さくらももこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
単行本版からの再読。
「二十歳になるあの日の、あの時間の感覚を、私は一生忘れない。」
(『二十歳になった日』)
「当時二歳半だった私は、事故の連絡を受けた母が血相を変えて慌てていたのを見ていた記憶がある」
(『父ヒロシ』)
こうした一文を読むと、さくらももこの記憶の鮮明さに驚かされる(後付けで盛ってる可能性も否めないが…)。出来事そのものだけではなく、その時に見たもの、感じた空気まで残っているような、五感を通じた緻密な描写。
そして、ビートたけしに通じるようなシニカルなユーモアが混ざり合うことで、唯一無二の軽やかな文体が生まれているのだと思う。
彼女の作品全般に言えることだが、日常の些 -
Posted by ブクログ
さくらももこ大先生の青春時代を綴ったエッセイ。
リズミカルな文章はその日の情緒に関わらず、昼夜いつ読んでも楽しい。
道で見かけた理想の好青年に想いを馳せたり、ダラダラ何もしない夏休みを過ごしたり。
等身大の女子学生の日常かと思えば、高3の春休みから一変。自分の夢と真剣に向き合い始める「さくらももこ」に生まれ変わる。
夢ってなんて素敵なんだろう。周囲の雑音を意に介さず、ただひたすらに夢を追いかけるファイトに胸が打たれる一冊。
「方向転換」
-風呂場の窓が、昼の光で輝いていた。ホースから出ている水がキラキラ輝いていた。水しぶきも全部輝いていた。このろくでもない風呂場全体が、虹色に包まれているよう -
Posted by ブクログ
「こうして私の話はどんどんすすんでゆきます。あなたと一緒に。」
再読。さくらももこさんのエッセイは旅行中や移動中にちょこちょこと読み進めやすくて、カバンに常に1冊は入っている。
エッセイが面白いのは言うまでもなく。さくらももこさんは、例えば「腹痛で苦しんだ日」で1つの文をかけてしまうのだ。人の体験ってもしかしたらいつもこのようにドラマティックなのかもしれない。私がそれを見つけられていないだけで。描写する力がないだけで。
この本内の『さくらももこの手引き』が大好き。
私がさくらももこさんのエッセイを集め出したのはもう亡くなった後だったので、現実で会いにいきたいと思ったのは全てが終わった後だ