桜坂洋のレビュー一覧
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購入済み
知らなかった
日本の原作が米国で映画化されていたとは。
スターシップトルーパーズを思い出すような設定だが、
うまく謎を残して先を見たくなる進め方がよい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレがまくら市事件の短編集の2冊目です。
1冊目に登場した人物も出てきますが、こちらから読み始めても問題はないと思います。
1.さくら炎上
今まで読んできた北山猛邦さんの作品はどれも面白かったので一番期待していましたが、続きが気になるところで終わってしまいました。
個人的には、一緒のクラスになりたかったという理由で殺された生徒たちが気の毒に思えてしまい、あまり読後感は良くありませんでした…。
2.毒入りローストビーフ事件
この作品は犯人が指摘されずに終わっていますが、おそらくよく読めば犯人を当てられる仕組みになっているように思いました。
謎解きしがいがありますが、解答が欲しいです(泣)
3.密室の本
最後のあたりまで彼女が犯人だと気付かなかったので、真相を知ってびっくりしました。
真知博士は本当に気づいてなかったのでしょうか…?でも自分のファンだからといって、殺人犯が目の前にいるのにわざと見逃がすはずが…う〜ん(悩)
4.観客席からの眺め
個人的には全11作品の中で一番好きな作品でした。
今村くんが本当に星野さんのことを愛していて守りたいんだって伝わってきて、でもこのラストだと二人が結ばれることはこの先ないんじゃないかって思って心苦しい思いでいっぱいになりました。
二人がやらなくても、遅かれ早かれ勝田には天罰がくだっていたと思います。
ただ、現場に髪の毛をばら撒いたことと、今村くんが宗教団体に所属した理由が今一つよく分からなかったです。読み返せば分かるのかな…?
5.消えた左腕事件
これも最後のあたりまで犯人が分からなくて驚きました。ただわたしがポンコツなだけかもしれませんが…!
でも真知博士も分かってなかったみたいですし、つまり真知博士もポンコツ仲間ですね!(怒られそう)
6.ナイフを失われた思い出の中に
他の作品に比べて難しい表現が多く出てきましたが、推理自体は分かりやすいと思います。
良和さんの無罪が一日も早く判明してほしいですね。そしてあの布の服の隠し場所の分かりやすさは、太刀洗さんだけじゃなく読者全員びっくりしていたと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ギタイ」と呼ばれる正体不明の敵の襲撃に、一進一退の厳しい戦いを強いられている地球が舞台。主人公はほんの気の迷いで防衛軍に志願し、当然のように何も出来ないまま死を迎えようとしていた。しかし、ある出会いが彼を最期に奮い立たせ・・・。
死に恐怖し、痛みに這いずり回るだけだった一介の初年兵が、偶然に引き当てた”ループの記憶”。困惑と、しだいに湧き上がる理不尽な世界への怒りのなか、5度目のループで覚悟を決める瞬間が非常に格好良い。
起承転結と構成がしっかりしているためとにかく読みやすかった。作中で”夢”にも例えられるループの記憶が、ただの夢でなく確かな”経験”としてフラグを積み立てていく王道の面白さ。1回目の主人公の死と、1度きりの彼女の死という対比の構図が良すぎる。そして黴臭い珈琲をそっと飲み干すビターエンド。美しい。
ちょっと主人公イキりすぎでは?という気持ちが少なからずあったが、このラストシーンが着地点だと思うと納得させられる。
欲を言えば、人類滅亡の夢、ループの繰り返しで変容する脳のあたりの設定がもう少し詰めて描かれていると良かった。 -
Posted by ブクログ
「リスポーン」行動心理学によれば人間の行動は大きくレスポンポンデント条件付けとオペラント条件付けに分けられる、簡単に言うと環境に対して行動が発現する。それの極端な形が”ゲーム”である、というところからアイデアとったのかな?と思われる短編。ゲームの中でプレイヤーはどんな人にでもなれる。でも所詮それだって、条件付けの産物にすぎない。じゃあ、俺は俺のままでもなんだってできる。そういうことだろ?みたいな話。ゲームSFの懐の深さを見せつける読みやすい良作。
「救助よろ」ケン・リュウは別格なので置いておくとしたら、これが一番面白かった。最初から現社会と異世界の合いの子みたいな世界観で、まあ、SFなんだしこういうこともあるかなぁ、と思いながら読んでいたら意外な仕掛け。ゲームみたいな世界だったらなあ、とは誰しも一度は思うこと(多分)。でもラストのオチはお約束みたいでイマイチだったかな。そんなに悪い世界とも思えないし……。
「1アップ」ゲーム好きが、ゲーム好きならではの発想や推理力から、大きな敵に打ち勝つという王道ながら感動のストーリー。レディプレイヤーワンに求めてたのはこれだったのに……(その話は今は関係ないでしょ)。
「猫の王権」認知症とゲームの未来について、といった解説がなされていたけど、着想はゲームばかりでコミュニケーションを取ってくれなくなってしまった隣人からなのでは? ある意味どこにでもある話なのだと思う。ラストの解釈は難しいんだけど、そういう方向から考えたら、「ゲームは確かにコミュニケーションを奪う、でもそこにはそれだけの魔力も確かに存在している」ってことかな?
