ヤマシタトモコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自らの手で自分の人生を最低にしてしまったオトコが、かけがえのない人と巡りあったことで魂を再生することができる話。
すごい、やっぱり何度読んでも感動します。モモみたいに、誰かをまっすぐ愛することって素晴しいです。そして、ロンちゃん。最初は、責任感とかプライドとか、真面目さゆえの奉仕だけであったかもしれない。でも、ロンちゃんもモモの明るさや優しさによって目覚めたものがあったから、もうこれはお互いにかけがえのない本物の愛です。
いいなあ、この二人がうらやましいくらい。
モモは、自分の前科や後ろ暗い過去のせいで、警察官であるロンちゃんに迷惑かけたくないし、かなり自信なさげだけど、ちゃんと誠実に彼を -
Posted by ブクログ
この本の前2つの単行本がやや迷走気味?という印象があったので、ストーリー的におもしろくてよかったです。
いい意味でBLじゃないと思う、という主張。BLにカテゴライズされてるのが勿体ない。
エッジのきいたアプローチというか、設定を斜めった視点から鋭く切り開いて描いてる感じが好きです。これは“ヤマシタトモコ”にしか描けない漫画だと思いました。相変わらず好き嫌いは分かれそうな作風ですが。
この方の話って、結構淡々とした日常系が多いですが、このお話はストレートなハラハラ感があってわくわくします。暴力とかアウトローな背景とか。なので明るい話、というわけではないのですが、もっとこういう話を描いてほしい。か -
Posted by ブクログ
ネタバレいろんな意味で衝撃的な短編集。
ヤマシタトコモさんの作品を読むと、人間って素敵な生き物なんだなって、どうしてか思ってしまう。どうしようもないキャラとかも多いのになんで。
話のアプローチの仕方が斬新で、ふつうの設定が一味も二味も違って見えます。
『ベイビー,ハートに釘』
ヤマシタさんはホモの中に女性を当て馬のポジション以外で入れるのが上手い。
高校生同士の不安定さの描写がとても好きです。震えるほど一途ってキモイ!という部分が“ホモっぽい”てレッテルになってるんじゃ…と薄っすら思いました。
『イッツ マイ チョコレート!』
リアリティ…。そんな近場にゲイとゲイがいるのか…?とも思うのに -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めて読んだヤマシタトモコ作品。
読んで、あー尽く見た目の王道というものを覆しているな…だいすき!って思いました。
淡々としているのでドキドキやハラハラ、事件や衝撃的な展開なんてものはないですが、味わい深くて人間くさいお話ばかりです。寧ろ日常の些細な事件はたくさんありますが。
『タッチ・ミー・アゲイン』
高校の同級生で、あるとき友情の域を超えてしまって…という王道な設定と言えばそうかもしれませんが、終始話のテンションの低さに驚きました。なにこの低空飛行とリアリティ。もだもだしてる三十路前にひどくときめきました。遠田が好みすぎる。
どうして“あのとき言えなかったのか”をお互いがずっと自分