あらすじ
てきやの話術につられて買ってしまった「まほうカード」のからくり。ガラクタの処方に困り果てた家庭訪問の思い出。「まる子」だったあの頃をふりかえる、爆笑と郷愁のエッセイシリーズ第1弾。
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子供の頃ってどうしてあんなにインチキ臭いものに惹かれてしまうのか。
今思えばガラクタなんだろうけど、当時すごく欲しかった気持ちは鮮明に覚えてる。
七五三の子供側の気持ちめっちゃわかる!笑
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里帰りで、実家にあったものを再読。さすが、文才ありますよねー。一冊でこんなに笑えるものってなかなかないと思う。私も根っからの怠け者なので、ももこのダメっぷりが自分の小さい頃を見ているようで、本当に面白かった。大洪水の話で、父ヒロシを分析してる件が好きでした。この「すげーな」のために、彼はいろいろ見るのである。この「すげーな」が後に活きて、どんどん面白さを増すからさすが。
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さくらももこの世界観が好き。
『あのころ』は、大人になってから子どもだった頃を振り返って、面白くなおかつ虚しく(?)語っているエッセイである。
決して楽しくて良い思い出ではないが、一癖あるこういうことが最も記憶に残るんじゃないかなとも思う。
大人になってからは、一つ一つの出来事をビッグに捉えることはもはや不可能とさえ言えるのかもしれないが、何事も間に受ける姿勢を持ちたいと思う。
特にヒロシの無神経さと母の「アンタ」呼びが私のお気に入りで、『きょうだいゲンカの話』はケンカの仲裁に全く役に立たないヒロシとケンカに加え、さらにイラだつ母の模様が面白い。
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こちらのシリーズの方が刺さりそう。
共感と、面白い考え方と、表現にやられる。
ご両親は本作を読んで、子供時代こう思っていたのか、とかどういう感想を抱いたのだろう??
・てきや
『…変わらずに怒られるのである。それなら欲しいものを手に入れてから怒られた方が、怒られがいがあるというものだ。』
『人は経験により学習していくものである。あの時…買っていなかったら、私は大人になってもまだ…信じ続け、大恥の人生を送っていたかもしれない。』
・夏休みの宿題
『夏休みに宿題があるというのは…つまり休むのはあくまでも学校であり、子供が休むのではない。』
『どんなに母が怒っても、決して口答えしてはいけない。黙って下を向いておとなしく怒られているふりをするのだ。いつかはこの説教も必ず終わる時が来る。朝が来ない夜はない。』
・遠足ぎらい
『何のために私より先に生まれて「姉」などという呼び名を与えられているのか。意味のない女である。』
『遠足の前日のお菓子屋は…算数の学習が活用されている。』
昔は缶をそのまま凍らせたけど、今って問題視されそう。。先生への言葉の選び方への静かな恐怖感(笑)
・七五三の思い出
『自分が大人になってみると、毎年七五三の時期によその子供が着物を着ている姿は実に微笑ましいものである。』
・大洪水の思い出
『どんなにがんばったところでドシャドシャというくらいなモンであろうに、ドカドカという音が聞こえてくるとはこれいかに。』
ヒロシ氏のすげーな、があのアニメの声で再生される。
・マラソン大会
『大げさに言っているのではなく、マラソン大会の存在は、そんなにも私にとって負担だったのである。…大人になった今でも、思い出すと苦しい気分になってくる。』
本当、速くても辛いので、どんなに足が遅くても短距離の方が絶対マシだと思っていたなぁ。。
・ツチノコ騒動
今のSNSだと情報多すぎてすぐに埋もれそうだけれど、Z情報源が限定的なのにも関わらず当時の全国レベルで全員知っている、というあの感覚が懐かしい。
・賞状をもらう話
社会人になって好きな時に飲んで、食べて、トイレに行けるの有難すぎる。
