奈良千春のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
樹生かなめといえば、理不尽。理不尽な愛情、理不尽な論理、理不尽なギャグ。淡々と紡がれるそれらはわたし達の目に、ある種の無機質さを伴って滑稽に映る。彼女の作品がなんだか癖になってしまうのはその滑稽さ故だろう。理不尽さが生み出すユーモア。これは樹生かなめの強みだ。しかし、彼女は時として残酷な物語を描く。珍しく穏やかに始まる今作は、そこから想像もつかないほど陰惨な真実を徐々に晒していく。理不尽な執着、理不尽な愛、理不尽な暴力、理不尽な嘘――読者は主人公司とともに彼の過去に対面し、絶句することだろう。渓舟からの愛情という救いはあるのだけど、あまりにも惨すぎる。恐ろしすぎる。一時は表紙を見るのも恐ろしか
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Posted by ブクログ
秀さんのご本でSMときたらただ事じゃない展開になるんだろうと予測していたとおり、大っっっ変濃ゆい一冊でした。伏見と加藤、互いの心が抱える深い闇がより一層、黒く濃密な世界を形作る要因になるのでしょうね…。一概にSMといっても、肉体面よりも精神面を重視した攻め方がある意味斬新。根底に愛がしっかりと感じられるので安心して読めました。奈良先生の絵も相まって殺人的な魅力の一冊。ただし、ダークな話が苦手、エロス・SM傾向の話が苦手なひとにはハードかもなので-1★
余談ですが読み終わって、加藤先生は絶対に怒らせてはいけない人種だと思いました。恐ろしすぎる"((( ´_ゝ`)))"