芹澤恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ娘(10代)行方不明→森の中で婦女暴行→被害者が30才越えのストリッパーとわかる→議員の息子、ストリップ劇場に強盗→議員息子、強盗の間に恋人に自分の車乗らせてアリバイ工作→議員息子の恋人、轢き逃げ→轢き逃げばれたくないので2人で口裏合わせて車盗まれたことにする→嘘(恋人の轢き逃げを隠したこと)がばれて逮捕されそうになるけど親の力(死んだ警官の遺族に金銭的支援すると約束)でなかったことにする→劇場強盗翌日に議員息子の口座に大金入金(劇場オーナーからの借金を返済するために書いた小切手が不渡にならないようにするため)されたことがわかる→強盗の罪認めさせて逮捕
婦女暴行の犯人捕まえるためねずみ取り作戦無許可で実行→犯人取り逃がすが、逃走中に落とした鍵を入手→無許可で危険な捜査実行した罰として担当外されどうでもよさそうな空き巣事件回される→空き巣にしては不可解(何も盗られてない、目撃者の庭わざわざ横切って逆隣の家の塀?扉?壊して逃げ込む)→鍵無くして家入れないから空き巣の仕業ってことにして無理やり扉壊して帰宅した婦女暴行の犯人だった
空き巣に入りソヴリン金貨盗む→息子、金貨半分盗み麻薬取引→公衆トイレで殺される→警官、不倫相手に会いに行くために近くの公衆トイレ前に車停めて死体見つける→別の警官、妻の不倫に気づき、相手の警官殺す→宝石強盗の犯人に罪着せるため証拠偽装→宝石強盗の犯人、警官殺しはやってないと怒って立てこもり→フロストが中に入り、銃に弾は入ってないと教えてもらう→寝取られ警官、フロストが撃たれると思って狙撃、犯人死亡→警官殺しの件がフロストに見抜かれてたと知り、自首 -
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クリスマスのフロストに続いて2作目。
700ページを超える長さだが、全く飽きることなく、読むことができた。
長編だと、途中で残りのページの厚さを見ては、まだこんなにあるのか、、、と辟易することがある。
だが、本作の場合は、まだまだこんなにフロストの世界を堪能できる!と思えるのだ。
たくさんの事件が、矢継ぎ早に発生し、フロストはその都度、場当たり的に対応していく。普通これだけの事件が並列的に描かれたら、読者の頭はこんがらがるのではないかと思うが、それは、大丈夫。
いろんな事実が、絡んでいたり、偶然など、ご都合主義的と感じざるをえない部分もあるが、それを承知でも、充分楽しめた。
ちなみに、前回フロストの相棒だったクライヴはいなくなり、代わりに、元警部の短気なウェブスター巡査とのコンビになった。
クライヴが消えたのは寂しいけど、ウェブスターのキャラもとても魅力的で良かった。
3冊目もすぐに読みたくなった! -
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フロスト警部シリーズを書いた、R・D・ウィングフィールドは、イギリスの小説家である。シリーズの主人公のフロストは、有能なのか無能なのか分からない(最後は事件を解決するので有能なのだろうが)警部。各巻に共通しているのは、フロストの前に次々と事件が起こり、フロストはそれを解決しようと悪戦苦闘、ほとんど休む暇もなく働き続けるという設定。最後には、くたくたになりながらも、フロストは事件を解決する。フロストのドタバタぶりがユーモラスに描かれている部分と、ミステリーとしても面白いストーリーがミックスされたシリーズであった。
ウィングフィールドは、2007年に既に亡くなっている。もともとは放送作家であり、小説は多くを書いている訳ではなく、このフロストシリーズも、わずか6冊のシリーズであり、それが、ウィングフィールドが書いた長編小説の全てであるようだ。
広い意味での探偵小説・ミステリーというジャンルで好きだったシリーズは沢山あるが、このフロストシリーズは、最も好きなシリーズの1つであった。シリーズの最後の作品となった、本作が日本で発行されたのは2017年のことだ。もちろん面白く読んだが、再度の作品であり、読み終えてしまうのがもったいないな、という気持ちも持ちながら読んだような記憶がある。 -
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イギリスの作家「R・D・ウィングフィールド」の長篇ミステリ作品『フロスト日和(原題:A Touch of Frost)』を読みました。
『東西ミステリーベスト100』で海外篇の65位として紹介されていた作品、、、
『クリスマスのフロスト』に続き、「R・D・ウィングフィールド」作品です。
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肌寒い秋の季節。
デントンの町では連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。
なに、これはまだ序の口で……。
皆から無能とそしられながら、名物警部「フロスト」の不眠不休の奮戦と、推理の乱れ撃ちはつづく。
中間管理職に、春の日和は訪れるのだろうか?