・家庭教師のお兄さん
本当に教師となっていたら、さぞ素敵な先生だろうな。。
・自転車の練習
『姉の時はヒロシがつきっきりでコーチとなって指導したのに…所詮次女なんて…手塩にかけて育ててもらえる姉がうらやましかった。』
・きょうだいゲンカの話
おかあさんのあのセリフがアニメの声で再現される。
本編、こうも丁寧に心情を説明されると面白い。
・目覚まし時計を買った話
その子が望む言葉をかける って どうだろう、自分気づいてすらいないかも。。反省。
・家庭訪問の思い出
当時と今だとだいぶやり方も違うだろうから、新鮮に感じる若者も多いかも。 自分は懐かしい感覚。
・道に迷ったときのこと
先生、本当ハラハラしながら待っていただろうな。。
電車と違ってバスの路線の調べ方、もっとシンプルにならないだろうか。。
・物をなくす
読んでいるだけで心臓がキュッとする。。
生きているうちから形見のことで喧嘩するんじゃないと怒ったお母さんに笑う。
「私がいきているうちから、形見のことでケンカするんじゃないよっ 失礼だねっ あんたたちみたいなバカには、どっちにもコレはやんないよっ 私の棺桶の中に一緒に入れて燃やしてやるっ」
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おもしろすぎて一気読みの一冊。朝井リョウさんのエッセイがスキな方は絶対に好きです。なぜなら、雰囲気が近いから。それもそのはず、朝井リョウさんは子供の頃にさくらももこさんのエッセイに衝撃を受け、読み漁ったそう。子供の頃の記憶をどうしてこんなに鮮明に覚えているんだろう。さくらさんの子供時代を追体験しているような感覚を覚えました。他の作品も絶対に読みたいです。
●尿意ネタ
「今!今行けるっ!!」と心の中でトイレ行きを応援したエピソードが複数個あります。特に遠足のときのトイレエピソードは辛かったです。昔は遠足に行った先でトイレがないって・・。何かの罰ゲームですか?行きたくなくなる気持ちがめちゃくちゃわかりました。野外活動のときのトイレが汚いことで萎えていたら怒られますね。ちなみに・・朝井リョウさんのエッセイでは「便意」ネタが登場します。笑
●ちいさい「っ」!
ちびまる子ちゃんの漫画を読んだことのある方は共感できるかもしれませんが、あの漫画には小さい「つ」が多用されているのです。例:あんたなんか知らないよっ
なので、この作品でも話し言葉に小さい「つ」が多用されていて、あぁちびまる子ちゃんの世界だ・・と感激しました。
●あっ と気がつくような感じがしてエピソードが終わるところがいい
この感じが伝わるといいのですが、、マラソン大会のエピソードでは、散々笑わせたあとに、その年度だけ?賞状の枚数を減らされるのですが、それに対して「(賞状をもらえるはずだったのにもらえなかった)60人の生徒とその家族から笑顔を奪う/p84」という表現をしており、「鋭い!」と感心させられます。が、そのあとに『今となっては(賞状が)「あぁそうですか」というくらいの価値しかない』という表現に、「確かにそれもそうだな」と気が付かされました。というように、最後に「あっ」と思わされるのです。気付かされるけど、話は終わるからそっと心が動く感じ。ちびまる子ちゃんにも最後に少しだけホロリとする部分ありますよね?そんな感じです。
●表紙がすごいのよ
これ・・さくらももこさんが作ったんだそう。温泉たまご食べて作った、、って作れるのかーい!!センス、才能しか感じなかった。また、口は枝ではありません。ではなにか?それはオマケページにて。
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スナック菓子みたいな感じで軽く楽しく読めます
よくこんなに小さい頃のことを覚えているなぁと感心しました
自分もそうだったなとか、こんな子いたなとか、懐かしい気持ちになれます
Posted by ブクログ
表紙かわいいし相変わらず内容も最高
これは小学校のまるこだったときのエピソードだからアニメとか漫画でみたことのある話が中心だった!
