外山滋比古のレビュー一覧
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ネタバレ「子育ては言葉の教育から」4
著者 外山滋比古
出版 PHP文庫
p137より引用
“知的ということが実際の経験をないがしろにして、
本による知識のみをありがあたがるようだと、
勉強がかえって心のまずしい人間を育てるおそれが
小さくありません。”
英文学者である著者による、
子育てとことばの関係の大切さを記した一冊。
母親によることばの教育の大切さからおとぎ話の効果まで、
著者の幼稚園園長としての経験を交えて書かれています。
上記の引用は、
知識第一主義に関する一文。
子供の教育だけでなく、
大人の勉強に関しても言える事ではないでしょうか。
特に本が好きな私は、
この言葉は肝に命じてお -
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原典主義や作者至上主義といったものがある。あるテクストの解釈は「著者の意図」という神聖にして唯一のものしか有されないといった主義のことだ。そしてこれらの主義において「異本」――読者が理解することで生じる表現の変化――は忌み嫌われる立場にある。「あるがまま」に作品を読むのが理想であり、それに反駁する「異本」は作品の価値を汚し、貶めるものである、と。
こうした考えを筆者は批判する。何故なら「異本」は一卵性双生児であろうとも指紋が違うように完全に同一のものであることはあり得ない。また優れたものであるとされる古典は、それが多様な「異本」によって時間的空間的に一種のふるいにかけられてきた。時に「異 -
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「文章を書くこころ」4
著者 外山滋比古
出版 PHP文庫
p154より引用
“自分の書いた文章がなだらかに読めないようでは、
他人が読んでわかりやすいわけがない。”
英文学者である著者による、
文章を書く為の方法をまとめた一冊。
文章を書く心のあり方から、
偉人達の送りあった書簡の紹介まで、
具体的な方法と共に記されています。
上記の引用は、
第四章の締めの一文。
私の場合、
文章の前の段階である手書きの文字に、
この引用があてはまってしまいます。
時々走り書きのメモなどは、
何を考えて書いたのか分からない物が出てきてしまいます。
p43“足りないのは才能ではなく、精進と努力である。 -
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最初は、本書の題でもあるライフワークについて論述されているが、次第に脱線してしまっている感が否めない。しかし、これは起承転結の転であり、最終的には収束するかもしれない。もし収束しなかったとしても、それはそれでおもしろいような気がする。なぜなら、まったく関係がない内容と思われても、よく咀嚼するとやはり深く関係しているような気がしてくる。転の論述を本書の主題と照らし合わせながら読むことで、文章の裏側に隠された意味を汲み取れる。これは深い読書方法ではないかと、著者の著書である「読みの整理学」を思い出した。
最後の章「ことばと心」はとても良い。病は気からってまじだと思う。あらゆる認識が言語を基礎とし -
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○25浜までは海女も蓑着る時雨かな。
★美しく生きる人生に どうせ はない。ということらしい。
○151してみせて いってきかせて させてみて ほめてやらねば
ひとはうごかじ
★誉めれば豚が木に登る。って、最近誉めるということがテレビでもピックアップされて始めているが。
○206知識が頭の働きを悪くする。
★知的メタボリック。知識に縛られて自由な発想が難しくなる。
○215朝、目を覚ましたら、すぐ起きないで、ぼんやりする。なるべく過ぎ去ったことは頭に入れない。浮き世離れたことが頭に浮かんだら、それを喜び、忘れて困るような事だったらメモをする。 こうゆう時間をもてば誰でも思考家になれる。
★そ -
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本の題名を見た瞬間、「あ!良い事言ってる!」って思いました。私も、言葉がとても大切だと常日頃から思っていて、日本語を、特に子供に対しては大切に教えたかったので、とても良い本と巡り会えたと思いました。私自身、ことばが大切だと分かっては居ても、それを子供にどう伝えればよいのか?が、分からなかったので、その方法論を勉強する良い機会で、あっと言う間に読み終えてしまいました。その中には、すぐに実行できることがいくつも書いてあって、「ゆっくり話す」「静かに話す」「唱歌」「気持ちを込めて話す」「繰り返して話す」これからやりたいこと「素読(四書五経)」「絶対語感」「聞き分ける耳を育てる」「ほめる」「子供を笑わ
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ユーモアの語源には「体液」という意味がある。体液は、血液、粘液、胆汁、黒胆汁があり、それらがうまく調和しているとき、人間は健康で、どれかが過多、バランスが崩れると特異体質になる。
体質の問題でもあり、気質の問題でもある。この得意な気質が環境の笑いを誘う。変わった人間の面白さ・・・、そこから転じてユーモアは得意なものに触れて生まれる笑い、おかしみそのものを呼ぶようになった。
ユーモアは、発する側だけでなく、受け取る側の心理作用としているところが独特。ウィットと比べて知的要素が少なく、共感的性格を帯びる。面白おかしいだけではなく、哀愁(ペーソス)、感傷を帯びる。複雑できわめて矛盾にみちたもので -
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この人の日本語が好きだ。段落の切り方も言葉の選び方も本当に見事だと思う。この人が自分の話を書くなんて本当に珍しい。そう思いながらこの本を気持ちよく読んだ。
歯切れのよさ、日本語としての出来のよさ。ここがすごい。日本語は主語を省略しても文章が作れる。それを最大限に利用しながら、あやふやなところがない。まったくもって隙がない。
その上、なんだか懐かしいような、しかし自分の知っているのより少し前の話である。そこも嬉しい。その時代を知らずに日本を考えることの出来ない時代の話だ。
私は外山さんを日本語の先生だと思っている。英語ではなくて。この人の日本語ほど日本を知り尽くしている文体はない。そう思う。文章 -
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外山滋比古先生の「考え方」についての抜粋集。考え方というより「とらえ方」かな、と私は思う。
「本は読むだけじゃダメ」「関心のあることだけに頭を使ってはダメ」「かといって常に考えてばかりでもダメ」「雑談を無駄だと思ってはダメ」
外山先生は「ダメ」という言葉を使うことなく指摘、ああそうかと思わせてくれるので読んでいて心地いい。
大人世代は「もう既にやったことがある」行動が多いはず。結局それは間違ってなんかなくてむしろ正解で「あともう少しだけ」視点をずらせば、時間をおけば、思いを変えれば、これまでの人生は大正解になっただろうなと思える内容。抜粋集として目を通すとあらためて「そうだよね」と身につ