酒寄進一のレビュー一覧

  • 友情よここで終われ

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    刑事オリヴァー&ピア・シリーズ10作目。
    ドイツの警察小説、ベストセラーです。

    出版社の有名な毒舌編集者が失踪。
    ピア・ザンダーは、元夫のヘニングに頼まれ、連絡がつかないという女性の家を訪ねた。ヘニングは昨年、自分とピアをモデルにした小説を書いて、それが大ヒット。ピアは迷惑しているのだったが…

    2018年9月、オリヴァーの末の娘ゾフィアは12歳。
    オリヴァー・フォン・ボーデンシュタインは、6年前の事件(「生者と死者に告ぐ」)で知り合ったカロリーネと再婚して5年になる。50代半ば?
    継娘のグレータは18歳、オリヴァーへの反発を募らせて荒れ、家庭は破綻しつつあった。
    オリヴァーの元妻コ

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    2026年04月13日
  • 怪物を捕らえる者は

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    前作の感想にも書いたけど、オリヴァーもピアも既に私の親類。チームのみんなもそのまた親類。今作も670超える大作を親類達が一生懸命捜査してる。人ごととは思えない事件の結末?ドイツは早くから難民を受け入れてたからこその作品。登場人物のキャラクターも描き分けられていて、6百ページ超えの長すぎるかと思えるがいっさい無駄がなく素晴らしかった。

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    2026年04月13日
  • 怪物を捕らえる者は

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    ネタバレ

    大好きなシリーズ。
    最近どうもパッとしない読書体験が続いていたところ、まさに至福の時を与えてもらえました。
    翻訳ミステリの楽しみってこの感じだよな、と。
    スケールの大きな国を揺るがす地獄のような大犯罪と、それを解くきっかけになったのはあまりに個人的ないさかいだった。うまいですねぇ。
    登場人物表は3ページに及ぶもう少しで700ページに届く分厚さなのに、ぐんぐん読ませてくれます。

    やっぱ仕事のできるオリヴァーがかっこいいんだ!

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    2026年04月11日
  • 若きウェルテルの悩み

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    ネタバレ

    気持ちはわかる。私も大学生くらいのころはギンギラギンで自分の幸せを他人に委ねていたし、恋愛に依存していたので。関係の終わりはこの世の終わりだったし死のうとしたこともある。とにかく、自分、自分、自分!自分が苦しいから不安だから嬉しいから楽しいから満たされたいからなんとかしてください!という感じで。
    そこを抜けられたら、どうなっていたんだろう?「若き」ウェルテル。

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    2026年04月10日
  • 罪悪

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    面白いのは大前提として、前作に比べて、ミステリ要素や後味の悪い話が増えた印象。
    印象に残っているのは、「ふるさと祭り」、「寂しさ」、「清算」、「家族」ですね。

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    2026年04月04日
  • 怪物を捕らえる者は

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    ネタバレ

    オリヴァ―とピアシリーズの第11作。

    雪の中で女子高生の死体が発見され、他殺と判明する。
    親友の家に泊まると両親には嘘をついて恋人と過ごす予定のようだったが、
    その秘密の恋人が犯人なのか。
    遺体の体や服から移民の青年のDNAがみつかるが、
    その青年は行方がわからない。
    そして、被害者の母親のところには見知らぬ女が現れ、
    「犯人を捕まえた、娘の復讐がしたくないか」と告げる。

    一方、警察の捜査は行き詰まる中、
    裁判官が裁判所で人質をとって立てこもりオリヴァーを呼び出す。
    部下の一人、カトリーンが自分は裁判官の恋人だと言って
    無理やりオリヴァーに同行するが、
    裁判官はカトリーンを射殺したうえで爆

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    2026年04月04日
  • 怪物を捕らえる者は

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    ネタバレ

    序盤はシリーズにしては、シンプルな話かと思ったら全然違って、吃驚しました。 
    事件としては犯人グループが捕まって大団円ですが、本当に大変なのは、ここからの組織としての後始末でしょう。普通に考えれば、署長もオリバーも「御咎めなし」では済まないし、課のその存続も危うい。

    それはともかく、悪しき狼事件の「犯人」の影がチラッと出てきたけど、結局彼は、どうなったんでしょうか?
    助け出されたかと思ってたけど、実はそう見せかけて、殺されてたのか?それともやっぱりまだ逃げてて、全然別の顔で今後再登場するのか?

