日明恩のレビュー一覧

  • ロード&ゴー

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    元暴走族という過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二ヶ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければいけなくなり、今は勉強の日々。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に仲間の救急隊員を人質にとる。同じ頃、警察とテレビ局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていること、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、ゲームの開始を宣言する。生田は過熱するマスコミに追われながら、犯人が設定したタイムリミットを目指して救急車を走らせ続ける

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    2016年02月26日
  • ロード&ゴー

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    救急車に乗る人達が人質事件に巻き込まれる話。
    結局は犯人側からすると善意の事件として落ち着くが、社会に対して問題提起しているのは確実に読み取れる。根底は人情物なので最後の大円団はちょっと白けるところはあるが、それぞれの職種の専門性が垣間見れるのは興味深い。

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    2016年01月13日
  • 鎮火報 Fire’s Out

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    消防署を舞台とした青春お仕事小説かと思いきや、やはり「警官」シリーズをものする著者ならではの、登場人物それぞれにキャラが立ち、そしてサービス精神てんこ盛り、業界情報満載、一味も二味も違うエンターテイメントだった。
    何しろ、売り言葉に買い言葉の勢いで「あくまで楽して得するためだけ」で、消防士になった元不良少年が主人公なのだから。そして、彼を取り巻く面々もそれぞれ過去を重荷に生きている。さらに、『そして、警官は奔る』でもテーマになった不法滞在外国人問題が絡んできて、入国管理官がキーとなる。
    重い話や深刻な社会問題を取り上げながら、決して暗いストーリーにならないのは、主人公はじめキャラクターが魅力的

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    2015年11月17日
  • 埋み火 Fire’s Out

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    ネタバレ

    日明恩による消防士の活躍を描くシリーズ第二作。
    相変わらず口では日勤消防士を目指すといいながらも、第一作と比較しても随分まともな消防士となった雄大。後輩消防士の香川との仲がギクシャクしていたり、自衛官出身の星野がいなくなってたり、何より漆黒の引きこもり中年・守がいないなど、前作からの違いが経過した2年を物語る。
    本作では雄大の親友・裕二が勤める工務店の、完成間近の建物だけを狙った放火事件や死者が出ているのになぜか近隣に被害を及ぼさない程度の失火が相次ぎ、それらの謎に雄大と裕二が迫っていく。
    当たり前ではあるが、消防士はチームで救助活動を行うため、誰かが足を引っ張るとみんなが危険にさらされる。そ

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    2015年10月16日
  • それでも、警官は微笑う

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    日明恩のそれでも、警官は微笑うを読みました。
    日明恩のデビュー作の刑事物のミステリーでした。

    無口で武骨な武本刑事と名家の出身でおしゃべりな潮崎警部補の二人は密造拳銃のルートを探すために犯人を追っていました。
    ところが、そこに麻薬捜査官の宮田という邪魔が入ってしまいます。
    何とか犯人を検挙した武本と潮崎はその犯人から密造拳銃の販売ルートを解明しようとします。

    宮田の恩師の泉は5年前に麻薬を打った状態で自殺していたことから犯罪者として糾弾されてしまいました。
    このため、宮田は泉の汚名を返上するために事件の捜査を続けていたのでした。

    二人の捜査が進んで密造拳銃のルートの糸口がつかめてきた矢先

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    2015年08月22日
  • 埋み火 Fire’s Out

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    とある赤羽の消防士視点の一人称語りで、ある意味ライトノベル。前半は、老人宅での連続不審火焼死の真相を調べるべく奔走する。これが半分くらいで終わってしまい、あとは若者たちの友情、家族とは、友達とは?みたいな説教臭い話になる。

    作者も文中で書いているが、主人公(つまり、一人称視点の主)は馬鹿なので、しゃべる語彙がものすごく少ない。その反面、普通の文中(つまり、自分の考えていること)は非常に多弁で苦悩が有るというギャップは面白い。

    文章は口語的に書かれていることも影響し、「てにをは」や主語の省略が多用されるため、読み始めてペースに乗るまで、相当鍛錬が必要な文である。

    また、主人公の思考には非常

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    2015年08月11日
  • エール!(3)

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    伊坂さん目当てで購入。

    最初、どこか伊坂さんぽくないなぁと思ったのは、女性が主人公だからかな。何人かの語り手のなかに女性がいるパターンはあったけど、完全に女性が主人公と言うのは、伊坂さんでは珍しい気がします。設定もぶっ飛んでなくて、どうなのかなーと思い始めた頃に楽しませてくれるあたり、さすがですね。今回は他の作家さんの話とリンクしてたりして、この遊び心溢れるところが、やっぱりこの人が好きだと思わせてくれる。

    他の作家さんもとても良かったです。皆さん職業のチョイスがいい。華やかさはないけど、裏方で大事な役割を果たしてるような、普段全く意識したことないような仕事が多くて。こんな仕事もあるのか、

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    2015年02月05日
  • エール!(3)

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    森谷明子「ラブ・ミー・テンダー」 が個人的に一番すき。
    伊坂幸太郎「彗星さんたち」 はさすがだった。

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    2014年09月25日
  • ロード&ゴー

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    爽やかな小説です。
    テンポも良いのでグングン読めました。
    救急隊員も大変なんだな。
    普段はあまり気にしない、職業の話なので新鮮でした。

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    2014年09月13日
  • エール!(3)

