芹澤恵のレビュー一覧
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「フロストと連立方程式」
みなさんは「フロスト病」という病をご記憶でしょうか?
そう、英国の小説家、R・D・ウィングフィールドの「フロスト警部」シリーズを読みふけることによって、
夜昼関係なくこの本から目が離せなくなり、途中、奇声を発する方
はたまた突然、一人でげらげらと大笑いするといった症状がではじめ、
翌朝には、ぼぉ~っとしたかと思うと、思い出し笑いするなどいろいろな兆候がみられる病なのです。
その「フロスト」シリーズの遺作、「フロスト始末」がこの度出版されました。
で、私はこの上下2冊を一気に読み上げましたが、何故かこの度は多少ニンマリすることはあっても、
声を出して笑うといことはあ -
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ネタバレ「賢者の贈り物」 2016/2/16
日々の暮らしにも事欠くほどの貧しい家庭の夫婦が、お互いにクリスマスプレゼントをするために自分の一番大事で高価な代物を犠牲に、愛するパートナーへの贈り物を買った。その贈り物はお互いの犠牲によって何の意味も価値もないものになってしまったが、本当にそうなのだろうか。その価値のない贈り物をし合った二人を筆者は、聖書に出てくる3人の東方の賢者に例えるほど、彼らを「賢者」であると言っている。彼は何故彼らを「賢者」であるといったのか。「賢者」とはいったい何なのだろうか。
物語中に「年100万ドルの収入のものと週20ドルの収入の違いとは何であろうか」という問題提起があ -
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何年ぶりか、というほど待ったフロスト警部シリーズ第4弾(かな)。
作者のウィングフィールド氏はすでにこの世を去っているので、あと2作あるという作品でこのシリーズは強制的に終わってしまうのが悲しい。
けれど、フロストにはたくさん、早く会いたいので、早く翻訳してほしい。
相変わらず、下品、お下劣、不潔、がさつ、セクハラ満載な男、フロスト警部。けれどどこか憎めない。そんな彼に今回もさまざまな事件が怒涛のごとく押し寄せる。幼い子供が誘拐、殺害されるという事件を皮切りに、若い娘が誘拐されるわ、ちんけな犯罪者が汚水の中から死体で見つかるわ、それはもうえらいことになっている。
そしてやっぱり相変わらずデ -
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「クリスマスのフロスト」「フロスト日和」に続くフロスト警部シリーズ第3弾。過去2作はそれぞれ「週間文春」、「このミステリーがすごい」のランキングで1位を獲得した作品である。
不屈の仕事中毒(プライベートの時間が描かれたことがない)、下品きわまる田舎町デントンの名物警部フロスト。
次々と降りかかる事件、ついでに掘り出してくる事件、などいくつもの事件が同時進行して、それをあっちへいったりこっちへいったり、ひっくりかえしながら最後にはきっちり解決するフロスト警部。
口を開けば下品なオヤジギャグの連発、気を抜いてる奴には浣腸攻撃、上司の命令もおかまいなし。上司や清潔感溢れ野心をみなぎらせた部下 -
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やっと読み終わりました。750ページは若干骨が折れました。
フロストシリーズ第3作目。
よれよれの服装で、頭もさえず、下品な冗談を時と場所構わず連発し、常に煙草をふかしているフロスト警部。彼は一方で驚異のワーカホリック。とにかく現場と関係者の聞き込みが命。
デントン署は、インフルの影響で署員は半分しか出勤してない状況。でも、そこに起こるのは老女連続殺人、少女失踪殺害、放火殺人、そして闇ポルノ…。
これらの事件に対する彼の捜査手法は、「勘」と「思い込み」と「運」。自白を引き出すためにはハッタリも厭わない。1週間ぶっ通しで仮眠のみで捜査を続けるフロスト。署員も巻き込み大騒動です。
最後は全部の事件 -
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(上巻より続く)
後半も、
史上最低の部下、芋にいちゃんの活躍もあり、
フロスト警部の暴走もあり、
大混乱。
しかもここまで来て?というタイミングで、
新しい事件が発生したり、
かなりハードな展開もあり、
最後まで気が抜けない。
既刊のフロスト警部シリーズはこれが最後。
場所をわきまえない、お下品極まりない警部の冗談にも、
多くの警察署員同様、
苦笑して流せるようになったのに、
かなり淋しい。
もちろん、それでもたまにみぞおちを殴られたように、
笑いの爆弾を撃ち込まれることもあるが。
ほんとに可笑しい。
まだ未訳の作品があることが唯一の望み。
早く、出版してほしい。