マラソン大会の話(10位以内でもらえる賞状のために頑張って9位になったけどオイルショックのためもらえなかった)、
目覚まし時計の話(寝坊助で怒られるためおこづかいで時計を買って誉められようとするけど続かずヒロシが結局愛用する)、
絵が入賞してステージの上で表彰される話(尿意を我慢する)
ツチノコを探す話
などなど
アニメとかとは少し内容が違ったりもっと細かくまるちゃんの心境が描かれてて面白かった
家庭教師の話とかはアニメとは結構違くてもっとエッセイの方が感動的な感じだった
本当にさくらももこのエッセイ好きすぎるから沢山出版してくれててありがたい
Posted by ブクログ
子供の頃の自分のダメだった事を赤裸々告白してるところが好感持てる。
しかもクスッと笑える文面は流石だと思う。
ページ数も少ないし短編になっているので本が苦手な方にもオススメしたい本。
Posted by ブクログ
何度読んでも、クスッと笑える。小学生時代の悩みとか、当時のももこにとっては深刻なことをおもしろおかしく書けることってすごい。「あのころ」という題名のぴったりな、懐かしい雰囲気の漂うエッセイ。
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怪しいおじさんから怪しい玩具( ¬ ω ¬ )を買う場面はもう爆笑。八百屋に飛んでってお金盗むのは勇気あるなと思った。さくらももこさんは言葉の表現が独特。(いい意味で)
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30歳あたりの年齢でこれだけ子供の頃の感覚を覚えているのは子供ができたことで思い出すこともあるのかもしれないが、いずれにしても自分にも当てはまると思い出させられる感覚が満載なのはすごい 読んでいるとあのころの自分に戻ってしまうのかウンコの話が出ると妙に笑ってしまう
Posted by ブクログ
私の好きな作家である朝井リョウ先生のエッセイは、さくらももこ先生に大きな影響を受けている、と語っていたのを覚えている。
読んでいて思うのは、やっぱり日常のなんてことのない話を書いているはずなのにどうにも面白おかしくて笑えてしまう。それは作者が自分や自身の取り巻く環境をよく観察して捉えているからだと思う。中学生ぶりに読んだけれどやっぱり面白い、そう思える一冊であった。
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ヒロシのことすきかも さくらももこの文章って、すらすら読めてすごい きもちいい 表紙卵の殻とかサプリとか正露丸でできてるってあとがきにかいてあったおもしろい
さくらももこが朝弱いの克服したってみて、自分もできる気がしてきた
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小学3年生の頃のさくらももこさんと、小学3年生の頃の自分を比べてやっぱり似てる部分が多いなぁと感じた。(方向音痴でなところとか、よく物をなくすところとか、、)
三部作になっているので、次の『まる子だった』を読むのも楽しみ。
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夏休みの宿題のエピソードが面白かった。
父母姉に手伝ってもらうための戦略、怠けたことで引き起こされたことの顛末。
私は夏休みの宿題をギリギリまで残しておかなかったので、エピソードに新鮮さを感じ面白かった。
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ちびまるこちゃんのプロット的エッセイ。娘が毎週アニメを楽しみにしてて、私も家事しながら見てるので読んでみた。
当然のように面白い!小学校2〜4年生のことを、30歳過ぎてこんなに鮮明に書けるもの??私大学時代のことさえうろ覚えなんだけど…
アニメも面白いけど、文章の小気味良さも素晴らしかった。てかまるちゃん。まるちゃんのナレーションで脳内再生される。
面白かったので3部作の残り2作も読んでみたい。
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2025.10.13
いろいろ読みたい本は溜まっているが、新しい物語よりもサクッと読めるものが気分だなとさくらももこ氏の昔読んだことがあるであろうエッセイを選んだ。
なんとなーく覚えてはいるようないないような。
だいたい小学生くらいの時のことを書いてると思うけどよくこんなに自分の気持ちや家族のことを事細かに覚えてるな、すごいなと思う。
子供は世間知らずだからいつもなんとなく将来というか未来が不安だった「あのころ」は自分の子供の頃にもあったので、子供より大人の方が楽しいなーと思う日々です。
