酒寄進一のレビュー一覧

  • 森の中に埋めた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    オリヴァ―とピアシリーズの第8作。

    大変良かった。
    オリヴァーのルーツとも言える事件が解決したこともそうだが、
    長年もやもや、いや、いらいらしていたオリヴァーの私生活が安定を得られそうなことが、とても良かった。

    とはいえ、登場人物が多く、かつその関係が複雑で、
    さらには過去と現在を把握していないと話について行けないので、
    かなり読み進めるのが難しかったことは否めない。

    しかも、
    知識豊富で、証言を引き出すための嘘も上手い新人が入ってきたことや、
    (彼のあだ名、アインシュタインはそういうタイプの天才ではないと思うが)
    オリヴァーが義母の遺言で屋敷を相続することになったこと、
    今の恋人に心の

    0
    2020年11月28日
  • 悪しき狼

    Posted by ブクログ

    女性刑事ピア・キルホフが主人公の作品。
    重いテーマではあるものの、展開が早く目が離せない。
    プライベートの悩みを織り交ぜながら、展開が早く、引き込まれる。
    2作目から読み始めてしまったが、ドイツのベストセラー商品だけある。
    北欧作品に比べて少し色づきもある。

    0
    2020年10月13日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

    Posted by ブクログ

    1918年冬。第一次世界大戦下のドイツ帝国・ベルリン。ヘレのお父さんが片腕をなくして戦地から帰ってきた。一家の暮らしは苦しく、市民の間でも政府への不満が高まっていた。ヘレも市民革命に巻き込まれ、危険な任務をこなすようになる。皇帝が亡命し、革命が成功したかに見えたのもつかの間、事態は思わぬ方向へ。
    あまり語られることのなかった近代ドイツの混沌を子どもの目線から描く傑作。

    0
    2020年09月27日
  • テロ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    テロリストに乗っ取られ、7万人が居るサッカー場に突っ込もうとしていた航空機を撃墜した軍人は有罪か無罪か・・・

    いままさに生じてもおかしくはない出来事ですね。この作品の秀逸なところは、その結末。有罪と無罪の結末、両方が書かれています。読者に考えさせると言う事なんですね。

    あっという間に読み終わりましたが、中身は物凄く濃いです。

    0
    2020年08月24日
  • コリーニ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    法廷もの。しかも過去と現代を行きつ戻りつするのにすごく読みやすくておもしろかった。
    映画化されてますね。顛末をわかっていても観てみたくなります。
    「やがて来る者へ」というイタリア映画に第三帝国時代のドイツの蛮行が描かれています。
    併せて観るとコリー二の無念さがより浮かび上がってくると思います。

    0
    2020年08月24日
  • デーミアン

    Posted by ブクログ

    日々様々な雑念に惑わされ、本も自分が読みたいものから、世の中で話題になっているもの、仕事で読んだ方が良いもの、と常時10冊以上読むべき本を抱えている。で、「これは本当に読んで良かった」と思えるものは10冊に1冊くらいである。
    で、この『デーミアン』を読んで、古典的名作というものはハズレない、読む価値が必ずある、ということを改めて知った。
    若い頃『車輪の下』は読んでいたのだが、当時から読みたい本、読むべき本を抱えていて、他の作品も読んでみたいと思ってから幾星霜。
    これも若い時に読みたかったと思ったが、今読んでも十分刺激的で、考えさせられるものだった。
    10代の普遍的な悩み苦しみが描かれている

    0
    2020年07月05日
  • デーミアン

    Posted by ブクログ

    WEBで無料公開されていたので再読。高校時代に読んでから何十年もたつのにやっぱりヘッセは好きと再確認。

    0
    2020年05月04日
  • ベルリン1919 赤い水兵(下)

    Posted by ブクログ

    昨年にデビュー作の「オーブランの少女」、そして「戦場のコックたち」を読んだことで、お気に入り作家となった深緑野分(ふかみどりのわき)さん。
    Twitterで、ご本人のアカウントをフォローさせていただいていますが、少し前からこの本を激推しされていて、オビの推薦文も書いておられるということで、発売日に書店を3軒回って見つけ、迷いなく手にとりました。

