外山滋比古のレビュー一覧
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ネタバレ外山先生の本を初めて読みました。
この本から何かを学ぶ、というより、「こういことやってる人もいる」みたいなスタンスで読む本かなと思いましたが、取り入れてみようと思う生活習慣や意識もあったので、学ぶこともありました。
「本たくさん読むから頭いい」っていう意識が周囲にありますしわたしにも薄っすらありますし、乱読なので実際に言われたこともありますが自分では(頭良くなるような本読んでないから頭悪いままだけど…)と思っています。読書は趣味の一つで、娯楽なので。
そうか、知識があっても生活に落とし込めてないと持ち腐れかぁ、とわかりました。「こんな事勉強して将来なんの役に立つんですかー?」と言われたら「わからん。てめぇ次第だよ」(意訳)でいいのだな。
「タスク管理」(今で言うこれのことだろうな)と「手紙を書く」を取り入れます。「おしゃべり会」は超不定期ですがあります。
新書はどうしても読みやすい学術書だという印象があるので選ぶときに構えてしまうので、この本もちくま文庫から出てたほうが手に取りやすくなりそう。「君たちもこうしなさい」があけすけないので読みやすいです。他の本も読んでみよう。 -
Posted by ブクログ
本書は、4つのテーマからなるエッセイである。
文庫版のあとがきにある、次のことばが、本書を物語っています。
「ライフワークという仕事のあることをめぐって考えたのが第1章、ついで、ただ知識をふやせばいいという知的能力だけでは不十分、自ら考える必要を念頭に大人の学びを考える第2章、さらに、われわれは島国に生きているのだということを再確認するための文章を集めた第3章、そして、最後は文化の根幹としての教育とことばについて考えた章。」
きになっていることは以下の通りです。
・(ことばをねかす)ねかす期間は、多忙な仕事時間だと思う。見過ぎ世過ぎの仕事に追われて、しばし、酒造りのことを忘れるのは、むしろ、いいことといわねばならない。
・セレンディピティ:serendipity 日本ではあまり知られていない、よい訳もないが、あてにしない偶然の発見というでも訳すのだろうか。
・自由な時間を上手につかうというのは、ぎっしりつまったスケジュールをこなすことではない。何もしないでボーッとする時間をもつことだ。
・自分だけの時間をつくることは長い目でみれば、いちばんの精神的な肥料になる。
・空白の時間の中から、自分の知的関心をそそるものを探し出して、自由な時間の中で育て伸ばして行く。それは当面の仕事となるべく関連の少ないものが望ましい。やがて、人生の収穫期に達したとき、離れたように見えた石と石とが、おのずからつながって、”盤上ことごとくわが陣地なり”という終局を迎えることができる。これが、ライフワークである。
・そもそも勉強が足りないのではないか。四十を越すと読んでいる本は小説くらい。だいたいは、テレビと週刊誌と新聞でいきている。こういうことだから知的に早くふけるのではないかと思われる。
・テーマはねかせたまま忘れてしまっていい。そして、いくら忘れようとしても、どうしても忘れきれないもの、それが、その人にとってほんとうに大事なものだ。
・明治以降に生まれた多くの日本語には汗のにおいがしない。人間味が不足していること、プラスチック製の人形のようである。
・「保守」は、イギリスにおいては、決して、「墨守」や「反進歩」ではない。イギリスの保守はいつの間にか新しいことをやって世界を驚かせるのである。
・感情は理性に比べて感性に支配されやすい。理性はしばしばその慣性から脱出する力を示す。
・中世までは、ヨーロッパは一つの文化圏であった。政治的、経済的にも一つの単位であった。それがルネッサンスを境として、各民族、国民単位の小さな文化に分化した。そして、それがますます個性をつよめて今世紀を迎えた。
・ことばの芸術、文学は、きわめて保守的で移動によわい。外部からの影響に対しても、言語の特殊性によって保護されている。
・文化は国境を越えにくいが、その中でも文学はそれを表現する言語とともに、もっとも、移動、交流の困難なものであるということがいえよう。
・陸続きの外国をもっていない地理条件は、国民の純粋、潔癖、孤立などの特性を助長するが、何よりの特色は外国、ならびに外国人に対する過敏さであろう。
・日本と似た島国であるイギリスは、形式的な鎖国こそしなかったものの、目に見えない鎖国をしてきているといってよい。イギリスの歴史や文化はすべて、イギリス人の手によってのみ成ったもののように書かれている。