Posted by ブクログ
2025/5/5 中学生ぶりくらいの再読。
うっすら内容を覚えてて懐かしかった。あまり品はよくないけど思わず笑ってしまう感じ。表紙のモザイク画が可愛くてやってみたくなっている。『まる子だった』『ももこの話』も続けて読みたい。
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今回も面白かった。読みながらついつい笑ってしまう。
そして、さくらさんの文章は、なんと言っても読みやすい。ページをめくる手がスムーズで、気づけば読み終えてしまっている。
どんな話でも、面白おかしく文章にできる天才だと思う。
最後のOMAKEも好きだな。
表紙の写真も、そうやって作ってるんだ!っていうのが知れて、興味深かったし、読み終えた後に表紙をめちゃくちゃ観察した笑
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子供の頃の懐かしい笑い話のエッセイ。デビュー20周年の頃の作品。「あの頃」シリーズ(あの頃、まる子だった、ももこの話)の一作目。
相変わらず面白いエッセイ。巻末にQ&Aがあり、脚本よりもエッセイの方がもっと頭を使うと感じられているのが興味深い。
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大人にはわからない子どもの嘆きという感じ。
■簡単なメモ
一度だまされた人はそれで気が済んだかもしれないが、だまされていない者はだまされてみるまで気が済まないものである。(p.14)
しっかり者でお人好しという友人は本当に良いものである。(p.31)
どうにもならない親子がどうにかしようとして、こんなふうに並んで鏡に映っている。人生にはこういう無駄が非常に多い。(p.56)
人の心というものは、細かい刺激さえも求める貪欲な代物である。(p.97)
怒りさえしなければエネルギーも使わず、食料も減らず、太らず、いい事ずくめだということに、長年よく気づかずにいられるものだと感心する。(p.166)
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著者の幼稚園や小学校時代の話。
七五三で着物を着せられてブスッとしていたのと、歳の近い兄弟と喧嘩ばかりしていたのは私も同じ…笑
「ツチノコ騒動」とかは時代を感じる。
幼少期のことを良くここまで細かく覚えてるな〜と感心する。
Posted by ブクログ
ちびまる子ちゃんを見て育った方はもちろん、全人類がどこかで必ず共感できる、日常を面白おかしく描いた、そんなエッセイです。読んでいると日常の疲労がどこかへ飛んでいったように感じられるのは私だけでしょうか。。さくらさんのエッセイはまだ数冊しか読めていないので、これからが楽しみです♪
よく物をなくすところ、どこまでも面倒くさがりな性格、物事を少し離れたところから冷静に考えるところ、まる子(さくらさんの"あのころ")は自分の幼少期によく似ており共感できない内容はゼロに等しかったです。ただ、自分自身兄弟喧嘩というものを経験したことがないため羨ましいと思ってしまいました(笑
Posted by ブクログ
子供の頃の思い出をテーマに語ったエッセイ。誰もが経験した子供の頃の出来事を大人の視点で語っているのだが、驚く事に語っている内容は子供のときに感じた感受性のままで、しかもそれが非常に論理的なのが興味深い。
つまり大人が良かれと思ってやったことが必ずしも子供にとっては嬉しい事ではないことを今の今まで覚えている事がすごい。
七五三の記念写真が実はうざったくて照れくさかった事、姉妹喧嘩の原因、家庭訪問のときの母親の取り繕った部屋の掃除の顚末などよくもここまで覚えているなぁと感心する。しかもそれが自分の少年時代の心境と実にマッチングしていて心の琴線に触れてくる。
もっとも驚くのは自分が小学生の時は打算とか公算とか先を読むような考え方は思いもつかず、ただ笑い、怒り、泣いていた直情型の生活を送っていたのに対し、作者はてきやのしょーもないおもちゃなどに対する欲望については忠実ながらも、それ以外は一貫してどこか冷めた視線を備えていることだ。
今回もっとも面白かったのはマラソン大会の話。嫌いなのに走るのが速いといった矛盾の部分ではなく、自身がマラソンの苦しんでいる最中に競技を終え、笑いながら応援している男子生徒を見て、苦しみから解放された解脱者に例えたところだ。この例えは今まで私も抱いていた心境について正鵠を射た表現でとても気に入った。
本作ではそれほど顕著ではないが、今回収録されたエッセイの中で時折挟まれるペーソス。これは子供の頃に持っていた何かを失った喪失感に似ている。
作者の今後のエッセイはこの色合いが濃くなるような気がするし、それこそ私が期待する部分であるのだ。