笑いも緊張も堪能できる、まさに得難い個性。
『クリスマスのフロスト』につづく第2弾!
解説=「温水ゆかり」
*英国ITVで1992年よりTVドラマ・シリーズ化
*第1位『このミステリーがすごい! 1998年版』海外編ベスト10
*第2位『週刊文春』1997年ミステリーベスト10/海外部門
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1987年(昭和62年)に発表された作品で、イギリスの架空の地方都市デントン市を舞台にした警察小説、「ジャック・フロスト警部」シリーズの第2作目にあたる作品です… 前作は500ページ超でしたが、今回はなんと700ページ超の大作だったので了まで一週間程度かかりましたね、、、
前作同様に「フロスト警部」が次々と起こる難事件に中途半端に首を突っ込んで、にっちもさっちもいかなくなりながらも、なんとか解決に持ち込んでいくという展開で、「フロスト警部」の奮闘が実を結び、難事件が解決される終盤は一気読み、スッキリする展開でした… 「フロスト警部」の人柄・生き様に魅了されましたね。
デントン警察署の2階の食堂では退職する警官のパーティが開かれていて、暖かい空気と熱気に包まれていた… 非番の警官達が陽気に飲み食いする中、「フロスト警部」や「ビル・ウェルズ巡査部長」、「デイヴィッド・シェルビー巡査」等は貧乏クジを引かされ勤務についていた、、、
そんな中、パトロール中の「シェルビー巡査」が公衆便所に浮かんだ浮浪者の死体を発見する… さっさと仕事を片付けてパーティに乱入しようとしていた「フロスト警部」は、いやいやながら捜査に赴く。
その後は、森での連続婦女暴行事件、老人の轢き逃げ事件、失踪した少女の捜索、ストリップバーの現金強盗事件、老女宅でのソヴリン金貨79枚の盗難事件、質屋への押しこみ強盗事件、警官殺し事件等々、種々雑多な事件や犯罪を時間差で追いかけるという相変わらずの展開… 「マレット署長」を激怒させようが、「アレン警部」と仲違いしようが、「フロスト警部」は、上司を殴り警部から巡査に降格となった「マーティン・ウェブスター巡査」を伴い、直感に基づく捜査方法を貫いていく、、、
捜査は錯綜し、混乱を極めて迷走の一途を辿るが… 一見、無関係に思えた事件が微妙にリンクし、連鎖することで、一気に解決していく展開が心地良いですね。
「フロスト警部」が、警官殺し事件を解決する現場を目にした「ウェブスター巡査」は、きっと「フロスト警部」のことを見直し、警察官としての在り方を見つめ直すことができたんじゃないかな… 組織の一員でありながら、効率、規律一辺倒のシステムを無視して身の丈の勝手さで生きる「フロスト警部」に共感を覚えますよねぇ、、、
町の無名の人々や小悪党と知りあいであることをうかがわせる雰囲気もイイ感じです… 「フロスト警部」は彼らを見守り、気遣っているんですよねぇ、殉死した若い警官「シェルビー巡査」の身重の妻等への対応でひょっこり顔を出す独特の優しさ、生活弱者に対する優しい対応が印象的ですね。
日本人の好きな義理と人情を感じさせるところがイイんでしょうね… 「フロスト警部」のことを、さらに好きになりました。
以下、主な登場人物です。
「ジャック・フロスト」
警部。主人公
「アレン」
警部
「ヴィク・イングラム」
部長刑事
「ビル・ウェルズ」
巡査部長
「ジョニー・ジョンスン」
巡査部長
「デイヴィッド(デイヴ)・シェルビー」
巡査
「リドリー」
巡査
「マーティン・ウェブスター」
巡査
「スーザン(スー)・ハーヴェイ」
巡査
「マレット」
警視。署長
「アイダ・スミス」
マレットの秘書
「スロウモン」
警察医
「ベン・コーニッシュ」
浮浪者
「コーニッシュ婦人」
ベンの母
「ダニー・コーニッシュ」
ベンの弟
「ウォリー・ピーターズ」
浮浪者
「アルバート・ヒックマン」
轢き逃げの被害者
「マックス・ドースン」
事業家
「クレア・ドースン」
マックスの妻
「カレン・ドースン」
ドースン夫妻の娘
「デビー・テイラー」
カレンの友人
「ハリー・バスキン」
《ココナツ・グローヴ》の主
「トム(トミー)・クロル」
《ココナツ・グローヴ》の用心棒
「バート・ハリス」
