山口恵以子のレビュー一覧
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わたしはナポリタンが大好物だ。はじめ食堂に注文しようかと思っていた。具材はピーマン、玉ねぎ、ベーコン、マッシュルーム、ソースはトマトベースにオールマイティのウスターソース、これが純喫茶で出てくるナポリタンに近いと思っている。ラーメンやカレー同様、ナポリタンも日本のソウルフードというのは納得できる。
前作で後藤さんが亡くなったからか、少し盛り上がりに欠ける印象だ。テーマは康平と瑠美の恋がどのように進むのか?に注目して読んだ。ゆっくり煮込まないと男女の仲も味が滲みないのに、とは一子の言葉。
料理研究家の瑠美がアシスタントの乙葉を連れてはじめ食堂に来るが、乙葉の告発で瑠美が窮地になるが・・・。
このシリーズは料理が人間関係をホッコリと包み込むのが良いところだと感じている。温かい料理は気持ちも温かくしてくれる。豚汁や参鶏湯は寒い日には心身ともに温かくなる。 -
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一二三(にのまえ ふみ)と姑の一子(いちこ)が、手伝いの皐と三人で営む「はじめ食堂」のシリーズ、第17弾。
月島もタワマンがどんどん建って変わっている最中、なんとか再開発の波を逃れ、昔変わらぬ姿を保っている懐かしい感じの食堂である。
ラーメン屋が店主の産休中、期間限定で、永野つばさの『サンドイッチつばさ』もオープンした。
サンドイッチの売り上げは上々だが、周辺にじわじわ忍び寄るオーバーツーリズム?
迷惑な外国人観光客もいれば、日本酒好きの貿易商、ケン・マーフィーが食堂の常連になって、新しい人間関係もできた。
皐が厨房で腕を振るう機会も増え、新しい味が登場もするが、しっかりした子なので、お客さんの反応もちゃんと考えているのはさすが。
変わらない毎日がホッとする。
サンドイッチが好きなので、つばさの店が近くにあったら良いなあ〜
今回も巻末のレシピ集が充実。麻婆白菜を作ってみたいです。
今、白菜高いし、来年かな? -
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居酒屋にやって来る客とそこで提供される料理にまつわる短編集。
どの短編も同じフォーマットで書かれている。
それを安心感ととらえるか、同じでつまらないととらえるか。
奇をてらわない話だからこそ、本全体が安心感であふれる、穏やかな作品だと思う。
提供される料理も自分でも作れるような物だけど、ひと工夫されていて食べてみたくなる。
やって来る客は誰も何かしら問題を抱えていてそれを居酒屋の女将が解決のヒントを提示する。
毎話そうなのだが、その解決方法も大げさではなく、チョットしたきっかけ作り。
あの世とこの世という事を感じるような感じないような。
現世にはその後の人々がつどっているのもいいな。
安心して読める作品を求める人には、そしてちょっとした美味しい物を求める人にはとてもいい作品だと思います。
自分は続巻も読みたいと思いました。 -
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元・人気占い師だった玉坂恵が営むおでん屋「めぐみ食堂」を舞台にした、連作短編ヒューマンファンタジー。シリーズ11作目。
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その日、恵が訪れのは、東京メトロ新宿3丁目駅から5分ほど歩いた路地にある雑居ビルだ。縦に長細いビルの1階には理髪店が、3階以上の各階には小さなオフィスが、それぞれ入っている。恵の目的の店はその2階にあった。
狭い階段を上った先には「蕎麦居酒屋ひなた」と書かれた看板が上がっており、その脇に胡蝶蘭の祝い鉢が1つ置かれている。鉢には「丸真トラスト」という名札が添えられていた。
「こんにちは」と言いながらドアを開けた恵に、「いらっしゃい」と元気な声がカウンターから返ってくる。明日開店するこの店の女将、桂木日向だ。
日向は昨年末にふた月ほどめぐみ食堂で女将としての研修を積み、この度めでたく開業の運びとなったのだった。
カウンター席5つと2人がけテーブル1つの小ぢんまりした店内を見回した恵は……。
( 第1話「一皿目 蕎麦で愛して」) ※全5話。
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10巻でひと段落と思っていたので、この巻からは何か新しい展開になるのではと期待して読みました。
思ったとおり、新展開の幕開けを祝うかのように賑やかな内容で、恵の初弟子・日向の独立あり、新たに結ばれるご縁あり、古馴染さんたちの久々の登場あり、子どもの誘拐事件ありと、とても楽しめる展開でした。
中でも特筆すべきは、ある常連さんの女性に芽生えたご縁についてです。
そのご縁に巡り会った女性とは、「クールビューティー」沢口秀。自立心と正義感が強く、頭もいい。登場人物の中でいちばんカッコいいと、私が思っていた女性です。
彼女は恋愛しにくい体質であるという設定なので、山口恵以子さんがどんなストーリーを考えていらっしゃるか、前々から気になっていました。
展開は読めてしまうのですが、感動的なラストシーンが用意されていて満足でした。
恋愛しにくい体質と言えば、藤原海斗 ( 男性陣ではいちばんカッコいい!) についてもチラリと触れられているところがあり、それが来たるべきドラマの前フリのように思われたので、続巻もおおいに期待できそうです。
ただ今回は、他作品とのコラボはお休みだったので、少し淋しく感じました。