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     心晴日和がよかった。消防士になって現場で働きたいのになかなっ叶わず、悶々としている主人公。さえない男の意外な一面を見て、自分の情けなさに気づく。実際は、人を見て自分の愚かさに気づくの難しいし、その後の自分を変えるのも難しいけれど、そういう人でありたいものです。

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    2014年07月27日
  • エール!(3)

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    ネタバレ

    そもそもこのシリーズを読み始めたのが、この伊坂先生の短編が読みたかったからなのだけれど
    思いの外どの話も面白くて表題通り元気が出るので1から順番に来て、
    遂にこの3冊目。
    いろんな職種の女性が描かれていて、本当にとても興味深い。

    『ヴィーナスの誕生』
    美術品展示と一口に言っても、華やかな表舞台だけでなく
    作業着に身を包んでトラックで運んでくれる人もいてこそ。
    両極端の場所にいるように見えるふたりの学生時代からの共通の夢が
    叶うというのがとても良かった。

    『心晴日和』
    考えてみれば当たり前なのに、消防というと消防車に乗って現場へ駆けつける
    というイメージが強く、電話を受けてくれる人にまで目が

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    2014年07月20日
  • 鎮火報 Fire’s Out

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    ミステリー小説の要素も入った若手消防官の成長物語。ずっと主人公の1人称での語りで展開していき、非常に軽い文体。ただ、分量が多いのですいすい読めるというわけにはいかなかった。読後、少しやるせない思いになりつつも、ほっこりとした気分になれた。消防士や入国警備官の普段の仕事の実態もよくわかり、面白かった。

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    2014年03月02日
  • ロード&ゴー

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    面白かった♪
    消防士シリーズの第2弾が、思ったほどでもなかったので、あまり期待せずに読んでたら、これがかなり良かった。期待しないほうがイイのかも知れないw とか思ったりもして。
    ハッキリ言ってしまうと、ヒット映画からのパクリネタで出来ています 【「新幹線大爆破」&「スピード」、および「誘拐 (邦画)」】 が、それでも良く出来ている作品。冒頭、救急隊の日常から始まり、一転して大事件発生からの劇場型犯罪に巻き込まれ、最後はちょっとやり過ぎ感がありまくる展開でしたが、キャラも立ってて、後日談もいい感じ。
    一気読み出来るジョブもの。

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    2013年12月20日
  • 鎮火報 Fire’s Out

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    警察小説読み過ぎてたので、消防士の世界は
    ちょっと新鮮だった。
    ビール飲んでバイクに乗ってはいけないと思う。

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    2013年10月17日
  • そして、警官は奔る

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    シリーズ第2作。
    人身売買に不法滞在、それを取り巻く法律。どうにかしたいのにどうにもできないもどかしさ・やるせなさがたまらなく重かった。。小菅にも和田にも共感できる。
    多くの人を助けるのに、罪になってしまう。逆に、明らかに多くの人を傷つけているのに、たいした罪に問えない。読みながら眉間のしわが取れなくなりそうになる。
    潮崎の明るさと武本の一本気質に救われた。

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    2013年10月12日
  • それでも、警官は微笑う

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    始まりには面食らったけど、良かった。武本と潮崎のやり取りも面白く、麻薬捜査官たちも良かった。
    でも、いつも明るい潮崎が裏で一人耐えているのは痛々しかった。
    みんなそれぞれ納得できる結果は得られなかったのに、不思議ともやもや感は残らず。女性は強し。。

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    2013年10月11日
  • ロード&ゴー

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    今まで救急車のサイレンはよく聞くけれど、そして運ばれていく人たちの事は、野次馬根性で、気になるけれど、救急車に乗って助けに来てくれる救急隊員を思う事は、ほとんどなかった。
    このお話を読んだら、様々な制約の中でも、人命救助を一番に考え行動する、その崇高な精神に感動。
    また今の制度の問題点も色々わかって、様々な点で考えさせれた。

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    2013年08月05日
  • ロード&ゴー

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    救急車ジャックに爆弾、人質、タイムリミット付きで目的地まで疾走と
    エンターテイメントな内容盛りだくさんで楽しめました♪
    救急車や救急隊、無線についての知識も得られるし、
    その薀蓄が物語のスピード感を削がない絶妙な按配でナイス。
    事件の当事者だけでなく、周囲で事件に関わる人物の視点からも語られるので
    物語に厚みが感じられる。
    犯人の動機とそれに関する隊員たちの心情がやるせない。

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    2013年05月20日
  • ロード&ゴー

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    二か月前、渋谷消防署恵比寿出張所に異動となった消防隊機関員の生田は救急車の運転をも担当することとなる。ある日、出動中に収容した男が生田たちの乗る救急車をジャックし、爆弾事件を起こす。マスコミ、警察を巻き込みながら、犯人の設定した爆弾爆破のタイムリミットの中、街を疾走する救急車は目的地まで辿り着くことができるのか?また犯人の真の目的は?
    下調べが素晴らしく医療関係者、消防関係者が読んでもその内容は読み応えがある。アマチュア無線との絡みが単調さを打ち消しおもしろさを増している。ノンストップの展開は読み手を一気に引き込み最後まではなさない。最後の展開の無理矢理さはともかく社会的問題に切り込みながら興

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    2013年04月26日
  • それでも、警官は微笑う

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    羽川のぞみと和田弘一いうキャラクターが生きてますね。前回より身近で後味悪いテーマが、潮崎くんでカバーされてます。

    住んでる地域と近い話は、場所がイメージできていいですね。渋谷とか池袋とか、知ってるけど知らないんだよねー。

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    2014年01月05日