この一冊で、あなたも一味違うマッククルーへ。バイトリーダーも顔負けなマクドナルド創業の歴史を語れるように。ぜひ、ビジネスの輝かしい成功譚のお供に、シリコンオイルで揚げた、アクリルアミド入りポテトを添えて。
ミルクセーキ用ミキサーのセールスをしていたレイ・クロック氏はカリフォルニアでハンバーガーレス
...続きを読むトランを経営していたマクドナルド兄弟と出会う。そのスピード感や標準化された作業手順に感心し、チェーン展開の権利を取得。レイ・クロック氏が52歳の時だ。本著は自伝だが、小説のような仕立てで読み易く、面白い。しかも、1900年代半ばのアメリカのビジネス界が覗ける。
ー やり遂げろ。この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う。才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う。教育も違う。信念と継続だけが全能。これが、マクドナルドのレストランを4000店建てた精神だと。勇気を持って、誰よりも先に、人と違ったことを。
そう言えば、マクドナルドは、ロシアがウクライナに侵攻して間もなく店舗を閉鎖。ロシアでは、フクースナ・イ・トーチカに店名を変え、店舗の運営を再開。運営やレシピは、マクドナルド同等だという。愛されたビジネスの証拠だろうか。我々は、摂食も認知も、多少の心身影響は関係なく、インスタントで気楽なものを好む生き物だ。
案外、健康で生真面目に生きたいだなんて本音では思っていないのだ。個より種を選び、単為生殖より有性生殖を選んだ上に、古い個体がきちんと死ぬような設計にしたのだから。その事は、マクドナルドの存在が証明の一助になるだろう。