あらすじ
老人世帯で連続する失火による火災。住人は、「不幸な偶然が重なって」焼死。不審に思った若手消防士・大山雄大が調査を開始するが、その先には、孤独な魂を持つ者同士の哀しい連帯感があった……。閉塞感に満ちた社会の問題に雄大はどう立ち向かうのか? 大好評消防シリーズ第2弾!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
途中まで無駄に長いのかと思ったけど、しっかり最後まで楽しめました。このシリーズ自体も2作目で立ち位置が定まり、人間関係にも深みが出たように思います。この後も楽しみです。
Posted by ブクログ
なんだか読み終わった後心があったかくなりました。
仁藤さんがデレたーーーーーー!
からのカメwwwww
てか守生きてたのかよ!
これからの4人が楽しみです(´∀`*)
Posted by ブクログ
第1作では読みにくかった主人公の1人称も読みやすく感じられる。慣れたのか、主人公が成長したのか、作者が上手くなったのか。上手くなったのは当たり前だろうけど、主人公の性格が前回より開かれているのもひとつかなぁ。
今回の事件は、事件がどう解決するか、よりも、この人たちどうなるんだろう、ということに興味が向いた。
なので予想しない方向に展開してハラハラするし、エンディングでもほっとする。人間って強いなぁと。
そしてエピローグには驚いた。
ところで守の「あの人」の正体が分からないのって私だけなんだろーか。
Posted by ブクログ
鎮火報2作目。
ミステリーかと思いきや、謎解きは中盤で終わってしまう。
ただ、本番はここから。日明恩の一番いいところは人間ドラマ。
女性だからこそか、ここまでクサい友情をかけるのは作者ならではだと思う。
Posted by ブクログ
1.
「誰かの『じゃなきゃいけない』は、俺にとってそいつの『だと良いな』でしかない」
…確かに。
「不幸と不健康は自慢じゃない」
そのとおり!!ただどうしてもしちゃうけど…。
裕二っていいこと言う。
なんだかんだ自分に言い訳しながらも仕事真面目な雄大と
その(職場)仲間たち。
自分は仕事に対して全力投球できているかなと自問自答してしまいました。
張り合いのある仕事があって、お給料貰えて休みもそこそこあって…恵まれていることはわかってるけど、その上に胡坐をかいているつもりはないんだけど、でもそうなのかな…とか。
Posted by ブクログ
裕孝が演出した結果をこの状態で終わられて良いものか若干の疑問は残るものの、彼の屈託が解消された経緯は理屈や同情などという安易な方法じゃなく、自ら考えさせているところが非常に良い。
公務員に対する市民の身勝手な期待に関する内容は確かにあり得る話だと思うので、これは自分への戒めにしよう。
解説を読んで初めて気が付いたのですが、裕二の勤務先は肝っ玉の大きい社長が経営する武本工務店で、息子はデカくて顔が怖い警察官。何ですぐに気付かなかったんだろう。痛恨!
Posted by ブクログ
前作 鎮火報 に続いて登場人物達がとても魅力的。裕二の父親は嫌いだけど。数ペーシでこんな嫌いってすごい!
