角川書店のレビュー一覧
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今は昔〜のフレーズから始まる、十二世紀初めに成立した巨大説話集。その話数は千を超える。
天竺(インド)部、震旦(中国)部、本朝(日本)部の三つの重層構造にて設計される。
登場人物は、上は神仏、天皇、貴族、僧侶、武士から下は浮浪者、盗賊まで勢揃い。
平安時代を隅から隅まで堪能できる良作である。
下世話かつ下品な話も中にはあるが、はんなりとした古語だと許せてしまうのが妙であり、笑える。
芥川龍之介や谷崎潤一郎も、今昔物語に取材して傑作を生み出していたということを知らなかったので学びになった。
以下、印象に残った話を箇条書き
◾️月のウサギの由来となる説話
自己犠牲の尊さを人間に伝えるために、 -
Posted by ブクログ
高校の頃先生が源氏物語はエロ本だと言い放っていた。もちろんメインは10人以上もの女の人を見初めて手にしていく源氏だし、嫉妬も羨望も権力争いも渦巻く大人の汚い世界を描いているのだけど、源氏自身はどんな女の人も傷付けない優しさを持ってるし、他人の子を丁寧に育てる母性・父性有り、妻同士が互いに認め合う瞬間有り、教育論や教訓有りと、ひと言で「エロ本です」とは語りきれない。
そりゃ当時のベストセラーなのだからしっかりした内容なのは当たり前なのだけど、今にも通ずる部分は沢山ある。一夫一婦制の今だからこそ、ここでしか見られない夢を持って読み伝えていきたい本だと思う。 -
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遥か昔に教科書で文語体である『舞姫』を読んだがその時は言い回しが難しい上に悲惨なオチだと思っていた。本書は現代語訳と補足する様に当時が伺える解説がついた事で分かりやすかった。格調高い文章が抜けて意味が分かると豊太郎の他責型ゲス野郎ぶりが浮き彫りになるがコレもまた人間。外国人が現地人にその国の言葉で教えるとか頭脳明晰である事は確かである。
実際のエリスのモデルになった人は鴎外を追ってきたというからこんなタマでは無いし鴎外自身も書簡を大切にしていたらしい。敢えて悲劇性を強調する事で思い出を鮮烈なものにしたかったのかは不明だがこのオチに現代を生きる女性の方々はどう思われるのか気になるところである。 -
Posted by ブクログ
「源氏物語」全54巻を、巻ごとのあらすじと、それぞれの名場面は通釈と総ルビ付きの原文、寸評がついていて、ビギナーにうってつけの一冊でした。
また、不思議なのですが総ルビのお陰か、初めはちんぷんかんぷんだった原文も、だんだん読めるようになって行きます。
ひとことで表すと説明付きダイジェスト版というところですが、分かりやすく、読みやすく、それでいてちゃんと面白いのは「源氏物語」そのものがまさに「源氏」の前に「源氏」なく、「源氏」の後に「源氏」なしと言われる極上の王朝ロマンだからでしょうか。
物語の背景に理解を深められるコラムが差し挟まれていて、巻末には解説、作者「紫式部」の紹介、史跡案内、注釈