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新原稿の表題をタイトルとしたが、ことばの美しさを追求する著者にとって、日本の現状は涙なくして語れないのだ。月日がたってもことばの作法に進歩がなかったということにくわえ、小学生から英語を学ぶことが決まり、なおさら嘆きは深まったのかもしれない。著者は歳を重ねて一層教養を積む重要性を問うている。思考はことばによって育まれるのだから、われわれが、もう少し上品で、ていねいな人間になるには、ことばの常識を高めることが肝要なのだ。世界的に評価されている「おもてなし文化」は、日本語の敬語文化の上に成り立ったものであり、敬語は家庭教育の賜物なのだ。人と会って、気持ちよくたのしく術を身につけよう――日本語が一層洗練されることを望み、教養ある日本人を切望する、珠玉のエッセイ30篇!
...続きを読むPosted by ブクログ 2016年01月13日
いますぐしてできないことはないが、まあいいや、あとにしよう。こういう考えがものごとを複雑にする。「あとで」という時はなかなか巡って来ない。「あとで」は結局、永久に「今」にならないことが多い。少しくらい無理をしても、その場で処理するのが一番手間がかからない。言葉に始まり言葉に終わる書なのだが、時折出て...続きを読む
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