《ココナツ・グローヴ》の用心棒
「ポーラ・グレイ」
ストリッパー
「チャールズ・ミラー卿」
下院議員
「ロジャー・ミラー」
チャールズの息子
「ジェラルド・ムーア」
ロジャーの弁護士
「ジュリー・キング」
ロジャーの恋人
「リル・ケアリー」
金貸し
「サミー・グリックマン」
質屋
「スタンリー(スタン)・ユースタス」
こそ泥
「セイディ・ユースタス」
スタンリーの妻
「ウェンディ・レイナー」
パートタイムの店員
「テリー・ダガン」
ウェンディのボーイ・フレンド
「デズモンド・ソーリー」
廃棄された客車の住人
「ジャドボルト婦人」
押し込みの被害者
「チャールズ・プライス」
ジャドボルト婦人の隣人 -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「R・D・ウィングフィールド」の長篇ミステリ作品『クリスマスのフロスト(原題:Frost at Christmas)』を読みました。
『東西ミステリーベスト100』で海外篇の43位として紹介されていた作品、、、
「オリヴァー・ハリス」、「ジム・ケリー」、「P・D・ジェイムズ」に続き、イギリスのミステリ作品です。
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ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小さまざまな難問が持ちあがる。
日曜学校からの帰途、突然姿を消した少女、銀行の玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物。
続発する難事件を前に、不屈の仕事中毒にして下品きわまる名物警部の「フロスト」が一大奮闘を繰り広げる。
構成抜群、不敵な笑い横溢するシリーズ第1弾!
*英国ITVで1992年よりTVドラマ・シリーズ化
*第1位『週刊文春』1994年ミステリーベスト10/海外部門
*第4位『このミステリーがすごい! 1995年版』海外編ベスト10
*第8位『日本推理作家協会全会員ミステリー通大アンケート 20世紀傑作ミステリーベスト10』海外部門
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イギリスの架空の地方都市デントン市を舞台にした警察小説… 1984年(昭和59年)に発表された作品で、名物警部「ジャック・フロスト」を主人公としたシリーズの第1作目にあたる作品です、、、
よれよれのレインコートにえび茶色のマフラーがトレード・マークで、権威と規律が重んじられるデントン署内では異質の存在である「フロスト」… きわどい冗談を連発し、服務規定を守らず、地道な捜査と書類仕事が大の苦手、上司の命令を平気で忘れ、叱責されれば空とぼけ、同僚に馬鹿にされればふてくされ、食らいついた相手にはしつこくつきまとい、ひとり暴走してはへまをしでかし、それをごまかそうと冷や汗をかきながら奔走する という、なんとも不器用で、恰好の悪い主人公なんですが、その、とても人間臭いところに惹かれ、そして、その格好悪さが、格好良く感じる、不思議な魅力を持った主人公でしたね。
12月21日、日曜日、ロンドンから70マイル離れた田舎町デントンに、「クライヴ・バーナード」が降り立った… 彼はこれからデントン警察に刑事として赴任するのだ、、、
ところが彼を迎えに来たパトカーに「「トレーシー・アップヒル」8歳が日曜学校から戻らず、消息不明」と無線連絡が入り、制服警官と一緒に通報した母親「ジョーン・アップヒル」のもとに向かうはめになる… 結局、その日は「トレーシー」は見つからず、日曜学校の周辺に怪しい人物が出没していたという情報もあったため、翌月曜日に警察署で改めて捜査会議が持たれた。
「ところで、巡査部長。会議室の方で「フロスト警部」の姿を見かけなかったかね?」
「いいえ、署長。見ていません」
「では、彼抜きで会議を始めることにしよう」
同じ月曜日、午前9時、「クライヴ」は颯爽と初当庁する… 「マレット署長」の手が空くのをロビーで待っているとき、薄汚れたレインコートを着た男が駆け込んできた、、、
