山口恵以子のレビュー一覧
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東京都中央区佃。
江戸時代から庶民の町として栄え、現代でも旧佃島地域は昔ながらの人情と風情のある古い街並みで知られている。
そんな佃で2人のおばちゃんが営む食堂兼居酒屋を舞台にしたグルメ&ヒューマンドラマ。『食堂のおばちゃん』シリーズ13作目。
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「日替わり牡蠣フライ、2つ!」
皐のよく通る声が店内に響く。今日のランチのメインは牡蠣フライとあっていつにも増して人気だ。
はじめ食堂の牡蠣は身が大きくジューシーで食べでがある。しかも初代店主の孝蔵が考えた自家製タルタルソースがたっぷり付いてくる。これに小鉢が2品つきごはんもおかわり自由で 700円とかなりリーズ -
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霊能者が写真を見て「家系に早死にの相が見える。この人の母親の悪い流れが孫に…」と言うエピソードが。このことでニ三おばちゃんは不安で仕事中もそのことが頭から離れなくなってしまう。親にとって「子どもに何かあったら?」はかなり大きな不安。
この作者さんは他に元占い師が主人公の作品も書いてるので、占い師や霊能者を否定はしないのだろうし、この作中でも肯定している。
実際どうなんだろう?本当に見えるのかな?
という、作品とは関係のないところで考え込んでしまった。
食堂のメニューは相変わらず美味しそう。韓国料理まで幅が広がり、どの年齢層にも対応しているこのお店、近所に欲しい。
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元・人気占い師の玉坂恵が1人で切り盛りするおでん屋「めぐみ食堂」を舞台にした連作短編ヒューマンファンタジー。シリーズ10作目。
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11月に入った。秋も深まり温かいものが恋しくなる季節になる。恵は今日から主力メニューのおでんに餅巾着を使った新作を加えて出す予定だ。常連さんの驚く顔が目に浮かぶようで、つい顔がほころぶ恵だった。
この日の口開け客は沢口秀と二本松楓。どちらも30代前半の独身クールビューティで、気持ちよいぐらいよく食べよく飲む。まずは生ビールで乾杯したあと、これからの季節の1杯めに軽めのホットドリンクがあればいいのにと言い出した。
そこから話題はホット -
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自分の子供に何かを与えてあげたくて結果的に毒親としてしか振る舞えない女性を描いた物語。主人公は超絶美貌かつ東大卒という設定で天与の物も努力で勝ち取る事もしてきたのに、それでも自分が手にできなかった何かを必死で与えようとするあたりがうまく考えられてる。親という生き物の業を見せつけてくる。自分が誰かの親かどうかで読み方がだいぶ変わってくるように思う。俺は主人公のエキセントリック過ぎる振る舞いを半ば呆れつつ読みながら、ふとした時に愛する子に対して抱いてしまいすぐ打ち消した失望や残酷な気持ちを思い出して冷や汗をかいた。物語としては好き勝手振る舞った主人公が因果応報的に孤独になって終わるんだけど、ラスト
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東京都中央区佃。
江戸時代から庶民の町として栄え、現代でも旧佃島地域は昔ながらの人情と風情のある古い街並みで知られている。
そんな佃で2人のおばちゃんが営む食堂兼居酒屋を舞台にしたグルメ&ヒューマンドラマ。『食堂のおばちゃん』シリーズ12作目。
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昼前のはじめ食堂。今日もランチの準備に一子たちは余念がない。
二三が炊けたばかりのごはんをお釜から電気ジャーに移していく。ガス釜で炊いたごはんは香ばしいおこげができて相変わらず美味しそうだ。
二三がジャーにごはんを移し終えると、今度は一子の出番だ。ホカホカのごはんを杓文字で適量すくい、すばやくおにぎりにしていく。
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月刊誌のランティエで連載されていて、確認したらシリーズ13の途中から16まで読んでいたが、最初の方を読んでいなかったので探して読んで見た。
「はじめ食堂」の歴史や一子、ニ三の義理の親子の関係性も良く分かった。早くに亡くなった二人の夫が家庭料理店を始めるキッカケに納得。
超一流だった一子の夫が帝都ホテルでも上位にいた「幻のビーフシチュー」の人情話しが良かった。また、アルバイトでいたという万里が働き出した経緯も出ていた。ニ三の息子と思っていた「要」が娘だったことに驚く。名前と登場場面が少ないための誤解だった。
文庫本には本に出てきた料理のレシピが著者の解説で18も載っていた。作品中では美味しく思え