長いくどいと言われる消防の詳細説明も私はさくっと読める。確かに長いけど。
最後の終わり方が気になるあと引く感じなので 続編を読んでからまた感想をまとめたい。
Posted by ブクログ
日明恩による消防士の活躍を描くシリーズ第二作。
相変わらず口では日勤消防士を目指すといいながらも、第一作と比較しても随分まともな消防士となった雄大。後輩消防士の香川との仲がギクシャクしていたり、自衛官出身の星野がいなくなってたり、何より漆黒の引きこもり中年・守がいないなど、前作からの違いが経過した2年を物語る。
本作では雄大の親友・裕二が勤める工務店の、完成間近の建物だけを狙った放火事件や死者が出ているのになぜか近隣に被害を及ぼさない程度の失火が相次ぎ、それらの謎に雄大と裕二が迫っていく。
当たり前ではあるが、消防士はチームで救助活動を行うため、誰かが足を引っ張るとみんなが危険にさらされる。それが雄大にもわかっているからか、前作ほどの型破り感は感じられない。口ではやる気がないなどと言いながら非番の日に火災現場に赴き、謎に迫っていく様子はイッパシの消防官を彷彿とさせる。これを成長とみるか、一般化とみるかで物語の感じ方が変わってくる気がする。
終始雄大視点で物語が進行するため、時々読者が置いていかれるあたりがやや不満か。説明過剰と思えるところと、もう少し説明が欲しいと思うところのバランスが難しいのだが。
Posted by ブクログ
とある赤羽の消防士視点の一人称語りで、ある意味ライトノベル。前半は、老人宅での連続不審火焼死の真相を調べるべく奔走する。これが半分くらいで終わってしまい、あとは若者たちの友情、家族とは、友達とは?みたいな説教臭い話になる。
作者も文中で書いているが、主人公(つまり、一人称視点の主)は馬鹿なので、しゃべる語彙がものすごく少ない。その反面、普通の文中(つまり、自分の考えていること)は非常に多弁で苦悩が有るというギャップは面白い。
文章は口語的に書かれていることも影響し、「てにをは」や主語の省略が多用されるため、読み始めてペースに乗るまで、相当鍛錬が必要な文である。
また、主人公の思考には非常に無駄が多く、一言を発して、次の言葉までの間に本旨と関係ない内容などが差し込まれるため、「だれがどうなった」を把握することが難しい。正直なところ、上手い文とは言いがたい。
しかし、その無駄こそがこの本の中では生きていると言え、最後には面白く感じている不思議な文である。
登場人物などは、バカな主人公以外に完璧超人みたいなのが出てきて、あ、これ女性作家だと思ったら当り。まあ今回はそこまで鼻につかなかったけど、この人の他の作品ではダメかもしれないという予感がある。
Posted by ブクログ
相変わらず不思議な世界観をもった作者だと思った。老人の放火による自殺をモチーフにしつつ、根底に流れるテーマは親子関係だ。
親が子供のことを思う気持ち、子が親を思う気持ち、これらは恋愛以上に普遍のテーマであろう。
この本で一番感動したのはやはり主人公の母親である民子の以下の台詞である。
「親がいないと子供は生まれない、でも子供がいなきゃ、親にはなれないものよ。あんたがいて、あたしは初めて親なの。.....だからね、感謝するのは私の方。...」
いつか、子供たちに言ってあげたい。
Posted by ブクログ
こどもとおとな、子と親。不変のテーマですね。
雄大はもともと粗暴なタイプなので私の好みじゃないんだけど、だいぶ愛着わいた。大人ぶらなきゃいけないところで大人であれ、と自戒。
ところで謎解きを求めちゃダメだね、このシリーズ。最初に間違えてたので。これは青春物で成長物!あと解説で他のシリーズが世界設定が一緒ってわかったのでそっちも読みます。
Posted by ブクログ
老人たちの相次ぐ失火火事は、『失火』というには
何やら奇妙に怪しいものがある。
一体それが何なのか。
それを考えている主人公の友人は、『職場』の相次ぐ出火に
見回りを1人でする事になっていて。
何もかもを失くして無に帰す。
しかも子供達がどれもこれも財産の事しか考えていなかったら…。
それはもう、何も残さずどうにかしたいものです。
