日明恩のレビュー一覧
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ネタバレ日明恩デビュー作
警察小説。
冒頭に下品さに絶句し、一度は読むのをやめようかと思いましたがすぐに引き込まれました。読んでよかった。なにせ各キャラクターが一風変わっていて頑固だったりで魅力的。信頼関係のある相棒ものはかなり好み。
潮崎と武本のはみ出し者でこぼこコンビが警察組織の圧力に背いて、独自の捜査を行う──という鉄板の構成ながら、警察に敵愾心を抱く宮田を含む麻薬取締官3名も加わり互いに事態を引っ掻き回してしまう過程とやり取りが面白い。
結局主要人物(潮崎武本宮田)のだれも自分の目的は達成できなかったし、警察官二人は異動減俸のち潮崎は退職してキャリアを目指し、武本は本庁国際犯罪系へ、宮田は退 -
Posted by ブクログ
子供の人身売買に虐待という犯罪。
そして、国籍を持たなければ何もできない現実。
言いかえれば、それは持っていなければ何もしてはならない。
人助けはしてはならない事ではない。
けれど、してはならない相手もいる、というのには驚きでした。
読み進めていけば、納得できます。
承知でやってきた母親はともかく、子供には罪はないと。
しかし、だからと言って何ができるか、と言われれば
分からない、としか答えられません。
最初から、道具として産み落とされた子供達。
その幸せを…と言われても、それもまた道具のようで。
幸せは当人が決める事、とはいえ、どうなのでしょう?
ところで、最初の原点である人身売買のす -
Posted by ブクログ
ネタバレ不法滞在外国人ネタが「またか…」って思った。
「そして、警官は奔る」を読んだ後だったので、ネタが同じ感じだった。
よっぽど不法滞在外国人のことをみんなに知って欲しかったんだなぁって思った。
でも、連チャンで読むとダメだったな~。
失敗。
この人は事件中心じゃなくて、人物中心のストーリーの書き方。
それが新鮮でよかった。
消防士の仕事もこの本を読んで初めて深く知ったので、
勉強になった。
ただ、主人公が好きじゃなかったな~。
なんか共感できない。
続きもあるみたいだけど、読むか迷うな~。
不法滞在外国人ネタでなければ読むかも。
守の「あの人」のことが明かされてないからね★ -
Posted by ブクログ
失火が原因と思われる老人宅での火災の連続。
そして、親友の工務店が建築中の家ばかりを狙った放火。
新人香川とのうまくいかない関係。
ただ、ミステリではなくヒューマンドラマ。
なかなか面白いんだけど、残念な点が。
後ろ向きな動機で消防士になったことの説明や
親友とのやりとりのいちいちを解説する部分が
あまりにも多く繰り返されてるんだよなー
はっきり言ってスピード感を消してしまっている。
それだけが残念。
省いたら、こんな分厚さにはならなかっただろうね。
引用して残しておきたい部分が多いだけに、
もったいないとしか言えない。
本筋は面白いですよ。