ヤマシタトモコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あー、最高。
物語が始まった当初から、ぬぼーというか、作中にでてきたことばで「ひょうひょうと」「関係ない」と言われるように、諦め、でもなく、とにかく失敗に怯えて何もしないことを、とは言ってもダ部は作ろうと思ったんだよなー。高岡君なら失敗はしない、提案しても受け入れてくれる、って言う打算と言っては悪いけど、そんな感覚はあったのかも。
そして、高岡君はただ「拒絶しない」なんてコトじゃなくて、二宮さんを受け入れて、というか「信奉して」wその対象である二宮さん自身も変質させるくらいに、強くて。
あー、いいなぁ。
あー、イイナァ。
そしてその裏で弄られているよねはやかわ。
イイナァ。 -
Posted by ブクログ
一巻よりエグくなってるなぁ
以前、感想を書きながらも思ったが、やっぱ、この『さんかく窓の外側は夜』、ホラーとサイコとBL、そんで、ヤマシタイズム、これらにある程度の耐性がないとラストまで一気に読めないわ
悪霊やら人の悪意が起こす呪いが絡む、オカルト系の漫画の中でも質が良い作品はジワジワと怖さが心を覆うガードを時間をかけて溶かしながら染み込んでくる感覚があるのだが、この作品は人を斬り過ぎて刃毀れしてる長ドスを滅茶苦茶に振り回して、力任せにガードを壊して、隙間から強引に恐怖を捻じ込んでくる、そんなイメージが浮かぶ
ヤマシタ先生の画・・・っつーより、線一本一本の辛みが効き過ぎているからか
三角の隙の多さ、それ自体にも問題があるにしろ、やっぱ、それ以上に歪んでいるのが、冷川の独占欲
恋とか愛とか、それなりに美しさも汚さも孕んだ感情から独り占めしたがるならまだしも、冷川のそれは、人じゃなく道具に対するそれなんだよな、明らか
自分の命令だけを聞かない道具に苛立ち、半ば強引に自分から離れなくし、己のモノである証を刻みつけるトコに、背筋が寒くなった
この男、占有権を訴えつつも、三角の抵抗が癇に障って、自分の望む働きを出せない、と判断したら、何ら躊躇わずに壊しちゃいそうだ
しかも、三角はそんな冷川だけでなく、自分の力を持て余している「非浦英莉可」にまで興味を持たれてしまった
この二人の板挟みにされ、弄ばれる三角のこれからが心配だ
鬼才・清水崇監督が推薦コメントを帯に書くだけの作品なので、一読の価値は十二分にあるが、精神にダメージを食っても、誰も責任を取ってくれないので、そこは注意
あえて、特に注意を促したいのは、人間って生き物のさもしさと、冷川の異常性がたった一コマだけの描写で強烈に際立った第9話。巻末にコメディ色の強いオマケ漫画が描き下ろされているのは、ある意味、救いだ
この台詞を引用に選んだのは、エリカの人間らしさ、女の子らしさが微かに匂うからこそ、余計にゾゾッとしたので。多分、世の中には多いよな、自分を騙す事も許されず、割り切る事も叶わず、受け入れて諦める事も出来ず、側に置いておき、「そういう問題なんだ」と投げやりに負け惜しみを漏らすしかない事案が -
Posted by ブクログ
ネタバレ生きているものは誰も入れず出られない、見えない壁で囲まれてしまった小さな町が舞台の話。時系列バラバラのオムニバス。
善くも悪くもない普通の人々の優しさと悪意が満ちています。ほとんどの人がモブ顔なのが印象的。
第3号と第6号は特にショック。
田舎の付き合いは陰険で面倒とかいうけれど、ちょっと手癖が悪い人がいたとしてもわざわざ犯人探しなんかしない。犯人も被害者も出ていくわけにはいかないんだから、曖昧にしておいたほうが賢いわけで、村八分なんてされるのは本当に最悪のケースだけです。江戸の長屋だって同じだ。狭い社会で生きていくための知恵がある。しかし、お隣との付き合いが希薄な、都市のど真ん中だった花井沢町の住民にはそれがなかった。第3号のラストで、被害者の少年は初めて、警察も裁判所もないところで人の罪を暴くとどうなるかということに気づく。
そこから学習して小さな民主国家みたいなものができたか、あるいは村社会的な知恵が生まれたかというとそうではなく、吟味されない無秩序な「正義」がまかり通る場所になってしまっていた。数十年後の第6号では、女性が青年にしていたストーカー行為は無視され、親が子を守るための殺人は仕方なかったで済まされる。最後のシーンで青年が泣いているのは、この町への恐怖や違和感そのものと、それを誰とも共感できない寂しさからだと思う。
第2号の女子中学生の話などを見ていると、これは「被災地」のことを言っているのかなと思ったりもしますが、実はピンポイントな世界の話ではなく、花井沢町は日本社会のデフォルメとも受け取れました。
閉鎖的で、物と情報だけは外の世界と行き来できるところ。若者が学ぶこと、働くこと、生きることを大事にできないところ。普段は善人でもない普通の人間が、ひとたび何かあると「悪いことをした人間は攻撃してもいい」と当然のように行動できる残酷さ。そして、この狭い小さな世界には、そこそこ人がいて、そこだけで通じる常識があるということ。自分たちにしかわからない常識だということを、彼らは知らない。
物語では、日本のごく一部分がこうなってしまったということになっているけれど、日本という国そのものがこうなってもおかしくないと思いました。だから恐ろしく感じるんだろう。
それでも本人たちにとってはこれが日常だから、ただただ怖いだけとは思わないし、絶望もしない。1巻だけでもおなかいっぱいだけど、2巻はどんな話が描かれるんだろうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいや~笑いました。たえ子と升田の掛け合いがテンポ良くて笑えます。同居人が裸族って。イケメンなのに意識する暇もない。でも、たえ子が升田を意識しないでののしってる関係の方が好きだったので、意識してしまったのが残念でした。
読み切りの3322も好きです。
ヤマシタ先生のセリフは響くなあ。
「お母さん あなたがわたしに構わずに逝ってしまったのでわたしは わたしは わたしはわたしのどんな気持ちにもうまく名前をつけられないのだと思います」
「どうしてわたしが仲良くなってみたい本好きのあの子は わたしが話しかけてもあんまり答えてくれないのか」
「どうしてわたしだけが誰からも愛されないと思ってしまうのか」
「どうして誰といてもわたしだけとても寂しいのか」
「そんなことを他の子たちのようにうまく飲み込むことができないのです」