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    2026年03月29日
  • 犯罪

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    語り手の私は弁護士で、オムニバス形式で「犯罪」をえがく。犯罪者の背景も様々で、どの話も面白く、スラスラ読めた。

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    2026年03月28日
  • 死体は笑みを招く

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    ネタバレ

    ドイツの女性作家、ネレ・ノイハウスのオリヴァー&ピアシリーズ第二弾。

    動物園で切断された死体が発見される。死体は環境保全運動の活動家であり、政治家をはじめ各方面でトラブルを起こしていた一方で、一部の若者から熱烈な支持を受けていた…

    一作目「悪女は自殺しない」より断然面白い。
    オリヴァー&ピアシリーズといいつつも、一作目はピアにそこまで焦点が当たらず、キャラクターとしても薄味だったのが、今作ではピアがメインでがっつりと肉付けされる。

    このシリーズの特徴なのか、登場人物のプライベートがしっかりと描かれる。容疑者二人を天秤にかけて揺れるピアとか、初恋の相手と仲良さそうな容疑者に

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    2026年03月24日
  • 白雪姫には死んでもらう

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    薄っすら感が絶妙過ぎる

    なんかねー見えてるの薄っすら
    「あーたぶんこういうことなんやろなー」っていうのがさ、だいたい分かるわけね
    そりゃそうよ薄っすら見せてるんだから

    だけど肝心要のところは見せませんっていうね

    エロっ!

    そんでこの事件の背後にある村社会独特の雰囲気がさ
    ドイツのお話なんだけど、日本にもあるなーっていう
    田舎の村のさ、全員が知り合いで雁字搦めになってる感じ?
    うーん、なんかやっぱドイツ人と日本人て似てるのかなー?

    そしてオリヴァーな
    刑事オリヴァーな
    かわいそうなんだか、アホなんだかよく分からん

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    2026年03月23日
  • 怪物を捕らえる者は

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    ネタバレ

    ネレノイハウス、あなたこそ「怪物」です!と言いたくなるほどの作品だった。
    11作目ともなれば、まぁいつもの感じで面白かった的になってもおかしくないのに、とんでもない展開だった。
    カトリーンよ…あなたのおかげで1作目から読み返したくなってしまったじゃないのよ…。
    ピアがナミビアでどんな暮らしをするのかも気になる!!

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    2026年03月20日
  • 怪物を捕らえる者は

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    最高すぎる!
    ネレ・ノイハウスのそこ知れない懐の深さや頭脳の明晰さ、問いかける重さに唸るしかなかった。
    ミステリーとしても、オリヴァーとピアの物語としても、捜査11課の物語としても圧倒的な本作になったと思う。エンタメ性もすごくあった。
    移民問題やそのヘイト、10代の危うさ、司法の視点、どれもデリケートな問題なのにぐいぐい引き込まれ読むのが止まらなかった。
    個人的に、アンネの人物描写、心情描写が心震えるほど丁寧で沁みた。また、登場人物のページだけで3ページに笑った。
    あと、前々から怪しいなぁ、ちょっと不透明な人だなぁと思ってました!
    事件解決までの時間を一緒に体感しているのがいつも心地よい。

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    2026年03月03日
  • シッダールタ

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    仏教の原点となる内容に興味が湧いていたタイミングに草薙剛氏主演のシッダールタを観劇し、より深く理解したいと思い本を読んだ。
    生きるとは、死とは、宗教とは、意識とは、身体とは、時間とは、、、様々な疑問に対する考えの一つを提示してくれる稀有な一冊。
    車輪の下が苦手だった為ヘッセの他の作品を読んだ事が無かったが、そんな過去の印象が吹き飛んだ。何度も読み返したい。

