角川書店のレビュー一覧
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フォロワーさんの本棚で見掛けた『竹取物語』。
子供の頃に知った"かぐや姫"は美しい部分を拾って繋げただけで、もはや竹取物語ではないかも。
それでも、求婚者に無理難題をふっかけて諦めさせる流れは、大人になってからどこかで聞き齧った。
とは言え、古典は初心者には読みづらい。
そこで角川のビギナーズ・クラシックス!
短いお話なので全編収録されていたのも嬉しい。
助かります~。
早速、読み始める。
すると、めちゃくちゃ面白い!!
「竹取物語」は、作者も正確な成立年度も不明。
それでも、「源氏物語」の中でも登場するので、平安時代には存在していたらしく。
子供の頃はおとぎ話として -
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膨大な古典であるにもかかわらず、謎多い奇書、それが、今昔物語集である。
1120年ごろに成立しているようだが、作者もわからないし、成立時の資料もなく、しかも、600年近くも歴史の闇に眠っていた書なのである。
膨大なライブラリーなのに、その痕跡すら歴史には残っていない。
今は昔 で始まる冒頭、となむ語り伝へたるとや で終わる文末 できわめて独創的な形式でできている。
説話集、それも、インド:天竺部、中国:震旦部、日本:本朝部(仏法部、世俗部)からなっていて、31巻千数十話に及ぶ。
今昔物語集をよみがえらせたのは、芥川龍之介である。
「羅生門」「鼻」「芋粥」は、今昔物語集から取材している -
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吉田兼好こと、卜部兼好とされている。兼好法師の死後、草庵に残っていたものを、まとめたもので、243段あり。
ビギナーズ・クラシックスは、よい部分の抜粋で、しかも、現代訳と原文、解説となっていて、比べながら読める。
文庫版もあって、すきなところ、感じるところ、ぱらぱらと辞書感覚で気軽に読めるのがいい。
冒頭しか知らなくても、こういったダイジェスト版で拾い読みをして、やがては作品全体を知ろうとするものです。
また、各段も、すべてが大事ではく、そのところどころを読むだけでも十分役に立てるかと存じます。
序段
つれづれなるままに、日暮らし硯に向かひて、心にうつりゆく由なしごとを、そこはかとな -
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やわらかく、日本人らしい奥ゆかし表現で、初夏から、晩秋にかけての風情がよい。
「おくのほそ道」とも、「奥の細道」とも。本書は前者を採用している。松尾芭蕉と、弟子曾良との、俳句付きの旅行記である。
1689年元禄2年3月27日深川を出発し、日光、仙台、鳴子、酒田、新潟、直江津、高岡、敦賀、大垣、を回って、9月8日に、伊勢長嶋に至る。
松尾芭蕉に同行した、曾良とは、出発以来、山中温泉まで同行、曾良は親戚を頼って伊勢へ、芭蕉は、そのあと越前、近江を回って、伊勢長島で再び曾良と合流するというもの。
もともと、伊賀上野の無足人の準武士であった、松尾家の出身であり、のち江戸に下り、俳諧で、俳聖と呼ば -
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言うまでもなく、最古の当時の全層の人々から収集した歌集である「万葉集」の入門書というか、「ビギナーズ クラシックス」な、ガイドブックである。
義務教育にも、万葉集を取り上げられていて、今さら入門もないとおもうし、日本史史上初の、五経四書以外で、万葉集から引用された年号の令和の出典元であることから近年存在感が大きいとは思いますが。
万葉集には、4期の編纂があって、20巻には、それぞれの特徴がある。さまざまな写本がつたえられていて、収録された歌の数は、4500あまりとされている。
この書は、4540首を採用しているようだが、同じ、角川ソフィア文庫の新版「万葉集」全4巻の合計は、4516首である。 -
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神田の古本まつりに行ったときに100円で売られているのを見つけて、松尾芭蕉かあ、人生で一度は読んでみたい気がしなくもないなあ、ということで購入。俳句なんか中学のときに夏休みの課題で覚えた「月みれば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど(大江千里)」くらいしか知らないし(いや待てよこれは百人一首だ俳句ですらない)、大人になってからは月に何回かプレバトで梅沢富美男の句がけちょんけちょんに酷評されているのを見るくらいしかないのだけれど。
読んでみたら意外とおもしろかった。本の構成が素晴らしかったと思う。松尾芭蕉が書いた文章の現代語訳→原文→俳句の解説→他の古歌の紹介など追加情報