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「おとぎ話」や「古典作品」は、なぜ時代を超えて読まれ続けるのか? コトバについての考察の中で、著者は考え続けてきた。本書は、その答えを、19篇のエッセイに託して読者に伝える、会心の書下ろしである。この本の重要なキーワードは、「アウトサイダー思考」である。要は、客観的に考えるということなのであるが、現代のコトバが置かれている環境は、「昔よりかなり主観的になっている」「インサイダー思考有利で成り立っている」と考えている著者は、「だからこそ、アウトサイダー思考ができる能力・感覚が大事になる」と述べる。さまざまな、親近感あるエピソードを枕にしながら、アウトサイダー思考とインサイダー思考の違いを比較し、読む人を、「知識の世界」から「理知の世界」という新たなステージに引き上げてくれる、刺激的な一冊である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年12月07日
「この本は客観的思考(アウトサイダー思考)と
主観的思考(インサイダー思考)の違いを述べながら、日本人に客観的思考の有用性について、理解してもらうためのエッセイ集である。」
読書指南本『本を読む本』を読んで以降、本はまずタイトル、目次からきちんと読む。なぜなら、著者が言いたいことは、そこに凝縮されて...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月03日
「思考の整理学」で有名な外山滋比古によるエッセー。思考の整理学よりも内容は簡単であり、文字も大きいため、外山滋比古の考えの一端を知るにはいい。
客観的思考(アウトサイダー思考)と主観的思考(インサイダー思考回路)の違いを、昔話のモモタロウの例などを挙げながらわかりやすく説明している。
確かに近...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月14日
近くのことは、案外、遠くのことより見えにくい。人の目は、遠くを見るには都合よくできているが、自分を見るのには不向きなようだ。囲碁の対局でも観戦者が対局者より上手であるわけでもないのに、局外者ならではの、対局者には決して見えないものが見えたりする。いわゆる岡目八目。客観的に判断できるアウトサイダーは優...続きを読む
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