・島国では、通人が読者であるから、くだくだ説明するのはくどく、うるさいと感じられる。理に堕するものは、月並みである。なくてもわかる部分を削ぎおとすところに日本の詩学の原理がある。
・日本文化は中国の大陸形式を学んで、日本という島国の中で移植する過程において、独自の島国文化を生み出したのであった。これからの時代において、われわれは、大陸形式をもった文化から積極的に学んでいかなくてはならない。すなわち、アメリカであり、ロシアであり、中国である。
・漢字を重ねた名詞は、多く外来の思想や文物を伝えるものであるに対して、仮名であらわされる動詞のほうはわれわれの遠い祖先の心を宿している。
・漢字という独自の表現手段をもつ日本語においては、視覚的表現の可能性は、なお、きわめて大きいように思われる。
目次
第1章 フィナーレの思想
第2章 知的生活考
第3章 島国考
第4章 教育とことば
文庫版あとがき
ISBN:9784480426239
出版社:筑摩書房
判型:文庫
ページ数:240ページ
定価:560円(本体)
発行年月日:2009年07月
発売日:2009年07月08日 -
Posted by ブクログ
このところしばらく外山滋比古さんの本が好き。別に小説家になりたいわけでもなければ、日常的に文章を書く機会なんかこうやって読書感想文を書くくらいのもの。だけれどこの本を見つけたとき、外山さんのように凛とした文章を書く人が普段どんなことに気を配っているのか知りたいなあと思って手に取り、興味深く読んだ。
印象に残ったのは、本文中で外山さん自身も述べられている通り、ひとつひとつの文章の短さ。小説なんかを読んでいると稀に見かける、形容詞や接続詞が多用されるあまり「次の読点はまだか〜」と待ち遠しくなってしまうような長い文章は、ひとつもない。スピーチにしろ、原稿にしろ、長いものより短いものを用意する方がよっぽど大変と外山さんは言う。わたし自身よく経験するけれど、ダラダラと書いたり話したりしているといつの間にか向かっている方向が不明瞭になって、容量を得なくなってしまう。ずっとしゃべり続けることはできる。でもその結果、相手に内容がしっかり伝わったかが定かでないのなら、その会話にどれほどの意味があるのだろう。主婦ライフにおいては内容があるんだかないんだかわからないような世間話も非常に大切(むしろ時にそれがあるから生きていけると思うくらい大切)だけれど、主旨を端的に伝える訓練もしていきたい。
そういえば文中で、「文章の書き方」みたいな本をいくら読んだところで、実際にたくさん文章を書いてみないことには上達するはずもないから、とりあえずひたすら書きまくれ、という内容のことが書いてある箇所があった。おっと、ちょうど今「文章の書き方」みたいな本を読んでいたわ、、、と我に返って、ちょっと笑った。何をもって上達と言えるかわからないけれど、幸い、こうやって日常的にあれやこれやと文章を書くことが楽しくて仕方ない性格なので、外山さんの言葉を胸にこれからも細々と続けていこうと思う。 -
Posted by ブクログ
言葉の選び方、使い方、本の読み方、ものの考え方、捉え方、生き方。さまざまなテーマについて、外山滋比古氏の過去の著作から抜粋した短文で読者を導く。
ベストセラー『こうやって、考える』の第二弾とは知らずに書店で購入。やっぱりこういうのは第一弾から順に読んでいくべきだったかしら。『思考の整理学』は学生時代に買って以来何度か読んでいるけれど正直あまり内容を覚えていない。雑念と煩悩まみれの日常にどっぷり埋没して生きているわたしには少し崇高すぎるのかもしれない。そんな中、この本は比較的カジュアルで良かった。むやみにあらゆることを「記録」して忘れずにいようとすることで逆に頭の中が窮屈になって新しい出会いを妨げるから、「忘却」は悪いことではない、とか、読書は精神的に少し落ち込んでいるときの方が実りあるものになるとか、効率や生産性が重要視される実生活においても芸術や文化との触れ合いのような「ムダ」を蔑ろにしない方が人生が豊かになるとか。物忘れが激しくて、情緒不安定で、役に立たないことにばかり興味を示す傾向のあるわたしの生き方を、全部まるっと肯定してもらえたような気持ちになった。
第五章「日本語をしなやかに使う」の章だけ、ちょっと、あんまり好きじゃなかったかも。日本人は、女性は、男性は、という括りで書かれている箇所がしばしばあって、おそらく正しい分析なのだろうけれどわたしはどうもそういう「括り」全般に反射的に苦手意識を持ってしまう。それ以外の章はとてもためになった。