えび茶のマフラー、よれよれのレインコートとスーツ、だらしない恰好の40代後半の男… どうやら「マレット署長」の新車のブルーのジャガーに車をぶつけてしまったらしい。
その男に巡査部長が言う、
「署長が、あんたのことを捜していたぞ」
「そうだった、捜査会議があったんだ。なんとまあ、すっかり忘れてたよ」
この胡散臭い男こそが「ジャック・フロスト警部」だと聞いた「クライヴ」は、あんな冴えない男でさえ警部になれるデントン警察署のレベルに思いを馳せるのであった… しかし、このときまだ「クライヴ」は、自分が「フロスト警部」の指揮下に入るとは夢にも思っていなかった、、、
田舎町でも事件は待ってくれない… 消息不明の「トレーシー」は見つからず、銀行の玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物出没したり、「フロスト警部」の小銭が紛失したり、ホームレスの「サム」が死体で発見されたり、「トレーシー」の誘拐犯を名乗る男から電話があったり、バスキン・エレクトロニクス社の小型電子計算機の連続盗難事件の捜査を優先的に進めるように指示されたり、手錠をはめた白骨死体が発見されたり、そして、署員の残業手当の申請漏れの対応――と、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。
おりしも、「フロスト警部」と同じ警部職の「アレン警部」が体調を崩し病欠となり人出が足りない… ワーカーホリックの「フロスト警部」は殆ど休憩も取らず、慌ただしく複数の事件の陣頭指揮を執ることになる、、、
「マレット署長」の嫌味をジョークと下ネタでかわし、滞る書類は必ず提出するからと言って待たせ、「トレーシー」捜索のために大雪をラッセルして捜し、捜査をしている同僚に背後から迫り指でカンチョーをお見舞い… 捜査は混迷、迷走、真面目な「クライヴ」は翻弄され続ける。
徹夜にも負けず、空腹にも負けず、12月のデントンを駆け回る「フロスト警部」は、全ての事件を解決することができるのか!?
ある事件を捜査していたら新たな事件がみつかり、新たな事件を捜査していたら別な事件の容疑者を逮捕できたり… と、ドタバタ的な展開ですが、、、
「フロスト警部」は、幸運にも救われながら、一つひとつの事件を解決に導き… そして、白骨死体発見を契機として捜査を始めた、30年以上前の1951年に発生したベニントン銀行デントン支店の出納係「ティモシー・フォーカス」が行方不明となり、二万ポンドの現金が奪われた事件の真相に辿り着くことで、命の危険に晒される。
第1作目でシリーズが終わっちゃうんじゃないか… と思わせるようなエンディングでしたが、、、
続篇が出ているので、「フロスト警部」は一命を取り留めたんでしょうね… 面白かった、500ページを超える大作でしたが、長くは感じませんでしたね。
長篇6作品が発表されているようなので、他の作品も読みたいです。
以下、主な登場人物です。
「ジャック・フロスト」
警部。主人公
「アレン」
警部
「ジョニー・ジョンスン」
巡査部長
「ビル・ウェルズ」
巡査部長
「アーサー・ハンロン」
部長刑事
「ジョージ・マーティン」
部長刑事
「マレット」
警視。署長
「クライヴ・バーナード」
巡査
「キース・ストリンガー」
巡査
「ヘイゼル・ペイジ」
婦人警官
「ジョーン・アップヒル」
娼婦
「トレーシー・アップヒル」
ジョーンの娘。八歳
「スタンレィ・ファーナム」
英語教員
「ミッキー・ホスキンズ」
前科者
「マーサ・ウェンデル」
霊媒
「オードリー・ハーディング」
トレーシーの友人
「サンディ・レイン」
記者
「サム」
浮浪者
「ジェームズ・ベル」
教会区司祭
「ティモシー・フォーカス」
銀行の出納担当者
「ルーパート・ガーウッド」
ティモシーの部下
「サミー・ジェイコブズ」
投資コンサルタント -
Posted by ブクログ
正確な分類はよく知らないけど、私の中ではこれは青春小説。しかも極上のやつである。
