遠藤功のレビュー一覧
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購入済み
奥が深いです
一応、経営学専攻分野で、野中郁次郎さんを尊敬している自分は、初めて購入して読んでます。
暗黙知・認識知等、非言語な経営現場の実状を、現代語訳する経営用語を用いて、現状の日本企業の物づくりや、経営現場の解決策を常に希望を持っていける明るい視点から、考察しては、新しい見解を読者に与えてくださっている二人の日本の学識者が放った、現在の社会への処方箋と、思って大切に読み返しています。
少しずつ近づいていけたらと。【終】今です! -
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大先輩からのリファレンス。勇ましいものの掛けっぱなしになった号令から抜け、企業の体質にどのようにソレを落とし込むか、という観点から多数の国内企業ケースが学べる一冊。 続編というか現在進行形で更新されるWebページ「遠藤功の現場千本ノック」もあり、合わせてチェックすると面白いかも。
自ら考え問題解決する組織をつくらなければ必ず組織は陳腐化するというのが、現場力養成の大前提であり、かつ最も上級な取り組みでもあるというのがすごく腹落ちしました。前提だからといって当然ではない、うん。
そのような前提に立って、更にどのような「クセ」を、組織特性に合わせて持つか。 クセというのは継続的に行動を規律する -
Posted by ブクログ
・課長としてどんな仕事を成し遂げたのか、何に挑戦しようとしたのかが、その後の課長個人の「器」を決める。そして、課長の「器」の大きさが、企業の「器」の大きさを示している。
・自分の仕事を「さばく」こと、「こなす」ことだと考えている節がある。難題にチャレンジし、壁や障害を「突破」しようとする意欲と力量に欠ける面がある。創造や変革は、「突破」がなければ絶対に生まれまい。
何かを「突破」するためには「強烈な主観」が不可欠である。環境が厳しければ厳しいほど、「主観」から生まれてくるオーナーシップこそが、数々の障害や壁を乗り越えるための原動力である。
・「突破」のプロセスこそ、人を育てる絶好のチャンスで -
Posted by ブクログ
どん底から這い上がって、大成功した旭山動物園の成功要因を経営などの視点から考察しています。
旭山動物園の場所は、上野動物園とかと比べたら遥かに悪く、市の職員が運営しているので、給料もそんなに上がらない。さらに北海道は人口が少ない。
こんな劣悪な状況の中で、大成功出来るのか。そこには当時の園長が曲げなかった信念や、職員の動物に対する愛があったからこそ、乗り越えられましたが、会社の経営にも同じ考え方は社長、社員共に持つべきものです。
といった具合に、とっても分かりやすく本質的な事が書かれている、素晴らしい本です。
私はこの本で会社を成功させるために重要な理念などを学びました。また同時に、他の動 -
Posted by ブクログ
戦略の「実効性」とは「適社性」「納得性」という二つの要素で構成されている。つまりは、自社の「持ち味」にマッチしており、「経営のトップから現場に至るまでの全員が理解し、共感する『腹に落ちる』競争戦略となっていること」が有効な戦略の条件であると筆者は主張する。
「腹に落として」理解してもらうためには、価値観・行動規範を定め、ブレなく粘り強く関係者に働きかける。そして、みこしにぶら下がるだけの人を排除するためにチームを細かく分け、目標を設定する。
他にも「業務連鎖」の観点から業務のチェーン全体の品質を上げる目的で部分最適となりがちな社内の壁を取り払う。問題を発見するために数値化を行うなどの実行力 -
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■厳しいときだからこそ「旗」を立てる。
思い描けないものは、どうやっても実現不可能。たとえそのときには絵空事でも、夢を語り、描くことは、理想を実現する第一歩である。
そして、思いを形にするときは、文章や言葉で表現するより、できれば絵やイラストとして残す。
言葉は抽象的で意味がぼやけることがあるが、絵やイラストなどビジュアル化は常に「具体化」される。具体化は思いを煮詰めて初めて出来ること。ビジュアル化により、思いが詳細化され、より強固になる。
■オープンアイズ
意識が大きく変わること。
固定観念にとらわれてしまわないように、異質との出会いが必要。刺激を与えて物事を新鮮な目で見ることが出来るように -
Posted by ブクログ
最近出たばかりの本で事例も新しい話題も多く、内容的にも大変有意義な本ではないかと感じました。
「アメリカ型」はもはや古い、情緒的、非効率、ガラパゴスなどなど「だから世界では戦えない」と指弾された日本企業ですが、むしろ今となれば、それが強みであり、「共同体の善」「現場の暗黙知」といった日本の「当たり前」が注目されているとしています。効率化して巨大化してスケールメリットを追うだけでは世界で1~2社しか残らないのは自明です。ならば、むしろ独自性を強調するにはどういう社風にしていくのか、またそのためにはどんなリーダーなりミドル層が必要かは重要な要素でしょう。
本文内に
「創造とは一回性の中に普遍を見