「神モード」セカイ系! 崩壊していくセカイ、そこに残されるきみとぼく。よくあるストーリーだけど、それでも好きなものは好き。コメント以上。
「リコイル!」MGSが好きなんだろうなあと思いました。
「キャラクター選択」ゲームがスカウトの役割を果たす、というアイデアは「The video game with no name」にもありましたね。こっちはちょっとひねってある。ネットの感想で「なぜわざわざガーデニングの上手い人をとるのか、オチが雑」というのを見たけど、多分「戦うことを求められる場においても人々の幸せを求めて違った選択肢を見つけられる人こそが平和を守るためには必要」。泣ける。
「時計仕掛けの兵隊」ゲームを進めるに連れて、ゲーム世界と作中世界、そして現実世界までもが交錯していく様は、まさに”ナラティブ”なゲーム体験。抑圧され、知ることを許されず、自己選択を制限されることの苦しみ、それに不自由な身でありながらも少しでも抵抗しようと試みるのは、何よりもそれが自分自身の問題であるから。「無知であることと、知ろうとしないことは、別物である」これはアレックスに向けた、そして私たち読者に向けたメッセージ。その読後の余韻の重さにしびれる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレもともとビデオゲームを題材にした26篇が収録されていた米国のアンソロジーから、12篇を邦訳した日本版再編集アンソロジー。全体的に読みやすい文体で短めの短編作品が多い。ゲームSF縛りだけど全く飽きず。
「リスポーン」★★★☆☆
- 本アンソロジー唯一の日本人作家、桜坂洋。ラノベ出身なだけあってサラッと読みやすい。死ぬと近くにいる誰かに乗り移って、死ねない男。
「救助よろ」★★☆☆☆
- ゲームにのめり込んだ元カレ、デボンと連絡を取るためにメグはそのゲームに参加してみると「助けてくれ」という連絡。彼女は元カレのためにゲームを勝ち進み、彼氏を救出するが、それは毎回記憶(記録)をリセットして繰り返した〇千回目だった。彼氏は本来一度しか入手できない最強のアイテムをいくつも手に入れるために元カノを利用していた。
- さらさらと読みやすいけど。今までに読んだことありそうな、絶望系のオチ。
「1アップ」★★★★★
- SFではなかったけど、ハラハラドキドキ系で面白かった。
- ゲームの中でしか会ったことがなかった仲間のソリーが死亡、生前から絶対葬儀に来てくれと言われていた。初めて会う他の仲間3人と参加。ソリーの寝室に行くと自作のテキストアドベンチャーゲームがあった。ゲームを進めると継母がソリーを部屋に閉じ込め、殺そうとしていたことがわかる。ソリーは仮死状態になる毒物を自ら購入し、死んだふりをして部屋から出る作戦を決行。酸素が残っている5時間以内に墓を掘り起こし、棺を開けてもらうよう友達に命を託していた。
「NPC」★★☆☆☆
- ゲーム内の脇役キャラが昇格して浮かれたり、沈んだりするライトな短編。
「猫の王権」★★★☆☆
- 認知症患者であるシェアリーのリハビリのためにあるゲーム(猫の王権)を勧められる。同性パートナーのジュディの不安かつ寂しそうな様子が緻密に描かれている。
- 物語として何かが起きそうなところで終わってしまうので、やや物足りなかったけど、なかなか読める。
「神モード」★★★★☆
- 大学生のサラと僕。サラがある時電車で転倒し、頭を打ち付ける。その日を境に世界が少しずつ消滅していく。ふと目が覚めると自分たちは老夫婦でベッドに横たわっていた。
- すべてがハッキリ説明されてないので正しく理解できているかわからないけど、その夢オチのようなエンディングでも嫌な気持ちにならない満足感のある内容。ストーリーだけでなく文体もよい。