ストーリーはシンプルだが、この小説の魅力はとにかく登場人物すべてが愛おしいというところに尽きる。主人公のリリアンはこれまで思うような人生を歩むことができずにぐずついていた、一方で親友のマディソンは大金持ちで上院議員夫人。そのマディソンからひと夏の家庭教師を頼まれた双子のベッシーとローランド、だがこの双子は興奮すると”燃える”というとんでもない子供たちだった。悪戦苦闘するリリアンだったが、そこには徐々に強い絆が生まれていった。
作者であるケヴィン・ウィルソンの技巧が随所に光る。脇を固める登場人物もみな魅力的、お目付け役のカールや家政婦のメアリーなど本当にいい味を出している。リリアンの粗雑だが純粋な語り口は誰もが感情移入でき、かつ表現力豊かな色彩を持っている。
双子との交流を通じてこれまでの自分を見つめ直し、新たな気持ちで人生に向き合うことになるリリアン、ラストは本当に清々しく、最高の読後感を提供してくれる。だからこれは青春小説と言っていいんじゃないかと思う。
最後にこの小説の魅力を存分に引き出してくれた芹澤恵さんの邦訳が素晴らしいことにも触れておきたい。リリアンの生き生きした言動はこの邦訳無しでは表現しえなかったと思う。この訳で読めて本当によかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
リリアンの自虐的なところと観察眼が良かった。わざわざ口に出さなくても、心で思う気まずさが良い。
マディンソンとの関係も良かった。マディンソン大統領になって欲しいな。
ジャスパーはクズくて良かった。本人はクズだと自覚してないクズ。ジェイン・オースティンの小説に出てきそうなクズ。
双子達は聡明で良かった。愚かではない。
その気になれば、火をつけまわって、社会を混乱に陥れられる能力だし、良い能力でもあるけど、コントロールがな、難しいよな。
発火能力。障害であり、個性であり、問題であり、自然なものだなと感じた。
海外翻訳本は、読みにくいものにあたってて、億劫だったけど、これは批判的で面白かった。 -
購入済み
中盤まで読み進めた段階で、フロストシリーズってこんな感じだったっけ?と少し違和感があった。
シリーズを続けて読んでいるわけではなく、思い出したように続巻を読んでいるので記憶違いしているかもしれないが、こんなに事件が絡まりながら進むようなシリーズという印象がない。これまでも1作品内で複数の事件は発生していたが、それらの関連性は薄く、もっと淡白なストーリー構成だったような。
それが、本作はいろんな事件や登場人物たちが複雑に絡まりながら話が進んでいく。
しかし、だから今回はストーリーが面白い。これまでは、フロストのキャラで読んでいたような感じだったのが、本作はストーリーにも引っ張られて読んだ。
特に下巻に入ってからは読む時間を多めにとるようになりペースが一気に上がった。
本作でフロストシリーズに対する評価が変わりました。
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Posted by ブクログ
とってもおもしろかった!!
今年の個人的ベスト5に入るし棺桶本としても追加したい一冊。
大好きな作家さんがおもしろいと仰っていたので息をするようにポチッとしたのだけど、本当に読めてよかったと思えるいとおしい物語。
人間嫌いのリリアンが10歳の双子と過ごす一夏の物語と言ってしまえば、どこにでもあるような物語に聞こえるけれど、これはどこにもない唯一の物語だし、発火体質という特異な要素がありながらも、ファンタジーではなく、あくまでリアリティのある物語。
子どもの描かれ方もとても好きで、余計な美しさもわざとらしい子どもらしさもなく、双子たちの描かれ方がナチュラル。アンナチュラルな発火という要素があるのにナチュラル。それがすごいよね。
『発火』と特別なのように思えるけれど、子どもって実際に燃えないだけでこの発火に匹敵する心の炎が燃えるときがある。だからとてもナチュラルに感じたのかもしれない。
わたしはリリアンとマディソンの関係性も好きで、女同士ってこういうとこあるんだよね、と時折頷きながら読みました。
またこうして死ぬまで大事にしたい一冊に会えて幸せだなぁ。
これから何度も読み直すとおもう。
三人がこの先も『悪くない』日々を過ごせることを祈ってしまうし、時々勝手にこの先を想像して楽しんでしまうだろうな。
年齢性別問わず楽しめる一冊だとおもう。