とは言っても、万全を期しても、それを実行するのは止めていただきたい。
その言葉に、どんな意味があるのか、何の意味もないのか。
人の背後は、その人が語らなければ分からないものです。
語ってもらわない限り、己の思考を言葉にして紡ぐのは勝手ですが
それを押し付けてはいけない、というのは当然です。
意見交換、とは違って、それは自分の『もの』なので。
私はこう思うけど、と参考にしてくれ、というのとも違います。
言い方には、考え方には、気をつけねばなりません。
しかし、結局『あの人』の正体がわかりません。
予測はできるのですが…答えを下さい!w
Posted by ブクログ
消防士雄大が活躍する「鎮火報」続編。
老人世帯で続く不審火と焼死。
その原因究明に、消防士の仕事としてではなく、矜恃として雄大が臨む。
前作同様の600P級の大作ながら、一気に読み進める展開はさすが。
前作と異なり消防仲間との人間関係の描写は少なめであるが、
あらゆる登場人物達の親子関係に焦点を当て、
それぞれが成長を果たしていく姿を見ていくのは実に気持ちが良い。
放火・焼死ととかく暗くなりがちなテーマを取り上げつつも、
全く暗い内容になっていない点も良い。
前作で大活躍した守の出番が少ないのはやや残念であるが、
雄大の消防士として、そして人間としての成長を、
まるで親のように見守ることのできる本シリーズ。
次回作も楽しみにしたい。
Posted by ブクログ
前作の「鎮火報」に引き続いて9時5時の内勤勤務を目指すやる気のない消防士、雄大の一人称で語られる物語で普段はなじみの薄い消防士という仕事を垣間見れる作品となっている。ただ、今回は雄大のプライベート部分でのエピソードが多く、前作に比べると消防士の業務や消防隊の面々に関する描写が少なくなってしまっていたのが少々残念。一方、親友である裕二の登場の度に行われるくどい表現は前作同様で、ここまで徹底されると本シリーズの"特色"と納得して諦めるしかなくなってきた。。
ストーリーの主軸は老人宅での連続失火に疑問を抱いた雄大がその裏に隠された真実を暴くコトではあるのだが、祐二の職場である工事現場での連続放火事件などのサイドストーリーが多かったり、真相自体にはギミックと言うかひねりがなかったりで消防ミステリとしての深みはあまり感じられなかった。その分、失火を手引きしていた中学生の裕孝も絡めて「家族」「親子」「絆」そして「個人の存在」といったテーマを描いたヒューマンドラマとして仕上がっている。当然、主人公である雄大と母の民子との親子にも一つの区切りが訪れ、それまでのテーマと相成って雄大の成長への布石となっているあたりは良い展開ではなかったのかと思う。
それにしても、前作から比べると雄大も成長したもんだと。。。
なんとなく正義感も強くなったし、やっと飲酒運転もやめたしで。。。
まぁ、読む前からの期待値が大きすぎた分、若干物足りなさも覚えた部分があったのは事実だが、それでも読みどころ満載で楽しめた作品だった。
ただ、このシリーズの存在を知りつつ、長らく敬遠していたのに気まぐれに今のタイミングで読んだコトには若干後悔が…
まさか、最後の最後に急な変化球で謎を残されても続きってまだないじゃんって感じで。
どーせならシリーズが出揃うまで待ってればよかった。。。
Posted by ブクログ
「Fire's Out」シリーズ
前作「鎮火報」の続きだけど、読んでなくても楽しめる
長身でガタイの良い若手消防士・雄大が主人公の物語
≪あらすじ≫
相次いで一戸建ての失火事故が発生する
共通点は
家が全焼
住人の老人が焼死
ただし周りへの被害はゼロ
出火原因は不運な偶然が重なったこと
不可解と感じた雄大が事故を調査すると
中学2年生の少年・裕孝が裏で手を引いていたことがわかる
彼は放火自殺をする老人達に、失火に見せかける方法を教えていたのだ。。。
≪感想≫
前半は事件のあらましと、火事や消防士の知識
中盤で少年・裕孝を見つけ
後半は「家族」と「人生」の話。
前作のようなミステリー要素は一切なく、完全にヒューマンドラマだった。
