あらすじ
【第1位『週刊文春』2008年傑作ミステリーベスト10/海外部門】カービィ少年の失踪は誘拐事件へと変貌を遂げた。身代金受け渡しの場に急行したジャック・フロスト警部だが、その鼻先で事態は思わぬ展開を見せる。果たして少年の安否は? 母子四人殺害事件や少女誘拐事件など、解決を要する案件はほかにも山積みで、フロスト警部の疲労とマレット署長の不機嫌は募るばかり。数年前に起きた愛娘轢き逃げ事件にいまだ固執するキャシディ警部代行との仲も悪化する一方で、状況は見事なまでに八方ふさがりだ。悪態をつきながら雨の中を駆けずりまわるフロスト警部に、光明は訪れるのか? 大人気シリーズ第4弾。/解説=荻原浩
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Posted by ブクログ
あー、フロスト気質読み終わってしまった。
上下巻合わせて、900ページという長さにも関わらず、もう読んじゃったという寂しさすら感じる。
とにかく、クセになる。
これで、フロストシリーズを読めるのも、あと2作になっちゃった!
寂し過ぎるので、すぐには読まないでおこう。
でも、読みたくなっちゃうだろあなぁ。
Posted by ブクログ
フロストは裏切らない。 マレットのしつこい嫌味も今回助っ人として戻って来たキャシデの自己中で自分勝手性格も、勢いが増している。フロストのだらしなさやお下劣で下品なジョークも健在だ。しかも上下巻なので長い!全てが盛り盛り。ゲップが出る程盛りだくさんである。でも…なんだろう…フロストの人間性や心根の温かさが根底に流れていて…やっぱりフロストは面白い。
中盤まで読み進めた段階で、フロストシリーズってこんな感じだったっけ?と少し違和感があった。
シリーズを続けて読んでいるわけではなく、思い出したように続巻を読んでいるので記憶違いしているかもしれないが、こんなに事件が絡まりながら進むようなシリーズという印象がない。これまでも1作品内で複数の事件は発生していたが、それらの関連性は薄く、もっと淡白なストーリー構成だったような。
それが、本作はいろんな事件や登場人物たちが複雑に絡まりながら話が進んでいく。
しかし、だから今回はストーリーが面白い。これまでは、フロストのキャラで読んでいたような感じだったのが、本作はストーリーにも引っ張られて読んだ。
特に下巻に入ってからは読む時間を多めにとるようになりペースが一気に上がった。
本作でフロストシリーズに対する評価が変わりました。
Posted by ブクログ
フロスト警部シリーズの4作目。
今回も同時並行で様々な事件が舞い込む。
ゴミ山に放置された死体に少女誘拐事件、老人ばかりを狙う強盗、腐乱死体などなど。
相変わらずデントン市って治安が悪い笑
起きてる事件は凄惨なものが多い中、フロスト警部の捜査が面白おかしく描かれる。ここまで笑いながら読める海外ミステリもそうそうない。
日本語訳の秀逸さではトップでなかろうか。
相変わらずのセクハラ親父でどうしようもないけど、魅力たっぷりなフロスト警部シリーズも残すところ2作。ゆっくりと楽しみたい。
Posted by ブクログ
フロスの毎度はずれる直感をそのまま丁寧に書いているので、捜査が空振りに終わっている時間が長い。その試行錯誤いいのかもしれないが。
すべての事件がテーマで結ばれ一貫している。これだけ長い小説の色々な事件がすべてまとまっているのは見事という他ない。
次は「冬のフロスト」を読む。
Posted by ブクログ
ハロウィンの晩にゴミの山から見つかった少年の死体。更に15歳の少女が誘拐され、謎の腐乱死体まで見つかる。加えて少年の失踪は誘拐事件に変わり身代金受け渡し場所へ向かうフロスト警部は事件山積みでダウン寸前。当時、文春やこのミスで毎年1位を取っていた人気シリーズ第4弾。この下品で汚いフロスト警部が毎作見せるラストの爽快感は何なのだろう。本当に良く出来ている
Posted by ブクログ
マレット、キャシディ。こんな考え方をする人がいるのね、、と勉強になります。
フロストはだらしないかもしれないし、読みも外れ全然うまくいってないかもしれないけど、魅力的。
Posted by ブクログ
上下巻の感想
人間味あるフロスト警部のダメっぷりが面白い。
特にフロスト警部の小言(イヤミ、下ネタ)が最高!