    岩波少年文庫を買うのって何年ぶりかなぁ。
    「ニールスのふしぎな旅」、「エーミールと探偵たち」、「名探偵カッレくん」、「レムラインさんの超能力」、「シャーロック・ホウムズ(←この表記がレアねww)」シリーズなどなどなど、小中学生の頃はよく読みましたが、

    0
    2020年02月22日
  • ベルリン1919 赤い水兵(上)

    Posted by ブクログ

    昨年にデビュー作の「オーブランの少女」、そして「戦場のコックたち」を読んだことで、お気に入り作家となった深緑野分(ふかみどりのわき)さん。
    Twitterで、ご本人のアカウントをフォローさせていただいていますが、少し前からこの本を激推しされていて、オビの推薦文も書いておられるということで、発売日に書店を3軒回って見つけ、迷いなく手にとりました。

    岩波少年文庫を買うのって何年ぶりかなぁ。
    「ニールスのふしぎな旅」、「エーミールと探偵たち」、「名探偵カッレくん」、「レムラインさんの超能力」、「シャーロック・ホウムズ(←この表記がレアねww)」シリーズなどなどなど、小中学生の頃はよく読みましたが、

    0
    2020年02月22日
  • 悪しき狼

    Posted by ブクログ

    あっちこっちに視点が飛ぶし、慣れない地名はたくさん出てくるし、で最初は置いて行かれそうだったけれど、最後にはちゃんとまとまるんだから、やっぱりすごいな、と。上級検事はわりと早い段階で「あやしくない?」と思ったんだけれど、まさかそういう風につながるとはねぇ!

    0
    2020年02月01日
  • 生者と死者に告ぐ

    Posted by ブクログ

    オリヴァー&ピアシリーズ。息もつかせぬ展開で、最初から最後までハラハラしながら一気読み。ちょうど時期的にも同じくらいのタイミングで読めてよかった。

    0
    2019年12月22日
  • コリーニ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公・ライネンは、弁護士になってやっと42日。
    初めて殺人犯の国選弁護人になったが、容疑者、いや、犯人は犯行を認めるものの、動機を明かさない。
    犯行に至るまでのどんな背景が事件にはあったのか、そして、なぜ犯人は動機を明かそうとしないのか。

    何を書いてもネタバレにかすってしまうので、感想を書くのが難しいなあ。
    これから読もうと思う人は、この先を読まないでね。


    いまだにドイツに影を落とし続けているのが、ナチス時代に行った数々の非道。
    犯人であるコリーニがなぜ殺人を犯さなければならなかったのか。
    それもまた、現在に残るナチスの影のせい。
    ナチの生き残りが作った戦後ドイツの法律が、ナチの

    0
    2019年12月21日
  • コリーニ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    国選弁護人を引き受けた事件の被害者は親友の祖父だった―。それだけでも十分ドラマ性があるのに、後半の思わぬ展開に、読み終わって呆然としてしまった。語り口も淡々としていてそんなに長い小説でもないのに、じわじわ迫ってくる筆致がすごい。この小説がドイツの政治を動かしてしまったということのもうなずける。
    そして小説で政治が動いてしまうドイツという国もすごい。そのことは日本でもよく問題になるけど、責任の取り方というかそれに対する責任の捉え方が、本当に全然違うんだよなぁ…

    0
    2019年10月26日
  • 悪しき狼

    Posted by ブクログ

    ドイツのミステリ、刑事オリヴァー&ピアのシリーズ、6作目の刊行。
    主席警部のオリヴァーとピアは恋人ではなく同僚で、仕事で認めあっている関係です。

    オリヴァーは離婚後やっと落ち着き、幼い末娘に愛を注ぐ日々。
    前作「穢れた風」まではどうなることかと思わされたけど、まずはよかった、よかった。

    川で少女の変死体が発見され、不審な事実が判明。
    一方、人気女性キャスターが拉致されます。
    さらに、事件が‥
    少女虐待を暗示する描写が挿入され、誰のことなのか、過去のことなのか、救出が間に合うのか‥はらはら。
    絡み合う事件がしだいに大きな姿を見せ始めるのです。
    登場人物が多い中で、すべてを失った男がひっそりと

