遠藤功のレビュー一覧
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ネタバレ勉強になる。組織文化と組織風土の違いと捉え方が体系的に整理されている。
1)組織文化は会社を問わず、共通性・普遍性が高い。それに対し、組織文化は会社ごとの個別性・独自性が高い。
2)組織風土は環境や状況から生まれる。それに対し、組織文化は成功体験とその背景にある信念や価値観から生まれる。
3)組織風土は自然発生的・無意識的である。それに対し、組織文化は自覚的・意識的である。
4)組織風土には「良い・悪い」がある。それに対し、組織文化には「強い・弱い」がある。
5)組織風土は会社の土台(心理的基盤)である。それに対し、組織文化は会社の競争優位に直結する。 -
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日系大企業の方には刺さりそう。
遠藤さんの本は泥臭さが溢れていて、いいね。
一方で現場力でトレードオフを超越、ということも書かれており、ここはポーターの競争戦略理論と相反する点と感じた。そこもある意味日本的ではある。(ポーターはトレードオフを容認する立場と理解)
【メモ】
・経営品質の3要素
①競争戦略の品質
②オペレーションの品質
③リーダーシップの品質
・企業のオペレーションには、戦略を軌道修正しながら遂行する「組織能力」が内包されている。現場で起きる様々な問題点を能動的に発見し、解決する。その力こそが「現場力」である。
・現場力を測る4つのものさし
①品質
②スピード
③コスト
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Posted by ブクログ
読書会の課題図書だったので購入。
普段このジャンルは平積みしか読まないけれど、
とても分かりやすいとクチコミにもあった通り、
組織論が例を示してとても分かりやすく系統立てて説明されています。
組織風土、組織文化、そして現場力。
このわかるようで分からない混同されがちな曖昧な言葉が、きちんと明確に言語化されているほか、
日本に蔓延する「活力枯渇病」など耳が痛い部分も多かったが、
経営者でない自分としても、チームをまとめる身として、学ぶ部分が多い良書だったと思います。
明日すぐできることは、ビジョンを描いてホラを吹いて、メンバーを鼓舞することだなと思う。 -
Posted by ブクログ
最近私の所属する会社でも現場主義や現場力と言った言葉をよく耳にする。当たり前の事だが、利益の大半は現場(全国の営業所や支店など)で作られているから、私の所属する本社組織などは現場を徹底的に支援せよ、足を引っ張るなとの事。確かにそれには何ら否定する要素もないし、その方向で考えている。一方で現場の裁量は低く、徹底的にルールや権限は統制されており、尚且つ本社からの通達やらで次々とあれやれこれやれの指示の連発。これで本当にスピーディに対応できるのかと不安に思う。会社は社員にビジョンを指し示し、会社の使命や社会における存在意義を持ち、そして戦略や当面の計画を立てていく。社員にそれを浸透させるための全社会
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Posted by ブクログ
ネタバレ「現場力を鍛える」「見える化」等のベストセラーで知られる著者が、日本の”失われた30年”の背景にある組織の活力の枯渇と、その要因である組織カルチャー劣化のメカニズムを紐解き、解決に向けた処方箋を提示する一冊。
著者によると、カルチャーを構成する2つの要素として、風通しの良さや協力的、開放的といった、組織の状況や環境によって規定される人々のあり様である「組織風土」と、それぞれの組織が独自に持つ価値観や信念である「組織文化」があり、まずは健全な土壌である組織風土を整え、その上に成功体験によって裏付けられた組織文化を確立することで、高度な実行能力や競争優位を持つ「現場力」が完成するという。
著者