他のフロストシリーズも読んでみたい♪
Posted by ブクログ
ミステリーに笑いの要素を含めた良質の娯楽作品。ストーリーがしっかりしているのでフロストの下品な言動も生きてくる。終盤の容疑者との対決は一級のサスペンスと思った。
マレット署長の露骨な自己保身とキャシディ警部代行の出世欲、リズ部長刑事の空回りの描写が面白い。これは翻訳(芹澤恵)のうまさのおかげと思う。このシリーズの魅力は同時にいくつもの事件が起きるなかでの、フロストの四苦八苦ぶり。ドラマ化もされているが、やはり小説のほうが楽しめる。シリーズで残された長編はあと2冊。読み終えるのがもったいない。
Posted by ブクログ
荻原浩さんの解説に、ウンウンとただ頷くばかり。
ホントに全く、フロスト警部ったら…。
風采の上がらない、なんて言うのはまだ控え目な表現で、実際にこんなオジサンが同じ職場にいたら、女性からは敬遠されること間違いない。服装といい、言葉遣いといい、下品な冗談といい、女性が求める清潔感とは無縁だもの。でも憎めないのは、手柄だとか出世だとかに重きを置いてないから。ずば抜けた推理能力があるわけではなく、誰をも納得させるような理論的思考が出来るわけでもないけれど、 命の尊さや、尊厳や、人間の弱さが分かっているから、いざというときに部下が付いていく、そういう魅力で読者を惹き付ける主人公。
作家は勿論だが、訳者の力も大きいと思う。
Posted by ブクログ
面白い!(◎_◎;)フロストシリーズの中で一番好きな作品です。一気読みでした。流れは、今までのフロストシリーズと同じ感じです。次々に事件が起こり、的外れな推理、我道を行くって感じですかね。人情味溢れるフロストに注目。自分の出世のことなんて考えないで、人の為に規則を曲げる。こんな人なかなかいないんじゃないかな?フロスト節に笑えます。フロストシリーズ読んでない方!この「フロスト気質」から読んでみても大丈夫です。一度読んで見てください。ソンはさせません。
Posted by ブクログ
フロスト警部シリーズの第4作目。もちろん全部読んでいる。巻末の解説によると、前作(第3作)の「夜のフロスト」の邦訳は2001年ということのようで、ほとんど10年ぶりに読むフロストだったけれども、相変わらずのお行儀の悪さと、有能なのか無能なのか分からない仕事ぶりを堪能できた。残念なのは、作者は既に故人であり、このフロスト警備シリーズの未訳はあと2作しか残っていないこと。邦訳が待ち遠しいような、楽しみはまだ先にとっておきたいような。
Posted by ブクログ
待ってましたフロスト警部!!! シリーズ第4弾。
下品で下ネタ好きでだらしなくて、絶対に一緒に働きたくないタイプ。
でも仲間を大切にするし、頭が超キレる。同時発生するいくつもの事件を悩みながら解決していく。
このしっかりとしたストーリー構成。第4弾でも衰えず。素晴らしい
今作ではフロストの悩みがかいま見られてちょっと切なかった。
著者は高齢で、既に亡くなっているそうなので、未訳のものはあと2冊のみだそう。とても残念。
Posted by ブクログ
ハロウィーンの時期、デントンでは、子ども受難の事件が起こる〜7歳の少年の死体が発見され、8歳の少年が行方不明に。
誘拐犯からの連絡で必死の捜査が続くが、豪雨の中の捜索も無駄足に。
一方、狂言かと思われた少女誘拐の結末は…?
いやみな上司もたくみに交わし、同僚とはいつの間にか仲よくやっているフロスト警部に満足な読後感。
作者が亡くなったのは惜しまれます。
シリーズ第4弾。1996年の作品。2008年7月発行。
Posted by ブクログ
もう最高! ただただ面白い!