「リコイル!」★★★★☆
- ゲームのテスターの仕事をしているジミーが夜遅くにオフィスにいると、何者かがビルに侵入する。犯人から逃げながら、武器を使って応戦し、まるでFPSゲームの中のミッションみたいにスリリングな展開だと思ったら、本当にFPSゲームでした、という若干夢オチ的な終わり方ではあるけど、直接神経インターフェースを使った体験型ゲームという設定も面白いし、最終的に現実世界がまたゲーム世界のような「今どっち??」と混乱させる終わり方も楽しい。
「サバイバルホラー」★★★☆☆
- あるゲームをインストールしたせいで命がけのパズルゲームにチャレンジさせられる、という話だけど、そもそもこのプレイヤーがいる世界自体がファンタジーで魔法的なものが使える設定。半分ジョークSF的なもの。(長編のスピンオフ作品らしい)
「キャラクター選択」★★★★☆
- 子育ての合間にFPSゲームをプレイするわたし。夫曰く、そのゲームは国防総省開発で、優秀なプレイヤーは国防総省にスカウトされるらしい。わたしはそのゲームの本来の目的はそっちのけで、八百屋の裏に畑を作ったり、ラクガキを消したりしていたら、電話番号らしきものが現れ、かけてみると国防総省に繋がり、スカウトされた…。
- SF色はほぼないけど、日常と非日常の混ざり方が面白い。
「ツウォリア」★★★☆☆
- エンジニアである自分が30年以上前に走らせたまま止め忘れていたプログラムが勝手に増幅し、とてつもないAIに成長して自分の元に帰ってきた、というジョーク系SFショートショート。「火星の人」の著者アンディ・ウィアーによる作品。
「アンダのゲーム」★★★☆☆
- 勧誘者ライザから、ゲームの中でミッションをクリアするとリアルマネーが振り込まれるという仕事に誘われ、金を稼ぎ始めたアンダ。
- 長い割に物語自体はどこにも着地しない感じがちょっと物足りなかった。肥満の女子がリアルの世界でダイエットを頑張るあたりはなんかよかった。
- アンダ:ゲーマー。リアルでは肥満体型な女子。
- ライザ:勧誘者。ファーレンハイト・クランのリーダー。
- ルーシー:軍曹
「時計仕掛けの兵隊」★★★★☆
- 新しい設定。アレックスは捕まえた賞金首のライダーを逃すところから始まり、その後、回想シーンへ。アレックスはライダーの父親(政治家)の依頼でライダーを捕まえ、宇宙船で輸送していた。その間、ライダーはPCでテキストアドベンチャーゲームを制作しており、アレックスはそのゲームをプレイすることで、ライダーの過去を知る。※ライダーは幼くして亡くなったが、選挙期間中の父親は息子を見舞う暇がなかったため、死んだことを隠すために自動人形を作っていた。
- ケン・リュウらしい、後味が悪いけど美しい文章。
- アレックス:女性のバウンティハンター
- シェヘラザード:ライダー(賞金首) -
Posted by ブクログ
侵略者側は、AIで戦闘ロボット=ギタイを進化させるのに加え、タイムループ(時間を逆戻りしてやり直す)で戦術戦略を最適化させ(光学迷彩しても輸送機は的確に撃墜され)人類は追い込まれつつあった…/しかしジャンヌ・ダルクをも超える人類を救う英雄=女傑登場!集団で取り囲んでしか殺せなかったギタイを、リタ・ヴ…は単身で1戦闘で100以上、撃破総数の半数以上の貢献。彼女の秘密は…/主人公の新兵が初投入された戦場は、完全な負け戦で彼も手もなくアッサリ殺される運命にあったが、奇跡的偶然…
タイトルはビートルズのAll You Need Is Loveのもじり。ビートルズ自体が「怒れる若者」のハシリとして帝国主義の軍事万能への反抗であったわけだが。
映画では機動歩兵部隊の訓練の掛け声として使われている -