    0
    2019年10月08日
  • 禁忌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ドイツの刑事弁護士を長年経験している著者の作品。
    新作が発表されるたびに必ず手にする作家の1人。
    今回は、小説の技法としてもこれまでの作品とは違う。あたかも主人公のアルバム写真を何枚も見せられて、解説をしたものを集めたように場面展開が細切れ的な文体。これが、わかりにくいと感じる人もいるかもしれない。
    今回のテーマも法廷で浮き彫りになってくる。第二次世界大戦の影響を受けた重いもの。
    読者へ投げかけるテーマが、正義とは?罪とは?など誰もが無関心ではいられない根本的なところに鋭く突き刺さる。
    新作の発売が待ち遠しい。

    0
    2019年07月31日
  • コリーニ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    鳥肌が立つ。
    この小説を読み私が体感したものの一つ。
    ドイツの法廷劇であり、筆者の淡々とした語り口が、読者とほどよい距離感が保たれており、ページを進めずにはいられない。そして、扱うテーマがとてつもなく奥深く過去の暗い歴史へといざなわれる。読者は自らこの重みを受け止め、対処せざるを得えない。物語の登場人物と、語り手の距離感がそうさせるのだと思う。
    この重厚なテーマをこのページ数で語ることが、著者のすごいところ。ドイツの戦争との向き合い方について、我が国でも参考にするべきことがあるかもしれない。

    0
    2019年07月13日
  • テロ

    Posted by ブクログ

    台本形式(戯曲)の書き方なので、芝居(舞台)をあまり見慣れていない人にはとっつきにくいかもしれませんが、法廷劇や戯曲が好きな人なら絶対に楽しめる作品だと思います。

    ドイツでハイジャック事件が発生し、乗客164名を乗せた飛行機が満員のサッカースタジアムへ向かう。7万人の観衆を救うため、空軍少佐は命令に(あるいは憲法に)背いて旅客機を撃墜、164人を殺害した罪で起訴された。彼は大量殺人者か、それとも7万人を救った英雄か。

    検察側、弁護側双方の主張はどちらも説得力がありましたし、(おそらく)観衆の評決によって被告人が無罪/有罪となる2パターンのエンディングが用意されているのも魅力的でした。
    自分

    0
    2019年07月13日
  • テロ

    Posted by ブクログ

    世界中の人に読むか、触れるかしてもらいたい。法の基本原理どころか人間を人間たらしめるものはなにかという本質にまで触れてくる。怖いけれど、何度でも読んで考え続けなければならないと思う。

    0
    2019年07月08日
  • デーミアン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごく読みやすくてありがたかった。
    それでいて格調もある。

    酒寄氏も解説に記されているとおり、ユング全開といってもいいくらいの作品であることにあらためて驚いた。(それなのにユングに言及されていないという酒寄氏の指摘。おもしろい。)

    ベアトリーチェは見るからにアニマだし、クローマーはたしかに「影」。エヴァ夫人は太母だけれどもアニマ的なところもあるのかな。デーミアンはすべてを包摂した「自己」だと解説には記されていてなるほどと。そうするとラストでシンクレアは自己の統合を果たしたということになるんだろうか。

    西欧の精神史をたどるような内容でもあり、さまざまに読める奥深さを持っている。個人的には、

    0
    2019年04月01日
  • 悪しき狼

    Posted by ブクログ

    ちょっと前に民放テレビで映画「カメラを止めるな」が放送されたとき、冒頭に出演者が出てきて、予告をしていたんですが、「冒頭何分までは、よく分らないかもしれないけど、我慢してみれば、後半は必ず面白くなります。」という趣旨の発言をしていたのが気になりました。カメラではなく、視るのを止めるな、という訴え。
    確かに前半に伏線が一杯張ってあって、分かりにくかったり不自然だったりして、それが後半で回収されていくのが面白さの映画なので、後半まで視てもらわないと、な映画ではありますが、しかし作り手自ら「我慢」って、という違和感。そう、youtubeをはじめとした動画を見慣れた世代は、だらだら退屈な部分はすっ飛ば

    0
    2019年03月23日