1995年に原書が出版されて去年翻訳されるまで15年ほど。残り2シリーズはいったいいつになることやら…。でも訳は芹澤恵さんでないと! 外国小説は登場人物が覚え切れない,感情移入が難しい,ジョークが面白くない,とか、最初読んだ小説のおかげで妙な偏見のある私ですが、この人の訳のおかげですんなり読み進めることができたし、さらに面白さ倍増になったんじゃないかと勝手に思っています。私が何年も待ち続けることができる小説の一つです
Posted by ブクログ
前半の目茶苦茶な状態が、後半思いがけないことから1つずつ片付いていくのが、毎回楽しみで。目の前の些細なことを疎かにしない、きちんと目の前の人に対応していく(相手はそうは思ってないかもしれないけど)のが重要なんですね。
Posted by ブクログ
いやぁ、面白かったー。上下巻読むのにどんどん加速されて、昨日から雑事の合間をぬうように、ちまちま読んでいたのが、今日は最後にかけてもう一気読み。読んで、満足です! しかし、何とこの後の2作はまだ翻訳されていないんだった・・・芹澤恵(訳者)さん、お願いします、創元社さん、待っています!! 原作読めって? フロスト警部の妙味は、私のしょぼい英語力より、日本語で堪能したいです。警部の直感のひらめきを翻弄する込み入った事件の数々、保身・名誉第一の俗物上司マレットに酷くたたかれ、いつにもまして迷惑な警部代行キャシディが加わり、原作タイトルどおり“ハード”な状況。しかし、その悪口雑言は衰えを知らず、実は、よわきものに心やさしく、物事の本質を失わない、不器用なまでに稀有なその人、フロスト警部の魅力も満載。それにしても、「フロスト“気質(かたぎ)”」とは流石な邦題ですよねぇ。。。そうだ、アンソロジーにもう1作あるのを読もうっと。
Posted by ブクログ
(上巻より続く)
だらしないんだけど、きたならしいんだけど、下品なんだけど、
憎めないフロスト警部。
この作品でも、
何やかんや言っていても、女性に関して一線を画すところや、
子どもを亡くした父親に対して浪花節なところが、
憎めない。
Posted by ブクログ
上下巻、合わせるとめちゃめちゃ分厚い。
でも、読んでて飽きない、適度なスピード感が良いです。
相変わらず下品でダメダメなフロスト。
でも、どうしても憎めないんだよなぁ。
本作では子供に対するフロストの優しさなども描かれていて
ちょっと心が切なくなったりもします。
刑事の直感も当たったり大はずれしたり、というのが
ミステリーでも珍しくて、事件解決までツルッといかないのがまた良い。
それにしても、今回はマレット署長以上に警部代理がにくたらしいw
Posted by ブクログ
ぜひ邦題はフロストは辛いよにして欲しかった。相変わらずのモジュール型の構成だが、核となる事件が有って印象的な犯人が出てくる。もう出版されてから3年半たってますよ。芹澤さん早く仕事してください。
Posted by ブクログ
行き当たりばっらりの捜査をしつつ、かつ、行きがけの駄賃でその他諸々の事件を解決しながら、フロストは真犯人とおぼしき人物に行き着く。しかし、真犯人は狡猾でしっぽを出さない。それをフロストがどう追い詰めるのか・・・
最後の証拠は、なるほどフロストらしい。ただ犯人も相手がフロストだから認めたのだろう。
途中スパイスのように語られるキャシディの娘のひき逃げ事件は、なぜこのしつこいフロストが淡泊な捜査しかしなかったのか、これ以上ない理由で明かされる。身内をかばうようなフロストではないだけにこの理由は文句のつけようがない。
Posted by ブクログ
行方不明者を発見できない中で、新たな未成年者の死体が発見される。さらに、行方不明者を探している時にまた死体を発見する。
次から次へとおこる事件にフロスト刑事の気分も落ち込んでいく。
でも、いくつもの事件がゆっくりと一つになって解決していく。
次の作品も楽しみです
Posted by ブクログ
毎日忙しく、せめて通勤電車では何もかも忘れたい…それには「フロスト」!と選ぶ。人がじゃんじゃん殺されちゃうところが、星がひとつ減る理由(だが殺人事件がないと物語がなりたたない。当たり前だ)。あいかわらず行き当たりばったりで、身勝手なフロスト…でもこの身勝手さが、実は羨ましかったりする。そんな素振りは絶対に見せない、そこに美学すら感じるほど、だが、実は比類なき人情家のフロスト。ああ、今回も満足満足。
それにしても訳者の力量が見事。下手な訳者に当たっていたら、魅力は半減どころではなかったはず。ブラボー。
Posted by ブクログ
次々と事件が発生し、後に本流に統合されていくという展開が面白い。
但し、若干時代背景が古く、現在では考えにくい展開もあり、古典的な
内容だと思います。
刑事コロンボ的な主人公に愛着がわく作品。
Posted by ブクログ
久々に読むフロストは全然変わってません。
下品で適当で気まぐれなヒューマンです。
おそらく唯一他の刑事よりぬきんでている点である「人を見る目」だけに頼って
計画性ゼロの行き当たりばったり捜査。
もう、カテゴリをミステリから海外小説に変えたろかと思うほどの
非名探偵ぶりなんですが、後半に入ればいつものように、無関係そうだった小さな事件、事件ともいえぬほどの出来事が、
ちびちび解決して全体像ができあがります。
ピクロスみたいな感じ。この感じはやっぱりミステリかな。
キャシディはうざいですが、空回りの張り切り嬢ちゃんはちょっと憎めなくてかわいい。
これ英語で読んだらいっぱい英語の悪口覚えられるんやろな〜