酒寄進一のレビュー一覧
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マルク・ラーベ『スズメバチ』創元推理文庫。
『17の鍵』『19号室』に続く、ドイツ・ミステリー『刑事トム・バビロン』シリーズの第3弾。
第2弾の『19号室』がイマイチだったので、この第3弾の購入に躊躇していたのだが、全4作の結末が気になり、購入してしまった。果たして、鬼が出るのか、それとも蛇が出るのか。
2027年春にはシリーズ完結編となる『ヴィオーラの隠れ家』が刊行されるようだ。
30年前に何者かに連れ去られ、安否不明状態の妹ヴィオーラの幻影と幻聴を常に身近に感じながらも、刑事としての任務を全うしようするトム・バビロンに襲い掛かる暗い影。誰の思惑なのか、次第にトムは妻のアンネと共に事 -
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簡潔で事実を元にしたようなドキュメンタリーっぽい文体。国際色豊かで人物の階級も多岐にわたる。難民がよく登場する。
犯罪というタイトルの通り犯罪が扱われている。複雑な人間の行動を犯罪という一面から切り取っているような小説。
本屋大賞1位も納得。ただミステリーらしさは全然ない。
『棘』『ターナー氏』『エチオピアの男』がいいが、どれも甲乙つけがたいくらい面白い。
本書はネット上で誤訳があるという指摘があるが、それはハードカバー版が加筆前のものを題材にしているのに誤訳を指摘している側が参照しているのは加筆されたバージョンのものだから、だという。私が読んだ文庫版は加筆版を元に翻訳されている。 -
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刑事オリヴァー&ピア・シリーズ10作目。
ドイツの警察小説、ベストセラーです。
出版社の有名な毒舌編集者が失踪。
ピア・ザンダーは、元夫のヘニングに頼まれ、連絡がつかないという女性の家を訪ねた。ヘニングは昨年、自分とピアをモデルにした小説を書いて、それが大ヒット。ピアは迷惑しているのだったが…
2018年9月、オリヴァーの末の娘ゾフィアは12歳。
オリヴァー・フォン・ボーデンシュタインは、6年前の事件(「生者と死者に告ぐ」)で知り合ったカロリーネと再婚して5年になる。50代半ば?
継娘のグレータは18歳、オリヴァーへの反発を募らせて荒れ、家庭は破綻しつつあった。
オリヴァーの元妻コ -
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ネタバレオリヴァ―とピアシリーズの第11作。
雪の中で女子高生の死体が発見され、他殺と判明する。
親友の家に泊まると両親には嘘をついて恋人と過ごす予定のようだったが、
その秘密の恋人が犯人なのか。
遺体の体や服から移民の青年のDNAがみつかるが、
その青年は行方がわからない。
そして、被害者の母親のところには見知らぬ女が現れ、
「犯人を捕まえた、娘の復讐がしたくないか」と告げる。
一方、警察の捜査は行き詰まる中、
裁判官が裁判所で人質をとって立てこもりオリヴァーを呼び出す。
部下の一人、カトリーンが自分は裁判官の恋人だと言って
無理やりオリヴァーに同行するが、
裁判官はカトリーンを射殺したうえで爆 -
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ネタバレドイツの女性作家、ネレ・ノイハウスのオリヴァー&ピアシリーズ第二弾。
動物園で切断された死体が発見される。死体は環境保全運動の活動家であり、政治家をはじめ各方面でトラブルを起こしていた一方で、一部の若者から熱烈な支持を受けていた…
一作目「悪女は自殺しない」より断然面白い。
オリヴァー&ピアシリーズといいつつも、一作目はピアにそこまで焦点が当たらず、キャラクターとしても薄味だったのが、今作ではピアがメインでがっつりと肉付けされる。
このシリーズの特徴なのか、登場人物のプライベートがしっかりと描かれる。容疑者二人を天秤にかけて揺れるピアとか、初恋の相手と仲良さそうな容疑者に -
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最高すぎる!
ネレ・ノイハウスのそこ知れない懐の深さや頭脳の明晰さ、問いかける重さに唸るしかなかった。
ミステリーとしても、オリヴァーとピアの物語としても、捜査11課の物語としても圧倒的な本作になったと思う。エンタメ性もすごくあった。
移民問題やそのヘイト、10代の危うさ、司法の視点、どれもデリケートな問題なのにぐいぐい引き込まれ読むのが止まらなかった。
個人的に、アンネの人物描写、心情描写が心震えるほど丁寧で沁みた。また、登場人物のページだけで3ページに笑った。
あと、前々から怪しいなぁ、ちょっと不透明な人だなぁと思ってました!
事件解決までの時間を一緒に体感しているのがいつも心地よい。