外山滋比古のレビュー一覧
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最初は、本書の題でもあるライフワークについて論述されているが、次第に脱線してしまっている感が否めない。しかし、これは起承転結の転であり、最終的には収束するかもしれない。もし収束しなかったとしても、それはそれでおもしろいような気がする。なぜなら、まったく関係がない内容と思われても、よく咀嚼するとやはり深く関係しているような気がしてくる。転の論述を本書の主題と照らし合わせながら読むことで、文章の裏側に隠された意味を汲み取れる。これは深い読書方法ではないかと、著者の著書である「読みの整理学」を思い出した。
最後の章「ことばと心」はとても良い。病は気からってまじだと思う。あらゆる認識が言語を基礎としている人間はほんとに言葉に弱い。子供をダメな人間にさせたければ「おまえはダメな人間だ」といっていればおのずとダメな人間になる。その逆も然り。言葉には言霊が宿るのだと古人が考えたのもうなずける。昔の人って、現代人より「人間」とか「自然」とかを肌身に感じて理解していたのだろうな。 -
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○25浜までは海女も蓑着る時雨かな。
★美しく生きる人生に どうせ はない。ということらしい。
○151してみせて いってきかせて させてみて ほめてやらねば
ひとはうごかじ
★誉めれば豚が木に登る。って、最近誉めるということがテレビでもピックアップされて始めているが。
○206知識が頭の働きを悪くする。
★知的メタボリック。知識に縛られて自由な発想が難しくなる。
○215朝、目を覚ましたら、すぐ起きないで、ぼんやりする。なるべく過ぎ去ったことは頭に入れない。浮き世離れたことが頭に浮かんだら、それを喜び、忘れて困るような事だったらメモをする。 こうゆう時間をもてば誰でも思考家になれる。
★その前に二度寝しそうだ。 -
Posted by ブクログ
本の題名を見た瞬間、「あ!良い事言ってる!」って思いました。私も、言葉がとても大切だと常日頃から思っていて、日本語を、特に子供に対しては大切に教えたかったので、とても良い本と巡り会えたと思いました。私自身、ことばが大切だと分かっては居ても、それを子供にどう伝えればよいのか?が、分からなかったので、その方法論を勉強する良い機会で、あっと言う間に読み終えてしまいました。その中には、すぐに実行できることがいくつも書いてあって、「ゆっくり話す」「静かに話す」「唱歌」「気持ちを込めて話す」「繰り返して話す」これからやりたいこと「素読(四書五経)」「絶対語感」「聞き分ける耳を育てる」「ほめる」「子供を笑わせる」「いろはガルタ」「雄弁は銀、沈黙は金」「謙遜」などなど…
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ユーモアの語源には「体液」という意味がある。体液は、血液、粘液、胆汁、黒胆汁があり、それらがうまく調和しているとき、人間は健康で、どれかが過多、バランスが崩れると特異体質になる。
体質の問題でもあり、気質の問題でもある。この得意な気質が環境の笑いを誘う。変わった人間の面白さ・・・、そこから転じてユーモアは得意なものに触れて生まれる笑い、おかしみそのものを呼ぶようになった。
ユーモアは、発する側だけでなく、受け取る側の心理作用としているところが独特。ウィットと比べて知的要素が少なく、共感的性格を帯びる。面白おかしいだけではなく、哀愁(ペーソス)、感傷を帯びる。複雑できわめて矛盾にみちたものである。
ユーモアは感情的なものであり、矛盾や不条理を論理ではなく、直感と常識で処理しようとする生活の知恵である。
ユーモアとは、<人間生活の欠陥を好意的にしかも距離を置いて眺め、単なるおかしみ、不自然さを超えて健康で自然な世界観に迫る気分>をいう。
他人だけを一方的に笑う人、自分が他人の目にどう映るだろうかと冷静に考えることのできない人はユーモアに欠けると言わざるをえない。自分を高い地位において、他人を見下して笑ったり、自分をわざと卑下してお世辞笑いするのではなく、自分と他者を同じ高さにおき、しかも相手に思いやりをかけて笑うときにこそ、真のユーモアが生まれ、そのときこそ笑いが人間の心を結びつける固い絆となりうる
ユーモアとは、自分をも他人と同じくわきから眺めて、そのおかしさを笑うことのできる能力、あるいは感覚である
衝突回避。ユーモアのもつパワーである。交差する二本の道路で、とちらからも車が走っていれば、ほっておけば交差点で衝突事故がおこる。そこで信号をつける。一方が通っているときは他方は停止する。待たされるのはおもしろくない。両方とも走って、しかもぶつからないようにできないかと考えて立体交差ができた。言葉の世界でも同様。議論をしていて、反対意見が出てきたときに、同じ次元で向かっていけば衝突する。そこで、次元の違う論理を持ち込む。どうなることかと息を呑んで見守っている第三者にとって、正面衝突を避けられたという快感がうまれる -
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この人の日本語が好きだ。段落の切り方も言葉の選び方も本当に見事だと思う。この人が自分の話を書くなんて本当に珍しい。そう思いながらこの本を気持ちよく読んだ。
歯切れのよさ、日本語としての出来のよさ。ここがすごい。日本語は主語を省略しても文章が作れる。それを最大限に利用しながら、あやふやなところがない。まったくもって隙がない。
その上、なんだか懐かしいような、しかし自分の知っているのより少し前の話である。そこも嬉しい。その時代を知らずに日本を考えることの出来ない時代の話だ。
私は外山さんを日本語の先生だと思っている。英語ではなくて。この人の日本語ほど日本を知り尽くしている文体はない。そう思う。文章ならば川端康成だと思うんだけど。 -
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前に読んだ同著者の『思考の整理学』がものすごくよかったので、本作をポチりました。
書いてあることは、『思考の整理学』とよく似ていて、外山さんの大事にしている考え方が再認識できました。
外山さんの本を読むと、散歩したくなるし、よく寝なきゃと思って、すぐ実践してしまいます。本書を読み終わって、数日経過しましたが、夜更かししなくなり、昼休みに散歩するようになりました(いつまで続くかわかりませんが…)。
仕事がたくさんあって、どこから手をつけていいのがわからなくなった時は、一旦離れて歩いてみる。その夜は、遅くまで起きてないで、すぐ寝てみる。
すると、外山さんのいうように、知らないうちに、仕事の優先順位が整理できていたり、いいアイデアが浮かんできたり、しているような気がします。
「乱読」という言葉に惹かれて買ったはずの本がきっかけで、気づいたら生活改善されている。これもひとつのセレンディピティというやつでしょうか。 -
Posted by ブクログ
考え方のポイントが箇条書きで書かれていて読みやすかった。著者特有の意見のようなものも散見されたが、自分の中で取捨選択することが大事という筆者の意見も参考に、自分にとって重要な部分だけを糧にしたい。
印象五選
・「簡潔は智の真髄」(イギリスのことわざ)
・知識に時の力を加えることで、知識は変容し、昇華する。正確でなくなる代わりに生産性を獲得する。
・アイデアはほかのことをしているときにひょいっと、ひらめくように頭を掠める。捉えようとしたら、準備、備えを怠ってはならない。その中の一つがメモである。
・自分が求めてする仕事には締め切りがない。催促する人もない。加えてハッキリとした利益をもたらさない。こういう仕事を考え、予定に加え、成し遂げることこそライフワークと呼べる。
・人間の頭は一部は倉庫のように情報を保存しなければならないが、メインは新しいことを考え出す、知的工場でなければならない。