雄大とその友人・裕二、そして裕孝の三者三様の掛け合いは楽しく、名言もチラホレ出て良かったけど、所々説明が長く感じてしまった。
※巻末の「解説」より----------------------------
彼女の作品世界は地続きである。雄大の所属する赤羽台派出所のメンバーは「ロード&ゴー」にもちらっと出て来るし、本シリーズで裕二が働いている武本工務店の息子は、「それでも、警官は微笑う」「そして、警官は奔る」の主役なのだから。
------------------------------------------
Posted by ブクログ
文庫で575ページ。申し訳ないけど、一番の感想は「長いっ!」(^^;;
雄大の目線で、雄大の話し言葉で進むお話。本人はツッパっているけど、実際は”気は優しくて力もち“、根っこが真っ当で、優しいオトコなのである。しかしこの、良くも悪くも、ヤンキー感たっぷりの感じが・・うーーん、なんだろうなあ、何故か私にはしっくりこなくて。すべての説明が冗長な印象なのでした。私的には、このページ数の、2/3くらいの量にできるんじゃないかなあ・・なんて思っちゃいました。(小説など書けない自分の個人的感想です、お許しを)
とはいえ、印象に残ったところを少し。
ーーーーー
「『じゃなきゃいけない』って、自分で自分に制約を課してる分には、けっこうにイケてるって俺は思う。だけど、それを他人に押しつけたとたん、最高にダサくなる。誰かにとっての『じゃなきゃいけない』は、俺の『じゃなきゃいけない』じゃない」
「今を生きるってのは、それだけ楽じゃないからさ」
「しかたねえょ、生きちゃってんだから。考えなしの馬鹿だからよ。何でも行き当たりばったりで、失敗もたくさんしてるけど、でも仕方ねぇよ、生きちゃってんだから」
ーーーーー
私としては、日明恩さんは、警官シリーズのほうが断然好きでした。
Posted by ブクログ
老人世帯でつづく不可解な火事。住人は“不幸な偶然が重なって”焼死した。調査を始めた若手消防士・大山雄大は、老人たちの哀しい過去と、裏で糸を引く意外な人物を突き止めるが…。雄大の胸のすくような活躍が閉塞した世の中に風穴を開ける。
Posted by ブクログ
消防士シリーズ第二弾。
雄大が少し成長していて、前作より楽しく読めた。
表現の若さとうだうだ感は相変わらず気になるが、
二作目なので慣れてきました。
Posted by ブクログ
続きモノとは知らず読んだので1は未読です。文章に
独特のリズムがあって、それがちょっと自分には
合わなかった。あとはやはり1ありきみたいな印象。
Posted by ブクログ
老人世帯で連続する失火による火災。住人は、「不幸な偶然が重なって」焼死。不審に思った若手消防士・大山雄大が調査を開始するが、その先には、孤独な魂を持つ者同士の哀しい連帯感があった……。閉塞感に満ちた社会の問題に雄大はどう立ち向かうのか? 大好評消防シリーズ第2弾!
Posted by ブクログ
鎮火報の続編。老人の放火自殺を中心に、雄大が奮闘する。放火の手助けする中学生の裕孝と最終的に友達になる。守のウミウシエピソードが印象的。
面白いけど、相変わらず長い。説明がくどい…
Posted by ブクログ
4月-11。3.5点。
鎮火報続編。忘れていたけど、思い出した。
老人宅で続く火災死。主人公は疑問を感じ、調査する。
ため口が気になるけど、いいやつ。
事件が解決してから、次作につながるようなストーリー。
Posted by ブクログ
失火が原因と思われる老人宅での火災の連続。
そして、親友の工務店が建築中の家ばかりを狙った放火。
新人香川とのうまくいかない関係。
ただ、ミステリではなくヒューマンドラマ。
なかなか面白いんだけど、残念な点が。
後ろ向きな動機で消防士になったことの説明や
親友とのやりとりのいちいちを解説する部分が
あまりにも多く繰り返されてるんだよなー
はっきり言ってスピード感を消してしまっている。
それだけが残念。
省いたら、こんな分厚さにはならなかっただろうね。
引用して残しておきたい部分が多いだけに、
もったいないとしか言えない。
本筋は面白いですよ。