野地秩嘉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
形としては残らないが、人の心に残るサービスの職人たち9人の物語。
ふらりと販売店に入って来、場違いな雰囲気の20代前半の若者にも
「客」として接するロールスロイスの営業員。今はほぼ絶滅したと言って
もいい大型キャバレーのナンバーワン・ホステス。東京大空襲で焼け野
原となった東京で、阪神淡路大震災の被災地で、必死に電報を届けよう
とする配達人たち。
物作りでこそないが、彼等・彼女等には「職人」の心が生きている。
本書で取り上げられている東京都千代田区神田の天ぷら屋の2代目の
エピソードがいい。
父の店に弟子入りした2代目は婚約を期に、父から鍋前の花台を受け
継ぐ。ある日、昼食の天ぷら定 -
Posted by ブクログ
ポールマッカートニーが来日し、あの武道館から51年目だという報道があったり、たまたま、本屋でこの本を見かけ、絶版になっているとばかり思っていたら、来日に合わせてまた売りだりしていたので購入。「ビートルズを呼んだ男」の永島さんには、新入社員の頃、キョードー東京で一度お会いしたことがある。紹介された時も、「ビートルズを呼んだ男」だと教えてもらった。この本を読むと、その肩書は本人は欲しくなかったのかもしれないとも思う。今年の武道館の金額は払えないが、本書によると、ビートルズの公演は若者が行けるようにチケット代は安かったようだ。だったらもっと安くしてよと思うが、ファンが高年齢化して、高額のチケットが買
-
-
Posted by ブクログ
新書だけれど、堅苦しくなく非常に読みやすい。
具体的な絵、美術館の説明を求めている人には物足りないかもしれないが、入門として満足の内容だった。
とりわけ日本画家の千住博氏の話は面白く、「耳」は描くのが難しく、画家の実力が出るそう。
「困ったら耳を見る」ことも面白そうだ。
そして、画家の気持ちになってみるというのも、その絵を鑑賞するのに面白いと思う。
今までは、絵だけを見ていたが、その絵を描いた画家になりきることで違った見方ができそうだ。
ニューヨークでは、アートは日本より身近にあって、みな談笑しながら見ているそう。
いい美術館は、壁の色や照明が違うのだそうで、絵そのものよりも見せ方に工夫が凝 -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
サービスについて知りたくて読書。
相性が悪いのかちょっと頭に入りづらい文章だったが面白く読書させてもらった。最後のゴットハンドとタクシードライバーの話が印象に残る。
日本でタクシーは数えるほどしか乗ったことがないのだが、こんなタクシーへ乗ってみたいなと思う。タクシーの空間は一種独特のため今でも苦手。ドライバーが饒舌すぎるのも好きではないし、ズーンと重苦しい雰囲気も氣まずい。その辺りの客の心理を察し、努力した結果、リピート客から指名を受けるドライバーになったのだと思う。
お客と適切な距離を置くこと。自分の態度が変わるのが怖いのであえて客の職業やプライベートなことは聞かない。客の情報を外で話