感じた。
社会人になったのちも、誰かを喜ばせる仕事をしたいし、その喜ばせれるかも知れない機会を「面倒だか -
Posted by ブクログ
まずタイトルが良い!!毎日読むたびに『ヒマかっ!』と言われてる感じがして『ヒマじゃねーよ!』と答えてしまいなんかスッキリする日々を過ごせた(⌒-⌒; )
幽霊が見えるってのは良くあるけど、見えないけど触れるってのがユニークで楽しかった。
幽霊事件の解決が大まかな話なのだけれど、主人公の光希が奥や頭島、そして須田社長たちとの出会いから過去を受け入れつつ成長していくところに胸を打たれた。
どの話も良かったけど最終話は今年1番泣かされてしまったよ。短編1話でここまで泣くとは思わなかった!
全体を通しては、奥や頭島の何の偏見も持たず自然体で望める姿勢にすごく惹かれたし、須田SAFETY STEPで働 -
Posted by ブクログ
言葉の意味は一つだけじゃない。「Get a Life!」は「ヒマかっ!」または「ちゃんと生きろ!」と訳される。
光希は幽霊を見たり話したりできた(ある日を境にできなくなった)家出少年だ。思いがけない幸運で足場工事会社で働く事になった光希は、そこの社員で、幽霊を見えないけど殴れる男、頭島と出会う。
光希、頭島、そして幽霊関係の能力は特にないが愛嬌のある奥先輩は、3人で幽霊騒動を解決していく。
幽霊がいる理由は人それぞれ、できることも幽霊によるという設定が面白い。毎晩続く金縛り、オカルト現象の起こるシェアハウスなど持ち込まれる悩み事の犯人は生者が死者か考えるのも楽しかった。
最終話が特に良い。人も -
Posted by ブクログ
救急車がジャックされた。
乗っていたのは、沈着冷静な隊長の筒井、救急救命士の資格を持つ優等生の森(女性)、そして、元暴走族(?)の機関員の生田。
しかし、実行犯(悠木)は、自分は犯人ではないという。
実は、真犯人に人質(家族)を取られ、爆弾を持たされたうえ、無理やり救急車のジャックをさせられたのだと言う。
果たして、真犯人の目的は何か?
動機が見えないまま、救急車は、真犯人の指示で、次々と指定場所を目指す...
疾走感溢れる文体で、読み出すと止まりません。
筒井隊長の怪我やトイレ、ガソリンの欠乏などなど、あらゆる難題が、生田たちを襲う。
果たして、生田たちは、真犯人の企みを阻止すること