Posted by ブクログ
ファイアーフォックスと呼ばれるデーモンがこよみに懐いてしまいます。しかし、この世界とは異なるレイヤーに属するデーモンは、こよみたちが制御できない事態を招くことになります。弓子が言及しているミダス王の話の変奏ともいうべきストーリーです。
本書が2009年に刊行されて以降、いまだ続編は出ていないのですが、前巻で魔女のライブラリ編が終わり、その後のこよみたちの日常を描いたのがこの巻のストーリーという体でまとめて締めくくっていたら、それなりにきれいな結末だったのではないかという気がします。美鎖はあいかわらず怪しげな仕事を引き受けたり引き受けなかったりし、弓子は弓子らしい正義感から火中に飛び込んでばかりいて、嘉穂はクールで、聡史郎は終始ツッコんでいる。こよみは、やっぱりいつも魔法に失敗してばかりいるのだけれども、そんな世界をいとおしく思っていることに気づくというのが、今回のストーリーです。クライマックスのあとに置かれる後日談としては、とてもきれいに構成された物語なのではないかと思うのですが。
じっさいのところ、黒スーツの男たちのねらいや、占い師に化けたリーヴァイ・マクレヴィの正体が明かされないまま打ち切りになってしまったのは、やはりすっきりしないのですが、自分のなかではいちおうこのシリーズはこれできれいに完結した感はあります。 -
Posted by ブクログ
こよみ、美鎖、弓子らが主役なのは第1巻と同じですが、この巻では、過去の傷を抱えたまま、スプレーを使ったストリート・アートを渋谷の街に描きつづけている皆崎達彦が、舞台回しの役割を演じています。
美鎖はいつものように、依頼を受けて魔法を発動させるために渋谷の街中を駆けまわっていました。他方、コードの異常を感じ取った弓子は、それを正そうとして美鎖を追いかけます。達彦は偶然、彼女たちの「魔法」をめぐる騒動に巻き込まれてしまいます。そんな彼らが知らないところで、過去の記憶を消し去ってしまいたいと願う「ガーベージ・コレクター」と呼ばれる人物と、そのためのコードを操る「ピアニストの源」が、魔法を発動させようと画策します。
もう一人、この巻の展開に彩を添えているのが、輝かしい過去をもちながら現在は渋谷という街のビートに身を任せつつそのなかに埋もれるように生きているロック歌手のイゴール鏑木です。彼と嘉穂とのやりとりがまぶしく感じられます。
達彦の視点から、「魔法」をめぐって奔走する女性たちの姿がえがかれているのが新鮮に感じました。その他にも、前巻の話とつながりが設けられていたりして、読みどころのたくさんある一冊です。もちろんこよみ、美鎖、弓子も活躍していますが、それ以上に達彦、ピアニストの源、イゴール鏑木、それに彼のマネジャーの佐伯響子といった脇役のカッコよさが印象的です。 -
Posted by ブクログ
ビデオゲーム×SFをテーマにしたアンソロジー。
全部で12作品載っていて、自分的に特に印象深かったのは、「猫の王権」(チャーリー・ジェーン・アンダース)。
主人公が認知症の改善に効果があるという評判のVR国家運営シミュレーションゲームを同性のパートナー(認知症)にプレゼントするんだけど、そのパートナーはVRの世界でものすごい政治家になっちゃって、もはや主人公とは違う世界の住人になってしまう、っていうお話。
ゲームにのめり込むにつれて、主人公を必要としなくなってくるパートナーと、それを受け入れざるをえない主人公の悲しみが切ない……
最後、主人公が同じような境遇のひと(新しいパートナーになりそうな予感)と出会うところが救い(><)
あと、「アンダのゲーム」(コリイ・ドクトロウ)も良かった。
主人公に感情移入できて、最後は気分爽快のハッピーエンド(^○^)