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    2026年03月01日
  • 午後

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    シーラッハの新しいチャプター。これまで個別のケースや哲学を書いてきたものが殆どだったけど、今回は事件や犯罪や思想ではなく人生の奥行きが描かれてる。ここにある人生はどれも唯一のもののはずなのに、なんとなく箴言味があるのが不思議。類型化できない個々人の事情からわたしたちの人生の午後へ。行ったことのある都市や実在のカフェやホテルやレストランが多く出てきてとてもたのしかった

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    2026年02月28日
  • 犯罪

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    ネタバレ

    当然罪を犯せば罰も償いもある。形はそれぞれでも。現役刑事弁護士が書いた話題の書。犯罪小説だが軽い読み物。

    作者はドイツの現役、刑事弁護士で扱った事件にヒントを得て書いた短編集。本人が実名で出てくる(^^)

    文章は端正で気持ちよく切れがある。余分なものをマッシュしない、素材を形のままナイフでスパッと切って盛り付けたサラダのようで、読んだ後の感じにはおいしいドレッシングも振りかけてある。

    当然罪を犯せば罰も償いもある。形はそれぞれでも。

    話の締めには、なんだか大岡裁きのような情愛が感じられる部分もあって、評判のよさの一端もこういうところにあるのではないかと感じた。

    題名が硬いしデザインも

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    2026年02月27日
  • 犯罪

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    すごくタイプです。無駄なものや感情までもギリギリまで削ぎ落として読者に自分で考えることを突きつける。犯罪がテーマであるけれど普通のミステリーのようにヒントとか誘導とかがないのでひょっとしたらミステリーではないのかもしれないです。こんなにミニマムで先がわからずに驚愕することばかり。そして人間とはと考えさせられます。他の作品も読んでみます。

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    2026年02月18日
  • 午後

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    2025年の翻訳大賞とってたので、初めてシーラッハ作品を読んだ。確かに不可解なパートもあるし、哲学とか歴史とかの話も入るので教養のない自分には難しく思えたけれど、やはり大賞獲るだけあって訳された日本語の美しさが心地よかった。
    全体をとおしてドラマチックで詩的な文章がとても好き。

    訳者あとがきの「エッセイ未満の創作」は言い得て妙だし、エッセイと思ってもう一度読み返すと感じ方が変わるかも。

    個人的には(エルメスのいない)「キノの旅」感あるなあと思ったけど、異論は認めます。
    どんでん返しほどではないにせよ章末で急にハンドル切ってくるこの感じがクセになる。
    この方のほかの作品も読んでみよう〜。

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    2026年01月23日
  • シッダールタ

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    心の奥底に響くものがある作品、穏やかな気持ちと少しの不安と焦燥感に駆られるような……。
    東洋哲学も西洋哲学も好きだけどそんなに詳しくはないから、この感想は的を得てないのかもしれないけど、ヘッセはドイツ人でありながら、なぜこんなに仏教的な思想を深く理解していたんだろう?

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    2026年01月17日
  • 午後

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    シーラッハの作品は淡々とした話から突如えぐるような展開を見せる事があり強く印象に残った。「8」は幸せな結婚生活に重大な影が生じる物語、「12」は横柄なパートナーがある日を境に穏やかになるが…「16」は悲惨な境遇から救ってくれた人が…という物語。この3作が良かった。

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    2026年01月06日
  • 深い疵

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    「性根」というものについて考えてみた

    「性根が腐ってる」とか「性根が座ってる」みたいな使われ方をするよね

    生まれながらに備わっている性格や性質を言い、後天的に変えにくいもの、精神や魂そのものを指す場合もあるようです

    で、ナチよ
    積極的にナチに加担した人たちって一定数いるわけな
    そういう人たちってもともと「性根が腐ってた」んだろうか?
    んで本来そういう人たちは、やっぱりまっとうな世界では日陰者になるところをナチスが支配する世界ではむしろ「素晴らしい人格者」とか言われて、俺たちの時代が来たぜとか思ってたんだろうか

    いやね
    ヨーロッパのミステリーではよくあるのよ
    元ナチの犯人や元ナチの被害者

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    2025年12月26日