この本の全体を通じて、『ことばの教養』からの抜粋に共感するところが多かったように感じたので近いうちに時間を作って是非読んでみたい。 -
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ネタバレ多くのエッセイを挙げて、凝り固まった思考をもみほぐしてくれる、マッサージ本。面白いなと思ったこと。
・線で表現するのではなく、点で表現して読者
に線を引かせる。
→人は完成されたものを与えられるよりも、体験として作り上げて行くほうが良い。また、この点で表現するという事は、自らの体験に根ざした方にも通って線として繋がるので、人によって線の繋げ方が様々。それが、多くの読者の共感を呼ぶ。
・正しいことではなく、面白いことの方が記憶に残る。→面白い仕事をしよう。
・日本語は豆腐みたいなもの。
外国語はレンガみたいなもので、外国語の方が、論理を組み立てやすい。逆に、日本語の方が仔細なところまで表現することが可能。
→論理構築時は、外国語(主に英語を指している。)
・歴史の深い言語の方が、一つの単語が持つ意味が多く、含みが生まれやすい。逆に歴史の浅い単語は、意味がはっきりとしているが、一義的で含みが生まれにくい。
・単語は様々な意味を持つものなので、一つのセンテンス、単語にこだわる前にまずは全体の意味を考える。
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1.第一段の「こうやって、考える」とセットで読もうと思い、やっと購入しました。読みたい理由は一緒です。
2.思考を柔らかくするには楽しむことが重要。喜ぶではなく、楽しむ。これは、力が入ってしまうことで思考が急に狭まってしまうからです。そのためには、前著で述べた「余裕を作る」以外にも思いつくための術があります。本書では著者自身が述べてきた「柔らかくするための術」をまとめた箴言集です。
3.こうしなければならないという気持ちが勝手に自分を縛り付けているのだと思います。私達は長年の教育で「しなさい」という押し付けを学んできました。その一方で「したい」ということを学んでません。「したい」という思いが自由な発想を生み出すことは一流の人達を見ていればよくわかります。
いかにして「しなければならない」という縛りを解いていくか、その思考に陥った瞬間に気づくことができるかどうか、これが大切なのだと思います。 -
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表紙より、
「考えかた」の超入門書。
とのことなのですが、だいぶ構えて読んだ。
そしたら、あらまぁ。読みやすいのね。1ページにつき一つの見出しで、簡単に内容が書かれてる。
いきなりの001で、こころを打たれました。
発想のおもしろさは、化合物のおもしろさ。
これなんですよ。
どこをどうしたって模倣な気がして、オリジナルってなんなんだろうって悩みはじめたらどうしようもなくて。
「元素をつくり出すことではない。」
なんと、勇気の出るお言葉。
他にも、執着をなくす、とか、笑いで頭を良くする、とか、仕事じゃなくても、日常においての大事な部分での考え方、言ってしまえば生き方においてこうしたらいいんじゃない?っていうのがたくさん書いてあって、しかも難題ではない。
私は早口なのが欠点だと思ってて、「ゆっくり話す」っていう項目もあって、そうだよなぁと。
のろまなのにせっかちなんです。よくない。
いつか私が読みづらかった本の感想に書いた、最後まで読まなきゃいけないのかなって気持ちに関しても。なるほどと思った。乱読、面白そう。
すぐ読めて、しかも外山さんの他の本からの引用のようなので、他の本にも興味も持ってしまう、なかなかに良い一冊でした。
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Posted by ブクログ
外山滋比古氏の著書のエッセンスを凝縮させたお得な一冊。と思って購入したが・・・”ん?”読んでいると、なんだかバラバラしていて読みにくい。短くまとめてあるのだが、あくまでもそこには抜粋した言葉が書かれているだけ。これを読んだだけですべてを理解するのはちょっと虫が良すぎるのかも。すでに読んでいる本であれば「あ~、そんなこと書いてあったな~」と思い出すのに最適。まだ読んでいない本であれば、「これも読んでみよう」そう思わせてくれる。そんな感じの手引書と言った感じだろうか。
外山滋比古氏の本は愛読していたつもりだったが、まだまだ読んでいない本がたくさんあることにも気づけた。今後の自分の読書選びに役立てていきたいと思う。